真・リリカルなのは 第六章 マテリアルズ再臨編 第十話 母の愛
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リニスは、フェイトに虐待の理由を話そうとする

 

そこにあるのは、母の愛か…………………それとも

 

フェイト「母さんが私を否定した理由?」

 

リニス「はい」

 

フェイト「それは私がアリシアじゃないから………………」

 

リニス「違います、プレシアはあなたを愛していました……………………1人の娘フェイトととして」

 

フェイト「そんなはずは……………………」

 

プレシアは、最後の最後まで自分を認めようとしなかった

 

だから自分は愛されてなどいない

 

そう思っている フェイト

 

リニス「ですが否定してしまった………………否定せざる得なかった」

 

フェイト「………………………………………………………」

 

アリシア「ねぇねぇ、まだお母さんの所に着かないの?」

 

リニスの服を引っ張って駄々を捏ねる アリシア

 

リニス「もう少しですよ」

 

アリシアには2人の会話は聞こえない様にしている

 

フェイト「私を否定することに何の意味が?」

 

リニス「プレシアは、あなたを愛することでアリシアを否定することになる…………………そう思い込んでしまった」

 

フェイト「…………………………………………………………」

 

リニス「プレシアにとってアリシアは命そのもの、それを否定することは死ぬに等しい………………だから、あなたを否定した。そうすることでしか自分を維持できなかった」

 

フェイト「私とアリシアを天秤にかけて、アリシアの方を選んだんだね」

 

リニス「ですが最後は、あなたを選びましたよ」

 

フェイト「え?」

 

リニス「フェイトは生きている…………………それが証拠ですよ」

 

フェイト「????」

 

リニス「自分が死ぬことで、あなたを傷つけないで済む……………そういう結論です」

 

つまり、プレシアは自殺したということだ

 

フェイト「それでも母さんに生きていてほしかった」

 

リニス「その言葉は今を否定するものですよ?」

 

フェイト「………………………………………………………」

 

リニス「あなたは今を生きる決意を再確認するために、プレシアに会うんです」

 

フェイト「………………………………………………………」

 

リニス「それとこれも話しておきましょう」

 

フェイト「??????」

 

リニス「何故あなたが生まれたのかを」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜カイト視点〜

 

カイト「奴は…………………………」

 

カイトの視線の先には……………………

 

キリエ「……………………………………………………………」

 

キリエが横切る

 

カイト「魔力を感じないのに空を飛んでいる……………………何者だ?」

 

っ!! そうか! 奴が地球に侵入してきた輩か!!

 

カイトはキリエを追う

 

キリエ「ん! 強い生命反応が接近中…………………何者?」

 

凄い力だわ…………………人間かしら?

 

カイト「待て! 貴様、何者だ?」

 

カイトは、キリエを追い越し、キリエの前に立ちはだかる

 

キリエ「ただの子ども……………………なわけないわね」

 

カイトは銃を構える

 

カイト「もう一度聞く! 貴様は何者だ?」

 

キリエ「悪いけど答える義理はないわね!」

 

カイト「なら潰してから聞くとしよう!!」

 

キリエ「っ!!!」

 

ガキィィィィン

 

すぐさまウィザードを剣にして、キリエに切り掛かる

 

キリエは、何とか反応して、カイトの斬撃を受け止める

 

キリエ「クッ」

 

いきなり攻撃してくる普通?

 

距離を取る キリエ

 

しかし、カイトはウィザードを銃に戻し、

 

カイト「フレイムバレット!!」

 

炎の弾丸を撃つ

 

キリエ「グッ」

 

追尾弾の為、躱すことは出来なかった

 

カイト「はぁっ!!」

 

カイトの渾身の蹴りがキリエの腹に入る

 

キリエ「ガハッ!!」

 

地面に落下し、道路が陥没する

 

カイト「………………………………………………」

 

出てこないな………………………………………

 

カイト「気絶したか………………………………………」

 

カイトはキリエが激突した所へ行く

 

カイト「っ!!」

 

仕舞った!! 俺としたことが!!

 

カイト「油断してしまったか」

 

キリエが堕ちた場所……………………そこは地下下水道だった

 

カイト「いくら俺でも地下には結界を張っていない………………逃げられたな」

 

魔力を感知出来んから、探しようが無い……………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜フェイト視点〜

 

フェイト「私が生まれた理由?」

 

リニス「フェイトは自分がクローンであることを知っていますね?」

 

フェイト「………………うん」

 

リニス「プロジェクトフェイト……………通称F」

 

フェイト「フェイト………………………………………」

 

リニス「フェイトはミッドの言葉で運命を指します…………………つまりは運命の実験だったわけですね」

 

フェイト「私はそのプロジェクトで生まれた?」

 

リニス「そうですね……………アリシアが死んで絶望している時に出会った男に教えられたのです……………クローン技術をね」

 

フェイト「出会った男?」

 

リニス「え〜と、確かドクタースカリエッティと言いましたっけ?」

 

フェイト「スカリエッティ……………」

 

この男が、何れはフェイトの前に立ちはだかることになる

 

リニス「そして見事Fは成功。あなたが生まれたわけです」

 

フェイト「ねぇリニス……………どうしてアリシアは死んじゃったの?」

 

リニス「そうですね……………そのことを話すには、プレシアの事を話した方がわかりやすいですかね」

 

フェイト「母さんの事…………」

 

リニス「プレシアは管理局員でした」

 

フェイト「え、本当!?」

 

フェイトは驚く

 

まさか、管理局員だったとは夢に思わなかったからである

 

リニス「はい…………ですが………」

 

フェイト「ですが?」

 

リニス「上層部に殺されそうになった為、逃げました…………時の庭園にね」

 

フェイト「どうして母さんを狙ったの?」

 

リニス「プレシアは知ってしまった……………上層部が消し去った過去を……………」

 

フェイト「過去?」

 

リニス「特定の人物しか名を知らない、第二次ベルカ戦争のことをね」

 

フェイト「ベルカ戦争?」

 

知らない単語に疑問を持つ フェイト

 

リニス「第二次ベルカ戦争には、現在に存在しない魔法がありました」

 

フェイト「存在しない魔法?」

 

リニス「それが((禁忌|ザプリェット))ベルカ式です」

 

フェイト「????」

 

聞いたことも無い魔法である

 

リニス「知らなくて当然です…………いや、寧ろ知らない方がいい……………知ってしまえば上層部に狙われるかもしれません」

 

フェイト「……………………………………………………」

 

リニス「だから決して口に出してはいけませんよ?」

 

フェイト「う、うん」

 

リニス「プレシアは((禁忌|ザプリェット))ベルカ式という存在を知ってしまったから上層部に狙われたのです……………何とか逃げ延びましたが……………旦那さんは殺されました」

 

フェイト「そんな……………………」

 

リニス「何故、上層部が((禁忌|ザプリェット))ベルカ式を隠すのかはわかりませんけどね」

 

フェイト(母さん…………………辛い思いをしたんだね)

 

リニス「その時のプレシアを癒やしてくれたのが、アリシアでした」

 

フェイト「………………………………………………………………………………………」

 

リニス「ですが、アリシアも死んでしまいます…………………事故によって」

 

フェイト「事故?」

 

リニス「プレシアは実験に明けくれます。何の実験かは知りませんが、結果的に失敗してしまい、大爆発……………………そのときアリシアは巻き込まれてしまったんです」

 

フェイト「事故で…………………………」

 

リニス「そしてドクタースカリエッティに出会ったというわけですね」

 

フェイト「母さんは時の庭園にずっと居たんじゃ?」

 

時の庭園は、人が住めるような所だとは認識されておらず、人が来るなどありえないのだ

 

だからこそ、プレシアは自身の隠れ家にしているわけだ

 

リニス「いいえ、あなたが生まれる前までは色々な世界を旅回っていましたよ」

 

フェイト「命が狙われているのに?」

 

リニス「そう簡単にプレシアは殺されませんよ? 管理局の中でも1位、2位を争うほど強かったんですから」

 

フェイト「そうなんだ…………………」

 

リニス「でもフェイトが狙われることを危惧したからこそ、時の庭園から出ないようにしたのです」

 

時の庭園に籠る事が、一番安全と判断したのだ

 

フェイト「………………………………………………………」

 

リニス「しかも、あなたを虐待することで、万が一フェイトが娘とバレても人質にはならないだろうと考えもあったはずです」

 

虐待されている娘を人質にする輩は、まず居ないだろう

 

無意味だからだ

 

フェイト「………………………………………………………」

 

リニス「信じられないかもしれません……………ですから、信じろともいいませんし、プレシアを許してともいいません………………頭の片隅にでも置いておいて下さい」

 

フェイト「………………………………………………………」

 

リニスの話で、フェイトはどう反応していいかわからないでいた

 

リニス「さて、心の準備はいいですか?」

 

フェイト「え?」

 

リニス「あの小屋にプレシアが居ます」

 

リニスが指差す先には、小さな小屋があった

 

人が2人ぐらいしか入れなさそうな小屋である

 

アリシア「ねぇねぇ行ってもいい?」

 

リニス「勿論ですよ アリシア」

 

アリシア「お母さん!!」

 

アリシアは、小屋に向かって走り出す

 

プレシア「っ!! アリシア……………………………………」

 

聞いたことが在る声に反応し、小屋から出て来る プレシア

 

まさか、アリシアと再会するとは思っていなかっただろう

 

そして、アリシアはプレシアの胸に飛び込む

 

プレシアは、久しぶりに感じた娘の温もりに、涙を流しかける

 

しかし、もう1人の娘の前で、そんな姿を見せたくないというプライドがあった

 

フェイト「……………………母さん」

 

フェイトは、ゆっくりとプレシアに近づいて行く

 

プレシア「フェイト……………………」

 

再会を果たした母と娘

 

悲しき運命は終りを告げるか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プレシアの虐待理由は、あくまでリニスの予想なので、あしからず

 

 

説明
リニスが語る、プレシアの真相
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リリカルなのは あくまで主役はなのは・・・・・・と思う 内容はオリジナル マテリアル 

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