恋姫 華陀紀行80 |
「それではここでお別れですね」
「大変お世話になりました。この御恩は決して忘れません」
深々とお辞儀したまま腰を上げません・・・そこまでしなくても・・・。
それに忘れてくれて構わないですよ・・・多分俺、次に会っても覚えてないですから・・・。
この世界に来てからというものの、医者をしていると、人と触れあうことが多すぎて、顔と名前を覚えきれなくなるんですよね。
なんとなく会ったことあるかな?くらいの認識になってしまっています。
かなりの個性がないと覚えてないです・・・と言うか覚える気が無いです・・・。
「もう行っちゃうの〜?」
子供たちは、名残惜しそうに言ってきますが、ここまでなんですよ。
ここは俺にとっての通過点、あなたたちにとっての到着点、目指すものが違うんです。
「こっちにも目的地があるからね。・・・では、またどこかで」
子供たちが、元気に手を振っています。
こちらも手を振り返して町を出ました。
結構離れて見てみましたが、あの人まだ頭下げたままですよ・・・。
子供たちは、母親にまとわりついて遊んでるようです。
まあ、好きにしたらいいです。
それにしても、大分遅れが生じています。
子供たちに合わせると、あそこまで遅くなるとは・・・。
得意?のショートカットの出番かな?
今年の秋は、山の実りが良いようです。
気候がいいからでしょうか?動物たちも多いように感じますし、それも山が実っている証拠でしょう。
見渡せば、確かに山にはごちそうが沢山あります。
それにしても、益州って来る度に、飢饉とは関係ないのでは?と思ってしまいますね。
自然に桃がなるくらいですからね。
猿とかにやられると思ったんですが、普通になってました。
この辺にはいないのかな?
そんな調子で、旅してきましたが、早速後悔しています。
益州入ったんなら、街道を通ったほうが確実に着くということに、今更ながら思い知っております。
ショートカットも、ご利用は計画的にってやつですね。
なんとか、冬までに到着したいのですが、如何せんあれから街道どころか、村すら見つかりません。
しかし!このまま行けば、絶対どこかの街道には当たるはず!
今どの辺りなのでしょう・・・。
途中で大雨に見舞われて、とうせんぼをくらっています。
丁度良さそうな穴があったんで休んでいたんですが、ちょっとした問題が発生しました。
どうやら、ここには誰かの住居のようで、その誰かが帰ってきたみたいなんです。
『グルルルル!!!』
なんか、物凄く威嚇されてます。
ちょっとくらい、いいではありませんか・・・こんなに空いてるのにケチですね。
・・・食べますよ?
少し・・・そう、ほんの少し食欲を出してしまったら、急に大人しくなりました。
低頭です・・・これは、服従してるとみていいんでしょうか?
熊ってこんなに大人しかったでしょうか・・・。
まあ、利口で何よりです。
大雨止むまで暇だし、色々と仕込んでみましょう。
先ずは、熊の体調を整えてっと・・・。
・・・・・・・・・。
かなり、利口な熊です!
雨のなか、獲物を獲ってきてくれます!
しかも、薬草を覚えたのかそっちまで!
火も怖がらなくなりましたし、このままペットにでも・・・いやいや、駄目です。
愛着は沸きますが、連れていくよりも、慣れた環境の方がいいでしょう。
この棲みかも結構快適ですし、どこか奥に穴があるようで、空気が流れているのでいい感じに空調がきいています。
俺も、なにもしないわけではありません。
獲ってきた獲物を捌いて、食べさせていますよ。
調子が悪そうな時には、きちんと薬草を煎じたり、少し怪我をした時は治したりしてます。
なので、最近は獲物をそのまま持ってくるんですよね。
ただ今日は、いつもよりかなり遅いですね。
空けても一日でしたが、今日で二日目です。
あの熊の気配は、既に覚えたので気配察知の範囲に入ってきたら分かるんですが・・・。
やることないので、気配察知の訓練ばかりです。
早く帰りがわかった方がいいに決まってます。
今では、一里半先まで分かるようになりました。
・・・どうやら帰ってきたようです。
大分消耗してるようですね。
何か、いつもと気配が違うような気がしますが、俺が熊の気配を間違うはずがないし・・・?
説明 | ||
本作品は華陀への転生ものです。 【注意事項】 素人の書きなぐりです。 はっきり言って自己満足なだけのものです。 一応昔に恋姫はしたことありますが、うろ覚えですので、改変が多々あると思います。 また、不愉快に感じる場面も多々あると思われますので、その時点で読むことをやめるのをお勧めします。 |
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オリ 恋姫†無双 素人 華陀 | ||
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