恋姫 華陀紀行56
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 何故こうなったのでしょう?

 

 

 借りた小屋がもうすぐ足の踏み場も無くなりそうです。

 

 

 最初はよかったんです・・・最初は・・・。

 

 

 患者を呼び込むために、店先に出て体調を整えたり、痛みを押さえたりなどを無料で行い、噂を広めてもらったところで、ちょくちょくと人が訪れ始めました。

 

 

 最初は「何んでもいいからくれたらいいよ」と言って引き受けたところ、それすらも噂として広がり、何でも持ってくるようになりました。

 

 

 一番困ったのは娘を連れてきた人です。

 

 

 最初は患者だと思ったんですがね・・・。

 

 

 人身売買ですよそれ?わかってますか?

 

 

 あなたの場合、ただ腰痛治しただけじゃないですか・・・それの報酬が娘って・・・。

 

 

 拐って来たんじゃないでしょうね?

 

 

 えっ?夜のお供・・・?

 

 

 えーっと・・・この子何歳ですか?

 

 

 そうですか・・・七歳ですか・・・可愛いですね。

 

 

 頭なでなでしてあげましょう。

 

 

 ついでにここに落ちてる独楽もあげますよ。

 

 

 さて、報酬は、生物お断りです。

 

 

 お持ち帰りください。

 

 

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 今日も色んな患者を治療しました。

 

 

 腰痛に・・・肩凝りに・・・体の倦怠感・・・。

 

 

 ぶっちゃけマッサージがメインになりつつあります。

 

 

 その中に、たまにお偉いさんまで現れるようになりました。

 

 

 途中からなんか、ついてこいだのそれなりに金は出すだの言ってきましたが、すべて断ってたんですよ。

 

 

 なんか北の方のときの前例あるし、しかもお金もあるし、動くの面倒だし、もうすぐ冬だし、今年不作で、ちょっと飢饉みたいだし、だから部屋には食い物はなく物ばかりだし・・・。

 

 

 明らかに途中関係ないですね、もちろんわかってますよ。

 

 

 今日はまだ人がいたけど店じまいです。

 

 

 今は病気の人が減ってきたのか、お年寄りのケアが増えてきたような気がします。

 

 

 なんかそのまま終わるまでいついてる感じです。

 

 

 そのせいでしょうか?一時期溢れていた物が整理され、団欒が出来る空間が作られています。

 

 

 ここっていつからお年寄りの集会所になったんですか?

 

 

 まあ、掃除してくれたりするので楽と言えば楽なんです。

 

 

 しかも、食糧を持ちより皆で食べてます。

 

 

 この年よりたちはどこから食糧を持ってきてるんでしょう?

 

 

 食糧以外の物については、この小屋にある物でまかっています。

 

 

 ほんとに厳しいみたいですね。

 

 

 こちらは溢れてる物を渡していってますが、何かがおかしいような・・・まあ飢饉なので助け合いです。

 

 

 山に入るべきか・・・ちょっと真面目に考え始めました。

 

 

 みんなが帰った後に、フードを被った人が訪ねてきました。

 

 

「ここに名医がいると聞いたのだけど間違いないかしら?」

 

 

 声から察するに女のようです。

 

 

「名医かどうかはわからないが、医療に携わっているのは俺のことだと思うが、それがどうかしたか?」

 

 

 俺はまだまだ未熟者です。

 

 

 この町で見た中でも、幾人かは後遺症が残ったり、延命しか出来なかったり無力を痛感しています。

 

 

「貴方に見てもらいたい患者がいるのだけど構わないかしら?」

 

 

 既に周りは暗くなっています。

 

 

 噂を聞いているのなら、夜の診療はしないことを知ってるはずなのですが・・・?

 

 

「すまないが今日の診療は仕舞いにしている。朝は日が出てから半刻後に始めているから、そのときにつれてきてくれ。途中で来ても次に入れるようにしよう」

 

 

 さて、心を鬼にして小屋に入るとしますか。

 

 

 一度甘いかおをすると、人って付け上がるんですよね。

 

 

 こっちの身のことなんて全く考えないんです。

 

 

 扉を閉めようと、したところ閉まりません。

 

 

 立て付け悪いんだろうか?

 

 

 下を見ると何かが挟まっています。

 

 

 よく見ると足ですね・・・。

 

 

「今日は店仕舞いですよ?」

 

 

「そうなるかは私が決めることよ」

 

 

 一瞬、「はっ?」となったのが油断でした。

 

 

 隙を逃さず小屋に入られてしまいました・・・素晴らしい判断力と実行力ですね。

 

 

 こんな夜中に独身者の元へ来るのは危ないことを教えてあげましょうか?

 

 

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 入ってきた女は、小屋の中を見回しています。

 

 

「古い建物ね」

 

 

 余計なお世話です。

 

 

 どうせ春には出るのだから構いません。

 

 

「そりゃどうも」

 

 

 一体この女が何をしに来たのか全く分かりません。

 

 

 連れてくる患者のための下見でしょうか?

 

 

「あら?気分を損ねたのなら謝るわ」

 

 

 軽くお辞儀をしますが、フードをしてるので、いまいちです。

 

 

「それで?入ってきた理由は?」

 

 

 取り敢えず目的を聞かないと先に進めそうにありません。

 

 

「言ったはずよ。見てもらいたい患者がいると」

 

 

 もしかしてと思い、集中してその女を見てみると、頭と腹部が少し弱く見えます。

 

 

 どうやら患者はこの女自身のようです。

 

 

「診てやるから、その被ってるものを取ってそこに寝ろ」

 

 

 こういった奴にはさっさと治療して帰ってもらいましょう。

 

 

 素直に布団の上に寝ましたが、フードをとる気配がありません。

 

 

「外套を取れ。どうも患部は頭と腹のようだ」

 

 

「見ただけでわかるというのは本当のようね」

 

 

 何故に上から目線?こういうときって医者の方が上じゃね?

 

 

「と言うわけだから取れ」

 

 

「外套なら前も開けるし、今、頭の方は必要ないわ」

 

 

 溜め息しか出ません。

 

 

 何故悪い場所があるのに、治そうとしないのか理解不能です。

 

 

「患者本人が言うんならもういい」

 

 

 わざわざ手間をかける必要性はありません。

 

 

 さっさと治します。

 

 

 顔は隠すのに下は見られても平気とはよくわからんです。

 

 

 というか、よく見たら女ではなく少女ですね。

 

 

 あまりな話し方にもっと年上かと思ったのですが・・・。

 

 

 全く・・・毛もはえ・・・イカン!?謎の悪寒が・・・。

 

 

 これ以上考えると命が尽きてしまう気がします!本能が何か警告してきているようです!

 

 

 余計なことは考えず治療に専念しましょう。

 

 

 しかし、この感じからいくと、この症状は・・・。

 

 

説明
本作品は華陀への転生ものです。
【注意事項】
素人の書きなぐりです。
はっきり言って自己満足なだけのものです。
一応昔に恋姫はしたことありますが、うろ覚えですので、改変が多々あると思います。
また、不愉快に感じる場面も多々あると思われますので、その時点で読むことをやめるのをお勧めします。
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コメント
ここでは、名前は出せません!(Peru)
まあ傲岸不遜というか、上から目線というか、不愉快なまでに誇り高い(笑)人間なんてあやつしかいない。(陸奥守)
あまり分かりにくくしてもだめかな?と思いこのような形にしています。自我が十分であれば既にこの性格でもいいような気がして・・・。しかし、身体の属性はアレデス(Peru)
…あぁ、患者が誰なのか、大体の見当は付いた。本当に、平常運転で分り易いわ。……って、想像通りなら因縁の相手じゃないか!?…本当に、正史や演義では災難としか言い様が無いし。(クラスター・ジャドウ)
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