世界で一番大嫌い
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嫌い、嫌い、大嫌い!!

 

『 世界で一番大嫌い 』

 

三日月園の三軒隣、俺やみんなが通う小学校の通学路。そこには今年で21になる、大学生のオンナが一人で住んでいる。

自分で言うのもなんなのはわかっているが、俺は大人たちからウケがいい。小さい頃から自分よりちいさな「兄弟」たちに囲まれて育ったためだろう、小さい子の面倒をみることも、大人の手伝いをすることも嫌いではないし、寧ろ料理やらの家事仕事はすきなぐらいだ。(やや面倒見がすぎて同級生に少々疎まれ気味なのも自覚している。)

けれど彼女…団子だけはどうしても反りが合わなかった。

「よお鶯花。飯食ったか。」

「…団子さんこそ、また若さに磨きがかかってますね。まるで中学生ですよ」

「おい、褒めてねえだろ。」

「ああ、ばれちゃいましたか?」

全く可愛げのないガキだと、ブツブツと文句のこえが聞こえる。俺に言わせれば10歳のガキと本気で喧嘩するあんたもどうかと思うが、口にしたところで仕方ないのでそっと心の中で呟いてそっと団子の横顔を盗み見た。

白い髪、作り物のような、可憐な人形のような、むしろ少し気味の悪い位綺麗で、なぜかイラっとした。

 

「なんだよ…」

「…はい?」

「今見てただろうが。なんか用か?」

「え…?」

 

何考えてたんだよ、とわれても答えられなかった。別に…

「なんにも考えてませんよ…」

 

彼氏いるのかなんて、別に気になってなんてない

 

「なんだそれ。かわいくねえ」

「可愛くなくて結構。あなたに可愛いだなんておもわれたくありませんよ。」

なんだよ、と呟くその後ろ姿におい、と声をかけた。一緒に歩いてたはずなのに、いつに間にか前を歩いている。風に揺れる柔らかな髪に頬をくすぐられる。それすら、腹立つ。

 

「団子さん」

 

世界で一番

 

「大嫌いです」

 

そう言うとぽかんとする。その顔にくすくす笑いながら俺はすっきりしたきもちで学校へと走っていく。ああ、なんだかとっても清々しい。

学校のチャイムのおとが遠くに聞こえた。

 

説明
ここのつ者孤児院パロ第二弾 団子ちゃんと鶯花くん。かわいいですありがとうございます。
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