詩集「奏詞」光巻 |
【あたえるもの】
抱きしめた腕の中で
ゴソゴソと動くアナタは
何を感じ何を思い
そして何をこの先
見ていくんでしょうね
抱きしめた腕から伝わる
アナタの温もりは心地よく
喜びが溢れかえる
誰が抱きしめても同じなのかな
そんな事を考えながら
アナタを見つめていると
アナタはふっと目を覚まし
キョロキョロと辺りを見回し
そして目が合うと
最高の笑顔で迎えてくれる
【温優】
腕の中に包み込める子ども
目映いばかりに光り輝きあたりを照らし
光を与えてくれる
腕の中に包み込める子ども
柔らかな温もりをもちながら
手にする者にその温もりを与えてくれる
腕の中で眠る子どもを抱きしめる
この子がいるからどんなことがあっても頑張れる
この子が私たちの希望だから
【夜明】
いつまで休むつもりなんだ
もう十分休みは満喫しただろう
おまえが求めているのは
平穏無事な日常じゃなくて
どことなく非日常の香りが漂う
限りなくギリギリのチープな生活だろ
もう一度求めてみろよ
このまま落ち着いていくなんて
らしくない
ああらしくないよ
落ち着くのなんて死ぬ直前で十分だ
ほらほらいったいった
あっちがお前をまっているから
【ぬくもり】
ピクピクと動く
手を当てるとゆっくりと感じる
ときたまドンっ蹴られる
なんだかくすぐったい
鼓動が順番に伝わる
頭の先から足の先まで
耳をすませば心音二つ
重なり合っている気がする
慌てないでゆっくり
あなたのいたいだけ
包んでいてあげる
【歩生】
ゆっくりと歩いていく
急ぐことはない
一気に駆け抜けていった
他人は気にしなくていい
時代を一気に駆け抜けていった彼ら
彼らの結末は見ての通り
だから焦ることはない
人生はスピード勝負じゃない
どれだけの価値を見いだして
生き抜いてきたかただそれだけ
今は我慢のとき
あせらずゆっくりと歩いていく
【初衝】
積み上げては崩し
積み上げては崩す
積み上げる努力
それを崩す勇気
二つが揃わなければ
前には進まない
積み上げるだけでは
高みに届く前に倒れる
もちろん崩すだけでは
何も生まれず地べたに眠る
【絆温】
腕の中にある柔らかさに幸せを感じる
そして反対側から感じる優しさにも幸せを感じる
この二つの幸せの為ならなんでもできる
誰になんと言われようとも
仮にこの世に神がいたとして
その神に否定されたとしても
この幸せのためなら
その神の意志すら打ち砕く自身がある
【むだい】
無限大に広がる闇の中を彷徨い進む
光を見つけるまで悩み苦しみ彷徨い続ける
光を見つけたとしても悩み苦しむことはつづく
でも彷徨うことなくあるきつづけることができる
光を見つけたならもう迷うことはない
【夢物】
小さな力では小さな結果しか残らない
大きな力でしか大きな結果は残らない
当たり前のことなのにわかる人が少ない
小さな力で大きな結果を求める
やってみた結果は惨敗でしょう
よくいうでしょ
リスクを負わなければ何事も成功しないって
【自現】
何も残らない
今のままじゃ
何も残らない
何かを残したい
何を残したい
わからない
何を残したいのか
わからない
今のままじゃ
ダメなのはわかるけど何をどうすればいいのか
わからない
いつかはわかるんだろうか
永遠にわからないんだろうか
何か残るのかな
残せるのかな
【言響】
借り物の言葉では誰も振り向かない
つたなくても自分の言葉で綴らないと
心に響き聞かせることはできない
そしてどんな偉人の言葉でも
冷たく凍った心を溶かす事はない
冷たく凍った心を溶かすのは
ただマグマのように熱く燃えたぎる
気持ちがこもった言葉だ
【非祈】
「夢をかなえる為に祈る」何に、何のために、祈る意味ってある。
祈りを何かにする。それだけで夢がかなうわけない。
祈れば何かが変わる。
それ本気で言っている。そりゃただのバカでしょう。
そんなのただの気休めでしかない。
願う事を実現させたいならさ、自分でなんとかしようよ。
いくら何に祈ったて、自分がしてきた以上の結果はでないから。
そんな無駄なことやめて出来る事をしなよ。
【そのうちに】
空っぽになる
良いことなのか
悪いことなのか
よくわからない
満杯になる
良いことなのか
悪いことなのか
よくわからない
良いのか悪いのか
わかるのは後になって
その時を振り返る時
だから
どちらであろうと
気にせずひたすらに
前に前に
進んでいけばいい
【みち】
みちに一人で迷っている
手を前に差し出しながら
一人で迷っている
みちは何処までも続いている
進んでも進んでも
そのさきにみちは続いている
みちを進んでいくと
ときたま人に馬鹿にされる
それはまじわる人もいれば
まじわらない人もいるから
みちは繋がっている
どこかできっと繋がっている
だから人はみちを手探りで進む
【失光】
いつか見たいものがある
だからまだ光を失うわけにはいかない
わかっているけど色々と抑えられない
光を失う可能性のある行動
中毒って言葉か頭を駆け巡る
完全に抜くのは無理生活の一部だから
でもいつか見たいもののために
そしてそれがいつも側にある
世界をみるために
まだ光を失うわけにはいかない
【家族】
幼かったあの時は外にできた繋がりは
絶対だと信じていたけれどそれは幻だった
繋がっていたようで実は繋がっていなかった
上に幾重にも重なっていただけで
動き出したら一つ一つがバラバラに散って
何も残らなかった
でも今ここに寂しさはない
全ての外の繋がりが繋がりでなかったことに気がついたいたとき
内に強い繋がりを見つけることができたから
例え自分からどんなに切り刻んで
繋がりを切ろうとしても瞬時に戻るし
どんなに遠くに行っても切れることなく繋がっていた
それが嬉しかった
説明 | ||
詩集「奏詞」の第六巻です。 | ||
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コメント | ||
芳養さん♪コメントありがとう。「美しい」何て言われると思わず照れちゃいますね。頁数が多いなか読んでいただいた事に感謝します。(華詩) 律さん♪コメントありがとう。気に入ってくださった詞があってよかったです。頁数が多いなか読んでいただいた事に感謝します。(華詩) 前向きになれるような素敵な詩が多いですね。個人的に言響のつたなくても…のくだりが好きです。(律) |
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