英雄伝説〜光と闇の軌跡〜 569 |
〜夜・ミシェラム〜
「はあはあ………」
「手こずらせてくれたね………」
戦闘を終えたロイドは息を切らせ、ワジは溜息を吐き
「わ、若頭………!?」
「………だ、大丈夫ですか!?」
戦闘不能になり、地面に膝をついているマフィア達は驚きの表情でガルシアを見つめた。するとその時
「ククク………ハハハハハ………味見だけのつもりだったが楽しませてくれるじゃねえか………ぺっ!」
ガルシアは凶悪な笑みを浮かべた後口に溜まった血を吐き、そして立ち上がり、ガルシアに続くように戦闘不能になっていたマフィア達も次々と立ち上がった!
「わっ……生き返っちゃった。」
「何!?」
「ば、馬鹿な………!?」
「あのヴァルドよりも遥かにタフみたいだね………」
ガルシア達の様子を見たキーアとラグタスは驚き、ロイドとワジは信じられない表情をし
「チッ………化物が。」
ランディは舌打ちをして、ガルシアを睨んだ。
「クク、何を抜かしてやがる。―――ランドルフ・オルランド。テメェだって同じだろうが?」
するとその時、ガルシアは凶悪な笑みを浮かべてランディを見つめ
「ッ………!」
ガルシアに見つめられたランディは顔色を変えた。
「ランディ………?」
ランディの様子に気付いたロイドはランディを見つめたその時
「クク、やっぱりそうだったか。大陸西最強の猟兵団の一つ”赤い星座”…………その団長の息子にして、ガキの頃から大部隊を率いて敵を殺しまくった赤き死神……――――”闘神の息子”ランドルフ・オルランド………!」
「…………………………」
ガルシアはランディの真の名と異名を叫び、それを聞いたランディは目を細めてガルシアを睨んでいた。
「”闘神の息子”………」
「”赤い星座”………有名な猟兵団ですね………」
「……そうだったの……」
「……元猟兵の方だったんですか………」
「ほう……まさかあの”闘神”の縁の者だったとはな………なるほど。他のメンバーと違って、一際強いのも納得がいくな。」
「あっはははっ!やっぱりあたいが睨んだ通り、あんた相当の修羅場をくぐってきているじゃないか、ランディ!」
一方ロイドは驚き、ティオは信じられない表情で呟き、エリィは溜息を吐き、エリナは静かな表情でランディを見つめ、銀は興味深そうな様子でランディを見つめ、エルンストは大声で笑っていた。
「―――ハハ。バレちまったら仕方ねぇか。ま、そのオッサンの話はだいたい間違っちゃいねぇぜ。”闘神の息子”って呼び名はヘドが出るほど気に喰わねぇがな。」
一方ランディは凶悪な笑みを浮かべながら答えた。
「クク、どうやら訳アリでクロスベルに流れてきたらしいな。俺の古巣”西風の旅団”と”赤い星座”は昔からの宿敵………丁度いい、ここらで因縁の対決と行ってみようじゃねえか………今度はタイマン勝負でなァ!」
「………ぬかせ………」
ガルシアの叫びを聞いたランディは静かに呟いた後、ガルシアの正面に来て、対峙した!
「なっ、ランディ………!」
「ランディさん!?」
ランディの行動を見たロイドとシャマーラが驚いたその時
「………ここは任せろ。このオッサンを始末したら突破口が開ける。後の雑魚共もさっきの戦いで弱っているか使い物にならねぇ奴らが多い。俺のことはいい………とにかくこの場を切り抜けろ!」
ランディは驚きの提案をした!
「そんな………!」
「だ、駄目よ………!」
「ら、らしくないです………!」
「自己犠牲なんていけません!」
ランディの提案を聞いたロイド、エリィ、ティオ、セティは制止しようとし
「あら。これはまた面白いものが見れそうね♪」
レンは口元に笑みを浮かべて呟いた。するとその時!
「うおおおおおおお………ハアアアアアアアァァァッ!!」
ランディは溜める動作をした後、大声で叫んで膨大な殺気や闘気を纏った!
「”戦場の叫び(ウォークライ)”………爆発的な闘気を引き出す猟兵ならではの戦闘技術………クク、そう来なくっちゃなァ!うおおおおおおおおおおおおっ!!」
ランディの行動を見たガルシアは凶悪な笑みを浮かべた後、ランディのように膨大な殺気や闘気を纏った!
「ひっ………」
「さ、さがれ………!」
2人がさらけ出す殺気や闘気を感じたマフィア達は悲鳴を上げた後、ガルシアの背後に下がった。
「くっ………凄いね………」
「びりびりする〜………」
2人がさらけ出す闘気や殺気を感じたワジは表情を歪め、キーアは真剣な表情で呟き
「あっはははははっ!いいね、いいね!まさかこんな面白そうなものが見れるとはねっ!」
「フン、戦闘凶が………」
エルンストは凶悪な笑みを浮かべて大声で笑い、エルンストの様子を見たラグタスは鼻を鳴らしてエルンストを睨み
「くっ、このままじゃ―――」
ロイドは表情を歪めた。するとその時!
ウオ―――――ン!!
どこからともなく狼の遠吠えが聞こえ、遠吠えを聞いた2人は驚いて溜めていた闘気や殺気を解放した後、遠吠えが聞こえた方向を見つめた。
「な………」
「この遠吠えは………!」
「うふふ……やっぱりただの狼さんじゃないわね♪」
遠吠えを聞いたロイドは驚き、ティオは明るい表情をし、レンは口元に笑みを浮かべた。するとその時なんとツァイトがガルシア達の背後に現れ
ウオ―――――ン!!
再び遠吠えをして、軍用犬達を怯ませた!
「なっ………」
「こ、こら………!怯えてんじゃねえ……!」
「ガルルルルゥッ………!!」
「ぎゃっ!?」
「うわっ!?」
軍用犬達の行動に戸惑っているマフィア達に電光石火で攻撃し、湖面に落としたり、気絶させた!
「チッ、犬コロが………!」
それを見たガルシアは舌打ちをして、まだ無事な腕を動かして攻撃の構えをしたその時!
「甘い!―――雷電!!」
「なっ!?グアッ!?」
銀がガルシアの背中に雷が宿ったクナイを命中させて、ガルシアを怯ませ
「うふふ、隙ありよ!」
「キャハッ♪だっさ!」
「ふふっ、切り刻んであげる!」
さらにレン、エヴリーヌ、セオビットがそれぞれの武器で一瞬でガルシアの背後に詰め寄って同時攻撃をして、ガルシアの正面に現れた!
「グアアアアアアアアアアアッ!?」
「わ、若頭――――!!」
するとガルシアの全身から血が噴出し、ガルシアは悲鳴を上げて地面に倒れ、それを見たマフィア達は悲鳴を上げた!そしてガルシアが地面に倒れると、一隻のボートが波止場に近づき、ロイド達の傍に停泊した!
「……グズグズすんな。とっとと乗りやがれ。」
ボートの運転手―――セルゲイは運転席からロイド達を見上げて指示をし
「課長………!」
「わぁ、ぼーとだぁ!」
「……どうやら脱出に成功できそうね………」
セルゲイを見たロイドやキーア、エルファティシアは明るい表情をし
「ナイスタイミングです………!」
ティオは静かな笑みを浮かべて言った。
「行かせるかああああああっ!!」
その事に気付いたガルシアは全身血まみれでありながらも立ち上がって、ロイド達に攻撃しようとしたが
「させん――――雷電!!」
「グアッ!?銀………貴様―――――――――――ッ!!」
銀が放った2本の雷がこもったクナイがガルシアの両足に命中し、ガルシアを転倒させ、転倒させられたガルシアは足に伝わるダメージや雷を受けた事による痺れ、そして今までの戦闘によって負った傷によって立ち上がる事はできず、怒りの表情で叫んだ!
「フフ……今宵はこれまでだ。―――さらばだ。」
そして銀は口元に笑みを浮かべて呟いた後空間の中へと消えて行き
「うふふ……そろそろレン達も失礼しようかしらね。」
「ふふっ♪久しぶりに楽しめたわ♪」
「キャハッ♪結構遊べて楽しかったよ♪」
「それでは皆さん、御機嫌よう♪―――エヴリーヌお姉様、お願い。」
「ん、転移。」
さらにレン達はそれぞれ口元に笑みを浮かべた後、エヴリーヌの転移魔術によって、3人はその場から消えた。
「悪いな、オッサン………今回は付き合えなさそうだ。それより………アンタら知ってたのか………?”人間の子供”と”異種族の女性”を競売会に出品しようとしてたのを……」
銀達が消えた後、ランディは地面に倒れているガルシアを見下ろして尋ね
「なにィ………!?」
尋ねられたガルシアは目を見開いた。
「………この子は、出品物の部屋にあった革張りのトランクに閉じ込められ、そちらのエルフの女性は出品物のシーツの中に隠されていた。それが何を意味するのかあんたにはわかっているのか………?」
「ふえ〜?」
「……………………」
ロイドの質問を聞いたキーアは首を傾げ、エルファティシアは真剣な表情で考え込み
「な、なにをフカシこいてやがる!あのトランクにはローゼンベルクの人形が入っているし、あのシーツの中には目玉品の一つの女神像が………!」
ガルシアは信じられない表情で叫んだ。
「まあ、でも事実だからねぇ。事と次第によってはタダじゃ済まないんじゃない?」
ガルシアの叫びを聞いたワジは静かな笑みを浮かべてガルシアを見つめて言った。
「やれやれ………妙な事になってるみたいだな。―――ルバーチェの。改めて話は付けさせてもらう。そっちはそっちで状況を整理しておくんだな。」
「グッ………」
そして溜息を吐いた後、目を細めたセルゲイの話を聞いたガルシアは悔しそうな表情をした。
「特務支援課、撤収!とっとと契約している異種族達を自分達の身体に戻して全員乗りやがれ!」
「はいっ!それぞれと契約している者達はそれぞれの主の元に戻ってくれ!」
セルゲイの指示に頷いたロイドはルファディエル達に指示をし、指示をされたルファディエル達はそれぞれの主の身体や召喚石に戻り、ロイドはキーアを抱き上げてボートに跳んで乗り込み、エリィ達やエルファティシアも次々と跳んで乗り込み、最後にツァイトが素早い動きで乗り込み、ロイド達を乗せたボートは発進して去って行った!
「ああっ………!」
「くっ………他にボートはないのか!?」
「若頭、大丈夫ですか!?」
「おい、こっちの奴等の手当てを手伝え!酷い傷だぞ!」
「なっ!?腕や脚が………!クソッ、なんだあの3人は!あの女達は鬼か悪魔の化身か!?」
去って行ったボートを見たマフィア達は慌て、さらに周囲に重傷を負って倒れているガルシアやマフィア達を見て慌てたり、悔しそうな表情をしていた。
「ぐうううううう〜ッ………うおおおおおおおおおおおっ!!」
マフィア達が慌てている中、ガルシアは仰向けに倒れた状態で夜空を睨んで悔しそうな表情で大声で叫んだ…………!
原作と違ってガルシア、レン達と銀に酷い目に遭わされました♪(笑)………感想お待ちしております
説明 | ||
第569話 | ||
総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
1032 | 975 | 2 |
コメント | ||
この段階でランディの全てがバレたのは因果のようなものでしょうね(本郷 刃) ・・・結果として・・ゲストキャラ達のやりたい放題だったというオチに・・・。ガルシアさん大概タフですね。天使達も驚くくらいとは・・。あれ?この段階でランディのすべてってばれるのでしたかね?それでもエルンストのめは確かだというのはおもしろいです。あと・・報復・・相手はしたくてもできない状態のような・・。(THIS) |
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