夏の夜
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 焼き鳥屋を出たのは日付が変わる少し前だったと思う。食べたいものをたらふく食べ、酒も十数杯飲んだせいもあって時間を覚えていない。

 フラフラと帰り道を歩いている。ふと上を向くと星がいくつか見える。会社の方じゃ街の明かりと街灯のおかげで全く見えないが、この辺は住宅地の割りに街灯が少ないせいもあって大きいのは見える。

 昼間もそうだが、俺は空を眺めているのが好きだ。日々の仕事の苦痛を忘れられるからだ。のんびりと雲の流れを見ているのもいいし、こうして星を眺めるのもいい。でっかいお空からすれば俺のような人間の苦しみなんてちっさいことの一つと見えてくるからだ。もちろん、自転車に乗って風を切るのもいいが。

 二階建てのボロいアパート前に来る。二階の奥が俺の部屋だ。ポケットをゴソゴソ漁り鍵を開ける。誰もいない真っ暗な部屋、カーテンからうっすら外の光が1Kをわずかに照らしている。

 部屋に入るなり、ネクタイをはずしてそのままベッドに倒れた。酒が入っているおかげですぐ寝れそうだ、どうせ明日は早朝出勤だったはず。このまま寝てしまうのがいいだろう。実家だったらうるさい親が掛け布団かけて寝ろ、とか言い出すところだが、ここは一人暮らしの気楽なところ。誰にも何も言われない。ずーっと何も言われないのもつまらないこともあるが、今のような仕事をしているとそれも気にならなくなる。目を瞑ると、そのまま夜より暗い眠りの闇に速攻落ちていった。

説明
一ヶ月ぶりに続きの話を書きましたー! ネトゲしてるだけでこんなにも書き欲がなくなるとは・・・。もっと訓練せねばっ
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