魔法少女リリカルなのはStrikerS〜二次創作〜 第33話プロローグspec2
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「あれ?」

 

最初に出て来たのは、そんな言葉だった

 

だってそうだ。なぜならその子の格好が、女の子にしては あまりにも不釣り合いだったからである

 

うさぎのぬいぐるみを抱いているのはまだいい、入院患者 が着ているような服、怯えているような表情、

 

まるでどこかから逃げてきたような

 

たとえまだ子どもだとしても、もうちょっとオシャレするのでは?

 

 

「ここの患者さんかな?こんにちは」

 

「ひっ・・・!」

 

・・・

 

『ご主人様、今の反応から察するにあまり印象は良くはな いかと』

 

・・・言わなくてもわかってますよ

 

結構ショックだなぁ・・・

 

「あー・・・君は?」

 

「・・・ママ」

 

「へ?」

 

今にも泣き出しそうな顔で、そう

 

答えた

 

ぬいぐるみをぎゅっと握り締め、不安そうな顔で

 

「ママ・・・どこ?」

 

「ママ・・・?」

 

「どこ・・・」

 

「あ・・・」

 

女の子は勇気を振り絞り、一歩一歩こちらに近いてきた

 

「ねぇ・・・」

 

「と、とにかく落ち着こうか?」

 

手を前に出して女の子を止めようとするも、一向に止まる 気配は無く、どんどん迫って

 

きてるではないか

 

「ほら、俺は何もしない。何もしないよ。だからそのまま止まって?ね?」

 

「ママ・・・?どこ?」

 

『ご主人様、命令を聞かないのであれば私が直々にもごご っ!』

 

「いいからあんたは黙っててくれって・・・!

 

?」

 

デバイスの口(?)を押さえるのに必死で、後ろにあるベ ンチに気がつかなかった俺は、体を一回転させて反対側に 豪快にひっくり返ってしまった

 

「・・・いたい」

 

『もふひぃんふぁふぁ、ふぁいふぉうふぇもふぁいまふふ ぁ?(ご主人様、大丈夫でございますか?)』

 

ひっくり返って仰向けになっている俺の下から、もごもご

 

言う声が聞こえる

 

いつの間にか下敷きにしてしまったようだ

 

「ダンテくん?何やってるの?お昼寝にしては随分と豪快 だね」

 

ふと上に目をやると、

 

なのはさんが、盛大にひっくり返っている俺を見下ろしていた

 

「あ、なのはさん」

 

「その様子じゃ、わりと元気そうだね。良かった良かった」

 

「いや・・・そういうわけでは

 

・・・」

 

倒れたまま、顔だけベンチのほうに向けると、なのはさん も目を向けた

 

そこには、なのはさんの登場でますます怯えてしまった女 の子が、木の陰からこっそりとこちらをうかがっている

 

「あちゃー、ダンテくんでもダメだったかぁ」

 

『ですから私がむぐぐぅ』

 

「あ、あの子は一体誰なんですか?お知り合いかなにかで?

 

「うーん・・・知り合いというか・・・」

 

下から這い出してきたデバイスを押さえつけ、俺は黙って なのはさんの話を聞く

 

実はあの子は、昨日の事件の際に助け出したのだという

 

ケースが鎖で足に繋がれ、服もボロボロの状態で一人歩い ていたの発見した直後、すぐに気を失ったためビックリし たのだとか

 

その状態から、どこからか逃げ出してきたのでは?

 

という意見もあるらしい

 

「ダンテくんなら、仲良くなってるかな?と思ったんだけ ど・・・」

 

「まぁ・・・見ての通りですね」

 

女の子は今も、警戒した様子でこちらをうかがっている

 

「どうしたの?何か探し物かな?」

 

なのはさんが、優しく話し掛ける

 

「大丈夫だよ。何もしないから」

 

そう語りかけながら、女の子との距離を少しずつ縮めてい くなのはさん

 

するとなんと、女の子のほうからも恐る恐るではあるが近 付いてきているではないか

 

「・・・ママ」

 

「うん?」

 

「ママ・・・いないの」

 

「・・・そっか、ママを捜してるんだね」

 

なのはさんが、優しく話し掛けていたその時だった

 

「危険です!下がってください!」

 

どこからともなく現れたシスターシャッハさんが、なのは さんと女の子の間に割り込んだ

 

その手に持っている、武器であろう二対のトンファの先は 女の子の方に向いている

 

「大丈夫ですよ」

 

「し、しかし!」

 

「大丈夫ですから」

 

そんな状況にも動じず、なのはさんはいつもの笑顔をシス ターシャッハさんに向け、武器を下ろさせた

 

『ご主人様も』

 

「ああ」

 

俺も腰の銃に伸ばしていた手をゆっくりと下ろした

 

シスターシャッハさんはまだ警戒している様子だったが、 小さな女の子相手にそこまで警戒する必要もないだろう

 

俺も警戒を解き、なのはさんと女の子のやりとりに目を戻 した

 

「ごめんね、ビックリしたよね」

 

なのはさんが女の子に近づくが、女の子はまた警戒の色を 見せる

 

ぬいぐるみをぎゅっと抱きしめていた

説明
鋭意執筆中デス

執筆が長引いてしまい申し訳ありません
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コメント
パパになってあげるべき、そうすべき(龍夜 蓮)
パパになろうYO!!!そして修羅場GOー!(kikikuya)
さてさて、ダンテはパパになれるのかな?(ohatiyo)
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魔法少女リリカルなのはStrikerS 少しDmC 

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