一刀の晋王転生録 第四章拠点・江里香、理奈
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  拠点、江里香・理奈

   「二人の相性」

 

 

 理奈の元に、江里香が報告書を持ってくる。

 

 彼女はその報告書の内容を読む。

 

「うん、財の当て方も問題無いですね、ではこれで行きましょう」

 

「はい!」

 

 その光景を見ている周囲の者達は思う。

 

 最近よく見る光景だと。

 

 これは二人の性格によるものが大きい。

 

 少し前まで理奈は江里香以外の者にもよく仕事の協力を求めていた。だが……。

 

「どぉいう事ぉ……ここのお金がまったくあってないんだけどぉ……」

 

「ひぃ!」

 

 理奈は金の事になると非情にうるさい。それは国の金でもそうであった。国の金に問題があれば当然ながら自分や仲間の給料にも影

 

響が出るかも知れないからだ。

 

「今すぐ再確認しなさい!」

 

「は、はひ!」

 

 理奈は鬼の形相で協力者の兵に指示し、その兵はおびえながら指示道理に動く。これが何度も続けば当然、彼女に進んで協力しよう

 

とは思えなくなってくる。それどころか……。

 

「俺、今日理奈様を手伝う事になったよ……」

 

「あーあ、ご愁傷様……」

 

「骨は拾ってやる!」

 

 などという兵達の会話が出てくることになった。理奈の協力は、いわば一種の罰や処刑のような認識になってしまった。

 

 しかし、それはある日を境に終わりを告げる。

 

「あ、江里香! 申し訳ないんだけど、これをお願いしたいのだけれど……」

 

「はい……この財と……これと……分かりました」

 

 この時、理奈はかなり急ぐ必要が出てしまったため、近くにいた江里香に仕事を頼んだ。

 

 ――そして数時間後。

 

「理奈様、終わりました」

 

「ええ、お疲れ様です。それでは……」

 

 理奈は一つ一つ丁寧に内容を確認する。

 

(な、何ですって!?)

 

 例の如く、合わない部分があった。だが今まで他の者と頼んだ時と違う事があった。

 

(横領の可能性がある!?)

 

 それは何故合わないのかの理由が書いてあった。江里香は元優秀な文官であるため素早く計算を終えた。しかし合わない部分がある

 

と分かると、真面目な彼女は余った時間を利用し、その理由を追求し、暴いていた。

 

「いかがいたしましょう?」

 

「決まっているわ! すぐに解決しましょう!」

 

 こうして横領者は二人によって処断された。

 

 その後、江里香の計算力と行動力を知った理奈は優先して彼女に仕事の協力を頼んでいった。今まで理奈に協力を頼まれた兵達は思

 

わず江里香を救世主と思ったとか。

 

「江里香様に協力してもらってる時って理奈様が怒っているところ見ないよな!」

 

「戦でもけっこう息の合った連携をしてるよな? あの二人って相性が良いのかな?」

 

「ああ、まさに出会うべくして出会ったって感じだ」

 

 今までも、そしてこれからも二人が協力しあう光景は続いていく。

説明
操作ミスで削除してしまい投降し直しました。申し訳ございません。
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真恋姫無双 恋姫†無双 恋姫 転生  

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