番外編〜織斑准将の日常〜前編〜 |
暫くこっちメインで行きます。
今回は番外編をお送りします。
伊豆基地
AM4:30 起床
違和感を感じ目が覚める、起きあがると着ていたパジャマの前は切り裂かれ、履いていた筈のズボンと下着の感覚がなかった。
隣で寝息が聴こえたので横を見るとそこには同じベットの中で寝ている服を着ていない女性の姿があった。
「…………………またか…………」
軍に入って四年か五年、どうすればこんな事態が三年も続くんだ?
「………行くか………」
考えても仕方がない………な。
シャワーを浴びて着替え、素早く後始末をして自室から出ていく。
出ていく時に自室の鍵を見ると綺麗に開けられていた。
「あぁ、もうこれもダメか…………」
このままでは不味いと思い鍵をIDカード式して侵入を防いでいたが、そのIDカードの複製が作られ意味が無くなり他の方法を試しては破られの五年間、やっとと思ったその矢先だった。
また新しい方法を考えないとな………。
「音声認証と指紋認証のダブルも駄目っかぁ…………はぁ………」
次はどうするかを考えなから、朝食を食べるために食堂に向かうのであった。
AM5:00 朝食
「いただきます」
今日の朝食は白ご飯に味噌汁と鯖の塩焼き、そして何故か食堂のおばちゃんから栄養ドリンクをおまけで貰った…………どうしろと。
飯はいつも自分で作っている、元々料理は好きな方でよく部下達や上司に振る舞っているが女性が食べた後に睨んでくるのはやめてほしいな…………。
暫く食べ続けていると携帯端末に電話が来た…………飯ぐらい静かに食わせろよ。
箸を置いて電話に出ると懐かしい声が聞こえてきた。
『もしもし、お久し振りです織斑さん』
「ラッセル、久し振りだなぁどうした?」
『あれ、連絡来てません?』
連絡?
そんなものは来ていないなぁ……………
「来てないぞ、なんのだ?」
『実はヒリュウ改が伊豆基地に補給しに行くので補給している間に鋼虎戦隊とオクトパス小隊で合同演習をすると言う連絡をした筈ですけど…………』
「来てないぞ、まぁ鋼虎の連中には伝えておく」
『わかりました、それとなんですけど…………』
「どうした?」
電話越しにもわかるような困った感じが伝わる、どうしたんだ?
『隊長の様子が変なんです』
「カチーナさんの様子が?」
『はい、なんか座っていると急に織斑さんの事をうわ言で言いながらよだれ垂らして笑ってたり、織斑さんが使っていた寝室で寝ていたりとか…………』
「…………………」
余りのことに言葉が出てこなくなってしまった、カチーナ姉さん………………一体どうしたんですか。
「わかった、いつぐらいに伊豆基地に着くんだ?」
『今日の昼辺りに着きます、一週間位伊豆基地に滞在します』
「了解今日の演習には出ないからよろしく」
『高みの見物ですか?』
「そう言うな、何かあったらヤバイからシュミレーターに乗って待機はするけど、それと明日は俺一旦自宅に帰るけど基地にはすぐ戻るから」
『てことは春香ちゃんと冬美ちゃん…………』
「あぁ自宅から連れてくるよ、娘達もヒリュウの連中に会いたがってたし」
『わかりました、また昼ぐらいに』
「了解、カチーナさんによろしく」
電話を切り久々に会う仲間との再会に胸を踊らせながら冷めた朝食を完食した。
AM9:00 会議
伊豆基地 会議室
「では、会議を終了する」
長ったらしい会議が終了して退室していく上官と司令官達…………会議?………話すほどの事でもないから気にすんな。
「ふぁぁぁ」
「 しっかりしろ、織斑」
「カイ少佐………会議が長くて疲れただけですよ」
椅子にもたれ掛かり背伸びをしている俺に話し掛けてくるカイ少佐、いつも相談に乗ってくれてたまに助言してくれる、位は俺の方が上だが士官学校の頃から色々教えてくれた恩人だ。
「…………カイ少佐………」
「断る」
「えぇぇ!!!まだ何も言ってないですよ、少佐!!!」
「どうせ教導隊に入隊させてくれ、だろ?」
「あれ、バレてました?」
「当たり前だ、お前の言いそうなことだ」
こっちの腹はお見通しか…………はぁ………。
「まったく、そんなに鋼虎戦隊に居るのが嫌なのか?」
「はい、嫌です」
「ふん!!!」
ドガンッ!!!
「うぐぁ………」
「ちゃんとした理由が無いと転属届けも送れんぞ」
「どうせ送っても手元に戻って来ますからこうやって直談判しているんじゃないですか………」
「送ったことあるのか?」
「はい、かなりの量を送りましたが却下されました」
「…………………」
………少佐が本当に困った顔をしている、すいません色々と………
「わかった、俺からも何か言おう…………これからどうするんだ?」
「これから技研に行って来ます、試作品の新型バトルスーツが完成したから来てくれって…………」
「そうか、ではまたな」
「はい、少佐もまた後で」
少佐は会議室から出ていった。
転属は恐らく却下されるだろう、何千通送っても駄目だったからね。
「俺も行くか」
AM11:00 雑談と言うなの会議
特殊兵器開発技術研究所(技研)
「来たぞーーガルメス」
「待ってたよ織斑…………どうしたんだい凄い酷い顔をしているじゃないか?」
「そりゃあ昨日まで四日間寝てなくて久し振りに寝て起きてみたら襲われてた後だとそんな顔になるよな」
「四日間!!!そんでまたかお前………過労死するぞ………この前の記録を更新しやがって………まぁいいや着いてきてくれ」
俺は到着を待っていたガルメスの後を着いて行く。
ガルメス・アルフェルド・オックスフォード…………それがこいつの名前だ、アメリカ出身の士官学校の同期で同い年の研究者兼整備士である。
親友でよく話をするが、俺の愛機の整備を頼れる唯一の男だ。
そしてここは特殊兵器開発技術研究所………略して技研である。
俺の所属しているもうひとつの部隊、ファントムバレットの装備も開発している。
今回は新型のバトルスーツの試作品が完成したから来いと言われて来た。
「着いたぞ、これだ」
「これは………」
そこには黒を基調としたバイクのライダースーツのような物があった。
「とりあえず着てみてくれ、感想を聞かせてくれ」
ガルメスは試作品のバトルスーツを手に取り俺に手渡した、俺はバトルスーツを着て少し動いてみる。
(………ん?…………これは………)
「今までのバトルスーツはごつくて重く、そして動きにくかったからな、驚いただろう?」
「あぁ、これは凄いな………」
少し動いただけで違うのがわかる、以前のに比べれば着心地は良く、そして軽くて動きやすい。
「まだ試作段階だけどな、聞きたいことはあるかい?」
「機動性はいいが耐久性はどうなんだ?内側にはプロテクターがあるが外に着けるプロテクターは無いのか?」
「聞いてくれると思った、次はこれを見てくれ」
ガルメスが次に持ってきたのは試作品のバトルスーツの服の生地だ。
「こいつは最近見つかった新種の金属なんだ」
「新種の金属?!!なんでそんなものが」
「アトレイウ金属繊維………俺達はそう呼んでいる、コイツは一般の衣類の繊維と変わらないほど小さくて糸にするとダイヤモンドの数百倍の硬くそして耐久性に優れている、それだけじゃないコイツはさらに伸縮性も優れている」
「そうか…………とりあえず凄い金属なのは分かった……注文なんだが………」
「なんだい?」
「もう少し動きやすくしてほしい、まだ動きに違和感があるんだ」
そう言いながらバトルスーツを脱ぎガルメスに渡す。
「オーケー任せておけ、完璧に完成させてやるよ…………………そういや聞いたか、鋼虎戦隊の戦艦の艦長誰になったかの話………」
「知ってるよ、自分の功績と保身しか考えていないかなりのバカ野郎だったけ?」
「そうそう、あぁ〜あぁ〜織斑がまた艦長やってくれたらなぁ………」
またその話か…………昔の事なのにな………
「その話はまた今度な」
「あぁ、またな」
AM 11:59 事件発生
ガルメスと別れて技研から出て少し時間がたった時に事件は起こった。
「一夏ァァァ!!!!」
背後から物凄い殺気を感じて振り向くと、そこには鉄パイプを振り上げ黒いオーラを纏っているように見えるオッドアイで金髪の俺が姉と慕う女性がいた。
「あっ、カチーナさん」
「オラァァァァ!!!!」
ドォンッ!!!!!
「うわぁ!!!ちょっと何すんですか!!!」
「うるせぇぇぇ自分で考えろコノヤローーー!!!!!」
ゴォン!!!
「グッ…………ウッ……………」
振り回された鉄パイプが俺の頭に直撃し気を失う。
気を失う直前の俺は気付いてなかった、これからさらに俺の身に(主に精神と下半身)危険が迫っていたことを………………。
後編〜大丈夫だ、夜のプロレスが激しくなるだけだ〜に続く
これは怒られるよな?
お久し振りに投稿しました。
楽しんでいただけましたでしょうか?
ではまた。
説明 | ||
どうもKANNBARUです。 今回は番外編、前編〜後編の二つに分けてお送りします。 熱中症には皆さん気を付けてください。 |
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総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
1989 | 1906 | 1 |
コメント | ||
何か、一夏を喰った(一番穴)がカチーナでその後に、冒頭に出てくる様な女性将兵(モブ)が鍵破りをしてねえ。学園で生徒総代がやらかして(水着エプロン)トラウマ踏んで鉄拳道場送りに、成るの?悟りに至った一夏に喰われそうだけど(シャルロットも)(道産子国士) | ||
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インフィニット・ストラトス 織斑一夏 | ||
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