詩集「奏詞」光巻
[全16ページ]
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【あたえるもの】

 

抱きしめた腕の中で

ゴソゴソと動くアナタは

何を感じ何を思い

そして何をこの先

見ていくんでしょうね

 

抱きしめた腕から伝わる

アナタの温もりは心地よく

喜びが溢れかえる

誰が抱きしめても同じなのかな

 

そんな事を考えながら

アナタを見つめていると

アナタはふっと目を覚まし

キョロキョロと辺りを見回し

そして目が合うと

最高の笑顔で迎えてくれる

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【温優】

 

腕の中に包み込める子ども

目映いばかりに光り輝きあたりを照らし

光を与えてくれる

 

腕の中に包み込める子ども

柔らかな温もりをもちながら

手にする者にその温もりを与えてくれる

 

腕の中で眠る子どもを抱きしめる

この子がいるからどんなことがあっても頑張れる

この子が私たちの希望だから

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【夜明】

 

いつまで休むつもりなんだ

もう十分休みは満喫しただろう

 

おまえが求めているのは

平穏無事な日常じゃなくて

どことなく非日常の香りが漂う

限りなくギリギリのチープな生活だろ

 

もう一度求めてみろよ

このまま落ち着いていくなんて

らしくない

ああらしくないよ

 

落ち着くのなんて死ぬ直前で十分だ

ほらほらいったいった

あっちがお前をまっているから

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【ぬくもり】

 

ピクピクと動く

手を当てるとゆっくりと感じる

 

ときたまドンっ蹴られる

なんだかくすぐったい

 

鼓動が順番に伝わる

頭の先から足の先まで

 

耳をすませば心音二つ

重なり合っている気がする

 

慌てないでゆっくり

あなたのいたいだけ

包んでいてあげる

 

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【歩生】

 

ゆっくりと歩いていく

急ぐことはない

 

一気に駆け抜けていった

他人は気にしなくていい

 

時代を一気に駆け抜けていった彼ら

彼らの結末は見ての通り

だから焦ることはない

 

人生はスピード勝負じゃない

どれだけの価値を見いだして

生き抜いてきたかただそれだけ

 

今は我慢のとき

あせらずゆっくりと歩いていく

 

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【初衝】

 

積み上げては崩し

積み上げては崩す

 

積み上げる努力

それを崩す勇気

 

二つが揃わなければ

前には進まない

 

積み上げるだけでは

高みに届く前に倒れる

 

もちろん崩すだけでは

何も生まれず地べたに眠る

 

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【絆温】

 

腕の中にある柔らかさに幸せを感じる

そして反対側から感じる優しさにも幸せを感じる

この二つの幸せの為ならなんでもできる

 

誰になんと言われようとも

仮にこの世に神がいたとして

その神に否定されたとしても

 

この幸せのためなら

その神の意志すら打ち砕く自身がある

 

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【むだい】

 

無限大に広がる闇の中を彷徨い進む

光を見つけるまで悩み苦しみ彷徨い続ける

光を見つけたとしても悩み苦しむことはつづく

でも彷徨うことなくあるきつづけることができる

光を見つけたならもう迷うことはない

 

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【夢物】

 

小さな力では小さな結果しか残らない

大きな力でしか大きな結果は残らない

 

当たり前のことなのにわかる人が少ない

小さな力で大きな結果を求める

やってみた結果は惨敗でしょう

 

よくいうでしょ

リスクを負わなければ何事も成功しないって

 

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【自現】

 

何も残らない

今のままじゃ

何も残らない

 

何かを残したい

何を残したい

 

わからない

何を残したいのか

わからない

 

今のままじゃ

ダメなのはわかるけど何をどうすればいいのか

わからない

 

いつかはわかるんだろうか

永遠にわからないんだろうか

 

何か残るのかな

残せるのかな

 

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【言響】

 

借り物の言葉では誰も振り向かない

つたなくても自分の言葉で綴らないと

心に響き聞かせることはできない

そしてどんな偉人の言葉でも

冷たく凍った心を溶かす事はない

冷たく凍った心を溶かすのは

ただマグマのように熱く燃えたぎる

気持ちがこもった言葉だ

 

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【非祈】

 

「夢をかなえる為に祈る」何に、何のために、祈る意味ってある。

祈りを何かにする。それだけで夢がかなうわけない。

 

祈れば何かが変わる。

 

それ本気で言っている。そりゃただのバカでしょう。

そんなのただの気休めでしかない。

願う事を実現させたいならさ、自分でなんとかしようよ。

 

いくら何に祈ったて、自分がしてきた以上の結果はでないから。

そんな無駄なことやめて出来る事をしなよ。

 

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【そのうちに】

 

空っぽになる

良いことなのか

悪いことなのか

よくわからない

 

満杯になる

良いことなのか

悪いことなのか

よくわからない

 

良いのか悪いのか

わかるのは後になって

その時を振り返る時

 

だから

どちらであろうと

気にせずひたすらに

前に前に

 

進んでいけばいい

 

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【みち】

 

みちに一人で迷っている

手を前に差し出しながら

一人で迷っている

 

みちは何処までも続いている

進んでも進んでも

そのさきにみちは続いている

 

みちを進んでいくと

ときたま人に馬鹿にされる

 

それはまじわる人もいれば

まじわらない人もいるから

 

みちは繋がっている

どこかできっと繋がっている

だから人はみちを手探りで進む

 

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【失光】

 

いつか見たいものがある

だからまだ光を失うわけにはいかない

 

わかっているけど色々と抑えられない

光を失う可能性のある行動

中毒って言葉か頭を駆け巡る

 

完全に抜くのは無理生活の一部だから

でもいつか見たいもののために

 

そしてそれがいつも側にある

世界をみるために

まだ光を失うわけにはいかない

 

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【家族】

 

幼かったあの時は外にできた繋がりは

絶対だと信じていたけれどそれは幻だった

 

繋がっていたようで実は繋がっていなかった

上に幾重にも重なっていただけで

動き出したら一つ一つがバラバラに散って

何も残らなかった

 

でも今ここに寂しさはない

全ての外の繋がりが繋がりでなかったことに気がついたいたとき

内に強い繋がりを見つけることができたから

 

例え自分からどんなに切り刻んで

繋がりを切ろうとしても瞬時に戻るし

どんなに遠くに行っても切れることなく繋がっていた

 

それが嬉しかった

説明
詩集「奏詞」の第六巻です。
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コメント
芳養さん♪コメントありがとう。「美しい」何て言われると思わず照れちゃいますね。頁数が多いなか読んでいただいた事に感謝します。(華詩)
律さん♪コメントありがとう。気に入ってくださった詞があってよかったです。頁数が多いなか読んでいただいた事に感謝します。(華詩)
前向きになれるような素敵な詩が多いですね。個人的に言響のつたなくても…のくだりが好きです。(律)
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