英雄伝説〜光と闇の軌跡〜 外伝〜叡智の契約〜後篇
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〜2時間後・ラギール商会〜

 

イリアとリーシャが劇場の中へと入って、少しの時間がたつと人間の姿をしたルファディエルはラギール商会の店舗に入った。

「いらっしゃい………ませ……」

店に入って来たルファディエルを見たエリザベッタは声をかけ

「こんにちは。クロスベル警察、特務支援課のルファディエルよ。支店長と面会できるかしら?」

ルファディエルはエリザベッタに尋ねた。

「今日は……何の御用でしょうか……?」

「………”黒月”の事で良い情報が手に入ったから、支店長と商談がしたいのだけど。」

「………かしこまりました………少々………お待ちください………」

ルファディエルの言葉を聞いたエリザベッタは階段を昇って姿を消した後、少しの時間がたつと戻って来た。

「おまたせ………しました……ぜひ、話をお聞きしたいとの事ですので………そのままチキ様がいるお部屋に向かって頂いて……構いません。場所は……わかりますか?」

「ええ。それじゃ、お邪魔するわね。」

エリザベッタの言葉を聞いたルファディエルは頷いた後、階段を昇って、チキの部屋に入った。

 

「いらっしゃいませ。今日は何でも”黒月”の情報で良い情報があるとか………」

部屋に入って来たルファディエルを見たチキは椅子から立ち上がって、ルファディエルに軽く会釈をして尋ねた。

「ええ。”銀”の正体の情報を偶然手に入れましてね。………どうですか?」

「!……わかりました……取引条件に関しての詳しい話をしたいので……どうぞソファーにおかけ下さい。」

ルファディエルの話を聞いたチキは驚いた後、ルファディエルをソファーに座るように促し、自分もソファーに座った。

「それで………本当にあの”銀”の正体がわかったのでしょうか………?私共の方でも探っているのですが………未だにわかっていなくて………」

「ええ、銀が正体を現した時の証拠も今日は持ってきています。」

「!そうですか………それで………何をお望みでしょうか………?」

ルファディエルの話を聞いたチキは驚いた後真剣な表情で尋ねた。

「情報と交換でどうですか?」

「情報………といいますと、何の情報がよろしいでしょうか………?」

「……私がこちらを訪ねる度にエレボニアとカルバードのクロスベルに対する動きの情報を無条件で教えてくれるという交換でどうでしょうか?……勿論、ルバーチェや黒月もその中に入っています。」

「…………………わかりました。今、契約書を作成しますので、少々お待ち下さい………」

ルファディエルの説明を聞いたチキは考え込んだ後、ルファディエルを見つめて言った。

「あら、少しは渋ると思ったのですけど、意外ですね?」

チキの話を聞いたルファディエルは意外そうな表情で尋ね

「…………ルファディエル様がおっしゃった条件と銀の正体の情報と比べれば………安いぐらいですので……」

尋ねられたチキは静かな表情で答えた後、自分の机の引き出しの中にある紙を出して判を押し、ルファディエルの前に持ってきた。

「どうぞ……この契約書と……貴女が持ってきたという銀の正体の証拠と交換すれば………商談成立です………」

「………文章の内容を読ませてもらってもいいですか?」

「構いません………」

そしてルファディエルはチキが持ってきた契約書の文面を読んで、問題ないことを確認し、チキに導力ビデオとさらにリーシャと対峙した時、服の中に隠していた録音器を渡した。

「………まさか………アルカンシェルのリーシャ様が銀だったとは……………今後も何か新たな情報があったら……また、お訪ねください………」

ビデオの内容をその目で見て、さらに録音器に録画されていたリーシャとルファディエルの会話を聞いたチキは驚いた後、ルファディエルに会釈をした。

「ええ。……ああそれと一つ言い含めるのを忘れていました。今回の話はロイド達には黙っておいてくださいね?」

「かしこまりました…………」

その後ルファディエルは店を出た。

 

「クク……今度は何を企んでいるんだい?さっき支援課のビルに戻って端末で何かやった後こっちに来たようだけど………」

その時、エルンストが転移して現れて不敵な笑みを浮かべてルファディエルに尋ねた。

「………ラギール商会に渡す銀の正体の証拠のコピーをしていただけよ。」

「は………?……あっははは!こりゃ、傑作だ!天使ともあろう者がこうも早く契約を破るなんてね!」

ルファディエルの話を聞いたエルンストは一瞬呆けた後、不敵な笑みを浮かべて笑いながらルファディエルを見つめ

「あら。ラギール商会に話さないなんて私は口にしていないわ。………フフ、今回の脅迫状の事件のおかげで、情報を提供してくれる人との繋がりも手に入れたし、何より”黒月”の最大戦力を対峙しないようにできたのは大きな収穫ね。」

見つめられたルファディエルは意外そうな表情をした後、微笑んだ。

「ククク………よくもまあ、そこまで腹黒い事をして”墜ちない”ものだよ。」

ルファディエルの言葉を聞いたエルンストは口元に笑みを浮かべてルファディエルを見つめ

「………私は守るべき人達の為に行動しているだけ………”堕天”した者達のように決して自らの欲の為に行動しないわ。」

見つめられたルファディエルは静かに答えた後、支援課のビルに戻る為にエルンストと共に中央広場に向かって行った。そして数日後、後にロイド達の運命に大きく関わる少女とロイド達支援課にとって、頼もしき存在となる優しきエルフの娘と出会うきっかけとなる事件が起こるクロスベル市の創立記念祭が始まった………

 

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ルファ姉………リーシャを脅迫しただけでもえげつないのに、もっとえげつない行動をしました(大汗)2章はルファ姉の裏での活躍が思いっきり出た感じになった気がします(汗)………感想お待ちしております。

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コメント
感想ありがとうございます。 本郷 刃様 リーシャはとんでもない人に弱みを握られました(泣) THIS様 ラギール商会という情報網を手に入れたルファ姉は鬼に金棒ならぬ、天使に聖賢(やってることは聖なる賢さとはいえませんが(大汗))(sorano)
前回のコメント撤回。うわ・・・悪魔よりもひでぇぇぇぇl・・・・。徐々にj彼女の情報網が確立してきている。この作品で知恵に関して彼女に勝てる物・・なしですね。こっちもなんか嫌な汗が・・・。(THIS)
あれ〜?おかしいな〜、眼と体から出る汗が止まらないや・・・(ガクガク)(本郷 刃)
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