機動戦士ガンダムOOSTRATOS |
『何故こんな簡単な事もできないんだ!』
『あなた達は本当にあの人と血が繋がっているの?』
『自分の弟にも負けるなんてとんだ出来損ない共だ』
幼い頃から、俺【織斑一夏】と三つ子の妹【織斑春佳】は周りからこんな風に罵倒をされ続けていた。
教師やクラスからは『出来損ない』『役立たず』『無能』と言われるのは当たり前、何かあればすぐに俺たちのせいにされ続けながら毎日を生きてきた。
長女の【織斑千冬】はISと呼ばれている女性にしか動かせない欠陥兵器で世界最強となり、末っ子の【織斑秋斗】は周囲から天才と呼ばれていた。
それに比べ、俺たちには何にもなかった。天才と呼ばれるほど凄いことなんて何一つ無かった。天才と同じ血を流しているのに、天才でなかった。それが俺たち二人の罪だと、近所のお姉さんは言っていた。
そうでも精一杯努力して、精一杯生きてきて、精一杯支えて、支えられて生きてきた俺たち。
そんな毎日を過ごしていたある日、俺たち三つ子はドイツにやってきた。理由はIS世界大会決勝に出る千冬の応援。普段あれだけISと関わらせないでいたくせにどうして今更関わらせようとするのかはよくわからなかったことで何か嫌な予感がしたことと、なにより個人的にISが嫌いなこともあって最初こそははるかと一緒に言えに残ると言ったけど、結局姉さんと秋斗に無理矢理連れて行かれてしまったのだ。
そうして迎えた決勝戦。元からISなんて心底どうでもよかった俺たちはドイツの街を観光していた。だけどそのとき、突如現れた黒服の男たちによって俺たちはどこかに連れ去られてしまった。いわば【誘拐】だ。
数分、もしかしたら数時間は経過していたかもしれないけど、俺が目を覚ましたときそこは暗い倉庫の中だった。しかも椅子に座らされた形で両手足を縄できつく縛られていた。
俺が目覚めたことに気が付いた男はどうして俺たちを誘拐したのかを教えてくれた。
彼らはドイツ愛国家で、ドイツの優勝のために織斑千冬を妨害するために家族である自分たちを誘拐したのだと言った。千冬の性格を知る者が考えれば彼女は間違い無くここにくるはずだ。何故なら彼女は家族を大事にしている人だからだ。
しかし、現実は酷く残酷だった。
『織斑千冬が決勝に出場している』
それはつまり、彼女は家族よりも自分の地位を優先したという裏付けに他なら無かった。
この事実を知ったとき、俺は頭越しからこの話を否定した。
『お前たちは私が守る』ずっとそう言い聞かせてきた彼女が、地位なんて守るはずがない。そう信じて疑わなかったからだ。けれども、彼女が優勝のトロフィーを掲げてる際の笑顔を見て、俺の中で彼女に対する思いは、ガラスのように粉々に砕け散ってしまった。
それから俺と春佳を待っていたのは【地獄】だった。
謎の薬品の投与、武器の使い方、人の殺し方、騙し方、いきすぎた人体改造手術。
俺たちは一体、何度苦しんだだろうか?一体、何度倒れ伏しただろうか?一体、何度身体が悲鳴をあげていただろうか?
そんな改造手術や訓練、薬品投与の果てに……とうとう俺は【感情】というものを失ってしまい、春佳は【言葉】を失った。
━━何故、俺たちはこんな酷い目に遭わなくてはいけないんだ?━━
━━何故、俺たちは彼女と血が繋がっていたのだろうか━━
━━何故、世界はこんなにも非情なのだろうか?━━
感情が壊れた俺はずっと自問自答し続けてきた。だけど答えは出てくるはずもなく、ただ時間だけが過ぎていくだけだった。
だけどあの日、あの人と出会ったことで俺たちの人生は大きく変わっていった。
地獄が始まったあの日から半年、俺たちのいた施設はとある組織に襲撃された。
組織の名は【ソレスタルビーイング】
世界中に存在する【歪み】を見つけ次第破壊するという裏組織だった。
そして俺たち兄妹を救った人物、その名は【刹那・F・セイエイ】。
俺は刹那さんと刹那さんが纏うロボットのような兵器【モビルスーツ】ガンダムエクシアに魅了されていた。そうして気付けば俺は失われた感情の一つである【憧れ】を僅かに取り戻した。
救出後、ソレスタルビーイングの情報網によって織斑千冬は俺たちが誘拐されているという事実を知っておきながら決勝に出た。という情報を知ったが今の俺にはもうどうでもよかった。
何故なら織斑一夏という人間は、あの誘拐事件で死んだからだ。
だから俺は刹那さん、いいや【刹那兄さん】から授かった名前を名乗る。
【雪羅・F・セイエイ】それが今の俺。刹那・F・セイエイの弟にして、あの日刹那兄さんが使っていた愛機と同じ、ガンダムエクシアを纏うガンダムマイスターだ、
織斑春佳もまたあの事件で死んだ、そして刹那兄さんより授かったのが【星羅・F・セイエイ】とユニコーン
過去に苦しめるだけ苦しめた織斑千冬と織斑秋斗と血の繋がりがあった織斑一夏と織斑春佳はもういない。
ここにいるのは刹那・F・セイエイと同じ志を持つ兄妹、雪羅・F・セイエイと星羅・F・セイエイだ。
「さぁ……始めようか」
目の前に広がるのは広大な研究施設。人の進化を研究しているというがその実態はかつて自分が受けてきた人体改造となんら変わりはなかった。そしてこの施設にもまた、自分たちのような被験者たちがいる。
「この世界に巣くう、【歪み】を……」
途端、俺の右手のブレスレットと、星羅の首に巻かれたチョーカーが神々しい光を放った。
「この俺が━━」
「この私が━━」
そして同時に光が弾けたとき、
「「駆逐するっ!!」」
トリコロールの騎士と純白の一角獣が空を駆け抜けた。
これはISという欠陥兵器と人の欲望によって産み出された【世界の歪み】を駆逐する。少年少女たちの物語である。
どうも知ってる方はお久しぶり!知らない方は初めまして!アインハルトです!
今回は今自分が拠点としているすぴばる小説部に投稿しようかなと考えている機動戦士ガンダムOOSTRATOSのプロローグとともう一つ機動戦士ガンダムSEEDSTRATOSの第一話をここに載せます。それでそれぞれの感想を集計して『こっちを投稿して欲しい!』という感想が多い方を書きます。まぁぶっちゃけ言うならアンケートです。
どうかアンケートにご協力お願い致します!!
説明 | ||
すぴばるに出そうと思っている二つ有る新作のうちの一つです。 読者の人気が高い方をすぴばるに乗せるのでこっちを投稿して欲しい!と思ったら感想に書いて下さい。締め切りは八月三十日夜零時まで |
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コメント | ||
ジンさんへ 一夏がトランザム使うところを書きたかった……ただそれだけの話(アインハルト) そういえば何で一夏の機体可能性の獣じゃないの?(ジン) 三札さんへ 此処に来て票が貯まってきたな……(アインハルト) すし好きさん 両方とも書けるよう頑張ります(アインハルト) アンチ物好きとしてこっちに一票。(三礼) どちらもおもしろいですが、OOの方に一票ですがもう片方も終わったら連載して欲しいです。(すし好き) そう言ってくれると有り難いです。(アインハルト) コッチはMSをISの様に纏う感じなんですね。雪羅と星羅がISを如何殲滅するのか楽しみです。(俊) |
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