B-17GFlying Fortress
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説明
今年は忙しく、家でゆっくり模型を作れる時間がありませんでしたが、なんとか完成にこぎつけました、ボーイング B-17G 『フライング・フォートレス』です。

本機体は型番からも想像できる通り、二次大戦米軍での主力戦略爆撃機でした。時流的にはあの東京大空襲や原爆投下に使用されたB-29の先輩にあたります。
20mm機関砲も易々と通さない堅牢な設計と尋常ならざる防禦力、二基のエンジンが停止しても航行が可能なタフさと、ハリネズミのように全身にわたって配置された13門の12.7mm機関銃という異常な防御火器等、あらゆる面で生存性を追求され「護衛なしの爆撃完遂」を目標に設計された爆撃機で、ともかく頑丈なことで有名でした。ドイツ側の戦線では迎撃するメッサーやフォッケウルフが歴戦のパイロットの手によって機関部を狙わないとまるで墜ちる気配がなく、日本軍機も「体当たりや練達の士による一撃でなければ尋常一様の攻撃では墜ちない」と評価しています。

今回制作したのはG型。最も重武装の、血みどろの欧州最前線へ投入されたバージョンです。ドイツの決死の抵抗から機体を守るため、本来はスマートで美しい流線型もごてごてとあちらこちらから銃座が頭を出していてなかなかマッド。これが三十機以上も密集して空を射抜いていたのですから、さぞ壮観だったでしょうが、物量にものを言わせた強行軍であったのと、驚異的な威力を誇る88mmに代表されるFLAK、また優秀な迎撃戦闘機たちの抵抗で、被害もまた決して軽いものではありませんでした。
とはいえ、インフラを破壊しドイツ軍の経戦能力を裂いた功績によって、ランカスターと並ぶ傑作爆撃機として今も語り継がれています。

本キットは2012年ほどに発売されたアカデミーのもので、キットは以前のものを踏襲しながら、追加のランナーによってディティールアップを施す、同社F-111Cなどと似通ったハイブリットキットになっております。同時期に発売したP-51D、Me262とセットで飾れば凄絶なドレスデン上空での攻防を再現することができます。
……まぁ、花形戦闘機二機に比べたらちょっと華がなかったかもしれませんが、ボリューム的には負けてませんね!

キットは1/72 B-17では最新のもので、アカデミーらしいそつのなさでプロポーションもばっちり。時期的に、旧キット部分はもしかしたらハセガワのアレが元かもしれません。パーツも比較的少ないですが、胴体をサンドイッチするまでに作る部品が多すぎて楽な印象は薄いです。あとは爆撃機という機体の性質上しかたありませんが、ともかく窓部品が多くクリアパーツの塗装や接着を何度もこなす必要があり……まったくなんで機銃が13門もあるんだ!とボーイング社に文句を言ってやりたくなる感じです。窓枠の接着には低白化接着剤やクリアーパーツ用のを用意するとよいかもしれません。

色々苦労の絶えない機体でしたが、出来上がってみるとやっぱり爆撃機は迫力がありますね。四発エンジンでカッコいい爆撃機を作りたい!と思い、運命的に古書でモデルアートの廃刊ムックを見つけたのでモチベを保ちつつ完成させてみましたが、なんとか形になりました。
個人的にはディティールアップ用の追加ランナーは嬉しいのですが殆どコクピットで、キャノピーを汚してしまい中が見えないのが悔やまれます。

あ、映画ではメンフィスベルが有名みたいですが、風立ちぬでもちょこっとだけ最後の方に飛んでましたので、劇場でびっくりしました。
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