真・恋姫無双 刀蜀・三国統一伝 第八節_拠点:桔梗のお色気大作戦 |
まえがき コメントありがとうございます。甥っ子の世話にてんてこ舞いになっているsyukaです。今回は蜀の姉御肌こと桔梗の出番です。喧嘩と酒をこよなく愛す姐さんですね。いつも喧嘩をしている焔耶と蒲公英に拳骨してるイメージですね。ナイスバデーな姐さんをこれからもよろしくお願いします。それではごゆっくりしていってください。
「き、桔梗? 俺の上に跨って・・・何をしているのかな?」
朝、目を覚ますと俺の上に跨っている桔梗がいた。
「お館様は朝駆け夜討ちという言葉をお知りだろう? わしの朝駆け、お披露目に来たのですよ。」
今日は薔薇と百合が桃香の部屋に泊まりに行ってて良かったよ・・・。いや、いなかったからこそ来たのか?
「いくら待ってもお館様が夜這いに来られないので、ではこちらこら動かなくては。 と紫苑と話しておったのです。」
「で、行動に移したと。」
「はい。」
これは夢の途中ではなかろうか・・・。いくら桔梗でもこんなことを行動に移すなんて・・・あり得るか。
「ちょっと待って。 朝駆けということは・・・」
「朝っぱらからというのはお館様はお嫌いだったか?」
「問題はそこはじゃない。 これじゃ雰囲気もなにもあったもんじゃないよ。」
「なーに、男女の営みごとに些細なきっかけ一つで十分。」
「いや、今日はデートだよ? その後でも・・・その後でも十分問題があるけどさ。」
俺もまだ男女の営みまで持つ関係にはなりたくはない。なりたくないというのは語弊があるか。そこまでやるならきっちり今ある問題を片付けてから。
「俺の考えだと関係を持つのは三国同盟が締結してからって思ってるんだ。 桔梗には悪いけど、今日はデートだけってことで。」
「ふむ・・・ならばお館様が襲ってくるように仕向けるのはありというわけだな。」
あ・・・あれ?なんだかおかしな展開になってきたような。
「よし、それでは早速でーとじゃな。 いつまでも寝台で横になっている暇はありませぬぞ!」
「それなら早く俺の上からどいてくれ。」
「わしはこのままでも構わぬが?」
「でーとに行くのかどっちなのさ・・・。」
俺は桔梗を寝台から引っペがして支度を始めた。
・・・
支度を済ませて朝食を終え、早速市へ向かう俺たち。
「桔梗とふたりっきりっていうのも始めて初めてだよなぁ。 桔梗って焔耶と大体は一緒って感じがするよ。」
「そのようなことはありませぬ。 むしらやつは蒲公英との方が多かろう。 あやつらはなぜいつもいつも喧嘩ばかりするのだ・・・。」
「あれはあれで仲が良いからいいじゃん。 その時はいつも桔梗が止めてくれるから気にはしてないよ。」
「もう少し傍目を気にしろと言いたいのです。 場所、時間、人間問わずどこでも誰がいようとも喧嘩をしていては止める側の身も考えて欲しいものだ・・・。」
桔梗が溜め込んだものを吐き出すように溜息をつく。なんだか冥琳みたいだな。
「やっぱり桔梗はお姉ちゃんみたいだよ。」
「あのようなお転婆娘が二人も妹にいては身が持ちませんわい。」
「あはは。」
溜息を吐きながらも満更でもない様子の桔梗。やっぱりお姉ちゃんみたいだ。俺にも年の近い蕾姉がいたけど・・・むしろ俺が見てないと危なっかしいからなぁ。
「ご主人様〜!」
「ん?」
声のする方に視線を向ければ、璃々ちゃんがこちらに手を振りながら駆け寄ってきている。その後ろには紫苑がゆっくりと歩いてきてる。二人で買い物中だったかな?
「璃々、そんなに走ったら危ないわよ?」
「大丈夫だよ〜!・・・わっ!?」
指摘された数秒後に石に躓いて体勢を崩す璃々ちゃん。
「よっと。」
俺の近くまで来ていて良かった。転ぶ寸前で璃々ちゃんを受け止め抱きかかえる。
「璃々ちゃん、怪我はない?」
「うん!」
「ご主人様、すみません。ご迷惑をおかけしました。」
「別にいいよ。 それより二人はお買い物中?」
「うん。 璃々の服、ちっちゃくなってきたからお母さんに買ってもらうの。 良いでしょ〜?」
「服か〜、いいねぇ。」
「ご主人様は桔梗とでーとですか?」
「うん。」
「羨ましかろう?」
桔梗が腕にくっついてくる。
「あらあら、ご主人様も満更でもないようですね。 桔梗が男性とくっついている光景は珍しいんじゃない?」
「今までわしに見合う男がおらんかっただけのことよ。」
「桔梗さんは綺麗だからお婿さんいても良いのにね〜。」
「璃々は嬉しいことを言ってくれるのぉ。 だが、婿予定なら隣におるから気にするでない。」
俺、婿確定なんだな。まぁそういう流れなんだからいいけどね。
「私も桔梗に負けてられませんね。 ご主人様、今度お部屋に向かわせていただきますわ。」
「・・・。」
璃々ちゃんに聞かれちゃまずい話題じゃなかろうな?
「それでは私たちはこれで。 璃々、行くわよ。」
「は〜い。 ご主人様、桔梗さん、またね〜。」
紫苑たち親子は服屋へと向かったみたい。
「どれ、わしたちも移動するかの。 お館様よ、どこかお勧めはございますか?」
「う〜ん、一昨日と昨日であらかた買いたいものは揃えたからなぁ。 桔梗は何かないの?」
「わしもこれといったものは特にありませぬ。 強いて言えば酒くらいのもので。」
「酒か〜。 デート中に買いに行くものとしてはどうかと思うけど、他にないからそっちを見に行こうか。」
「御意。」
ということで酒屋へ向かうこととなった。確か近くに星御用達のとこがあったはずだからそこに向かおう。
・・・
「へいらっしゃい! おや、北郷様じゃねえですか。」
「こんにちは、おっちゃん。」
「今日は趙雲様が一緒じゃあねぇんですね。」
「まぁね。 今日は厳顔と一緒なんだ。」
「ふむ、良い酒が揃っておるようじゃな。 流石、星が目を付けておる店なだけある。」
「ありがとうございやす。 厳顔様はご所望のものはありますかね?」
桔梗が並べられている酒樽をじっくりと眺めている。俺も乏しい知識ながらに見てるけど、年代ごとにやっぱり値段が違うんだね。
「この老酒をもらおうかの。 城の方に送っておいてくれ。」
「毎度あり。」
「これ、結構な値がするようだけど・・・大丈夫?」
俺の小遣いひと月分が一度になくなるほどの値だ。今日は持ち合わせが少ないからなぁ・・・。愛紗にまた怒られるのは勘弁願いたい。
「そんなに心配なされるな。 わしは金を使う機会が少ないから、たまにこうやって使わんと貯まる一方なのです。 今日はお館様と飲むための酒、これくらい上等なものでなくてはな。」
「俺、そんなに酒の味に敏感じゃないよ?」
「わしが飲みたいというのもあるのです。 そのあたりは気にせずともよい。」
桔梗に任せるがまま酒が城・・・俺の部屋へと送られた。
「あとは酒の肴でも買って戻りますかの。 今日は昼から二人で飲みますぞ。」
「了解。」
桔梗に潰されないよう気を付けよう。毎度の焔耶みたいになるのは避けたいからな。
・・・
俺の部屋へと戻り、酒を飲み始めること一時間。
「桔梗、ちょっと休憩しない? ちょっときつくなってきた。」
「まだ十杯と少しではないですか。 どれ、わしがお酌してさしあげよう。」
何で桔梗は俺と同じ・・・それ以上は飲んでるはずなのにケロッとしてるんだろ?慣れなのかな?
「ほれ、ぐいっと一気に飲み干せばどうということはないですぞ。」
「分かったよ。」
こういう時は婆ちゃんたちの晩酌に付き合ってて良かったと思う。あれを経験してなかったら絶対潰れてた自信がある。
「ぐび・・・ぐび・・・ぷはぁ!」
「流石はお館様、いい飲みっぷりですな。」
桔梗も一気に酒を飲み干す。これ、結構度数が強いはずなのになぁ・・・。
「そろそろかの。」
「?」
桔梗が徳利を卓に置くと、俺の隣へと移動してくる。
「どうしたの?」
「お館様よ、酒も入って良い気分じゃろ?」
「う、うん。 悪い気分はしないね。」
「そんな時に・・・こうしたらどうじゃ?」
桔梗が胸を俺の胸板に押し付けてくる。
「このまま流れで・・・ということでも良いのですぞ? ほれほれ。」
ぽよんぽよんと弾力のある胸が俺に擦りつけられる。確かに気持ちいい。けど・・・。
「桔梗、これは駄目だよ。」
「ほう? 口実もこれで十分だと思うのじゃが?」
「俺も桔梗と結ばれるのは喜ばしいことだと思うよ。 将来的には・・・三国同盟を結んで、ことが落ち着いたらそういう関係になってもいいと考えてる。」
「ふむ。 じゃが、それはことが早まっても良いのですぞ?」
「酒の力に任せるというか・・・こういうことで桔梗と結ばれるのは違うと思うんだ。 それに、桔梗との初めてなんだ。 俺だって初夜に関しては大事にしたいんだよ。 分かってくれないかな?」
「・・・くっ。」
「き、桔梗?」
「くっくっくっ・・・。 ははは! これはわしの完敗じゃ。」
?どうにも状況が飲み込めないんですけど・・・。
「わしなりにはこの流れでいっても良いと考えておったのですがな、お館様がどれほどわしを大切に考えてくだっておるか。 改めて実感させてもらいましたぞ!」
「・・・もしかして、試されてた?」
「少々。 じゃが、わしの期待を良い意味で裏切ってくださった。 ならわしも機会が来るまで待たせてもらうとするかの。」
「・・・はぁ。 もう、心臓に悪いって・・・。」
「じゃが・・・んむっ。」
桔梗が俺の唇を奪った。軽いキスだけど、桔梗との初めてのキスだ。
「わしの初めての接吻じゃ。 これだけでもお館様に預けておこうと思っての。」
「ありがと。 光栄に思うよ。」
「まぁ、機会が来たらわしも遠慮なく襲いに行きますぞ?」
桔梗が妖艶な笑みを浮かべながら顔を近づけてくる。色気がある分少し怖い。
「お、お手柔らかにお願いします。」
桔梗と将来の契?を交わした後、俺たちは再び酒を飲み始めた。
その後、紫苑や霞たちがどこからか話を嗅ぎつけ夜の宴会へと発展したのはまた別のお話。
あとがき 読んでいただきありがとうございます。拠点、桔梗はいかがでしたでしょうか?桔梗さん、やはりおかんより姉御ですわ。あの拳骨は絶対に痛い(確信)。桔梗の笛を吹く描写も良いなと思ったのですが、そこはまたの機会に取っておきます。それでは次回 第八節_拠点:月との逢引、ご奉仕しませうご主人様 でお会いしましょう。
説明 | ||
何でもござれの一刀が蜀√から桃香たちと共に大陸の平和に向けて頑張っていく笑いあり涙あり、恋もバトルもあるよSSです。 | ||
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コメント | ||
普通に桔梗も紫苑も良い女だよなぁ♪ぶっちゃけ他が若すぎるだけで、2人は普通なんだよwww(らっしぃ) 桔梗と紫苑は或る意味強敵ですよね〜w(本郷 刃) そして翌日、二日酔いで愛紗に怒られる一刀であった(アルヤ) なんだ…桔梗が跨っているっていうから、一刀が目を覚ましたら既に桔梗は全裸でそういう事の最中なのかと思いましたが。そしてその内に紫苑も参戦…ある意味怖すぎる。(mokiti1976-2010) |
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