真・恋姫無双 三人の天の御遣い 第二章『三??†無双』 其の三十四
[全9ページ]
-1ページ-

第二章  『三??†無双』 其の三十四

 

 

本城 後宮中庭 談話室前           (時報:桂花六人目來羅 生後二ヶ月)

【二刃turn】

 あたしは今、スゴイ体験をしている。

 パラレルワールドで、しかも三国志の時代。

 そんな場所にやってきて、曹操孟徳と話をしているんだ♪

 でも、その曹操さんが女の人になってて、しかも兄さんの奥さんで子供まで居るなんて。

 おじいちゃんとお父さんは腰抜かすだろうなあ。

 お母さんは笑いだしそうだけど。

 それに兄さんが三人に分裂してて、更に奥さんが50人以上居るなんて・・・・・。

 まさか兄さんとその奥さんを複数形で呼ぶことになるなんて、夢にも思わなかったよ。

 

「あそこが後宮の談話室よ。最も談話室と言うよりも妊婦教室と育児教室になっていたけどね♪」

 

「今はそうじゃないんですか?」

「今妊娠してるのは一人だけなのよ。しかも二人目だから教える様な事はそんなに多くないし。育児の方も六人だからそれほど手間ではないわね。一時期は二十五人の母親がここで暮らしてたわ。」

 何度聞いてもため息がでるわ・・・・・正史の曹操孟徳は記録に残っているだけでも14人の夫人と31人の子供が居たって言うし・・・兄さんがそんな風になっちゃうとはねぇ・・・。

 あ、出迎えてる人達がいる。

 華琳さんが言った通りお腹の大きな人が1人と子供を抱っこした人が6人、後さっきの子達より小さい子が2人と・・・乳母車にも1人居るのね・・・うわあ、カワイイ♪

「あれ?華琳さん、さっきから姪っ子ばっかりですけど甥っ子は?」

「それが一人も産まれてないのよ・・・・・・」

「1人も!?」

「ええ、一人も。」

 いくら武将や軍師が女性化してるとはいえ産まれてくる子まで全員女の子なんて・・・。

 

「華琳さまー!その子が父ちゃんの妹?」

 

 父ちゃんって・・・兄さんの事だよね・・・・・そんな感じの方が似合ってるか。

「季衣っ!失礼だしお行儀が悪いよ!」

「なんだよ流琉ぅ。早く仲良くなりたいじゃん!」

「季衣・・・こんな時はあんたの無神経さが羨ましいわ・・・」

「シャオまでそんな事言うの!?ボクなりに考えてやってるのに!!」

「妾は季衣に賛成じゃな。主さまも仲良くして欲しいと言うて行かれたのじゃ。」

「ねねは軽率だと思うのです。『小姑一人は鬼千匹にむかう』という諺も有るのです。ここは相手の出方を見るべきでしょうな。」

 ワイワイやっててよく聞き取れないけど、なんかあたしのクラスの友達が騒いでるみたいだな。

 歳もあたしよりちょっとだけ上くらいにしか見えないし・・・・・でもみんな母親なんだよね・・・そういえばこの時代は早ければ14歳で結婚しちゃうんだっけ・・・。

「ほらほら、静かにするのです。皇帝陛下の妹御の御前ですぞ。」

 この人、帽子の人に似てる。この二人も秋蘭さん春蘭さんや大喬さん小喬さんと同じで姉妹なのかな?この人だけお腹が大きい。

「ここは一つ後宮を束ねる桂花ちゃんに最初の挨拶をお願いするのです。」

「わ、わたしっ!?ちょ、ちょっと音々!まだ心の準備が!」

 

「桂花。」

 

「は、はい!華琳さま!」

「期待してるわよ♪」

 桂花さんか。見た感じ武将じゃないわよね。誰なんだろう?

 

「コホン・・・初めまして。私の姓は荀、名はケ、字は文若・・・」

 

「荀ケ文若さん!?王佐の才の!?はじめましてっ!北郷二刃ですっ!!」

 スーパー軍師が勢ぞろいじゃない♪

「ええ・・・・・あなたもその渾名を知っているのね・・・」

「もう超有名ですよ!」

 

「今は『魏の肌馬』の方が有名になっているのです♪」

 

「え?肌馬?」

「音々!」

「この子供四人の更に上に二人を桂花ちゃんは産んでいるのです。六人ですよ!みんな一回ずつしか妊娠してないのにズルいと思いませんか?」

「だから私は好きで妊娠してる訳じゃ・・・・・その・・・いや・・・何と言うか・・・」

「あの・・・・・荀ケさん・・・・・・兄がご苦労かけてスイマセン・・・・・・・」

「・・・・・・・・ふぅ・・・・・桂花よ♪」

 荀ケさんは何かを諦めた様なため息の後、微笑んで自分の真名を口にした。

「・・・それって・・・・・いいんですか?」

「ええ、あなたとは気が合いそうな予感がするの。」

 心なしかあたしの胸を見て言われた気がするんだけど・・・・・気のせいだよね。

「この子達は上から((丹桂|たんけい))、((連翹|れんぎょう))、((黄梅|おうめい))、((來羅|らいら))よ。」

 近くで見るともっとカワイイなあ♪

「はじめまして♪二刃おばちゃんだよ♪」

「はいえまちて♪」

 丹桂ちゃんの舌っ足らずな喋り方と笑顔が可愛すぎる〜〜〜♪

「ここに居ないけど長女が金桂で次女が銀桂。後で会ってあげてね。」

「はい♪」

 桂花さんの笑顔がこんなに可愛いんだもん。子供も可愛くなるよね。

 

「次はボクね!ボクは許緒!真名は季衣!この子は許儀で真名は((華衣|かい))!よろしくね、二刃♪」

 

 この人が許緒!?正史や演義のイメージと全然違うなぁ。

 

「あ、あの、私の名前は典韋です。真名は流琉っていいます。この子の名前は典満。真名は((枦炉|ろろ))です。二刃さん、よろしくお願いします♪」

 

 典韋さんもかぁ・・・・・。

 

「次は私ね。名前は孫尚香。真名は小蓮。蓮華お姉ちゃんの妹で・・・あ、知ってるんだっけ?この子は孫仁、真名は((蕾蓮|らいれん))よ♪」

 

 良かった・・・・・孫尚香さんも女性のままで・・・・・それにいかにも弓腰姫って感じで結構強そう。

 

「ではねねの番ですな。姓は陳、名は宮、字は公台、真名は音々音なのです。この子は陳守、真名は((音音|ねおん))なのです♪」

 

 陳宮!?

 あたしは思わず華琳さんの顔を見てしまった。

 でも華琳さんは微笑んだままあたしに小首をかしげて見せて『どうしたの?』と問いかけてくる。

 この辺りも正史や演義と違うんだ・・・・・これも後で兄さんたちに聞かなきゃ。

 

「妾は袁術公路、真名は美羽と申します。この子は袁燿、真名は((優羽|ゆう))。主さまの妹君よ、妾は義姉としては頼りないかもしれませぬが仲良くして欲しいのじゃ。」

 

 袁術って、あの袁術だよね?

 この人もイメージが違う・・・・・いい意味で。

 いかにもお姫様っぽくて名家って感じがするし。

 

「では最後に私ですね。名前は陳越。真名は音々。音々音の母なのです♪」

 

「・・・・・・・・・・母?・・・・・・姉じゃなく?」

 

「最近よく間違われますが、正真正銘、音々音の母なのです♪」

「母上は若く見られるのが嬉しいだけですので、気にしなくてもいいのです。」

 

 若い母親はまだいい・・・・・その大きいお腹の父親は・・・・・この後宮に居るんだから間違いなく兄さんだろう・・・・・・・つまり・・・・・。

 

「これも後で兄さんたちに聞かなきゃ・・・・・拳で!」

 

 

-2ページ-

 

 

【華琳turn】

「さあ、この場の自己紹介も終わったし、私達も準備に入りましょう。」

 私の言葉に皆が動き始める。

「あの、準備って何をするんですか?」

「貴女を歓迎する宴よ。」

 

「曹操、その前にここに居るみんなを診断しておきたいんだが、いいか?」

 

 華佗の言葉に皆の足が止まった。

 宴の前に懐妊を診断するのは知らずに酒精を摂ってしまわない為の予防。

「そうね。凪が居ないけど一人でこの人数は大丈夫?」

「心配ない。俺も修行を怠ってないさ♪」

 二刃に見せておくのに丁度良いわね。色んな意味で♪

「では、お願いするわ。二刃、これから華佗が懐妊の診断をするからよく見てて頂戴。」

「今からですか!?」

 

「では行くぞっ!!」

 

 二刃に説明する前に華佗が始めてしまった。

 説明は終わってからでもいいわね。

 

「はぁあああああああああ!母の胎内に宿りし光よ!神の恵みし児の命!我にその姿を示さん!!胎児恵光おおおおおおおおおおおっ!!」

 

「す、スゴイ気迫・・・・・これって『氣』ですか?」

「ええ、華佗は『氣』を昂める事で患者の病気を『病魔』として捉えるの。それを応用して胎児の氣を探るのが『胎児恵光』よ。」

「胎児エコーですか・・・・・」

 あら?もっといい反応が有るかと思ったのに・・・。

「こっちのお医者さんってみんなこんな感じなんですか?」

「いいえ、華佗は特別よ。五斗米道と云う」

 

「違うっ!((五斗米道|ゴットヴェイドー))だっ!!」

 

「おい、華佗・・・・・いい加減そのツッコミは飽きたぞ。」

 春蘭・・・・・皆が二刃の為に言うのを我慢しているのに・・・・・その通りでは有るんだけど・・・。

 

「ゴットヴェイドーですね!」

「おお!完璧な発音だ、二刃♪」

 

 ・・・怪我の功名ね・・・・・。

「(華琳様。)」

「(何、桂花?)」

「(皆の様子が気になって・・・特に月が・・・何が有ったのですか?)」

「(二刃と華佗を将来夫婦にしようと画策してるのよ。)」

「(そ!それは・・・・・一刀たちは承知してるのですか?)」

「(させるから大丈夫よ。貴女もしっかり支援するのよ。)」

「(ぎ、御意・・・)」

 

「曹操!荀ケ!」

 

「な、なによ、華佗!」

「(落ち着きなさい、桂花。)何かしら?」

 

「二人は懐妊してる。曹操は今日からまた禁酒してくれ。」

 

「「え?」」

 

『えええええええええええええええええええええええええええええええええっ!!』

 

 

-3ページ-

 

 

謁見の間(現在は宴会場)

【紫一刀turn】

 華琳と桂花の懐妊の報が宴会の準備をしていた俺たちに届けられ、場は騒然となった。

 

(時報:桂花六人目來羅 生後二ヶ月 改め 桂花七人目 妊娠一ヶ月)

 

「・・・なあ一刀・・・今、目の前を妙な垂れ幕持ったんが走り抜けてったけど・・・なんやアレ?」

「気にしないでやってくれ、霞・・・きっと貼り付けるのが間に合わなかったんだろう。」

「貼り付ける?」

 それはいいとして。

 この事態に対処する頭脳集団が全て後宮の方に居るので、こちらでする事が今の所何も無い。

 向こうからも宴会の準備を進めてくれと連絡が来たのでそのまま作業が続けられた。

 

 

 そして準備も終わり、いよいよ宴会の始まりだ!

 

「「「みんな!今日はご苦労さま!もう、みんなも事情は判っているから特に説明はしない。

これが俺たちの妹、北郷二刃だ。」」」

 

「北郷二刃です!よろしくお願いします!お義姉さん!!」

 玉座のある壇上をステージ代りにして二刃が元気良く、深々とお辞儀した。

 会場からは盛大な拍手が送られ、二刃は照れながらも堂々とみんなに笑顔で応える。

 

「「「さあ、次は華琳!!」」」

 

 魏王の玉座に座っていた華琳が立ち上がり前に出た。

 

「皆にはもう連絡が行っているでしょう。私は先程、華佗から懐妊を告知されたわ。

眞琳の時は香斗、蓮紅、烈夏と一緒だった。今回は桂花の子と一緒。どうも私の子は揃って寂しがりのようだわね。」

 

 華琳の冗談に会場が湧いた。

 言われた眞琳は子供達の輪の中で恥ずかしそうにしている。

 

「第四の天の御遣い、二刃の降臨に私と桂花の懐妊。慶事が一度にやって来て嬉しい限りよ。明日から各地への通達や民への告知、それへの対応に忙しくなるでしょう。

だけど今日は存分に楽しみましょう!」

 

 またも会場に拍手が鳴り響いた。

 

「さあ、桂花。貴女が乾杯の音頭を取りなさい。それと一言欲しいわね♪」

「わ、私がですか!?」

 壇上の末席に座っていた桂花は慌てていたが、華琳に促され前に出た。

 

「あ〜・・・コホン・・・」

 

『待ってましたっ!魏の肌馬っ!!』

 

 会場から複数の声が上がった・・・・・霞に蒲公英に雪蓮に真桜か・・・。

 

「うるさいっ!!あんたら兵をちゃんと労いなさいよっ!この三ヶ月頑張ってくれたんだからねっ!乾杯っ!!」

 

 なんとも変な乾杯の音頭となったが、俺たちは桂花から『兵を労え』という言葉が出たのが嬉しかった。

 

 宴会の開始早々、早速二刃への自己紹介と華琳への祝いと桂花いじりが始まった。

「初めまして、二刃ちゃん。わたくしは黄忠漢升、真名は紫苑と申します。」

「初めまして!わたしは紫苑の娘で((黄敍|こうじょ))、真名は璃々って言います!よろしくね♪」

 璃々と二刃は歳が同じ位だ。いい親友になってくれるといいな。

「((崔莉|ちぇり))です!」

「((露柴|ろぜ))です!」

 五歳の双子も元気良く挨拶をした。

「は、はじめまして・・・」

 ん?二刃のヤツ、少し笑顔が引きつってるな・・・。

「「「どうした、二刃?」」」

「あの・・・璃々ちゃんって・・・」

「あ!わたしはご主人さまの実の子じゃないよ♪」

 なるほど、そこを気にしていたのか。

 

「「璃々おねえちゃんは??のおくさんになるんだって♪」」

 

 俺たちと二刃の間の空気が固まった・・・・・。

「・・・・・・・・・・・兄さんたち。」

「「「・・・・・はい・・・」」」

「後でじっっっっっくり、話を聞かせてね。」

 俺たちは無言で何度も首を縦に振った。

 

 

 全員の挨拶も終わり、俺と華琳と眞琳の三人で玉座に座って話をしていた。

「どうだ眞琳。二刃おばちゃんは?」

「??、二刃お姉ちゃんよ!いくら??の妹でも女の人にそんな風に言っちゃダメ!」

「ごめんごめん、気をつけるよ♪」

 おマセな眞琳にさとされて素直に謝る。

 やっぱり長女だといろいろ気が回る様になるのかな?

 そんな父と娘の会話を華琳が微笑んで見ていた。

「それで眞琳は二刃お姉ちゃんの事は好きか?」

「うん♪??と同じ感じがするの♪とっても優しい感じ♪」

「そうか♪それじゃあ眞琳は今日、優しいお姉ちゃんと新しい妹が同時に出来たな。」

「うん!でも、媽媽から産まれる妹って不思議・・・金桂ちゃんはどう思ってるのかなぁ。」

 う〜ん、六十人近く居る妹が全員違う母親から産まれてるからしょうがないんだが・・・少し世間の常識からズレた子になっちゃたかな・・・・・。

「気にする事ないわ、眞琳。この子も他の妹達と同じ。お姉ちゃんとして仲良くすればいいのよ♪」

「うん、媽媽♪」

「それともう一つ。」

「?」

「私達だけの時はもっと甘えて頂戴。媽媽にも??にも。眞琳が甘えてくれないと寂しいわ。」

 そう・・・最近の眞琳は甘えて来る事が少なくなった。

 華琳は強き王で厳しい母親だ。

 だがそれは長女である眞琳が民や他国から注目されているからだ。

 人目のある時には民の範となる母娘であろうとする事で眞琳への中傷を封じ込めたいのだろう。

 そして眞琳も長女としての自覚からかしっかりした姉であろうと努力し、母親が周りから悪く言われないようにと決して我儘を言わない。

 まったく・・・・・この母娘は本当にそっくりだよ。

 しかしこれは華琳が眞琳を産む時に望んでいた母娘関係では無い。

 華琳はもっと眞琳と楽しい時間を過ごしたかった筈だ。

 華琳もそれを思い出し、自ら変わろうと努力を始めたのだ。

 そんな母親の気持ちを察した眞琳は、素直に華琳の膝の上に座った。

「えへへ♪媽媽のお膝、久しぶり♪」

 振り返って見上げる眞琳の頬に、華琳は何度もキスをした。

 普段は俺たちの事を親バカって言う華琳だが、華琳だって同じ位親バカなんだ。

 

「そうだわ、一刀。二刃の事で話が有ったの。」

 

「ん?なんだ?」

「二刃と華佗を結婚させるわ。」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・は?」

 

 俺の耳か、それとも頭がおかしくなったのだろうか?

「なあ、華琳。今『二刃と華佗を結婚させる』と断定形で言わなかったか?」

「ええ、言ったわよ♪」

「待て待て!そんな政略結婚みたいに強制的に結婚なんてさせられないって!お互いの気持ちってもんがあるだろ!」

「そりゃそうよ。あなたたちを野放しにしてるのだって必ず同意の上と理解しているからじゃない。」

 昔の桂花や最近の俺たちの状況は無視ですか?

「なにも今すぐ結婚させる訳じゃないわよ。これから二人を相思相愛にするって言ってるのよ。」

「二刃と華佗が・・・い、いやしかし、ええと・・・・・そう!歳が」

 

「歳の差がどうとか言わないわよね。あ・な・た・が!」

 

「・・・・・・・・そうだね・・・」

「それに二刃は華佗を充分意識してるわ。兄として妹の恋の成就に協力しなさい。」

 二刃が華佗を?

「ねえ、媽媽。二刃お姉ちゃんは華佗先生を好きになったの?」

「ええ、間違いないわね。」

「わたしが二刃お姉ちゃんを見つけた時に華佗先生を呼んだからかなぁ?」

「あら、眞琳が華佗を呼んだの?お手柄よ、眞琳♪」

 華琳が眞琳を抱きしめ頬ずりをしている。

 二刃・・・お前はヒヨコか?インプリンティングしてんじゃねえよ・・・。

「これからも二刃と華佗が仲良くなれる様に手伝って頂戴ね♪」

「うん♪媽媽♪」

 ここで渋ったら??は除け者か?

 父さん・・・・・二刃と母さんが結託した時の父さんの気持ちが、今まさに理解できたよ・・・。

 でも二刃が華佗をねえ・・・・・。

 俺が宴会場の二刃に視線を移すと、緑と赤が二刃に北郷親衛隊を紹介してる所だった。

 あいつらなら間違ってもこんな候補に名前が上がらないか。

 インテリ以外は嫁さんが居るし、インテリもロリコン紳士の道を貫いているからな・・・二刃がストライクゾーンにぎりぎり引っかかっているのが気にはなるが・・・。

 ん?壁際で菅輅と炙叉と漢女二人が呑んでるな。

 その菅輅が俺の視線に気付いた様にこちらを見上げ、手に持った杯を掲げた。

 俺もそれに応え手にした杯を同じ様に掲げ、ざわめく宴会の中で二人だけで無言の乾杯をした。

 

 

 

【エクストラturn】

「何してるのよ、菅輅?」

「ふふ♪北郷くんと未来の皇帝に祝福を♪」

 菅輅の視線の先に紫一刀が居ることに気付いた炙叉は、同じ様に杯を掲げた。

「てっきり菅輅ちゃんが華琳ちゃんにお祝いを言う時に、例の予言を言うのかと思ったてたわ〜。」

 貂蝉の言葉にも菅輅の艶やかな笑は崩れない。

「こういうのはもっと効果的なタイミングで言うものよ。」

「言うつもりではあるのだな。」

 卑弥呼は紫一刀を見て、貂蝉と一緒に杯を掲げながら呟いた。

「ええ、曹操ちゃんにだけこっそりとね♪」

「まさかこの国を乱すつもりではあるまいな。」

「私だってこの外史が乱れるのは嫌よ。貂蝉ちゃんと卑弥呼ちゃんはしっかり北郷くんたちを守ってね♪」

「言われるまでもない!」

「まっかせてちょうだい♪」

 漢女二人は誓いの様に杯の酒を飲み干した。

「貂蝉!我らのこの想いをより御主人様たちに伝える為、投げキッスをしようではないか♪」

「あぁら、いい考えね、卑弥呼♪」

 

「「ムチュ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!プァッ!プァッ!!プァッ!!!」」

 

 直後、三人の一刀たちはまるでライフルで頭部を狙撃されたかの様に吹っ飛んだ。

 

 

-4ページ-

 

 

六ヶ月後

本城 後宮 華琳個室

【眞琳turn】

 お庭の桃のお花が咲き始めました。

 今年のお花見ももうすぐです。

 

「眞琳はこの子の真名はどれがいいと思う?」

 

 お腹の大きくなった媽媽が椅子に座り、机に書簡を広げています。

 書簡には炙叉媽媽の占ってくれた名前がたくさん書いてありました。

「う〜んとね〜♪」

 わたしはワザとゆっくり選びます。

 だって、その方が媽媽とたくさん一緒にいられるから♪

 この金桂ちゃんのおうち・・・じゃなくて、後宮にお引越ししてから、媽媽とお話がたくさんできると思ってたけど、そうじゃなかった。

 媽媽にはお仕事があるし、わたしも学園でお勉強をしなきゃいけないし、妹達と遊んであげないといけない。

 お勉強も妹達と遊ぶのも大事だし、楽しいからよけいに困っちゃう。

 わたしも??みたいに三人いたら全部たくさんできるのになあ。

「ねえ、媽媽はどの真名がいいと思う?」

「あらあら、私が先に訊いたのに・・・そうね、この((輝琳|きりん))ってどうかしら?」

「輝琳・・・輝琳ちゃん・・・・・うん!かわいくてカッコイイと思う!」

「それじゃあ、??たちにこの真名でいいかお話ししてみましょう♪」

「え〜!輝琳ちゃんじゃなきゃ絶対にイヤ!」

「ふふ♪それは??たちに言って頂戴♪眞琳がそうやって味方になってくれたら心強いわ♪」

「うん!まかせて、媽媽!!」

 

 こうして新しい妹の真名は輝琳ちゃんに決まりました。

 

 

-5ページ-

 

 

三ヶ月後

本城 後宮 華琳個室

【華琳turn】

 臨月を迎えた私の部屋に菅輅が訪れた。

 私は既に公務を産休で離れていて、昼間も後宮ですごしている。

 眞琳は学園に行っているので、部屋の中には私と菅輅だけだ。

 

「それで、何の話かしら?」

 

 去年、菅輅がやって来てしばらくはその意図と行動に警戒していたが、今ではそれなりに打ち解けていた。

「曹操ちゃんに予言を一つ聞いてもらおうと思って♪」

「予言・・・・・なに?今度は一刀のお祖父さまでもいらっしゃるのかしら?」

「それだったらもっと盛大に発表するわよ。あなたにだけ伝える予言よ。」

「へぇ・・・何を予言してくれるのかしら?」

 

「そのお腹の子はとても強い光。産まれた瞬間から周囲に大きな影響を与えます。将来、その強き光は人々を導く星、北辰となるでしょう。」

 

 北辰とは天帝。つまり・・・・・。

「ああ、はいはい。そんなあからさまな((諂|へつら))いを言わなくたって、お菓子くらいあげるわよ。」

「わ〜い。ありがとう、曹操ちゃん♪」

 コロリと態度を変えて期待に目を輝かせている。

 菅輅は私の作ったクッキーがお気に入りらしく、たまにこうしてネダリにくる。

 時間が有り余っているのと、出産後はしばらく作れないので、桂花と一緒になって大量に作り備蓄したのが三日前。

 菅輅はその事を知っているのだ。

「はい、あんまり食べると太るわよ。」

 戸棚から包にくるんだクッキーを取り出し手渡した。

「これを食べて太るなら本望よ♪」

 ホクホク顔で部屋を後にする菅輅を見送ると、扉を閉める間際に菅輅が振り返った。

 

「さっきの予言、忘れないでね♪」

 

 本気で言ってたのかしら?

 

 

 

三日後

本城 分娩室

【華琳turn】

 

「「「華琳!頑張れっ!!」」」

 

 私の手を握って励ましてくれる一刀たち。

 七年ぶりの出産。

 苦しいけど・・・・・。

 その先に待つ喜びが私を後押しした。

 

「んくぅっ!!」

 

 はああぁ・・・・・おわった・・・・・。

 

「ほぎゃあ!ほぎゃあ!」

 

「男の子です!陛下!曹操様!男の子ですっ!!」

 

 なにを・・・・・いってるの・・・・・。

 

「「「・・・・・本当だ・・・」」」

 

 はやく・・・わたしのこどもに・・・あわせて・・・。

 

「「「華琳!でかした!!男の子だぞっ!!俺たちの息子だっ!!」」」

 

 ムスコ?・・・男の子・・・・・・輝琳がっ!?

 

「輝琳が男の子っ!?」

 

 なんてこと・・・・・この七年間が女の子ばかりだったから、その可能性自体忘れていたわ・・・。

「少々お待ち下さい!産湯も間もなく終わります!」

「あ、慌てなくてもいいわよ!」

「は、はい!」

 産婆に言うというよりも、自分に言い聞かせる。

 そうよ、まずは落ち着かなきゃ。

 

「お待たせ致しました、曹操様♪」

 産婆は初着の前を開いて見せてくれた。

 確かに男の子だ・・・・・。

「うふふ♪可愛いわね♪」

「「「華琳・・・そこを見て言わないで欲しいんだけど・・・」」」

 私は輝琳を受け取り、抱きしめた。

 

「ずっと勘違いしていてごめんなさいね、輝琳♪」

 

 

 

「輝琳ちゃん・・・男の子なの?」

 部屋に通された眞琳も驚いている。

「そうよ♪眞琳の・・・眞琳達の初めての弟よ♪」

「おとうと・・・弟なんだ!うわあ♪わたしたちに弟がうまれたのね♪」

 良かった・・・眞琳も喜んでくれている。

「わたしみんなに教えてくる!」

「「「あ!おい、眞琳!」」」

 一刀たちの声も聞こえないみたいで、走って部屋を飛び出して行った。

「よっぽど嬉しいのね。」

「「「あはは、しょうがない。好きにさせとくか。」」」

 眞琳が出て行った後、桃香と蓮華が駆け込んで来た。

 

「華琳!おめでとう!」

「華琳さん!おめでとうございます!」

「「男の子ですって!?」」

 

 二人共輝琳を見たくてしょうがないって感じね。

「はいはい、今見せてあげるわよ。」

 私は輝琳の初着をはだけて男の子の証を見せてあげた。

 

「「うわあ♪可愛い〜♪」」

 

「「「だからそこを見て言うのやめなさい・・・」」」

 

「へぇ〜、ホント可愛いおちんちんねぇ♪」

 

 雪蓮!?

「貴女いつの間にやって来たの?」

「気にしない気にしない♪みんな早く見たがってるんだから、どんどん部屋に通すわよ!」

 はあ・・・・・初めての男の子だからしょうがないか・・・・・。

 

『そのお腹の子はとても強い光。産まれた瞬間から周囲に大きな影響を与えます。将来、その強き光は人々を導く星、北辰となるでしょう。』

 

 不意に菅輅の言葉を思い出した・・・・・・確かに産まれた瞬間から影響を与えているわ・・・・・・。

 だけどこの子が次期皇帝だなんて・・・・・次期皇帝は試験で選ぶと決めているのよ。

 この子にその素質が有ると言うのなら、決して暗愚にはさせないわ!

 

 厳しく育ててみせるわよ!

 

 でも・・・・・・・・物心つくまでは甘やかしてもいいわよね♪

 

 

-6ページ-

 

 

翌日

本城 医務室

【紫一刀turn】

 今日は華琳の居る病室で緊急会議となった。

 俺たち三人、三王、そして軍師全員が集まっている。

 丞相の朱里が議長となってこの会議の議題を述べる。

 

「昨日誕生した輝琳ちゃんですが、軍師一同が話し合った結果、北郷姓を名乗ったほうが良いと結論が出ました。」

 

 そう、輝琳という真名は決まっているが、姓名はまだ決めていなかった。

 

「これは国の内外への影響力を考えた結果です。今後も男子が産まれた場合は北郷姓を名乗り、御主人さまの息子であると知らしめる事が必要であると判断しました。」

 

 華琳の様子を見てみると、思案しているが基本否定はしていないようだ。

「そうね、今後産まれる男子全員が北郷姓を名乗るなら私は賛成するわ。」

「私も異議はないわね。」

「わたしも賛成です。」

 華琳、蓮華、桃香が賛成を唱えた。

「「「別に男の子だからって特別視しなくてもいいんじゃないか?次期皇帝は男女関係なく試験で選出するんだし。」」」

 正史ならまだしも、この外史では世襲に性別は関係がないんだし。

 

「問題はそこでは無いぞ、一刀。」

 

 冥琳が諭すように俺たちへ話しかけた。

「一刀の息子と判ればおいそれと近付く娘は居なくなる。悪い虫が寄って来ない為の防御策だ。」

「「「それって、また俺たちの性格の話?子供が親と同じになるわけじゃないだろ。」」」

「それはそうだ。悪い虫が近寄らなくなるのは我々と娘達が居るからだよ。」

 冥琳もそうだが、この場の女性陣の目の光りが剣呑だ・・・・・。

 

 そうか・・・姑と小姑合わせて百人以上・・・・・そりゃ近寄れないよな・・・。

 

 この後、話し合いの結果、輝琳の名前が決まった。

 

北郷((聖刀|まさと))

 

 それが輝琳に付けられた姓名だ。

 聖刀・・・・・お前、彼女作るの大変だぞ・・・・・。

 

 

-7ページ-

 

 

おまけ壱

房都 高級茶房 賓客専用室

眞琳 十歳

聖刀 三歳

【華琳turn】

「ほら、聖刀ちゃん!お口の周りが蜜でベタベタよ。」

 そう言って眞琳が隣に座りあんみつを食べている聖刀の口を手巾で拭った。

 私が眞琳の小さい頃にしてあげた事の再現みたいでつい笑ってしまう。

「ん〜〜〜!ありがと、おねえちゃん♪」

「はい、それじゃあゆっくり食べようね。ちゃんと味わって食べるのよ。」

「うん♪」

 そうは言っても三歳の子供の食べ方はそう変わらない。

 上手く匙を口に運べず、また口の周りを蜜で汚してしまう。

「うふふふ♪」

「?どしたの?ママ?」

 匙を咥えて首をかしげる姿が可愛くてしょうがない。

「もう!媽媽も笑ってないで聖刀ちゃんに言ってあげてよ!」

 眞琳も聖刀が可愛くてしょうがないからこうして構ってしまうのでしょうね。

「そうね、食べ物を粗末にするのは作った人に失礼よ。」

 私は自分の席を立ち、向かいに座る聖刀の横に移動する。

 しゃがんだ私は聖刀に顔を近付け、自分の舌で聖刀の口に付いた蜜を舐めた。

「媽媽!何してるのよ!」

「食べ物を粗末にしちゃダメでしょ?」

「だったら私がする!」

 私と眞琳で聖刀に顔を押し付け合う形になってしまった。

「ああ〜ん!あんみつたべれないよぉ〜!」

 あら、聖刀ったら媽媽とお姉ちゃんよりあんみつの方が良いなんて!

 

「お前ら何やってんの?」

 

 遅れてやって来た紫一刀が部屋の入口で呆れた顔をしていた。

 

「パパ、たすけてぇ〜〜!」

 

 しまった。美味しいところを一刀に持って行かれたわ・・・・・。

 

 

-8ページ-

 

 

おまけ

北郷二刃降臨当日

本城 後宮中庭 東屋               (時報:桂花七人目 妊娠一ヶ月)

【二刃turn】

「改めまして、私は董卓仲穎。真名は月です。」

「ボクは賈駆文和。真名は詠よ。」

「よろしくお願いします。」

 いやいや、さっきの兄さんの紹介でも驚いたけど、こんな可愛い人が董卓って有り得ないでしょ。

 その上・・・・・。

「あの・・・つかぬ事をお伺いしますが・・・・・なんでメイド服なの?」

「「「それについては俺たちが説明しよう!宦官の張譲に無実の罪を着せられ反董卓連合まで組織されてしまった月と詠を救うには董卓と賈駆が討ち取られたと嘘の情報を流しその身柄を劉備軍で保護する事にしたのだが侍女として俺の傍に居れば董卓と気付かれる心配は無いだろうと思い着てもらったのだ!!」」」

「・・・・・・・・兄さん。」

「「「何かなあ?」」」

 笑顔が引きつってるわよ。

 

「一息で言って誤魔化そうとしたって無駄よ!要は兄さんの趣味でしょうがっ!!」

 

「そう言えば星が前もって準備していた様な事言ってたわね・・・」

「「「詠・・・そんな昔の事をよく覚えてたな・・・・・」」」

 ・・・まったく、兄さんは・・・・・中学の頃に小遣い貯めてアキバに行ってたのはメイド喫茶が目的だったのね!

「ふ、二刃ちゃん・・・私はこのメイド服好きだし、メイドのお仕事も楽しいから、ご主人さまを怒らないで・・・」

 董卓さん・・・月さんがそう言うなら・・・。

 

 

 

後宮 空き部屋

【月turn】

「まずはこのお部屋を使ってね。さっき華琳さんも言ってたけどここが一番安全なの。医務室も近いし・・・」

「病気のことまで心配してもらって・・・・・お手数かけます・・・」

「え?う、うん!でも、気にしないでね、二刃ちゃん♪」

 へう〜、つい口が滑っちゃった。

「あの・・・さっきの華佗さんの・・・」

 

「なに!?何でも訊いてねっ!!」

 

「月さん、なんか張り切ってますね・・・」

「あ、あはは・・・で、何かな?」

 へう〜、私がまずは落ち着かなきゃ。

「さっきの胎児エコーもそうですけど、あたしと会ってすぐにも健康を診るためって似たようなことをしたんです。あたしはてっきり武術をする人かと勘違いしちゃいましたけど・・・・・でも、強いんですよね?」

 これは中々期待できそうな展開だよ!

 ここは慎重に好印象を与えておかないと!

「ええ!華佗さんはお医者様だから病気や怪我の人を治す旅をしていたの。患者さんを守る為に戦う事もあったそうですよ。」

「黄巾の乱の時は『大陸に巣喰う病魔を退治する』って黄巾党とも戦ったらしいわ。」

 詠ちゃん!上手い援護だよ♪

「黄巾党と!うわぁ・・・・・思った通りだ。」

「その時の活躍は紫苑・・・じゃない黄忠、厳顔、魏延に聞くと詳しく教えてくれるわ。」

「それに華佗さんの戦い方は独特で、相手を戦えない様にするだけの不殺の戦い方なんです。戦いが終わった後は治療もするんですよ♪」

「それは相手より数段強くないと出来ない事ですよね!ホントにすごいなぁ。」

 今の所いい感じだわ♪二刃ちゃんの関心が引けてる♪

「ご主人さまたちも敵とはいえ殺したくはないって仰っしゃる方だから、華佗さんはご主人さまたちの親友になれたんだと思います。」

「あの二人・・・って言うか、今は四人だけど・・・親友なんですか?」

「ええ♪」

「華佗と一刀たちが話していると、たまに割り込めない雰囲気の時があるのよねぇ・・・・・そんなんだから朱里と雛里が妄想するのよ・・・」

「朱里さんと雛里さんが妄想・・・・・」

「い、いや!今のは忘れて!」

 もう、詠ちゃんったら!

「二刃ちゃんもご主人さまたち、それに華佗さんと同じなんでしょ。さっきご主人さまたちとお話ししてた時に戦は回避できるならした方がいいって言ってたもの。」

「えへへ・・・この世界だと甘い考えだと思うけど・・・・・そういう風に育てられたから。」

 うん!これなら華佗さんの気を引く事も出来そう♪

「あの・・・所で華佗さんが兄さんの親友って事は実は華佗さんも兄さんみたいに女の人に・・・」

 いけない!肝心のことを教えてないよ!

「それが華佗ったら一刀たちと真逆でね・・・・・まるで恋愛に興味が無いと言うか・・・」

 詠ちゃん!その言い方じゃ二刃ちゃんの関心が離れちゃうよぅ!

「か、華佗さんには奥さんどころか恋人も居ないの!私達としては華佗さんにも家庭を持つ幸せを知って欲しいと思っているのだけど・・・・・」

 ふぅ・・・取り敢えず今はこれくらいの方がいいよね。

「あ!思わず話し込んじゃったね!この部屋にはご主人さまたちが生活に必要な物を揃えて下さってるけど、足りない物があったら遠慮なく言ってね。それにお城での生活に慣れて、気に入ったお部屋があれば、そちらにいつでも引っ越しても大丈夫だよ♪」

 できれば華佗さんの隣のお部屋・・・・・それともいっそ華佗さんのお部屋に・・・きゃあ♪私ったら♪

「・・・・・あの・・・月さん?どうしたんですか、急にモジモジして・・・・・」

「月!月!!」

「え?ああ!ごめんなさい!それじゃあお部屋を作ってしまいましょう♪」

 

 計画は本当に始まったばかりなんだから焦っちゃダメだよね。

 

 二刃ちゃんと華佗さん。二人が幸せになれるように頑張らなきゃ!

 

 

 

-9ページ-

 

 

あとがき

 

 

媽媽達&姉達の新しいオモチャ・・・もとい、アイドル!

北郷聖刀(真名:輝琳)くん誕生ですw

産まれて早々に五十人以上の女性にちんちんを見られるという

悲しい十字架を背負った聖刀くん。

お姉ちゃん達を入れると最低七十人以上になりますか・・・。

がんばれ聖刀!キミの未来は作者が何も考えて無いから明るいかもしれないぞwww

 

 

そして!二刃と華佗のラブコメも下ごしらえが着々と進んでいますw

今後は出来たら毎回二刃と華佗の話をおまけで入れて行きたいですね。

 

 

桂花の妊娠に深く触れていませんが、桂花Aで腰を据えて書きますので暫くお待ちを。

因みに聖刀くんの最初の妹がこの桂花の七女になります。

お姉ちゃんが六十人で妹は何人になるのか?

作中で『今後男子が産まれたら』と言っていますが

今の所、作者は次男を考えていません。

 

 

子供達一覧を若干手直ししました。

仮順となっていた部分を決定しています。

 

《次回のお話》

 

お待たせしました。

次回は☆璃々   47票 です。

 

今回、璃々と二刃の顔合わせが有りましたが

次回はこの二人にもっと会話をさせようと思っています。

 

《現在の得票数》

 

春蘭   51票

二喬   48票

猪々子  45票

真桜   45票

沙和   44票

霞    42票

斗詩   40票

穏    34票

稟    34票

季衣   33票

音々   33票

桂花A  23票

思春A  20票

紫苑A  18票

鈴々A  14票

翠A   11票

小蓮A  9票

ニャン蛮A8票

冥琳A  6票

音々音A 7票

雪蓮A  5票

風A   5票

月A   3票

璃々A  3票

凪A   1票

星A   1票

菅輅   1票

華琳B  1票

 

※「大喬と小喬」は一つの話となりますのでセットとさせて頂きます。

Aは二回目を表します。

 

リクエスト参戦順番→猪々子 穏 斗詩 二喬 春蘭 稟 璃々 真桜 季衣 冥琳A 霞 沙和 思春A 紫苑A 鈴々A 桂花A 風A 雪蓮A 凪A 音々 小蓮A 翠A ニャン蛮族A 音々音A 月A 星A 璃々A 菅輅 華琳B

 

過去にメインになったキャラ

【魏】華琳 風 桂花 凪 数え役満☆シスターズ 秋蘭 流琉

【呉】雪蓮 冥琳 祭 思春 美羽 蓮華 七乃 小蓮 亞莎 明命

【蜀】桃香 鈴々 愛紗 恋 紫苑 翠 蒲公英 麗羽 桔梗 白蓮 月 朱里 雛里 詠 焔耶 ニャン蛮族 音々音 星 華雄

 

子供達一覧

1)華琳の長女 曹沖(そうちゅう) 眞琳(まりん)

2)桃香の長女 劉禅(りゅうぜん) 香斗(かと)

3)蓮華の長女 孫登(そんとう) 蓮紅(れんほん)

4)思春の長女 甘述(かんじゅつ) 烈夏(れっか)

5)愛紗の長女 関平(かんぺい) 愛羅(あいら)

6)風の長女 程武(ていぶ) 嵐(らん)

7)桂花の長女 荀ツ(じゅんうん)金桂(きんけい)

8)雪蓮の長女 孫紹(そんしょう) 冰蓮(ぴんれん)

9)冥琳の長女 周循(しゅうじゅん) 冥龍(めいろん)

10)祭の長女 黄柄(こうへい) 宴(えん)

11)恋の長女 呂刃(りょじん) 恋々(れんれん)

12)紫苑の次女 ?仁(こうじん) 露柴(ろぜ)

13)紫苑の三女 ?信(こうしん) 崔莉(ちぇり)

14)蒲公英の長女 馬援(ばえん) 向日葵(ひまわり)

15)翠の長女 馬秋(ばしゅう) 疾(しつ)

16)麗羽の長女 袁譚(えんたん) 揚羽(あげは)

17)桔梗の長女 厳逹(げんたつ) 竜胆(りんどう)

18)凪の長女 楽?(がくりん) 濤(なみ)

19)七乃の長女 張路(ちょうろ) 八?(やや)

20)天和の長女 張甲(ちょうこう) 九蓮(ちゅうれん)

21)地和の長女 張大(ちょうだい) 四喜(すーしー)

22)人和の長女 張吉(ちょうきつ) 一色(いーそー)

23)炙叉の長女 迷当(めいとう) 直(なお)

24)白蓮の長女 公孫続(こうそんしょく) 白煌(ぱいふぁん)

25)秋蘭の長女 夏侯衡(かこうこう) 鈴蘭(すずらん)

26)月の長女 董擢(とうてき) 春姫(るな)

27)美以の長女 孟節(もうせつ) 花鬘(かまん)

28)トラの長女 ベンガル

29)ミケの長女 マンクス

30)シャムの長女 ペルシャ

31)桂花の次女 荀?(じゅんぐ) 銀桂 

32)朱里の長女 諸葛瞻(しょかつせん)龍里(るり)

33)雛里の長女 ?宏(ほうこう)藍里(あいり)

34)詠の長女 賈穆(かぼく) 訓(くん) 

35)焔耶の長女 魏覚(ぎがく) 焔香(えんか)

36)春蘭の長女 夏侯充(かこうじゅう) 光琳(こうりん)

37)星の長女 趙統(ちょうとう) 螢(けい)

38)大喬の長女 愛喬(あいきょう)

39)小喬の長女 華喬(かきょう)

40)亞莎の長女 呂j(りょそう) 茜(ちぇん)

41)明命の長女 周邵(しゅうしょう) 藍華(らんふぁ)

42)華雄の長女 華剛(かごう) ?莓(しゅうめい)

43)桂花の三女 荀?(じゅんしん) 丹桂(たんけい) 

44〜51)

桂花の四女 荀(じゅんぎ) 連翹(れんぎょう)

猪々子の長女  45票

真桜の長女   45票

沙和の長女   44票

霞の長女    42票

斗詩の長女   40票

穏の長女    34票

稟の長女    34票

52)鈴々の長女 張苞(ちょうほう) 爛々(らんらん)

53)流琉の長女 典満(てんまん) 枦炉(ろろ)

54)桂花の五女 荀粲(じゅんさい) 黄梅(おうめい)

55)小蓮の長女 孫仁(そんじん) 蕾蓮(らいれん)

56)音々音の長女 陳守(ちんじゅ) 音音(ねおん)

57)季衣の長女 許儀(きょぎ) 華衣(かい)

58)美羽の長女 袁燿(えんよう) 優羽(ゆう)

59)桂花の六女 荀淑(じゅんしゅく) 來羅(らいら)

60)音々の次女

61)華琳の長男 北郷聖刀(まさと) 輝琳(きりん)

62)桂花の七女 

※44〜51の順番は今後のリクエスト次第です

 

引き続き、皆様からのリクエストを募集しております。

リクエストに制限は決めてありません。

何回でも、一度に何人でもご応募いただいても大丈夫です(´∀`)

よろしくお願い申し上げます。

 

 

 

今回のマヌケ晒し

 

「曹操、その前にここに居るみんなを診断【い】ておきたいんだが、いいか?」

 

「北郷二刃です!よろしくお願いします!お義姉さん!!【」】

 

 悲【な】しい十字架を背負った聖刀くん。

 

 俺が宴会場の二刃に視線を移すと、緑と【紫】が二刃に北郷親衛隊を紹介してる所だった

 

 

説明

一刀の息子がこの外史にもついに誕生です!母親は華琳!名前は本編でw
お話は前回の続きからです。
一刀の妹の二刃と華琳のダブルメインになります。

引き続き、どの恋姫メインの話が読みたいのかリクエストを募集しております。
リクエストの多い恋姫(TINAMI、Pixiv双方の合計)を優先的に書きたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
リクエストに制限は決めてありません。
何回でも、一度に何人でもご応募いただいても大丈夫です。二人目の子供のお話の募集も開始致しております(´∀`)
ご意見、ご感想、ご指摘などもご座いましたら是非コメントをお寄せ下さい。
誤字脱字は雷起の反省を促す為、修正後も抜粋して晒す事にしましたw

総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
3968 2911 22
コメント
@taka様  『ハッピーエンド』という大目標を目指しとにかくガンバります(^ω^)(雷起)
ロードスネーク様  聖刀が女性不信にならない事を祈りますwww 穏・真桜・稟・沙和に追加頂きました___φ(。_。*)カキカキ(雷起)
qisheng様  エロゲのハーレム主人公で対極の存在ですね。一刀の愛がある故ですよね(´∀`)(雷起)
メガネオオカミ様  二刃も聖刀も幸せな苦労ですから、どんどんしてもらいましょうww 猪々子・霞・春蘭・斗詩・思春Aに追加頂きました(雷起)
メガネオオカミ様  今回もツッコミありがとうございます(^ω^) 特に時報の所は爆笑してしまいましたwww 聖刀の嫁は108人ですか!?聖刀の種馬力は一刀の倍www(雷起)
殴って退場様  斗詩・春蘭・稟・紫苑A・翠A・璃々Aに追加頂きました___φ(。_。*)カキカキ(雷起)
殴って退場様  姉妹による聖刀争奪戦は是非ともややりたいですねwそして母親達のもww 華佗と二刃の間に男の子は面白いですね!そのアイディア使わせて頂きますm(_ _)m そして誤字発見ありがとうございます(^^;)こちらもコメを頂いてすぐに訂正と晒しをさせて頂きました。(雷起)
神木ヒカリ様  聖刀くんのリクは有りです。これに合わせて次回からリクエストの募集要項を若干変更したいと思いますね。ちなみに聖刀くんは次回以降もおまけに毎回登場すると思いますw(雷起)
神木ヒカリ様  予測はしていましたが、実際に文章になると本当にヒドイですねwww次期皇帝として姉妹をまとめる為にも聖刀くんには一人で頑張ってもらいたいですw いつものリク頂きました___φ(。_。*)カキカキ(雷起)
アルヤ様  真名の『輝琳』はそのまま残っています。ですが華琳達の感覚ではアルヤ様の言われる通り、『聖刀』がもう一つの真名の様に感じていますし、言い訳の一つでもあります。(雷起)
終の竜様  真桜・沙和・春蘭・猪々子に追加頂きました___φ(。_。*)カキカキ(雷起)
終の竜様  雷起もここに至ってこの状態に戦慄しましたwww 理由は単に一刀の息子らしくて気に入っているからなんですが、、女性陣は人に訊かれたら様々な言い訳をしてくれるでしょうw(雷起)
牛乳魔人様  いえいえ、雷起は推敲能力が低いのでいつも感謝しております!今回もコメを頂いてすぐに訂正と晒しを致しましたm(_ _)m 二喬・斗詩・音々さんに追加頂きました___φ(。_。*)カキカキ(雷起)
アルヤ様  一刀と華琳の能力を上手く引き継いでいると良いんですけどねぇ・・・・・w いつものリク頂きました___φ(。_。*)カキカキ(雷起)
咲実様  ありがとうございます♪ 霞に追加頂きました___φ(。_。*)カキカキ(雷起)
伏線が多数。終わりに向けて猛烈に突っ走る…のかな?リクエストで恋姫全員となるとまだまだ先は長いかなw続きも楽しみにしてますー。(@taka)
聖刀wがんばれww穏、真桜、稟、沙和でお願いします。(ロードスネーク)
叔母風呂の始祖の例の人より 子供が多いとは。。(qisheng)
登場したばかりだけど二刃と聖刀はこれから苦労しそうですねw まあ、すべての元凶は無節操な種馬のせいですがwww リクエストはいつもどおり、猪々子、霞、春蘭、斗詩、思春Aでお願いします!(メガネオオカミ)
※今回のツッコミ 二刃→ いや、兄が複数形になるなんて普通考えないw 義姉と姪の名前を覚えるだけで大変そうですね……w 時報→ A「おい、今回の妊娠予定は曹操さんだけじゃないのかよ!?」B「知るか! 文句なら種馬か雷起に言えよ!」C「お前らしゃべってねえで、さっさと時報張り替えろ!」 一刀→ お父さんが三人の時点で一般常識とのズレがw 聖刀→ これはもうお嫁さん探しに水滸伝の外史(全員女性)に行くしかwww(メガネオオカミ)
追加でリクは、斗詩・春蘭・稟・紫苑A・翠A・璃々Aでよろしくお願いします。(殴って退場)
物心が付く前から姉妹の間で聖刀争奪戦が展開されそう…。そして男友達として、華佗と二刃の間に早く男の子を作る必要があるなww。あと訂正で後書きの部分で「悲なしい十字架…」→悲しいでは?(殴って退場)
シスプリ・双恋・ベビプリ合わせた数より多いですな。男が他に生まれなかったら聖刀君大変そう。 リクはいつものでお願いします。ちなみに聖刀君のリクは有りですか?(神木ヒカリ)
↓↓一刀同様真名がなくて聖刀が真名に相当するのでは?(アルヤ)
追記  リクは真桜、沙和、春蘭、猪々子でお願いします。(終の竜)
シスター・プリンセスの逆バージョンですね。しかも人数が4倍以上www    あと質問ですが、華琳たちが聖刀を真名で呼ばないのはどうしてですか?(終の竜)
「曹操、その前にここに居るみんなを診断いておきたいんだが、いいか?」→診断して?『「北郷二刃です!よろしくお願いします!お義姉さん!!』→最後に『」』が抜けてる?更新お疲れ様です。なんか毎回粗探ししてすいません・・・。リクは二喬・斗詩・音々さんでお願いします。前回はリクし忘れた・・・(牛乳魔人)
一刀の子がブラコンになったら聖刀大変だな・・・・・・リクはいつもので。(アルヤ)
いつも楽しませて貰ってます。霞に一票で(咲実)
タグ
恋姫 恋姫†無双 真・恋姫†無双 萌将伝 ?? 北郷一刀 一刀チルドレン 北郷二刃 華琳 華佗 

雷起さんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。

<<戻る
携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com