IS〜蘇りし幻[ゲシュペンスト] 第七話〜鬼畜博士/一閃〜 |
一人称と三人称の切り替えの努力
日本上空
「やっと着いたわ」
ドイツを出て一日かけて遂に日本まで来た一夏。
「さてと、どうするか」
『待っていたぞ、織斑』
「!?」
アラートが鳴る前に聞こえた声に一夏が後ろを振り向くと、そこには青い巨人が立っていた。
一瞬驚いた一夏だったがすぐに冷静になる。
「グランゾン………やっぱテメェか、シュウ・シラカワ」
一夏が頭部の装甲を部分解除すると、シラカワも頭部を部分解除した。
グランゾンの頭部を部分解除すると髪が紫色でややつり目の男………シュウ・シラカワが現れた。
「久しいな織斑、レッド・オーガからは聞いているな?」
「あぁ、ドS博士が待っているとな」
「ハハ、実に彼女らしい」
そう言って肩をすくめるシラカワ。
「ここに居ては危ないだろう、私のラボに案内しよう、ついてこい」
「分かった、頼む」
一夏とシラカワは頭部の装甲を再展開しシラカワのラボに向かおうとした。
「織斑………」
「なんだ?」
一夏がシラカワに寄ろうとしたその瞬間、ワームホールに手を伸ばし中からグランワームソードを引き抜くと同時に一夏に向けて振り払う、しかし一夏は瞬時にレーザーブレードを抜きグランワームソードを受け流し、間合いを取る。
「何すんだ!!!」
「成る程、鈍ってはいないようだな」
一人納得したシラカワはグランワームソードをワームホールの中に仕舞いこんだ。
「試したかっただけだ、着いてこい」
「おい、ちょっ待てよ!!!!」
シラカワ・ラボ
一夏side
「これまた凄い物を作っているな………」
ISを解除してシラカワのラボの中に入って行った。
解除したISは、指輪になり右手中指にはめている
その俺の目の前には、ISの装甲らしき物や武装が置かれている。
「話をしたいが………その前に服を着替えろ」
そう言ってシラカワは俺に衣類を渡してきた。
俺もそう思っていたが、サイズは合うのか?と思いながら着替える。
着替え終わった俺の服装は黒のTシャツに黒のジーンズに白のベルトである。
「さて、早速だがお前のISを調べさてくれ」
「分かった」
着替え終わった俺は右手中指にはめていた指輪になったISをシラカワに渡す。
渡されたシラカワは何かの装置にISを付けパソコンに繋いだ、暫くした後シラカワはパソコンの前に座りキーボードを叩き続けている。
顔だけを見ればただ冷静に見ているだけに見えるが、俺から見ればシラカワは何かを見つけ出し少しだが興奮しているように見える。
数分後シラカワはISを装置から外し、椅子から立ち上がった。
「有り難う、お掛けでよく分かった」
「そいつは良かった」
シラカワからISを返してもらい、右手にはめ直す。
「織斑、ISには各移行(シフト)があるのは知っているか?」
「あぁ、保護されていた時にISの参考書は全て読み漁った。」
「流石だな」
「伊達に特殊部隊の副隊長やってない、ISは第一から第三移行まであると書いていた」
「そうだ、だがお前のシュバルツ・リッターには第一移行しか無い」
「なんだと?」
「それにお前、ASRF(アスレフ)を使ったな」
「うっ」
こいつ、痛い所を突きやがった。
「瞬時に移行を速めようとして発動させたのは良いが、アレはまだ未完成のシステムだ」
シラカワの言っているASRF(アスレフ)とは、Angriff-Sturm-Rustung-Fangシステムの略称である。
そのシステムを開発したのがシラカワだ。
本人曰く、まだ完成まではまだ時間がかかるらしい。
「発動時間からして戦闘中は使ってないな、お前のISの説明と戦闘中にASRFを発動した時に起こる問題も話しておく」
「なんだ、その問題は?」
「ASRFに関しては後で説明する、とりあえずこれを目に通してくれ」
シラカワは自分のデスクに置いてあった書類を持って俺に渡した。
そこに書かれていたのはISの生命維持装置、絶対防御について書かれていた。
「お前のISには絶対防御は付いていない」
「ちょっと待ってくれシラカワ、初期設定で戦った時は絶対防御は発動したぞ」
「あぁ初期設定ではな、だが移行した時に絶対防御システムは消滅したと考えられる」
「そんな事があり得るのか?」
「私にも分からんが現実に起きている事だ、どうした?」
「いや、正直言って絶対防御は要らないと思っていたからな」
今まで様々な戦争に行った俺からしたら絶対防御何てものはなかった。
もしも俺のいた世界に絶対防御の様なものがあったなら、死んでいったもの達の中にはもしかしたら死なずに生き残った者も居ただろう。
だが戦争はそんなに甘いものじゃない、それを分かっているからこそ要らないと思ったんだろう。
「次に戦闘中にASRFを発動した時の問題についてだ、織斑……ASRFを発動時に得られる効果を言ってみろ」
こいつ、士官学校の教官か?
「ASRFを発動した場合、機体能力を数倍に上昇させ高速移動、高速攻撃及び粒子化による回避や攻撃を可能にするとお前から聞いたが?」
「ASRFを発動した場合、全ての生命維持装置は発動しなくなる」
「つまり、攻撃のみに特化しているが防御は完全無視って事か、神風特攻隊みたいだな」
当たり所が悪かったら即終わりか………まぁ戦いはそんなもんか。
もうそろそろ流石に疲れてきたなぁ。
「流石に疲れたから休ませて貰うわ」
「あの角を曲がったら仮眠室がある、ゆっくり休め」
「どうも〜〜」
仮眠室に入りそこにあったベットに身を投げる、眠りにつくのに時間はそんなにかからなかった。
IS学園剣道場
秋十side
「はっ、やぁ!!!」
人気の無い剣道場でジャージを着て木刀を振る。
早朝5時、いつもこの時間には起きないがそうも言ってられなかった。
セシリアと言う人との決闘があるからでもあるが、数年前の"あの事件"から俺は剣道を再び始め剣術には流石に手を着けられなかったが剣術の本を書店から買い漁り、姉貴からも色々な技を学んだ。
約30分木刀を振り続けていると。
「朝っぱらから熱心だなぁ」
背中から聞き覚えのある声がして、振り返った。
そこにはジャージ姿の中村さんがいた。
右手には中身はわからないが2メートル位の細長い袋を持っていた。
「中村さん………どうして?」
「なんか今日は目覚めが良すぎてな、いつもは8時位に起きるんだけどな」
「そうですか…………中村さん」
「なんだい?」
「一昨日の事なんですけど」
「…………決心がついたんだな」
「あれから考えました………まだ迷っていますが……とりあえず、後ろ向きに考えないで前に進んでみようと………」
俺の答えを聞いた中村さんは持っていた袋の口を開き、中身を取り出す。
その中身に驚いた、中から出てきたのは長い木刀だった。
柄の部分も長いが、刀身の長さに驚いた。
「刀身の長さは160センチ、柄の長さは40センチの自分で作ったの木刀だ」
中村さんはそう言って木刀の先を俺に向けた。
「来い秋十、その決意………ぶつけて来い」
「………行きます」
木刀を中段で構えたまま間を詰めて振り下ろすが防がれる、だがこっちが有利だ。
向こうは得物が長く一つ一つの攻撃は重いが、切り返しの連撃はほぼ不可能、連撃で一気に終わらせる!!!
「そこだ!!!」
中村さんの木刀を上に押し上げる。
(勝った!!!)
脇腹に一撃を喰らわせて決着だと思った、だがここで予想外の事が起きた。
「なん……だと……」
防がれたのだ意外の方法で……
「そんな、柄で………」
「よくある事だぜっと!!!」
そのまま押し合いになる、中村さんの押しが強く押し負けそうになるがなんとか堪える。
「得物が長いからって小技が出来ないって思っているか?」
中村さんの押しがさらに強くなる。
「だが俺には通用しないぜ!!!」
一気に押し切られ、体制を立て直す為に後退するが目のはなの先に中村さんがいた。
「速い!!!」
「一撃で終わらす!!!!」
中村さんの攻撃を防ごうとした時…………
中村さんの姿が逆さに見えた………
来週から期末テストがありますので遅れます。
説明 | ||
更新遅れて申し訳ございません。 改めて思いました、難しい。 |
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織斑一夏 インフィニット・ストラトス IS | ||
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