英雄伝説〜光と闇の軌跡〜 705
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〜アルセイユ・会議室〜

 

「なっ………!?」

「し、信じられないやり方ですね……正気を疑うようなやり方だ……」

2人の推測を聞き終えたクローディア姫は目を見開き、ユリアは信じられない表情で呟き

「―――だが、あの宰相ならやりかねんやり方だ。……ま、それはロックスミス大統領にも言えた事だが。」

「確かにそうだな………恐らく2人の推測が当たっているだろう。」

オリビエは冷笑し、オリビエの言葉にミュラーは重々しく頷き

「…………”ハーメル”の件を考えれば、実行してもおかしくはあるまい。―――例え”教授”の介入がなくてもな。そしてそれはどの国にも言える事。」

レーヴェは目を細めて呟き

「「………………………」」

レーヴェの言葉を聞いたクローディア姫とオリビエはそれぞれ複雑そうな表情で黙り込み

(”ハーメル”に”教授”?)

(一体何の事かしら……?)

(……………………)

レーヴェの言葉を聞いたロイドは不思議そうな表情をし、エリィは考え込み、ワジは真剣な表情で黙ってレーヴェを見つめ

「うふふ………けど、肝心の悪巧みもとっくに暴かれているとは両国も思っていないでしょうね♪」

「うむ!―――ヴァイスよ。そこまでわかっているからには両国の思惑を防ぐ方法も考えているのだろう?」

レンは小悪魔な笑みを浮かべ、リフィアは頷いた後不敵な笑みを浮かべてヴァイスを見つめたその時

「実はその事で局長達に相談があるのだけど。」

ルファディエルがヴァイス達に言い

「ルファ姉……?」

「もしかしていつものように何か策を思いついたんッスか?」

ルファディエルの言葉を聞いたロイドは不思議そうな表情をし、ランディは尋ね

「ほう?興味深いな。俺が考えていたのは両国の思惑を防ぐ方法ぐらいだったが……その様子だと”その先”があるようだな?」

ヴァイスは興味深そうな表情でルファディエルを見つめて尋ねた。

「ええ。―――その前に、クローディア姫。できれば貴女にお願いがあるのですが……」

「……?私に……ですか?」

ルファディエルに名を呼ばれたクローディア姫は不思議そうな表情をしてルファディエルを見つめて尋ねた。

「はい。私の考えた策が全て上手く行ったその時、”私達”の前でリベールの”異変”の際、”赤い星座”が”結社”に雇われ、ロレント市を襲撃しようとした事を肯定して欲しいのです。」

「………?は、はあ………?ルファディエルさんのおっしゃったことは事実の上他国にも知れ渡っているでしょうから、否定するつもりはありませんが………その事に一体何の意味があるのですか?」

「……………………………」

ルファディエルの話を聞いたクローディア姫は戸惑いながら頷き、レーヴェは目を細めてルファディエルを見つめ

「フフ……それは私の策が全て上手く行ったその時にわかります。」

ルファディエルは意味深な笑みを浮かべて答えを誤魔化し、そして次にオリビエを見つめ

「―――次にオリヴァルト皇子。」

「おっと、次はボクの番か……フフ、貴女のような美しいレディの頼み事とあれば是非聞きたいね。」

ルファディエルに見つめられ、名前を呼ばれたオリビエは静かな笑みを浮かべてルファディエルを見つめ

「フフ、後で内密に話がしたいので、ロイド達が去ってから私の話を聞いていただけないでしょうか?――――貴方にも協力して頂ければ”怪物”をエレボニアから退治したい貴方にとっても有益かつ、自国での貴方の知名度を上げる話でもありますので。」

「”怪物”………?」

(一体誰の事かしら……?)

「「なっ!?」」

「えっ!?」

「ほう………」

「あら♪」

口元に笑みを浮かべて言ったルファディエルの話を聞いたロイドは不思議そうな表情をし、エリィは考え込み。ミュラーとユリア、クローディア姫は声を上げて驚き、リフィアとレンは興味深そうな表情をし

「…………………フム………………それは興味深いな。……だが、その前に一つ聞きたい事があるのだが、いいかな?」

オリビエは少しの間呆けた後考え込み、やがて口元に笑みを浮かべ、そして真剣な表情でルファディエルを見つめて尋ねた。

「はい、何でしょうか。」

「………何故、ボクが”怪物”を退治したい事を知っているのかな?」

「私が独自に付き合いのある”情報屋”……と言っても納得しないでしょうから、その”情報屋”については後でお教えしましょう。」

「フフ、そうか。一体どこからその話が漏れたのか興味があるし、後で聞かせてもらおう。」

「…………………………」

そしてルファディエルの答えを聞いたオリビエは静かな笑みを浮かべて頷き、ミュラーは真剣な表情で黙ってルファディエルを見つめていた。

 

「そして――――リフィア殿下とレン姫。貴女達にも後でオリヴァルト皇子と共に私の話を聞いて欲しいのですが。」

「フム、余達にも関わらせる気か。」

「クスクス♪一体どんなお話なのかしらね?―――貴女の事もレンが”仔猫(キティ)”としてクロスベルで活動していた時に知ったわよ?”叡智”さん♪」

ルファディエルに呼ばれたリフィアは口元に笑みを浮かべ、レンは小悪魔な笑みを浮かべて言った。

「……とは言っても昨日の夜、もしくは今日の朝か昼にリウイ陛下もしくはチキ史から連絡がいっているかもしれませんが。」

「なぬ……?―――――!!”あの件”かっ!」

そしてルファディエルの説明を聞いたリフィアは不思議そうな表情をした後ある事を思い出して目を見開いて声を上げ

「”あの件”…………ああ、なるほど。…………うふふ、貴女が黒幕だったんだ♪天使さんとはとても思えない素敵な事を考えたのね♪」

「し、信じられない………!」

「………まさかお前が裏にいたとは………」

リフィアの言葉からある事を思い出したレンは呟いた後小悪魔な笑みを浮かべてルファディエルを見つめ、エリゼは信じられない表情で驚きの表情のレーヴェと共にルファディエルを見つめた。

「ル、ルファ姉。一体何を考えているんだよ……?」

「できれば俺達にも教えて欲しいッス!」

ルファディエル達の会話を聞いていたロイドは戸惑い、ランディは真剣な表情で尋ね

「そうね………詳しい内容は話せないけど、この策が上手く行けば”赤い星座”、”黒月”共にクロスベルから纏めて一掃し、さらに上手く行けばエレボニア、カルバードの両国共にクロスベルに手を出しにくい状況になるわ。」

「「なっ!?」」

「「ええっ!?」」

「ハアッ!?」

「へえ………」

「ほう……?」

「一体どんな策なのでしょうか?」

「かなり興味深いわね……」

ルファディエルの答えを聞いたロイド達は驚いて声を上げ、ワジとヴァイスは興味深そうな表情をし、アルとエルファティシアは真剣な表情になり

「…………………」

「し、信じられん………!そんな策があるとは………!」

「あ、ありえん………!2大国の脅威からクロスベルを守る策等、普通なら絶対に思いつかないぞ……!?」

「フフ、俄然興味がわいてきたねぇ………そんな事を考えられるなんて、ひょっとしたら知略の点で言えばあのカシウスさんを越えているんじゃないのかい?」

クローディア姫は絶句して驚きの表情でルファディエルを見つめ、ユリアとミュラーは信じられない表情でルファディエルを見つめ、オリビエは静かな笑みを浮かべてルファディエルを見つめていた。

「け、けどよ、ルファディエル姐さん。例え策を弄したしたとしても、叔父貴達の場合、力づくで策を破壊すると思うんだが……いくらルファディエル姐さん達でも戦闘で叔父貴達に勝つのは難しいと思うぜ?」

「そうね。だからこそこちらの戦力も万全にする必要があるわ。メヒーシャ達だけじゃとても足りないから、局長達―――”六銃士”全員と後はエルファティシアの力を借り、さらに”戦妃”、そして”神殺し”――――セリカ・シルフィルとその従者達で対抗するつもりよ。」

ランディに尋ねられたルファディエルは答え

(おっ?どうやら面白い”戦”に関われそうじゃないか!ハハハハハハッ!)

ルファディエルの言葉を聞いたエルンストは凶悪な笑みを浮かべて笑い

「なっ!?」

「セ、セリカさん達を赤い星座や黒月にぶつけるんですか!?」

「ハッハッハッ!”神”をも越える力を持つ彼をぶつけるなんて、完全に反則技じゃないか♪しかも彼に従っているレディ達とて全員、とんでもない能力を持っていたり、正体が出鱈目だったりするからねぇ。そこに彼が契約しているハイシェラ君まで呼ばれたら、もはや相手の方が哀れになってくるんじゃないかな♪」

「た、確かにそれほどまでの数の英傑達が揃えば”黒月”や”赤い星座”すらにも勝てそうな気がしますね…………」

「あ、ああ………さすがの叔父貴でもあのセリカってとんでもない剣士やその剣士が契約しているハイシェラっていうお姉さん、後は親父をも討ち取った”戦妃”の姉さんには勝てないだろうしな……」

「ちょっと……本人に了承の確認もせず、話を勝手に進めないでよね……」

ロイドとクローディア姫は驚き、オリビエは笑い、エリィは冷や汗をかきながら苦笑し、ランディは戸惑いながら答え、エルファティシアはルファディエルを睨んだ後溜息を吐いた。

「け、けどそんなの普通に考えて無理だろう!?局長やギュランドロス司令達は可能かもしれないけど、カーリアンさんやセリカさん達に力を貸してもらうなんて……」

そしてロイドは驚きの表情で尋ねたが

「あら。”戦妃”に関しては既に了解の意をとれているわ。」

「ええっ!?」

「カーリアン様が!?」

「全くあの戦闘凶が………」

ルファディエルの答えを聞いてリィンと共に驚き、リフィアは呆れた表情で溜息を吐いた。

「後、”神殺し”達についてだけど………そちらに関しては局長に交渉を頼もうと思っていたの。彼らと親しい局長なら可能かもしれないし。」

「フッ……後で詳しい話を聞かせてもらうぞ?」

ルファディエルに視線を向けられたヴァイスは口元に笑みを浮かべて答えた。

「それともう一つ………黒月の要(かなめ)と言っていい、”銀”は私達と敵対できないわ。」

そしてルファディエルはその場にいる全員が驚くべきことを口にした……………

 

 

 

説明
第705話
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コメント
感想ありがとうございます Kyogo2012様 まあ、確かに。あの2人なら真っ先に乗るでしょうし、その次は謀略大好きな美しい人妻が賛成するでしょうね(ガタブル) 本郷 刃様 まあ、セリカだと下手すれば問答無用で斬りそうですもんねぇww THIS様 さて……一体誰が退場するのでしょうね?フフフフ(黒笑)(sorano)
ルファ姉。ついに協力してもらうべきとんでもないメンバーと出会いましたか。うわ・・・。この話から退場してもらう相手が大体三人ほど思い浮かんでしまったWW(THIS)
性格が元のセリカに戻ったとはいっても、仲間の為なら容赦はしないセリカが参戦すると敵さんが可哀想すぎる・・・笑えるけどww(本郷 刃)
むぅぅぅぅぅ。ルファ姉がヴァイス以上の策士に見えてきたな・・・・。今回の件、六銃士の中で一番に賛成しそうなのが暴君ギュランドロスと覇王ヴァイスだろうなと思っている。(Kyogo2012)
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