機動戦士ガンダムSEEDSTRATOS 
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太平洋上空。織斑一夏は幼なじみである篠ノ之箒を庇い、福音に撃墜された。

薄れゆく意識の中で、一夏は後悔で満ちあふれていた。最後に一夏の意識が途切れる寸前で見たのは、何かとても大切なものを失ったような、そんな顔をした幼なじみの姿だった。

 

 

 

 

四年後、コズミック・イラ70

 

宇宙に浮かぶ資源コロニー『ヘリオポリス』に向かう一隻の船があった。しかしその船はとある変態が作り上げた技術【見えざる傘】によって姿が隠されており、その実態は巨大な戦艦クラスだった。

 

「突然だが俺たちは今ピンチだ」

 

そのブリッジにいる黒い短髪の青年、織斑一夏は腕を組んでそう言いだした。

 

「食材は底を尽き掛けている。そしてそれを買う金も同じく雀の涙程度だ。さて、一体何故でしょうか?」

 

そう言った彼の額には漫画でよくある『怒りマーク』が出ていた。

 

「え〜と……それは何でだろうねアリシア?」

 

「な、なんでだろうねレヴィ?」

 

このやり取りを聞いた一夏は笑顔のまま背後に回ると……

 

「……二人とも?」

 

再び声を掛けるが、それは具現化するのならば無数のナイフの如く鋭く、そして氷土のように冷たく、声を掛けられた二人は彼を見るなり恐怖のあまり動けなくなっていた。

 

「お前らはいいパイロットだ。俺みたいなモビルスーツを整備したりするセンスがない分、乗り捨てられた『ジン』とかを乗りこなせるのは凄いと思う」

 

だかな、と一夏は言葉を続けて言うがアリシアはそれから逃れようという一心で目線を動かし、仲間である茶髪のサイドポニーの少女や自分やレヴィとよく似た(というかほぼ同一人物にしか見えない)容姿をした金髪の少女に助けを求めたが、とばっちりを避けるかのようにそっぽを向かれてしまった。それにより彼女は孤立無援状態となってしまった。

 

「なぁ二人とも、一体どこを向いているのかな?かな?」

 

その声を聞いてまたむき直そうとしたら……そこには目の錯覚だろうか?鬼のような形相と某超次元サッカーアニメにでてくるペガサスの化身を纏っている一夏の姿が……

 

「「すいませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!私(僕)たちがザフト軍や連合軍に喧嘩を売ってその機体の整備と請求書で金欠になって申し訳ありませんでしたぁぁぁぁぁぁ!」」

 

すかさず土下座をするアリシアとレヴィであった。最早彼女たちにプライドなどこれっぽっちも残されていなかった。

 

彼らの職業はジャンク屋と呼ばれていて、戦闘で破壊されたモビルスーツやモビルアーマー、戦艦のパーツを漁っては金にしたり、新たな武器や機体を完成させたりするのが主な仕事であった。

だが、レヴィとアリシアの二人は腕は確かなのだが、売られた喧嘩は買う主義でそれがザフト軍であろうと地球連合軍だろうも買いまくり、そのせいで一夏はその弁償として謝罪金を払い、その際の戦闘で破壊された機体の修理を無料で直したりと何とか機嫌を取り続けていた結果、このような結果となってしまったのであった。

 

ここでこの時代の背景を説明しよう。

 

コズミック・イラ70

 

遺伝子操作した人間『コーディネーター』と遺伝子操作されていない『ナチュナル』はナチュナルが軍の大半である『地球連合軍』がコーディネーターが住んでいる『プラント』、『ユニウスセブン』への核攻撃を行った。それにより地球とプラントは戦争に突入した。この事件はその日にちにちなんで『血のバレンタインの悲劇』と呼ばれるようになる。

 

開戦当時、多くの人々は数で勝る地球連合軍の勝利と確信していた。

しかし、その思惑ははずれてしまい

コーディネーターが大半であるザフト軍が使用しているモビルスーツ『ジン』の圧倒的な性能、そして核分裂を押さえる『ニュートロンジャマー』の登場によって虎の子である核は使用不可、その上ニュートロンジャマーは地球に大量に打ち込まれてしまい回収不可能となり、開戦から11ヶ月、ザフト軍が押している状態であった。

 

 

 

 

「ふぇぇぇぇぇぇぇ!?」

 

「モビルスーツとモビルアーマーを売るって……正気なの一夏!?」

 

ブリッジにて操縦桿を握っていた茶髪の髪をサイドポニー(又の名をポニーテール)にした白い砲撃魔王こと高町なのはと金色の死神ことフェイト・テスタロッサは驚いて声を上げていた。

 

「しょうがないだろ、金が無い以上このままだと船が動かなくなるし、食材も底も尽き掛けているんだ。俺らに出来ることはもうこれしかないんだ」

 

頭を抱えている一夏もないとため息をついたのだ。地獄も金次第で何とかなるということを身に染みた瞬間であった。

 

「それに、【ジャンク屋組合】から俺たちに半年間のモビルスーツ及びモビルアーマーの使用を禁ずるって通告もあったしな……多分今頃罰として格納庫の掃除をしているレヴィたちにユーノが見せているが……」

 

ジャンク屋組合というのは大ざっぱに言えばジャンク屋たちが自由に活動するための機関である。一夏たちもそこに所属しているのだが、主にレヴィとアリシアが問題を起こしてばかりなので追放寸前の立場であった。しかし、この四年間にできた一夏の功績と多くの人々からの信頼により、特例として彼とその組はその義務の一つである【中立義務】を自分たちの意思で踏み倒す事を許可したのだ。

 

今彼らが所属しているのは【オーブ連合首長国】でこの国は中立を宣言しているため彼らにとってはありがたい事で取引先として現在そこのコロニーの一つ【ヘリオポリス】に向けて航海していた。

 

「けど、もしもザフトや地球連合軍に襲われたらどうするのですか?」

 

医療班に属しているなのはによく似た容姿をした少女、シュテル・スタークスが一夏に質問をするのだが━━

 

「無論、全力で逃げるに決まってるだろ」

 

あっさりと答える一夏に言葉を失うなのはたち一同であった。

しかしそうこうしているうちに【ヘリオポリス】の港に近付いて行った。

 

だが……それを遠くで見ている船が二隻あることに、彼らは気付いていなかった。

 

そんな事をつゆ知らずに連合軍と取引を終え、大金を手に入れて意気揚々と船へと帰る一夏であった。

 

「う〜ん、あいつらにはちょっと悪いことしたなぁ……。ま、後で好きな物を奢らせる事にするか」

 

そう言いながら一夏は隣にいた少年に目を向けるが

 

「僕は遠慮しておくよ。彼女たちに渡しておいてくれ」

 

そう言って一夏と同い年の全身黒尽くしの服装をした青年、クロノ・ハラオウンは手にバッグを抱えながら歩いていた。ちなみに一夏たちの乗る船の副艦長(的役割)を担っていたりする。

 

「まあそう言うなって、モビルスーツは俺たちが持つのにゃあまだ早すぎたんだよ。その謝罪も兼ねているんだ。少しは俺の顔を立ててもいいんだぜ」

 

「まあ、それなら……」

 

そうして会話をしながら共に歩いていた。その時だった━━

 

ドォォォォォン!!

 

「っぅ!?」

 

突然、一夏たちの足下に振動が襲ってきた。一瞬地震かと思ってしまった一夏だが宇宙コロニーで地震などまずありえない。そして宇宙に振動が起きるのはたった一つ。

 

「まさか……襲撃か!?」

 

そう一夏が叫んだ直後、空からザフト軍が使用しているモビルスーツ【ジン】が降り立った。

 

「んなっ!?なんでザフトがここを襲ってくるんだよ!?中立コロニーだろここは!」

 

こちらに気付いていないのを確認しながらジンから逃れる形で全力疾走する一夏とクロノはこの襲撃の犯人であろうザフト軍の考えてることが理解できなかった。

 

「クロノ!お前は港に行ってみんなと合流してくれ!」

 

「君はどうする気だ?」

 

「俺はあいつらの目的を調べる。そうすりゃなにかしら対策が出来るだろうからな」

 

「そういうことなら、了解」

 

会話を切り上げると、二人は早々に二手に別れた。

 

 

 

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

それから数分後、一夏は運悪く発見されたジン三機に追い掛け回されていた。しかし、四年間にわたる地獄のような修行により、一夏はコーディネーター顔負けの戦闘能力を得ているので、そう易々と攻撃を喰らう事はなかった。

一夏が今目指しているのは、取引先として訪れた工場だ。あそこに行ったとき、なんとなく何かが引っ掛かっていたものがあったので、気になった一夏が急いで向かっているのだ。

 

「ぜぇ……ぜえ……。や、やっと着いたぜ」

 

しかし、息を整えて工場の前に辿り着いた一夏の耳に、乾いた銃撃音が聞こえてきた。

 

「くそったれが!!」

 

一夏は自主防衛用の拳銃を取り出すと、工場の中に突入する。しばらく進んでいると帽子を被った人が見えて来た。

 

「おい!なにが起きているんだ!?」

 

帽子を被った人に問い掛けようと近付くがその瞬間、再び衝撃が襲いかかり、思わずその場で踏ん張るが、帽子の人は踏ん張りきれなかったのか、前のめりに倒れかかったので慌てて一夏が支えた。すると━━

 

「女?」

 

倒れかかった際に帽子が取れたのだろう、その姿はどう見ても女子だった。

 

「っぅ!」

 

その事を指摘された女の子は逃げるように走り出し、一夏もそれを追い掛ける形で走り出した。やがて女の子が広い場所で止まると一夏もその場で止まった。そして知った。ザフト軍がこのヘリオポリスを襲撃したその理由、それは一夏の目の前にあるモノが原因だったのだ。

 

「これは……モビルスーツ?」

 

そこに仰向けに倒れていたのはまごうことなくモビルスーツだった。しかしそれはジンとは大きく違っていることに一目で気付いた。そして同時に、一夏は一つの機体のことを思い出した。

 

(似てる……なんてもんじゃねぇぞこれは)

 

「お父様の裏切り者ぉぉぉぉぉ!!」

 

そこまで来て、女の子の叫びによって一夏の意識は現実に引き戻らされた。

 

「くっ、こっちに来るんだ!」

 

女の子の手を引っ張るとそのまんま一夏はある場所へと駆け寄った。

 

「おい、誰か聞こえるか!?聞こえるなら返事してくれ!」

 

その場所に辿り着くやいなや一夏は大声でその扉を叩き始めた。一夏がやってきたのはシェルターで、せめてこの女の子だけでも安全な場所に避難させるしかないと直感していたのだ。

 

「誰だ!?」

 

するとシェルターの中から男性の声が聞こえてきた。

 

「このシェルターに避難させたい奴がいる!一人なんだが入れそうか!?」

 

「一人なら問題ない、開けるぞ」

 

男性がそう言うのとほぼ同時にシェルターの扉が開いた。

 

「よし、早くこの中に入るんだ!」

 

のんびりしてる時間もないと直感する一夏は女の子を無理矢理シェルターの中へと入れると港に向かって走り出そうとした。

 

「お、おい!お前はどうするんだ!?」

 

中に入れた女の子の声を背中越しに聞くが振り返ることはせず、

 

「生憎、仲間を置いて一人安全なところに逃げるなんてのは性分じゃないんでね」

 

そう答えると、一夏は今度こそ港の方に向かって走り出した。

 

 

 

 

それは偶然だった。通信を担当していた御手洗数馬、エイミィ・ミリエッタ、ディアーチェ・K・クローディアの三名がいつものようにレーダーを見ていたときにソレは乱れた。その現象を彼らは知っていた、しかしそれは本来ならば有り得ない事だった。

 

「はやて、なのは、フェイト!ザフト軍所属のナスカ級艦隊【ヴェサリウス】とローレシア級艦隊【ガモフ】がこちらに接近中だ!」

 

「なんやて!?」

 

「おいおい!ここは中立のコロニーなんだろ!?」

 

そう叫んだのはこの艦の整備士の一人である五反田弾だった。その後ろには彼の妹である五反田蘭もいた。

 

「ニュートロンジャマーの影響でレーダーが乱れてたの!ついでに管制官が慌ただしく動いていることも確認済みだよ!」

 

ニュートロンジャマーの副産物として、電波障害があげられる。これにより、目線での戦闘を強いられ国力では劣るザフト軍が戦ってこられた原因の一つでもあった。

 

「それが本当なら状況は最悪だな……」

 

同じジャンク屋からは【烈火の将】と謳われているほどのモビルスーツパイロットの八神シグナムが苦い顔をする。

 

「だな。モビルスーツは殆ど売っちまったし、残ってるのは作業用に数機にそれと……」

 

モビルスーツが保管されている保管庫の方に視線を向けたのはモビルスーツパイロットの八神ヴィータ。二つ名は【鉄槌の騎士】。

 

「……あの六機をだしてはならんと一夏は耳が痛くなるほど言っておったな」

 

通信士の一人、ディアーチェ・K・クローディアは耳を押さえながらそうつぶやいた。

今保管庫にあるとある六機あるうちの五機の機体はかなり特殊な事情で一夏らが偶然見つけた機体で、スペックはジンクスなんて一撃で五機くらい纏めて消し去ることぐらい造作もないくらい強力なスペックを秘めているのだ。そして六機目なのだがこれはとある変態から貰ったシステムと五機の機体のデータを元にしたので有る意味五機と同等の性能を誇っていた。

そんな強力過ぎる機体は、ザフト軍もしくは連合軍に目を付けられることから余程の事がない限りは一夏の指示で出撃することは固く禁じられていたのだ。

 

「おまけにこの艦には武装なんて一つも付いてへんしな……」

 

唯一、貫通タイプを除く狙撃系武装を全て無効化してしまうフィールドがあるにはあるがそれもエネルギーが残り僅かな今では以て数分防ぐことしか出来ない。

 

「あ、あの!」

 

そんな大変な時に一人の少年がブリッジにやってきた。彼の名はエリオ・モンディアル。とある紛争コロニーにてフェイトが拾ったいわば戦争孤児であった。

 

「どうしたのエリオ?」

 

見た限りとても不安そうに怯えてるエリオにフェイトは優しい声で近付く。

 

「この艦は……大丈夫、なんですか?」

 

おそらく今の会話を偶々聞いてしまったのだろう。例え言っている言葉が理解できなくても、口調やそこに含まれる感情でどんな話をしてるのかくらいはこの少年にもわかった。それ故にエリオは恐れているのだ。かつて自分が住んでいたコロニーのような事が起きるのではないか?と

 

「!ブリッジに直接通信!一夏からだ!」

 

そんなとき、ブリッジ中に数馬の声が響き渡る。

 

「すぐに繋ぐんや!」

 

はやてが艦長席に置かれていたヘッドホンのようなものを片耳につけるのを確認すると数馬は通信を繋いだ。

 

『こちら一夏。トレミー、応答してくれ』

 

「聞こえとるよ一夏君」

 

余談だがトレミー、というのはこの艦の愛称のことで本来は【プトレマイオス】と呼ぶらしい。

 

『今そっちに向かっているところなんだが……どうやら連合軍が造った五機ある新機のうち四機がザフト軍に奪われたみたいでな、それに加えてコロニー中にジンがうようよいるせいで中々進めないんだよ……おかげで先に行かせたクロノとも合流しちまったぜこんちくしょうが』

 

一夏の状況にはやては苦しい顔をしてしまう。このジャンク屋のリーダーである一夏と副艦長(的役割)であるクロノが戻ってこれない。それはつまりただでさえ確率の低い脱出率がさらに高まってしまうと言うことになる。そんなはやての真意を読み取ったのか、一夏は一旦息を吸うとはっきりとこう言った。

 

『……はやて、今から座標を展示する。そこに【アレ】を射出してくれ』

 

静かに、しかしはっきりと告げられたその言葉に、はやては思わず聞き返してしまう。

 

「え?!ええんか!?」

 

今一夏が射出しろと言ったのは前述に述べたあの六機のことだ。しかし先に述べたようにあれを連合軍、ザフト軍に見られるのはかなり面倒なことになってしまうことは一夏がよく理解しているはずだ。故にはやては一夏の判断に驚きを隠せずにいた。

 

『どっちにしろ、このままだとやられるのはこっちだ。だったら生きる為に全力尽くすしかないだろ?連合軍には目を付けられるだろうけどそこは俺がどうにかしてみせるさ』

 

その言葉には【力】があった。聞いた者を安堵させ、そして活気に満たす不思議な力が……

 

「了解や、リーダー」

 

『それ、やめてくれないか?正直恥ずかしいんだが』

 

「え?そうなん?やったらこれからずっと『リーダー』って呼ぶことにしとくわ」

 

『鬼か己は!?』

 

それは普段通りの光景。とても戦場と化した場所で話せるような内容ではなかった。にもかかわらず、この二人は……いや、二人だけでない。プトレマイオスに乗る者は皆総じてこんなものなのだ。

通信はそこで閉じられる。

 

「さあみんな!今の話は聞いとったな!?なのはちゃんとフェイトちゃん、シグナムとヴィータはそれぞれコンテナブロックに移動!弾君と蘭ちゃんは保管庫の二機をリニアカタパルトへ!数馬君はレヴィちゃんとアリシアちゃんをコンテナブロックに呼び出しや、アインス!操舵は頼むで!」

 

「了解ですはやて」

 

答えたのは銀髪の長い女性、八神リインフォース・アインスだった。

 

「これより私たちジャンク屋【ソレスタルビーイング】は、ザフト軍を迎撃のために武力行使を行います!」

 

高らかな宣言と共に作業は順調に行われ、ザフト軍艦隊が目と鼻の先になる前には既にシグナム率いるモビルスーツ隊が出撃されていた。

 

 

 

 

「ふむ……なるほど、近接特化の【デュエル】。砲撃援護の【バスター】。特殊装備用の【ブリッツ】。変形機能の【イージス】。おまけに俺らの開発したウェア喚装システムと酷似したバックパック変換システムによって戦況にあわせられる万能型の【ストライク】……OSが未熟なことに目を瞑れば相当な機体だな」

 

「僕はそんな機密情報をあっさりとハッキングした君の方が相当だと思うけどね」

 

ジンの足音を飛翔している音を耳にしながら二人は瓦礫を壁にしてどうにかやり過ごしていた。その間に、一夏は連合軍の機密ファイルにハッキングし、五機のモビルスーツの詳細を調べ上げていた。

 

「どうやらストライクは盗まれずに済んだみたいだけど……四機もとられたのはかなりの痛手だろうな」

 

「……今気付いたんだが」

 

どこか言い辛そうにはにかむクロノに一夏は頭の上にハテなマークを浮かべる。

 

「?」

 

「僕たちの機体がバレたら……連合軍にとられるんじゃないかな?」

 

「あー……」

 

そう言われて確かに、と思った。なにせ偶然とはいえ自分たちは彼らと似通った機体を所持しているのだ。戦力不足となった連合軍からすれば喉から手がでるほど欲しがるに決まっている。

 

「まぁ、そこは……うん。俺の交渉術でだな」

 

「君の交渉術はとても頼りになる。だけどそうすると連合軍のトップたちを納得させないと『ギュィィィィィィィィィィィィィィィン!!』っとようやく来たね」

 

ズドォォォォォォォォォォォォォォォン!!

 

クロノがそう言ったとほぼ同時に、金属の固まりが激しい衝撃と共に落下してきた。それも二つ

 

「よし、ザフト軍に気付かる前にとっとと乗り込むぞ!」

 

「言われなくても!」

 

金属の固まり……射出されたコンテナの正面の壁が倒れるのを確認してから二人はそれぞれ自身の愛機であるソレに乗り込んだ。

 

「さぁて、中立のコロニーで兵器を作ってる連合軍もそうだけど……中立コロニーに戦争を持ち込んだんだ。覚悟はできてんだろうなザフト軍」

 

コックピットに乗り込み、ハッチを閉じると目の前にモビルスーツのアイカメラから映し出される景色が出現する。

 

「(さすがは弾、整備に手抜きは無いな)ではこれより織斑一夏、【ガンダムエクシア】。目標を駆逐する!」

 

連合軍の生み出した五機。【ガンダム】。それらと同じ名を冠する青と白と赤のトリコロールの機体と共に、一夏は大切な人たちを守るため、戦火の中を駆け抜ける!

これが後に英雄の一員となる織斑一夏率いる【ソレスタルビーイング】が綴る伝説の幕開けであった。

説明
すぴばるに出そうと思っている二つ有る新作のうちの一つです。
読者の人気が高い方をすぴばるに乗せるのでこっちを投稿して欲しい!と思ったら感想に書いて下さい。締め切りは八月三十日夜零時まで
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コメント
こちらもそれぐらいになるかな?(アインハルト)
『魔法少女リリカルなのはSTRATOS』何時ぐらいに投稿できそうですか? 自分は多分今週か来週には投稿できると思います(ジン)
俊さんへ あ、ちょっと思い出したかも……。そういえばゲームにいたなそんなの、なんか交換機の中に混じってたけどその時はたいして興味なかったからスルーしてたけだ(アインハルト)
アストレイゴールドフレームはGジェネにも登場してる筈ですよ?(俊)
訂正、ロンド家では無くサハク家でした。サハク家はオーブ五大氏族の一つで、ロンド・ギナ・サハクとロンド・ミナ。サハクの双子の姉弟が時期当主。(俊)
俊さんへ 次はリリカルなのは、その次にガンダムSTRATOSでしばらくリリカルなのはの方向で行きます。遊戯王はネタが思い浮かばずにいた場合書きます(アインハルト)
『 魔法少女リリカルなのはSTRATOS』も気になるけど、『機動戦士ガンダムSTRATOS』の続きも気になりますね。イチカのラッキースケベ発動の後、何が起きてるのかって感じで。(俊)
俊さんへ ロンド家……何故かあんまり記憶がない……(アインハルト)
ジンさんへ 俊さんの言うとおり自分、SEEDしか知らないので番外編というかそういう系は全く知識皆無なんですよ。エクシアから徐々に強くなっていくのがいいんじゃないですか!!そうですね、投稿するとしたらリリカルなのはが十話までいってからにします(アインハルト)
あとは新作を連載するにしても今連載している作品を最低でも十話前後まで投稿するか区切りのいいところまで完成させてから投稿してほしいかな?特に『 魔法少女リリカルなのはSTRATOS』の続きが気になってしょうがない(ジン)
というか太陽炉が半永久機関だって知られたら全世界から狙われる気がするんだが?それにしてもなぜにエクシア?OOガンダム(ライザー装備)でもいい気がするのだが?(ジン)
一夏とロウはジャンク屋としては意気投合するだろうけど。一番ちょっかい掛けてくるとしたらオーブのロンド家でしょうね。ゴールドフレームの所有者だし。(俊)
アインハルトさんはアストレイは知らないらしいからロウ達とはまだ関わらないでしょうね。関わるとしても中盤ぐらいかな? と言うか、関わったらロウがエクシアを見て大はしゃぎしそうだし。(俊)
関わるとしたらロウや劾たちだろ(ジン)
え?これはキラたちにはかかわらないだろ?だってこれは正確にはSEEDアストレイが原作みたいだし(ジン)
俊さんへ とりあえず無双と厄介ごとは避けられないですね(アインハルト)
竜羽さんへ まぁ、確かにそうなんですけど……余裕が有るからこそ、そしてOO見て世界の歪みを駆逐する!ってのをやりたかったので……それにちゃんと平行して書けるんで問題有りません!(アインハルト)
一夏とリリカルキャラ達がSEEDの世界で如何活躍するのか楽しみです。(俊)
00とSEED、ドッチが読みたいかと言われたら、コッチのSEEDですかね。一夏がキラ達と如何関わって行くのかが気に成りますから。(俊)
余裕があるのなら今ある作品を進めたほうがいいと思います(竜羽)
そう来たかっ!?でも個人的には余裕があるから新作出そうとおもってたのんですが……(アインハルト)
決めた!!どっちも投稿せずに『魔法少女リリカルなのはSTRATOS』を最低十話書くのに集中してもらいたい!!(ジン)
どっちも続き読みたいけど今読みたいのはダブルオーのほうかな?ん〜でもSEEDのほうも読みたい、どっちにしよ^^;(ジン)
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インフィニット・ストラトス

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