仮面ライダー 打ち砕け! 暗黒魔術師の野望 58 |
イエティンモス 死の吹雪作戦 Aパート
ここは恋姫の世界にあるゲルショッカー三国時代支部のアジトの一つ。
ゲルショッカー曹魏支部。
その司令室で十字架に縛られた村人が新たな改造人間の実験台にされようと
していた。
「うわああああああああああっ! や、やめてくれえっ!
助けてくれええええっ!」
イエティンモス
「バオオオオオオオオオ・・・命乞いしても無駄だ 貴様は改造手術
に耐えられない人間だとゲルショッカーが判断したのだ 大人しく俺の
実験台になって死ぬがいいっ!」
雪男イエティとロシアの永久凍土に眠っていた冷凍マンモスから
改造された改造人間イエティンモスは長い鼻をその男に向け
そして・・・・
(ブオオオオオオオ・・・・)
鼻から冷凍ガスが出てきてその男に命中した。
「あああ・・・・あああああ・・・・・・・」
やがてその男は完全に凍り付いてしまった上に、そして
イエティンモス
「バオオオオオオオオ・・・・!」
(バキッ!)
イエティンモスに打ち砕かれ、粉々になってしまった。
そしてその様子を見ていた地獄大使はこういう。
地獄大使
「はっはっはっ・・・良くやったイエティンモス 貴様の性能実験は
成功だな」
イエティンモス
「お褒め頂き感謝します地獄大使・・・・・」
その時、一人の戦闘員が地獄大使に近づく。
ゲルショッカー戦闘員
「地獄大使・・・・本部より通信が入っております」
地獄大使
「よし・・・・繋げ」
ゲルショッカー戦闘員
「ギイッ!」
戦闘員が通信を繋ぐとそこには暗黒魔術師と死神博士がいた。
暗黒魔術師
「どうですか地獄大使殿・・・新しい改造人間の性能は?」
地獄大使
「ああ申し分ない・・・・いかに仮面ライダーといえど、こやつの冷凍ガスには
耐えられまい」
死神博士
「ふふふ・・・儂が直々に改造手術を施して生み出した改造人間イエティンモス
と貴様のずば抜けた指揮能力があればまさに無敵といえるだろう」
地獄大使
「死神博士 この地獄の汚名を吹き払うのに協力していただき感謝感激ですぞ」
死神博士
「勘違いするでない・・・・全ては暗黒魔術師の命令によるものだ」
地獄大使
「そうですか・・・・感謝しますぞ暗黒魔術師殿」
暗黒魔術師
「どういたしまして・・・・・」
その時首領がその場にいる者に話しかけてきた。
ゲルショッカー首領の声
「死神博士・・・・その改造人間は大丈夫なのか?」
死神博士
「と、いいますと?」
ゲルショッカー首領の声
「以前生み出したタルボナイトは水が弱点であったが故に仮面ライダー
に敗れた 古代生物であるマンモスとイエティを合成したイエティンモス
も水が弱点ではあるまいな?」
死神博士
「それには及びません。前回の敗北を教訓に今回はロシアの永久凍土に眠っていた
冷凍マンモスの組織を使用しました。通常の改造人間とほぼ同じ手法の改造手術を
行いましたので、水が弱点であるという事はないでしょう」
ゲルショッカー首領の声
「よろしい・・・では今回の『死の吹雪作戦』について説明してもらおうか」
地獄大使
「はい・・・・ではこちらをごらん下さい。」
首領にそう言われると地獄大使はモニターを出す。
そこには三国の地図が写っていた。
地獄大使
「ここに本郷達のいる蜀漢、こちらが孫策の治める孫呉、そしてこの二つの上に
あるのが今回の攻撃目標の国『曹魏』です 見ての通り曹魏は最も現代のロシア
に近い地方にある国家でそこからは絶えず冷たい寒波が曹魏に流れ込んできてい
るのです。これなら年中曹魏は寒い国のはずでしょう。しかし、曹魏はロシア地方よ
り気温が高いので何とか雪国にはならずに済んでいます。そこで儂は最も気温の低い
地域を探し出し、そこに寒波とイエティンモスの冷凍ガスの威力を倍増させる装置を設置いたしました。この装置を使って意図的に−185℃の猛烈な寒波を曹魏に流し込めば、たちまち居住不能の雪国と化し、寒さへの対策ができない多くの人間共が凍え死ぬでしょう」
地獄が説明し終わると暗黒魔術師は彼にこう聞く。
暗黒魔術師
「なるほど・・・・大量虐殺を目的とする地獄大使殿らしい作戦ですね
これなら多くの人間達の怨嗟の声も集まるでしょう」
地獄大使
「はっはっはっ!」
暗黒魔術師
「しかし、この計画は貴方にとっては諸刃の計画では?」
地獄大使
「どういう意味だ?」
暗黒魔術師
「貴方の正体はガラガラヘビの改造人間ガラガランダ 変温動物でましてや
南北アメリカ大陸に住んでいたガラガラヘビに寒さに対抗しうる能力は
ないはずですが・・・・」
地獄大使
「その事か・・・心配は無用だ 今回余程のことがなければガラガランダにはならん
この姿なら寒さにも対抗できるからな」
暗黒魔術師
「そうですか・・・それを聞いて安心しました」
地獄大使
「まあ、貴殿達はゆっくりと見ておけ かつて東南アジアで暴れ回ったこの地獄大使
の実力しかとみてもらいますぞ ワハハハハハハッ!」
アジト内に地獄大使の笑い声が響き渡った。
その頃、曹魏では国の門番が見張りをしていると見たこともない乗り物に乗った
男二人と連れの者と思われる馬に乗った少女6人が近づいてきたので門番は呼び止める
ことにした。
(ブウウウウウウウウウウ・・・・)
「止まれっ!」
(ブウウウウ・・・・・ブウウウウ・・・ブウウン・・・)
門番に呼び止められた男二人と連れの少女6人は止まる。
「どちら様ですか? この国へ何の用で来たのですか?」
門番の問いに男の一人はこう答える。
本郷猛
「本郷猛とその一行。 この国の王『曹孟徳』の招待を受けて
やってきた」
一文字隼人
「まさか曹操様からそんなことは聞いていないとは言わせないぜ」
本郷達はそういうと門番に手紙と紹介状を見せる。
それを確認した門番は
「失礼しました。 ようこそ曹魏へ」
門を開け国への扉を開いた。
本郷猛
「門番ごくろうさまです」
一文字隼人
「風邪だけは引かないで下さいよ」
「はっ! 噂の天の御遣い様の激励ありがたく思います。」
実は本郷達は「怪人塾計画」事件を解決した後、他の国の人間からも
慕われる存在になっていたのだ。
そしてこの門番の一人はなんと
「それから以前は息子と娘を助けて頂きありがとうございます」
イルカリラに誘拐された少年、少女の親の一人だったのである。
大恩ある人間なのだから感謝するのは当たり前であった。
本郷猛
「そういえば貴方は誘拐事件の時の親の一人でしたね
いいえ、俺達は当然の事をしたまでです。」
「はははっ・・・・いえいえ他の皆さんも感謝
していますよ 我が子を救って下さった恩は決して忘れないって
さっ、曹操様がお待ちです。入国をお願いします。」
門番は紹介状に判と確認の揮毫をすると本郷達を通す準備をする。
そして本郷達はそのまま曹魏へと入国した。
この様子を隠しカメラで見ていた地獄大使はこう言う。
地獄大使
「本郷達が曹魏に来ていたとは驚きだ・・・・・だが対して支障は
あるまい」
イエティンモス
「地獄大使・・・・奴らに不意打ちを仕掛けますか?」
地獄大使
「まあ待て・・・・今は様子を見てみよう 儂らに気づいてないなら
やり過ごした方が得だ さあイエティンモス 儂の指定したポイントに
迎い、この曹魏に猛烈な吹雪を流し込めっ!」
(ピッ!)
イエティンモス
「バオオオオオオオオオ・・・お任せ下さい」
その頃、本郷達は街の中を歩きながら華琳の指定する場所まで向かっていた。
周りはよく見ると出店らしき物が数多くある。
「らっしゃい! らっしゃい! 安いよ安いよ!」
「さあ、一口食べただけでやみつきになる歯ごたえ抜群メンマたっぷりの
肉まんはいかがですか!?」
「さあ、的当てに挑戦してみよう! 真ん中以外でも当たれば、商品が
もらえるよ!」
「新商品の焼き餃子だよ その旨さは曹操様のお墨付き 食べなきゃ損だよ!」
本郷猛
「魏で何か祭りをやっていると聞いていたがこれほどの物とは」
一文字隼人
「ああ、天の国でも祭りがあるがここも俺達の世界の祭りの勢いにまけてないな」
星
「ふむふむ・・・・天の国の祭りですか・・・・興味ありますな
モグモグ・・・・」
星はいつまのにか買った肉まんを食べていた。
鈴々
「ああっ! 星ずるいのだ!自分だけ肉まん買って!」
星
「いや、安かったのでなつい・・・・おおっ! この肉まんにある
メンマ 確かにやみつきになる」
鈴々
「(じゅるりっ・・・・)」
鈴々は星からそういわれ思わずよだれを垂らしながら愛紗の方を見る。
愛紗
「な、何だ鈴々? 何故私の方をみる?」
すると鈴々はどこかの5歳児が母親に向かって放つ何かを訴えるまざなし攻撃で
愛紗を見つめたのだ。
(キラキラキラッ・・・)
愛紗
「ああもう止めろ! そんな目で私を見つめるな 肉まん買うから
買えば良いのだろう!」
愛紗はそういうと肉まんを売っていた方へと向かう。
鈴々
「やったーなのだ!」
朱里
「うふふ・・・・愛紗さん 何だかんだといってるけど鈴々ちゃんには
甘いんですね♪」
桃香
「あの子達は私と出会う前から仲良しさんだったからね」
一文字隼人
「その様だな それにしても華琳からこんな招待状が来るとは
思わなかったな」
一文字は手紙に書いてある招待状の内容を見る。
そこには
「拝啓 蜀漢の皆さん
いまだゲルショッカ−の脅威がこの大陸の平和を脅かしている中
いかがお過ごしでしょうか?
以前愛する部下達を救ったお礼と我が軍師荀ケこと桂花が恩人である本郷、一文字に働い
た無礼のお詫びを改めてしたいので○日後に曹魏にて行われる第一回曹魏誕生祭
に是非とも出席されたし 丁重におもてなしするわ
魏王 曹操孟徳こと華琳より
追伸
あ、そうそう一緒に紹介状も同封するから門番にはこれを見せるのよ」
と書かれていたのだ。
雛里
「華琳さんは受けた恩義は決して忘れないことで有名ですからね」
その時、本郷はある物がこの街にあることに気づいた。
本郷猛
「ん? あれは・・・・・?」
一文字隼人
「どうした本郷?」
本郷猛
「一文字、あれをみてみろ」
一文字隼人
「え?、あれは?・・・・・電灯?」
そう本郷が見つけた物は自分達の世界にもある電灯にそっくりな物だったのだ。
そして本郷は電灯に近づく。
本郷猛
「どうやら俺達の世界のとは違う構造のようだがなぜこれがこの
世界にあるんだ」
一文字隼人
「この世界の技術では電灯をつくること自体不可能なはずだ」
その時、
春蘭
「何をやっているんだ本郷?」
秋蘭
「そんなにそれが珍しいのか?」
春蘭が本郷達に話しかけていたのだ。
本郷猛
「春蘭 秋蘭! 久しぶりだな」
春蘭
「ああそうだな本郷 関羽達も元気そうで何よりだ」
愛紗
「ええ夏候惇殿達もご健在で何よりです」
一文字隼人
「本郷 彼女達は?」
本郷猛
「そういえばお前は知らなかったな 彼女達は華琳の部下の
双子の姉妹で右が姉の夏候惇、左が妹の夏候淵だ」
一文字隼人
「そうか・・・俺は一文字隼人 本郷と同じく天の国から
やってきたものだ よろしく」
春蘭
「一文字?・・・・どこかで聞いたことある名前だな」
秋蘭
「姉者・・・・一文字と言えば流琉達を救ったという」
春蘭
「そうか、今思い出した 華琳様から聞いたぞ お主のお陰で季衣達が助かったんだな
礼をいわせてもらう これからは私達も真名で呼んでくれ 私は春蘭だ」
秋蘭
「私は秋蘭だ」
一文字隼人
「ははは・・・どういたしまして これからは隼人とでも呼んでくれ」
秋蘭
「さっ・・・挨拶はそこまでにして 本郷 華琳様がお待ちだ
全員今からいく会場までついてきてくれ」
本郷猛
「分かった・・・」
そして本郷一同は春蘭、秋蘭の案内の元ある会場へと向かう。
その途中本郷は二人にこう聞く。
本郷猛
「二人にちょっと聞いてもいいか?」
春蘭
「何だ?」
本郷猛
「さっき俺達が見ていたあの電灯は何だ?」
春蘭
「何ッ? 何故お前が電灯を知っている?」
本郷猛
「俺の世界にもあるからだ いやこの大陸の技術ではあれを
つくるのは不可能なはずだ」
秋蘭
「それはな、我が魏の優秀な警邏隊隊長兼技術者の協力があってこそ
つくることができたんだ」
本郷猛
「優秀な技術者?」
春蘭
「そうだ・・・・あれは確か黄巾党との戦いが始まる前だったか
賊と闘っていたある男を我々が救い、事情を聴取したところ自分は
この世界とは違う人間、未来とやらから来たといった途端、華琳様は
その男の話に大変興味を持ち、魏で引き取ることになったのだ 最初気に喰わなか
ったがあの男のもたらした技術と知識は我が魏の発展に多いに貢献したから私も
認める存在になったのだ」
秋蘭
「あの男嫌いの桂花ですら彼の優秀さを認めているからな」
一文字隼人
「桂花ですら認める男? その男の名前は?」
春蘭
「結城丈二だ」
本郷猛
「結城丈二? どこかで聞いたことある名前だ」
本郷はかつて「正義の系譜」事件でV3こと風見の時代に通信機で
話していたとき、通信機越しに風見達の話を聞いていて結城丈二
の素性を聞いていたが、その事を中々思い出せないようであった。
とその時
秋蘭
「さあついたぞ ここだ」
本郷猛
「こ、これは!?」
春蘭、秋蘭に案内された一同はその場所に驚愕する。
まるで本郷達の世界のコンサート会場の様な会場であり
そこには街以上に多くの客人が来ていたのだ。
主に男が中心であるが、他にも家族連れ、そして女性の客もいた。
愛紗
「な、何なんですかここは!?」
鈴々
「お客さんがいっぱい来ているのだ!」
一文字隼人
「どうやら俺達の世界でいうコンサート会場の様だが、一体ここで何が行われるんだ!?」
春蘭
「アレだ」
一同は春蘭が指さす方を見る。
そこには「第一回曹魏誕生祭メインイベント 張三姉妹ライブステージ
○刻〜○刻 ○日〜終日まで 絶賛公演中! 是非見に来てね♪」
と書かれた張三姉妹のポスターがあったのだ。
桃香
「あ、あれって張三姉妹!?」
秋蘭
「そうだ張三姉妹だ」
本郷猛
「そうか・・・彼女達のコンサート会場だったのかここは」
一文字隼人
「何だか分からんが面白そうだな」
春蘭
「そうだ さっ 華琳様がお待ちだ 早く来てくれ」
秋蘭
「姉者 何か忘れていないか?」
春蘭
「何をだ?」
秋蘭
「華琳様から言われているだろう? 会場に入る前に
これを本郷達に渡せと」
秋蘭はそういうと袋に包まれた飴らしきものを出した。
春蘭
「ああそうだったな うっかり忘れるところだった」
春蘭はそういうと本郷一同に飴を渡す。
愛紗
「あ、飴ですか?」
星
「(ペロリッ)・・・ほう・・・蜂蜜の飴ですな」
朱里
「美羽ちゃんだったら喜んで食べていたでしょうね」
鈴々
「食べていいのかなのだ?」
鈴々はそう言って飴を食べようとすると
春蘭
「ああ駄目だ駄目だ! まだその飴を食っちゃいかん!」
鈴々
「何でなのだ!?」
秋蘭
「実はなこれは結城丈二の意図なんだ 今回のライブステージで
重要な役割を果たすらしい」
本郷猛
「どんな役割だ?」
春蘭
「それは私達も知らん。 全く結城め 何がライブステージが始まってからの
お楽しみだ 私達だけでもこっそり教えてくれてもいいのに」
秋蘭
「姉者 そう言うなって 華琳様にも秘密なのだからそれほど
重要なのだろう 飴の使い方については詳しくは飴を包んでいる
袋に書いてある それを見てくれ」
本郷猛
「ああ分かった・・・」
秋蘭
「では行くぞ 華琳様は会場の特等席におられる」
春蘭、秋蘭はそういうと本郷一行を華琳のいる特等席まで
案内し始めた。
しかしこの時彼らは気づいていない。
ゲルショッカーが「死の吹雪作戦」で曹魏を死の国に
変えようとしていることに。
(ル・ル・ル〜ルルルルッ!『アイキャッチ 新一号&新二号』)
説明 | ||
帰る場所を失い絶望していた麗羽達を見かねた恋は以前の恩を返すため本郷に美羽達を益州におくように乞願する。本郷は考えた末麗羽、美羽を益州で引き取る事を決め、周りの者も戸惑いながらも新たな仲間を歓迎するのであった。その頃曹魏ではあるコンサートの準備をしていた。 | ||
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