英雄伝説〜光と闇の軌跡〜 605 |
〜夜・ウルスラ病院・研究棟〜
「なっ……………!?」
「何だ、あの動きは………!(嘘………全然剣の軌跡や身体の動きが見えなかった………!)」
「とんでもねぇ威力だぜ………!こんな一瞬で終わらせるなんて………噂通り………いや、それ以上だ……!」
「凄い……!まさかエクリアさんもあんなに強かったなんて………!」
「…………相変わらずとんでもない威力ですね。」
それを見ていたロイド、銀、ランディ、エリィは驚き、ティオは静かな笑みを浮かべていた。
「ば、馬鹿なっ!?”真なる叡智(グノーシス)”に至った私が反応すらできなかっただと………!?き、貴様らは一体………――――なっ!?”剣皇”リウイ・マーシルン………!何故、貴様がいる!?」
一方全身血まみれのアーネストは信じられない表情をした後、自分を見下ろしているリウイを見て目を見開いて叫び
「外道に墜ちた者に語る言葉はない。大人しく縛につくがいい。殺さなかっただけ、ありがたく思え。」
アーネストの言葉を聞いたリウイは冷徹な視線をアーネストに向けて呟いた。
「ククク………ハハハハハハハッ………!!ふざけるな―――――――――ッ!”真なる叡智(グノーシス)”に至った私がどんな者にも敗れる訳がない――――――!!」
一方リウイの言葉を聞いたアーネストは大声で笑った後、立ち上がって一瞬で後ろに跳躍して後退した後リウイを睨み、一瞬でリウイに詰め寄って剣を振るった!しかし!
「雑魚が。―――ウィンディング!!」
「ガッ!?」
リウイは暴風を纏った魔剣エドラムを振るった。するとアーネストは壁まで吹っ飛ばされた!そしてアーネストが呻きながら地面に膝をついたその時、アーネストが持っていた剣は地面に転がっており、さらにアーネストの片腕が消滅していた!
「………え……………」
片腕が消滅している事に気付いたアーネストは呆けた。するとその時片腕が無くなった部分から大量の血が噴出した!
「ギャアアアアアアアア――――――ッ!?私の、私の腕が――――――!!おのれ――――――――っ!!」
そして片腕を無くしたアーネストは悲鳴を上げた後、リウイを睨みつけ
「……まだやるつもりなら、次は滅する。」
睨まれたリウイは全身にすざましい覇気を纏ってエドラムをアーネストに向けて、膨大な殺気をアーネストに向け
「ヒッ……………馬鹿な………”真なる叡智”に”至った”私が何故、恐怖を感じる………!」
殺気を向けられたアーネストは信じられない表情をして身体を震わせた。
「……………っ…………!」
「なんつー”覇気”だよ………!」
「これが”剣皇”の”覇気”か………!」
リウイの背後からさらけ出されている”覇気”をその身に受けたロイドとランディは地面に膝をついて表情を歪め、銀は立っていたが表情を歪めていた。するとその時
「―――もうやめて下さい、リウイお義兄様っ!!アーネストさんはこれ以上抵抗できません!お願いですから、殺さないで下さい!」
地面に膝をついているエリィが悲痛そうな表情で叫び
「なんだと………!?」
「なっ………お、”お義兄様”………!?」
「おいおいおい………!一体どうなってんだ!?」
「エリィ…………」
エリィの言葉を聞いた銀とロイド、ランディは驚き、イリーナは辛そうな表情でエリィを見つめていた。
「………今はそんな些細な事を気にしている場合ではないだろう。捕えるならさっさとしろ。」
その時リウイは覇気や殺気を収めて静かな表情でロイドに視線を向けて促し
「は、はい。」
促されたロイドは戸惑いながら頷いた後、立ち上がってアーネストに近づいた。
「―――元市長秘書、アーネスト・ライズ。自治州法に基づき、傷害、騒乱、不法占拠、薬物使用、拘置所脱走などの容疑で現行犯逮捕する。大人しく捕まってもらうぞ!」
「クク………そう焦る事はない………まだ夜は始まったばかり………”同志”の趣向はこれからだ。そちらに招待状があるからせいぜい目を通しておくといい。」
「なに……」
そしてアーネストの言葉を聞いたロイドは驚いて仲間達と共に机の上に置かれてあるファイルに視線を向け
「あれは……」
ファイルを見たエリィは呆けた。するとその時
「はは、それではまた会おう!君達がこの先の死地を見事切り抜けられたらな………!」
アーネストが不敵な笑みを浮かべて叫んだ後、ロイド達に背を向けて窓から飛び降りようとした!
「逃がすか!」
しかし、その時アーネストが窓から飛び降りる瞬間アーネストに追いついたリウイが剣を振るった!
「ギャアアアアアッ!?」
するとアーネストの背中が斬られ、アーネストは背中から血を噴出させて悲鳴を上げながら落下した後、突如やって来た竜のような姿をした飛行型の魔獣の足に掴まって、去って行った!
「チッ、逃がしたか。」
その様子を見ていたリウイは舌打ちをし
「な……………」
「い、今のは……」
ロイドとエリィは驚き
「”星見の塔”にもいた太古の翼竜……」
「おいおい………メチャクチャすぎんだろ。」
「まさか太古の魔獣も服従させるなんて………」
ティオは静かに呟き、ランディは目を細め、ペテレーネは驚きの表情で呟いた。
「フン……さすがに追うのは無理か。―――時が惜しい。とっとと目を通すとしよう。その”同志”とやらが用意した招待状とやらをな。」
「あ………―――ああ、そうだな。」
そして銀の呟いた言葉を聞いたロイドはすぐに優先すべき事を思い出して頷いた。
その後ロイド達は机に置いてあるファイルに目を通し始めた…………………
今回の話にてアーネストがさらに酷いめにあいました!(怖っ!)まあ、無謀にリウイに挑んで生きているだけマシですよね(遠い目)……感想お待ちしております
説明 | ||
第605話 | ||
総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
1122 | 1042 | 2 |
コメント | ||
感想ありがとうございます。 本郷 刃様 まあ、何もできませんでしたのものねぇww THIS様 それがエウシュリー陣営の敵となった者達の”運命”です!(キリッ!)(sorano) ああ・・撤退する直前まで散々はははは・・はあ・この後も彼は碌な目に合わない気がWWそしていよいよ・・ばれ始めましたねエリィの衝撃の人間関係。(THIS) メインディッシュどころか前菜にも至らなかったアーネストww(本郷 刃) |
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