英雄伝説〜光と闇の軌跡〜 外伝〜お嬢様の捜索〜前篇 |
〜クロスベル国際空港〜
「―――すみません。エリゼさんですよね?」
その後空港内に入ったロイド達は空港のロビーにいる黒髪のメイドを見つけて話しかけ
「はい、そうですけど……?――――兄さん!?」
話しかけられたメイド―――エリゼは首を傾げた後リィンに視線を向けて驚き
「久しぶり、エリゼ。元気そうだな。」
「はい。……兄さんがいるという事は貴方方が”特務支援課”の方々ですね。――――初めまして。リフィア殿下専属侍女のエリゼ・シュヴァルツァーと申します。いつも兄―――リィン兄さんがお世話になっています。」
リィンの言葉に頷いたエリゼはロイド達を見回して会釈をして微笑み
「おおっ!か、可憐だ〜♪」
「メイドなのにいかにも良家の”お嬢様”って雰囲気ですよね……」
エリゼの笑顔を見たランディは嬉しそうな表情をし、ノエルは口元に笑みを浮かべてエリゼを見つめ
「フフ、こっちのお嬢さんの方が実はリフィア皇女だったり?」
「ちょっとワジ君?今の発言、リフィア殿下に失礼すぎよ?」
ワジは静かな笑みを浮かべて言い、ワジの言葉を聞いたエリィはジト目でワジを睨み
「ほう……こうやって正面で見るとさらに可憐さや清楚さがひしひしと感じられるな……ひょっとすればあのマルギレッタと並ぶか……いや、それ以上かもしれんな…………」
「あら♪もしかしてその娘にも手を出そうと思っているのかしら♪」
「まあ、ヴァイスですからありえそうですね……」
「あ、ズルいぞ、局長!?俺も後でナンパしようと思っていたのに!つーか、エルファティシアちゃん達を侍らしている癖にまだ足りないのかよ、アンタは!?」
「………………」
「局長、頼みますから依頼者にまでナンパをするとか、やめてください……それと、ランディも。」
ヴァイスは静かな笑みを浮かべてエリゼを見つめ、ヴァイスの言葉を聞いたエルファティシアはからかいの表情になり、アルは苦笑し、ランディは驚いた後悔しそうな表情でヴァイスを睨み。、リィンは表情を引き攣らせ、ロイドは疲れた表情で溜息を吐いた。
「フフ、随分と賑やかな職場なんですね、兄さん。」
ランディ達の反応を見たエリゼはリィンに微笑み
「ああ。……まあ、たまに賑やかすぎて困る事もあるけどな……」
微笑まれたリィンは頷いた後苦笑した。
「えっと……依頼内容は『お嬢様の捜索』という事ですが……そのお嬢様というのはやはり、リフィア殿下の事ですか?」
「はい……少し目を離した隙に逃げられてしまったのです。フウ…………」
ロイドに尋ねられたエリゼは答えた後疲れた表情で溜息を吐き
「に、逃げ……!?」
「あ、相変わらず型破りな方なのですね……」
「と、とても皇女のやる事とは思えないですよね…………」
「フフ、とんでもないお転婆姫だね。」
エリゼの話を聞いたロイドは驚き、エリィとノエルは表情を引き攣らせ、ワジは静かな笑みを浮かべ
「……リフィア殿下はカーリアン様の放浪癖が受け継がれているという話だからな…………」
「なるほど……性格だけはしっかりと受け継がれている訳か。」
リィンは苦笑しながら言い、リィンの話を聞いたランディは納得した様子で頷いていた。
「と、とりあえず話はわかりました。リフィア殿下の行きそうな場所に思い当たりはないでしょうか?」
そしてロイドは戸惑いながら頷いた後尋ね
「そうですね…………”グロリアス”に乗船中、レン姫やレオン少佐に現在クロスベルに滞在している知り合いの方達に会いに行くみたいな事をお二方に言って、お二方を誘っていました。」
尋ねられたエリゼは考え込んだ後答えた。
「殿下の知り合いがクロスベルに……?」
エリゼの話を聞いたエリィは不思議そうな表情をし
「もしかしたらティオすけや局長が持っている”影の国”とかいう場所で撮った写真に写っている連中の誰かじゃねえか?あの写真に写っている何人かは今もクロスベルに滞在しているし。」
ある事を思い出したランディは呟き
「それだったら俺もその中に入るだろうな。俺もリフィア皇女とは”影の国”で出会っている。」
ランディの言葉を聞いたヴァイスは口元に笑みを浮かべて答えた。
「……だとするとリフィア殿下が会いに行ったと思われる人物は局長、セリカさん、レシェンテさん、リタちゃん、リースさん、カーリアンさんの誰かか…………」
ランディとヴァイスの話を聞いたロイドは考え込み
「……あの。カーリアン様は候補から外していいと思います。殿下にとってカーリアン様はリウイ陛下と同じくらい頭が上がらない方だそうですし、それにあの方でしたら殿下を見つけ次第、私達の所に連れて来ると思います。今まで殿下が城を抜け出した時もリウイ陛下と一緒に何度も連れ戻していたそうですし…………」
ロイドの言葉を聞いたエリゼは少しの間考えだ後申し出
「さらに局長と僕達は今日はずっと一緒に行動しているから候補から外れるんじゃないかい?」
エリゼの話の後に続くようにワジが話を続けた。
「となると遊撃士協会と大聖堂を訪ねたほうがいいわね。」
「ああ。……そうだ、エリゼさん。リフィア殿下の件とは関係のない話なのですが、一つ尋ねてもよろしいでしょうか?」
エリィの言葉に頷いたロイドは真剣な表情でエリゼを見つめて尋ね
「?はい、何でしょうか。」
尋ねられたエリゼは不思議そうな表情でロイドを見つめて言った。
「……先程レン姫の話が出てきましたが……レン姫はクロスベル市内に出る予定はあるのですか?」
「いえ、私の知る限りではレン姫が市内に出る予定はありません。夕方ごろにリフィア殿下と一緒にある方達と会う予定となっておりまして、それまでの間は”グロリアス”に待機する予定のはずですが……それが何か?」
「いえ………それじゃあ早速捜索を開始しますので、お手数ですが連絡先を教えてもらってもよろしいでしょうか?リフィア殿下を見つけ次第、すぐに連絡しますので。」
「その事ですが……殿下を見つけるまで私も皆さんと一緒に行動してもよろしいでしょうか?」
「へ……」
「エリゼ?」
エリゼの申し出を聞いたロイドは呆け、リィンは不思議そうな表情をした。
「……殿下の今までの行動を考えるとこちらの予想の斜め上な事をすると思われるので殿下の事を知っている私も一緒について行けば、何か助言ができると思いますので……ご迷惑をかけると思いますがよろしくお願いします。」
「な、なるほど……そういう事でしたら。」
「いや〜、君みたいな可憐な娘が一緒に来るなんて大歓迎だよ♪」
「ああ、全くだな。」
疲れた表情で答えた後頭を下げたエリゼの話を聞いて苦笑しながら頷き、ランディは嬉しそうな表情で言い、ランディの言葉にヴァイスは頷き
「それじゃあ短い間になるがよろしくな、エリゼ。」
「はい、兄さん。」
リィンはエリゼに微笑み、微笑まれたエリゼも微笑みで返した。その後ロイド達はまず遊撃士協会に向かった…………
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外伝〜お嬢様の捜索〜前篇 | ||
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コメント | ||
感想ありがとうございます 本郷 刃様 フフフ……まだ足りませんよ?エルファティシアだってどっちかというとヴァイス達側なのですからww THIS様 確かに。こいつら全員揃ったらえらいことにww(sorano) ↓こちらとしては早くそろってほしいWWロイドやエリィ達だけでは絶対にツッコミが足りないですよWWそれと・・まさかの同行。そこもたんそいみです。(THIS) ランディ、ワジ、ヴァイス・・・この3人が揃うと面倒臭いな、オリビエまで揃うと思うとゾッとするww(本郷 刃) |
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