真・恋姫無双〜白き牙を持つ者〜 #92 |
〜 第92話 †吹き荒れる暴虐† 〜
あれから一週間が経過した
袁紹(えんしょう)達は会議が終わり、各陣営の状況を確認し
誰が先陣を切るかでかなり揉めた
それを袁紹は自分を総大将に選んでくれた名誉として
北郷一刀(ほんごうかずと)が所属する劉備(りゅうび)軍に御願いをした
その時に北郷は色々と条件を出したので袁紹は苦い顔をし
それを知った、曹操(そうそう)と孫策(そんさく)の二人は笑みを浮かべていた
━━『水関』(しすいかん)城壁━━
「ここまで数が多いと見事っちゅうか
なんちゅうんやろうな、壮観やな」
「霞(しあ:張遼真名)の言うとおりだな
私たちはあれを今から相手にするのだと思うと滾るな」
「綾姉・・・滾ったら駄目だからな?」
「そうよ〜私達はあくまで時間を延ばすだけよ」
「そうですわ、主様が仰った事は守らないといけませんわ」
「分かってる・・・だからって私を椅子に縛り付けるのはどうなんだ!」
「だってなぁ・・・」
「綾姉はさ・・・」
「猪武将〜」
「ですわ」
そう言われ椅子に座った状態で縛られてる華雄(かゆう)は顔を俯かせる
それを張遼(ちょうりょう)太史慈(たいしじ)孫堅(そんけん)ホウ徳(とく)
その4人は生暖かい目で華雄を見つめた
「わ、私だって努力してるんだもん」と涙声で小さく聞こえたのは聞こえないフリをする
「伝令!!報告です!!!」
この城壁よりさらに高い見張り台から報告が届く
「先陣・・・一番槍は劉の文字!その後方に袁の文字!
袁の文字の左翼に曹の文字!右翼に孫の文字でございます!」
「ご苦労さまや、引き続き頼むわ」
「はっ!!」
張遼が報告を聞いて下がらせる
この『水関』においてちゃんとした将軍職を持っているのは張遼と華雄のみ
残りの3人は副官扱いなので自分達の牙門旗を立てることはない
立てたとしても董の字の旗である
「劉備軍なら、あの二人が色々考えてるんだろうな面倒だぜ」
「木通(あけび:太史慈真名)ちゃん、あの二人って?」
「臥竜と鳳雛の二人だな」
「あら?あの有名な二人ですわね」
「そういうことだ菫(すみれ:ホウ徳真名)さん」
「なんや、自分らばっかで分かってるみたいでウチにも説明してくれへんの?」
「とても有名な軍師様だな」
「あ〜面倒やな」
「こっちから討って出なければ問題ないわよ〜」
「そうですわね、一番危ないのは幸いここに縛ってあるようですし?」
「綾姉には悪いが、大人しくしててくれよ?」
「せやで、大人しゅうしとれば白(はく)から何か御褒美もらえるかもしれへんで?」
「白ちゃんが椅子に座って、その上に綾音ちゃんが座ってれば確実なんだろうけどね?」
「あ、兄上から御褒美!?兄上の上に座る?!
だ、駄目だそんな私達兄妹なのに!!」
「「「「大丈夫(そうやな(みたいだな(みたいですわね(みたいね))))」」」」
そんな感じで和んだ雰囲気でいると
先陣にいる劉備軍から3人ほど前に出てくる
それに気づいた張遼は目を細める
「なんや〜敵さんが何かしてくれるみたいやで?」
他の連中も目を向けて、何をしてくるのかと気持ちを切り替えた
━━━劉備軍━━━━
私はご主人様と張飛(ちょうひ)を連れて董白(とうはく)軍の弓射が届かない辺りまで近づく
改めて見るとこの関を抜けるとは思えないほど巨大だった
この後にさらにここより堅牢な虎牢関(ころうかん)があると思うと・・・
私はその事に身震いするがそれでもご主人様の為にも頑張らないと
「ご主人様、この辺りが限界かと」
「大丈夫なのだ、何があっても鈴々(りんりん)がお兄ちゃんを守るのだ!」
「二人ともありがとう、それじゃはじめようか!」
この作戦は、先頃軍師になったばかりの二人の立案だが
武人として私は正直言うと気が重い作戦だ
だが武人である前に皆の命を背負い戦う将軍でもあるのだから仕方が無いと思う事にした
これも我々が今後力をつける為に必用なものだから
私は深呼吸をして・・・叫ぶ!
「董白軍きっての猛将と呼ばれた華雄よ!
このような関所に引き篭もるとは情けないな!」
私の叫びを口火にご主人様と張飛も叫ぶ
「そーだ!そーだ!鈴々達が怖くないなら出てきて戦うのだ!!」
「そんな華雄の元にいる兵士達も噂だけで腰抜けで構成されてるんだろうな!!」
ひたすら、華雄達を罵倒する言葉を叫び続ける私達
これは事前に分かってた情報で華雄は頭に血が上りやすい「猪武者」というのを聞いていたからだ
同じ武人として武を貶す行為はしたくなかったのだが・・・
しかし、その行為が我々にとってやってはいけなかったのだとすぐに思い知った
━━董白軍━━
「ぬぁ?!あ、あいつら・・・」
「ねぇ・・・俺弓であいつ等撃ってもいいよな?
むしろ、さっさとやらせろ!!」
「ふふふ、主様の妹君を侮辱する行為・・・許せませんわ」
「あらあら、小娘達にはちょ〜っとばかりお仕置きがいるみたいね?」
城壁の上でひたすら罵倒を受ける事に限界が訪れようとしている
そこに一人だけ平然としている人物が一人だけいた
主にその罵倒の中心人物である華雄だ
「うん?皆、怖い顔をしてどうしたのだ??」
「な・・・んや・・・て?!」
「綾姉・・・一体どうしたんだよ!?」
「な、なんと・・・!私はまた見誤ってたというの!?」
「あ、綾音ちゃん?本物なのかし・・・ら?」
「私は私だが?ああ、皆私の為に怒ってくれてるのかありがとう
しかし、私自身なんとも思ってないぞ?
何で兄上や月(ゆえ:董卓真名)様の敵の言葉何か虫の声ではないか
いちいち怒っていては身体がもたないからな!」
縛られた椅子の上で胸を張るように言う華雄
そこに伝令がやってくる
「伝令!!城門が開きます!!」
「なんやて?!ウチは出撃命令は出しておらへんよ!」
「そ、それがその・・・」
「誰や!ウチらが我慢してるのに出撃しようとしとる阿呆は!!」
「と・・・」
「と?」
「董白・・・様です」
「「「「「ええええええええええええ!?」」」」」
全員一致の叫び声が木霊する中、それよりも高い音が響き渡る
ドゴォン!!! という地響きと共に城門が内から開けられる
城門から出てきたのは一人
雄大な体躯に赤色の皮膚を持ち、燃える様な緋色の鬣を持つ汗血馬に乗る男
黒を基調として足甲・手甲と胸当てをつけ黒色の外套の背中に白色で白の文字
何より特徴的なのが角をつけた面をつけ、髪の毛が燃え滾る炎のように紅く天へと逆立っている
その者が城門から外へと出ると、馬から降りその巨大な門を一人で閉める
そして、再び馬へと跨り劉備軍へと歩いていく
その圧倒的存在感に誰も声を発することができず、ただ見ていることしかできなかった
その者の名は・・・董白(とうはく)仲詠(ちゅうえい)董白軍頭首である
〜あとがきっぽいもの〜
さっさと本編を書きやがれ!!と夢で怒られた駄文です
本格的に戦いが始まりそうです!
しかし、何故白ちゃんは一人で出陣したんですかね・・・
それにしても意外に猪じゃなかった華雄さんに自分でもびっくりです
ちゃんと成長しててよかったよかった・・・
お盆も平常運転で頑張る駄文です、次回もよろしく御願いしますm(_ _)m
説明 | ||
この物語はオリ主メインの外史です 視点は基本オリ主となっています その他にご都合主義・チート・独自ルートで書いています 苦手な人はご遠慮ください 大丈夫な人は駄文にお付き合いください、多分1週間に1回投稿です ようやく本格開戦か? |
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コメント | ||
golengerさん>開けっ放しは良くないですからね!しかも力任せで開けたので閉まり悪くなったとかじゃないですよ?本当ですよ??(tokkey) 牛乳魔人さん>次回からは真・恋姫無双〜愛しき人達よ〜 が始まります!! ってまだこれは終わりませんwww(tokkey) h995さん>藪を突いて出てきたのは蛇じゃなくて虎ですね・・・ご愁傷様です・・・(tokkey) nakuさん>まさに計画通り(にやり)ってやつですね!(tokkey) 観珪さん>彼女も乙女なので妄想は好きなんですw(tokkey) アルヤさん>HAHAHA!仮にも上に立つ人なので華琳さんにもそれで説教してますからね!・・・からね?(tokkey) ↓確かに。一人で開門するのは「スゲぇ!」ってなるけどそのまま自分で閉めてるのは間抜けっぽいwww(アルヤ) 単騎出陣はわかるんですが自分で城門開け閉めしてから出るのは・・・少し間抜けっぽい気もしませんが凄い!?(golenger) 反董白連合壊滅!そして世界は平和になった。tokkeyさんの次回作にご期待ください(牛乳魔人) ……うん。まぁ、いわれのない理由で妹を馬鹿にされれば、そりゃ怒りますよね。しかし猪を関から誘い出そうとしたら、出てきたのは飛将軍に比する白い虎とは。劉備軍とその付添の方々、ご愁傷様です。(h995) お兄ちゃんとのきゃっきゃうふふな妄想へと旅立たせておけば、華雄ねーさんも罵倒を忘れるのかww これはこれでありだなww(神余 雛) まさかとは思うけど妹馬鹿にされて思わず・・・とかじゃないよな、よな!?(アルヤ) |
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