ミドラとお出かけ
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 僕はクッションを山積みにして、その上でハーフトップ姿で寝転がってゆっくり緑の尻尾を動かしている緑猫娘のミドラにそばによって座った。 ミドラは耳だけこっちに向ける。

 ミドラは髪と尻尾と頬の丸い模様が緑、それ以外の体毛がきれいな白緑(パステルグリーン)の可愛い猫人で、人見知り、恥ずかしがりで、いつも一人なので一緒に住んでいる。

 僕がゆらゆら揺れる緑の尻尾をそおっと掴むと、ミドラはやっと、こっちを向いた。

「みゃ?」

「ミドラ、いい天気だし、ちょっと出かけない?」

 

 窓際は日が差しこんでいる。暖かくて気持ちいい。

 クッションを敷いてのんびり寝転んでたら同居しているユウに出かけようと誘われた。

 出かけるかな(=^人^=)? このままごろごろしていようかな(=^人^=)?

「………ん、出かけてもいいよ」

 ちょっとめんどくさいなと思いつつ、OKして掴まれている尻尾をスルリと抜いた。尻尾の毛並みを整え、緑のアオザイを着て、普段から色んなものを詰め込んでいるポーチを腰に着けて外に出る。

 

僕とミドラはバイクに乗り、走り出した。時速30キロしか出せない原付だが、景色を楽しみながらのんびり走るにはちょうといい乗り物だ。堤防の上の道は信号が少なく、風も吹いていて快適だな。

 しばらく走り続けて赤信号で止まると、ミドラがどこに行くのか聞いてきた。

「そうだなぁ…」

「じゃあ、隣の県のショッピングモール行かない? あそこにはアジアン雑貨の店があるし」ミドラが尻尾で北の山脈の方を差した。

 ん〜ちょっと遠くて時間がかかりそうだけど、普段は行く機会がないし、ミドラが行きたそうなので行ってみようか。

 

 私達は山道を走る。スクーターだと急な坂道でも楽に登れるからいいものだ。前に鍵をなくして、エンジンがかからないスクーターを六時間以上汗だくなりながら押して帰った事があったが、あれはさすがに死ぬかと思った(=´д`=;)。それを考えるとエンジンが動いてくれるだけでありがたい。

 頂上まで登ると道端にスクーターを止めて一休み、山道を下って隣の県の市街地を通り抜けて一休み。

「ミドラ、もう三時間は走ったけどまだかかる?」ユウは水筒を差し出した。

「ん、……あのあたりかな。もうすぐ着くよ」

 ポーチに入っていたレーズンを食べながらユウに分かるように尻尾で遠くの高層ビル群を指した。まあ、普段からスクーターによく乗ってるし対した距離じゃないな(=^人^=)

「あ〜、まだかかりそうだな」

 

 僕達は更に一時間ほどバイクを走らせ、ショッピングモールに着いた。ミドラはすぐ着くよって言ったけど、電車を乗り継いで来た方が良かったぐらいだなぁ。

「尻尾を人に当てないようにしろよ」

「うん、早くアジアン雑貨の店行こう」

 ミドラはまったく疲れた様子は見せないが、僕はここまで遠出したのは久し振りだからスロットルを握っていた右手が疲れた。

「…昼過ぎたし、なにか食べない?」

「ん、アジアン雑貨の店は?」

ミドラは早く買い物がしたいらしい。尻尾を僕の腕に巻き付けてぐいぐい引っ張ってくる。僕は昼ごはんを食べたいんだけどなぁ…。

「いや、何時間も走って疲れたし、先に……」

「あっ、ミドラ見いつけた!」

「みゃっ(=°人°=)!」

人混みの中からいきなり犬娘のミサラちゃんが現れ、ミドラに抱き付いた。

 ミサラちゃんはミドラの数少ない友達で、人懐っこくて可愛い垂れ耳の犬娘だ。

「ミドラがここに来るみたいだから先回りして待ってたよ」ミサラちゃんはスマホを見せた。ミドラが一休みするたびにTwitterに「頂上で一休み(=^д^=)」「ショッピングモールに来た(=^人^=)」等、いちいち載せたツイートをミサラちゃんがチェックしてたらしい。

 

「……ミドラは全身緑だから探しやすくていいよね……」

「そうだな……ミサラちゃんの赤褐色の垂れ耳も目立つ……」

 二人はいろいろ話しながら私の後ろを歩いている。早くアジアン雑貨の店に行きたいのに、団体行動だと好き勝手に行動出来ないから窮屈だなぁ(=^д^=;)

「……みゃ………ん、あそこで食べない?」

 鮮やかな装飾に目を引かれて、私は近くのタイ・インド料理店「クリシュナン」に入った。店内にはガネーシャ神の絵や仏像、蓮のタペストリー、琵琶に似た弦楽器等がたくさん飾られていてインドらしい雰囲気になっている。こういう雑貨どこかに売ってないかな(=^人^=)?

「待ってよミドラぁ」ミサラちゃんがあわてて追いかけてきた。

「ここカレーのにおいがすごいね。私は豆カレーね。ミドラは?」

「ん……チーズナンで」何にしようか迷ったがチーズが好きなのでメニューのチーズナンを指差した。

「凄い装飾の店だなぁ。僕はグリーンカレーとガーリックナンで」

 私達はそれぞれ食べたいものを注文した。

「ミドラはチーズナンだけでいいの?」

「いいよ」私は少食だし、早く買い物がしたいからこれで十分だ(=^人^=)

説明
気まぐれで小説みたいなものを書いてみました( =^人^=)φ_  ミドラ:全身緑の猫娘http://www.tinami.com/view/557366 ユウ:ミドラの同居人 ミサラ:人懐こい犬娘http://www.tinami.com/view/544217
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ミサラ 犬娘 緑猫 ミドラ メスケモ ケモノ娘 ケモノ 

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