IS?インフィニット・ストラトス?黒獅子と駆ける者? |
episode205 仲間の大切さ
シャルロットは両腕のダブルビームガトリングを放ち、レギナを次々と撃ち落すと颯とシノンと合流する。
「義姉さん!」
「お待たせ、二人共!」
颯の隣に来ると、背中のバックパックの大型キャノンを放ってレギナを撃ち抜く。
「なぜお前達がここに。それぞれ国から召集されて帰国していたはずだが?」
「まぁそうだけど、みんなが戦っているのに僕達だけ何もしないわけにはいかないからね。だから来た」
「どういう事なの?」
「・・・無断でここにやってきたのか」
「・・・まぁ、そういう事だね」
「ちょっ!?それって国家の命令を背いた事になるよ!?」
「代表を下ろされるだけでは済まないぞ」
もしくは牢獄行きも考えられる。
「まぁ代償を払う事になるかもしれない。でも、僕は構わないよ」
「・・・・」
「セシリアやシャーリー、簪も、同じ事を考えているよ」
「・・・・」
「・・・無茶をする」
「とにかく、今はバインド撃破を最優先にしよう!問題はその後!」
「う、うん!」
「分かった」
三人はその場から三方向に散る。
セシリアは両手に持つビームライフルを交互に放ち、レギナを次々と撃ち落していくと背中のウイングよりドラグーンを射出して周囲に配置すると、全武装による広範囲フルバーストを行い、レギナを大量に撃ち落す。
「乱れ撃つでぇ!!」
近くでエリーナもライフルビットを一気に展開し、乱れ撃つようにして一斉射撃を行い、更に各所の装甲を展開してミサイルを大量に放ってレギナを大量に撃ち落す。
「・・・っ!」
簪はヘヴィーハンマーを手にして勢いよく振るってレギナを連続三体叩き付けて粉砕すると、背中のビームキャノンを前方斜め上に放ってレギナを撃ち抜く。
「日ごろの鬱憤・・・・・・晴らさせてもらうわよ!!」
シャーリーはハルートのコンテナのハッチを開けてミサイルを放ち、レギナを撃ち落としていくと人型に変形させ、ビームマシンガンを前に向けて身体を回転させ、ビーム弾をばら撒く。
「本当にいいタイミングで増援が来てくれたもんだな」
「全くだ」
輝春とマドカは背中合わせの様にしてシールドライフルとグラストロランチャーを、ドラグーンと大型ビームライフルと複合シールドのビーム砲を放ってレギナを次々と撃ち落していく。
――――――――――――――――――――
「っ!」
隼人はヴィヴィオの突き出す拳を避けると左手でヴィヴィオの右肩を掴もうとするも、後ろに飛び退かれて掴み損ねる。
「くそっ!」
直後にヴィヴィオが両手より球体状のエネルギー弾を放り投げて来て、隼人はグラディウスのカートリッジをリロードし、エネルギーを纏った刀身でエネルギー球を切り裂く。
しかしその直後にヴィヴィオは跳び出して隼人の懐に入ると、雷撃を纏った左拳を突き出して腹部にぶつけると、雷撃を与えて勢いよく吹き飛ばす。
「ぐぅ!」
雷撃を受けながらも何とか体勢を崩さずに床を削りながら着地する。
(思った以上に動く。これでは洗脳装置を破壊する以前の問題だな)
(・・・・)
(それに意外と技が多い。これではまだ何かありそうだな)
(最凶技があったりしたらたまったもんじゃないな)
(あぁ。こちらも全力でやらないと勝てるものも勝てんぞ)
(・・・あぁ)
隼人は悩むも、すぐにバンシィ・ノルンをデストロイモードへと移行させる。
(一瞬の隙を突いてアブソリュートブレイクで洗脳装置を破壊しなければならない。だが、失敗したらもチャンスは無い)
アブソリュート・ブレイク自体バンシィ・ノルンではアルティメット・ゼロと比べるとデメリットが多すぎる。発動時間はほんの数秒で、数秒過ぎれば長時間使用できない上に、機体性能が激減する。
ヴィヴィオの事を考えると、チャンスは一回。失敗すればヴィヴィオの救出は絶望的で、それ以前にこちらが持たない。
(こういう時に仲間の助けがないと、困るのは自分だと言うのが分かるだろ)
(・・・・)
(仲間が居ればヴィヴィオの気を反らして、その間に洗脳装置を破壊できただろうに・・・)
(・・・・)
(特に融合騎が居れば今よりも少し楽になったものを・・・お前は突き放したのだからな)
(・・・・)
するとヴィヴィオがその場から跳び出すと跳び蹴りをしてくるが、ヴィヴィオがバンシィ・ノルンを貫くが、その瞬間に消える。
「・・・!」
ヴィヴィオはとっさに後ろを振り向くと、そこにバンシィ・ノルンが立っている。
とっさに地面を蹴って隼人に向かって跳び出し、右拳を突き出すも、隼人は左手を広げて拳を受け止める。
(・・・お前の言う通りだ。確かにリインフォースが居れば今よりも楽な状況になっていたかも知れんな)
(・・・・)
(リインフォースが居なければ、俺は完全に力を発揮できない。なのに俺はあんな事を・・・)
ヴィヴィオが左拳を突き出そうとするが、隼人は右拳を掴んだままヴィヴィオを後ろへと勢いよく投げ飛ばす。
(・・・今は悲壮感に浸っている場合ではなかったな。今はヴィヴィオを助ける事に集中しろ)
(お前から言い出しておいて・・・・・・分かっているさ)
隼人は気持ちを切り替えると、投げ飛ばされるも壁を蹴ってヴィヴィオが再びこっちに向かって右脚を突き出すも、隼人は横に跳んでかわす。
すぐにその場で方向転換して右手よりエネルギー球を放り投げてくるも、グラディウスを振るってエネルギー球を切り裂く。
直後に飛び出し、隼人に左拳を突き出すも、隼人も左拳を突き出して拳同士をぶつける。
「う、ぐぅ・・・」
するとヴィヴィオは表情に苦しみが浮かび、くぐもった声を出して隼人と距離を置く。
「ぐ、うぅ・・・!」
「ヴィヴィオ!」
「そ、その名で・・・呼ぶなと・・・うぅ!」
ヴィヴィオは頭を抱えて苦しみ出す。
(洗脳の効果が弱まっているのか?)
(どちらにせよ、千載一遇のチャンスだ。一気に決めろ)
(あぁ・・・!)
隼人はグラディウスのカートリッジを三回リロードすると、一気に飛び出す。
「っ!」
隼人が接近してくるのを感じ取ったのか、ヴィヴィオは頭を押さえながら右拳を勢いよく突き出してエネルギー球を放つ。
とっさにグラディウスを振るってエネルギー球を切り裂くが、その瞬間ヴィヴィオは跳び出して隼人の懐に入り込む。
「っ!?」
突然の事に隼人はすぐに対処できず、そのままバンシィ・ノルンの左頬を殴られて勢いよく吹き飛ばされる。
「がはっ!?」
壁に叩きつけられ、その反動でグラディウスを手放してしまい、グラディウスが激しく回りながら壁に突き刺さる。
「・・・・」
叩き付けられた衝撃で一瞬視界がブレるが、ヴィヴィオの両手がオレンジ色に発光する。
(まずい・・・あれは・・・!)
脳裏に危険信号がして、隼人はとっさにそこから逃れようとするが、壁にめり込んだせいで背中のアームドアーマーXCとDEが壁に引っ掛かって身動きが取れない。
その間にもヴィヴィオは両手を間を空けて重ねると、その空けた空間に周囲を漂うエネルギーを吸収する。
「星を砕く者・・・」
ヴィヴィオは両手を重ねた状態で隼人に突き出し、間に集めて形成したエネルギー球より膨大な量のエネルギーを放つ。
「くっ!」
隼人は逃げる事もできず、膨大な量のエネルギーに飲み込まれる。
――――――――――――――――――――
シャルロットは両肩の前面と後面のアーマーを展開し、両脚のミサイルポッドのハッチを開けて大量のミサイルを放って大量のレギナを撃ち落す。
直後に両腕のダブルビームガトリングを放って次々とレギナを撃ち落す。
(何とか殆ど撃破できた・・・みたいだね)
自分が来た時よりレギナの数は殆ど減っており、全滅の時間の問題だ。
(それにしても、さっきから隼人の姿が見えないのは何でなのかな)
事情を知らないシャルロットは周囲を見渡して隼人を見つけようとする。
しかしその隙を狙って背後よりレギナがビームファンを手にして切り掛かって来る。
「しまっ!?」
シャルロットは気付くも、回避するのにはもう遅かった。
しかし突然上空高くより突然ビームが降り注ぎ、レギナを飲み込んで焼滅させる。
「っ!」
シャルロットはとっさにビームが降り注いだ空を見上げるが、暗い雲があるだけで何も無かった。
(今の攻撃は・・・)
なぜ自分を襲うレギナを撃墜したのかは分からないが、すぐに気持ちを切り替えて残りのレギナの掃討に移る。
「・・・・」
上空高く、姿が見えない状態でマントの様にボディーを纏うウイングにある円形部よりビームを放ったファントムはシャルロットのヘビーアームズ改を見つめる。
(何で助けたんだろうな・・・。
同じ人間でも、世界は異なる。この世界のシャルロットは・・・俺の知っているシャルじゃない)
排熱する為にウイングを展開して腕を組む。
(・・・だが、シャルが死ぬ所を・・・もう見たくは無い。それが異なる世界のシャルロットでも)
俯くと、バイザーが一瞬だけ反射する。
説明 | ||
トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ! | ||
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