香り女
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                        ((紅|べに))を差し

                        香り香る

                        香り香る

                        香り変わる

                        ((女|ひと))へ歩む

                        ((女|ひと))へ…

 

                        ((清廉|せいれん))なままに痛みながら

                        不可思議な((無垢|むく))の香り

                        振り((撒|ま))いていた

                        君は居ない

                        君は居ない

                        今はもう…

 

                        君も

                        恋を知ったの

 

                        恐らく同じもの

                        同じ痛みの下

                        歩幅は違えど

                        確かに集う時だって

                        焦がれた時だって

                        ((女|ひと))色に染まれば

                        君は易く忘れ去る

                        思うものに染まる人だから

                        君は易く忘れる

                        易く忘れる

                        易く…

 

                        ((縋|すが))り((繋|つな))いだ手を滑らせた

                        その((男|ひと))の下へ見送る為に

 

                        貴女は今

                        誰の((紅|べに))を差して

                        誰の香り((纏|まと))って

                        誰の為の((彩|いろど))り((羽織|はお))り

                        誰の((褥|しとね))で髪を解く

                        誰の((褥|しとね))で……

 

 

 

 

 

 

説明
女の友情は脆い




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