北郷外史伝 蜀将の最初の罰 |
成都 玉座の間
現在玉座の間には蜀の重臣達がそろっていた。(張任達3人は現在寝込んでます)
桃香「・・・・・・朱里ちゃん、何か言う事は?」
朱里「はわわ・・・・・桃香様、その・・・・」
詠「桃香、私が説明するわ。今回の事は私達の独断、そしてこの策の概要は将を一人づつ確実に仕留める物だったわ。で、それは失敗した。手足に矢を受けただけで人は死なないわ。そして紫苑が向こうに囚われた。これは私達軍師の責任よ。他の武官の責任じゃない。私達軍師が勝手に考え口八丁で言いくるめて参加させたの。だから・・・」
霞「ちょい待ち。ウチ等もそれでええって判断をしたんや。二人だけのせいとちゃう。」
焔耶「そうだ。ワタシ達全員の責任だ。」
愛紗「申し訳ありません。桃香様」
と、皆が責任の所在について話していると突然
猪々子「あの〜・・・一つ気になる事が・・・・」
麗羽「どうしましたの?猪々子さん」
猪々子「あの・・・璃々ってやつ・・・・毒って言ってなかった?」
桃香以外「・・・・・・・・あ」
そう、あの戦闘で璃々の放った言葉を猪々子はちゃんと耳にしていたのだ。
桃香「つまり、朱里ちゃん達は毒矢を使ったの?」
詠「つ、使ってないわ!!これはあくまで戦略。毒なんか使ったら何の言い訳もできないただの暗殺よ!!国境付近に現れた偵察部隊を強襲する事でそれを策として両者に認めさせるのがこの策の肝なんだから!!」
そう、たとえ危険を感じる相手だとしても毒殺など下凡も下凡、卑劣すぎる策など詠と朱里の軍師としての誇り、人としての矜持がそれを許すはずがなかった。
桃香「・・・・・・でも、元に毒って言葉が出てきた。向こうは完全な奇襲を受けているのに毒云々を機転を利かせて言葉にするなんてできないと思うの。」
朱里「あの作戦は将を多く、兵は少なく設定してました。この場合、私達の策を詳しく知っていた将の皆さんではなく、兵に野心を持ったものが居たと見るべきですね・・・・」
桃香「どっちにしろ責任は取らなきゃならないよ。・・・・・・本当なら私が自分の首で皆の無罪をお願いするところだけど・・・・」
愛紗「そ、そのようなことをする必要などありません!!」
桃香「愛紗ちゃん、けどって言ったでしょ?向こうの出方次第だけど・・・・それによって交渉か戦争か決めよう。」
朱里、詠「え・・・・?」
その言葉に軍師二人は素っ頓狂な疑問符を発するが・・・・
桃香「皆は私に相談なしで勝手な事をした罰は受けてもらうね。」
全員「・・・・・・・・はい」
意外と地獄はこの後に待っているものだったのだ。
桃香「まずは朱里ちゃん、現在所有してる趣味の・・・・“あの本”をすべて焼却処分する事」
それを聞いた朱里は
朱里「はわわーーーーーーーーーーーー!!!」
・・・・・極刑である
桃香「次は詠ちゃん、北郷さんの所の服屋で見つけんたんだけど・・・・・この給仕の服を私服兼仕事服とします。」
詠「ななな、なんでこんな服を!!」
桃香「だから・・・・・罰」
詠「うう〜〜〜」
此処に来て詠のメイド軍師化である。
桃香「次に愛紗ちゃん、北郷さんの所の使者が来るまで・・・・・可愛いもの禁止」
愛紗「な・・・・・・・」
意外にこたえているご様子。
桃香「次に霞さん、愛紗ちゃん同様使者の方が来るまで・・・・・禁酒」
霞「そんな殺生なーーー!!」
これまた地獄である。
桃香「最後に焔耶ちゃん、これも同じく使者の方が来るまで公の場意外で私は・・・・焔耶ちゃんとお話しません。」
焔耶「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
それを聞いた焔耶は・・・・・・気を失ったようですね。
桃香「今はいないけど張任さん達は・・・・もう罰は受けてるかな。今も救護室でうなされてるし。以上解散!!」
焔耶以外「・・・・・・・・・・・はい・・・・・・・・・・・・・」
その後玉座の間には焔耶が白くなって取り残されていた。その後一刀からの使者が来るまで焔耶は本当に桃香から仕事以外のおしゃべりを無視され続けた。
ちなみにしばらくして朱里は・・・・
朱里「はわわ、現在所有してる八百一は焼却処分しましたが・・・・これから購入するものは言われてません!!なので早速・・・・・」
桃香「朱里ちゃん。」
朱里「はわわー!」
桃香「増やすのも使者の方が来るまで禁止」
朱里「・・・・・・・orz」
桃香(・・・・・・さてと、私への罰は・・・・・・髪、ばっさり切っちゃおうかな。お気に入りだけど・・・・でもこれだと軽いな〜。使者の人が来るまで・・・・・甘味を禁止、一切・・・・・・ああ、意外ときついかも・・・・・)
こうして桃香による大岡裁きは幕を閉じた。
天水 玉座の間
白蓮を急遽将に抜粋した一刀達、そこには紫苑、桔梗、璃々、白蓮がそろい紫苑の尋問が始まった。ちなみに桂花、風は人和の要請で陳留、南皮に転移しました。
一刀「えっと・・・・黄忠さん、あなたに聞きたい事があります。この策は劉備さんが認めた策なんでしょうか?」
紫苑「いえ・・・・私達将の独断です。」
一刀「独断で・・・・暗殺用の毒を使ったと?」
紫苑「毒!?その様な物は使ってません!!」
一刀「う〜んとなるとやっぱり兵の独断かな・・・・どう思う?華琳」
華琳「嫌なこと思い出させないで。あの時と状況は似てるわ。おそらく功を焦ったのでしょう。」
一刀「だね、俺もそう思うよ。こうなると・・・・毒の件では攻められないね。毒なしならあれはちゃんとした策と言える。力の差を埋めるなら上等とは言えないけど策としては成り立っている。」
華琳「ま、人徳王のすることではないけどね。」
一刀「なら・・・・一応使者を送って弁明の場を与えたほうがいいね。」
華琳「本当に甘いわね。」
一刀「その後は・・・・劉璋と同じ目にあってもらうけどね・・・・」
紫苑「な!!」
璃々「あ〜、一兄それは・・・・・地獄だよ?」
左慈「そう言えばどうしたんだったか?」
茉莉「処理したのはお兄ぃと璃々だよね?」
一刀「・・・・・・・非殺傷設定で徹底的に痛めつけて精神崩壊寸前まで追い込んだ。内容は情操教育に悪いから伏せておくね」
璃々「最後は私の判断で犬神家状態にしてきた。」
左慈、茉莉「・・・・・・ひどい」
4人以外「?????」
一刀「ま、それは後でのお楽しみ。黄忠さん安心して。殺したりはしないから。と言うか劉璋も死んでないからね?」
紫苑「え・・・・・?」
一刀「今は・・・・どうしてるんだろう?ま、いいか。あんなのどうでもいいし。」
華琳「で、使者はどうするの?」
一刀「白蓮。」
白蓮「ん?」
一刀「使者の件やってくれない?同門で友人の君なら適任だと思うんだ。補佐に雛里、護衛に深月、茉莉を付ける。」
白蓮「わ、私でいいのか!?」
一刀「白蓮じゃなきゃ出来ないと思ってる。よろしくね。」
白蓮「わ、分かった!!内容は?どうしたらいい?」
一刀「内容は――――――――。いいかい?」
白蓮「ああ、わかった。任せてくれ。」
そう言うと雛里たちと共に玉座の間を後にする白蓮。
華琳「さて、劉備はどういう判断を下すかしらね。」
一刀「さあ、この一年で成長してくれているといいけど。」
こうして北郷軍の軍議は幕を閉じた。
建業 玉座の間
呉の重臣がそれは神妙な面持ちで集まっていた。
雪蓮「冥琳、一刀が北の一帯を手にしたわ」
冥琳「これで我らとの戦力差は大きく開いたな。」
亞莎「このままでは北郷軍に呑み込まれます。」
穏「まずいですね〜」
呉王と軍師3人は頭を悩ませる。そうして居ると蓮華が
蓮華「・・・・・・姉様。まさか蜀と同盟とか考えてませんか?」
冥琳「ほう、蓮華さま。よくお分かりになりましたね。」
蓮華「・・・・・・」
雪蓮「蓮華?どうしたの?」
蓮華「私は北郷軍と連携しこの大陸を治めるべきと考えます。」
雪蓮「蓮華?」
蓮華「お姉様、それが聞き入れられない場合私はすべての軍事行動に参加しません。それは思春も同様です。」
突然の事に周囲はどよめくが雪蓮は落ち着いて思春に確認をとる
雪蓮「思春、そうなの?」
思春「は、蓮華様と同意見です。」
冥琳「それは認められませんよ蓮華様。」
蓮華「・・・・・」
亞莎「蓮華様・・・・・」
祭「公瑾よすんじゃ、この目・・・・覚悟はできれるようじゃ。」
冥琳「祭殿・・・・」
雪蓮「なら蓮華、思春、あなた達はしばらくの間会稽で頭を冷やしなさい」
蓮華、思春「分かりました」
建業 中庭
蓮華「思春ごめんなさい。あなたを巻き込んで。」
思春「何をおっしゃいますか。私はむしろ驚いているのです。今までそのような素振りがなかったのにいきなり北郷を名で呼ぶようになった時は驚きました。」
蓮華「あなたは覚えていたのよね?」
思春「はい、明命が飛び出さなければ私が飛び出していたところです。」
蓮華「そう・・・・お姉様も思い出せば状況が変わるんだけれど・・・」
思春「そうですね・・・・」
二人は自らの思い人を思い蒼天を見上げていた
あとがき
まずは蜀に使者を送ることと相成りました。
蜀の面々は大変な罰を受けている様です。
呉の内部では不穏な空気。
蓮華は思春と共に会稽に幽閉となりました。
さて・・・・これからどうなるか・・・・自分でも分かりません。
桃香達には公開処刑が待ってはいますが・・・・
では皆さんまた次回、チェリオー!
説明 | ||
羽生なのです 蜀と呉の内情をちょっと書いてみました では本編どうぞ |
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コメント | ||
髪を切るってならハゲにすればあるいは(親善大使ヒトヤ犬) 星に処罰が無いみたいだけど? それと、毒矢を使った兵士はお咎めなし?(鮪) さらに参加した将たちにも同等の罰が下されます。ここで問題なのがこれらの罰を下すと国の運営がまったくでず、それこそ桃香一人で国の運営しなければならないのです。他にもいくつかの問題が出てきますが省略します。何が言いたいかというと、それらの問題をわかった上でのあの罰なら、恋姫的にはありなのではないかという事です。(kasuta) まぁ、朱里たちがした。君主対して軍事行動を秘密裏に行った。この事は本来反逆行為ととられても仕方ない行為です。しかしこれを罰するというとよくて斬首最悪一族皆殺しになります。(kasuta) 一刀の判断に、任せます。被害者の家族であり、他の外史の記憶を持つ者であり、被害を受けた国の最高権力者ですから。(いた) この場合、問題になるのはあくまで王の命に反した事であり、国益を著しく損ねたことであって、仮想敵に奇襲を加えたことや毒矢を使ったことではありません。だからこそ、厳罰に処さなければ国が成り立ちませんし、儒教国家ならむしろ相応と思われる罰を自らに下させなければなりません。それができないのなら、漢の国教の全否定に繋がります。(h995) しかし、呉は蓮華と思春が記憶持ちか。 この事が内部分裂につながらなきゃいいけど。(act) 「敵の幹部クラスを策を使い排除」これはまだわかるけど、桃香の掲げるものを考えたら問題ありと言われてもしかたない。それに「主君を蔑ろにした罰」としても軽すぎ最低限首謀者の地位剥奪か謹慎。「乱世に生きる王として」というならこれぐらいしないと。だいたい「自分の首で謝罪を」っていったのにその変わりがエロ本や酒って・・・王の首ってそんな価値?(にっこり) オイオイオイ。なんだ、その罰はなめっとんのか?っていうほど、あほな罰ですこと・・・・・。そんなので許されるのかと思っているのか?(Kyogo2012) これが、罰なら激甘だね。兵が功績を焦ってしでかしたとしても、それ理由に罰を軽くするならないな(act) 呉は思春も記憶持ちでしたか。そして蓮華は思い出したって感じですね。その結果が会稽への幽閉なんだから残念です。白蓮が使者として蜀に向かう事が決まったけど、一体如何なる事やら。(俊) そもそも、暗殺や奇策されたぐらいでいちいち切れるくらいなら、乱世に名を上げるな。昔の先人たちはそういう事込みで戦していたのだから。そういうわけで、桃香の下した行為は乱世に生きる王としては妥当いえる。そもそも散歩気分で偵察していた2人の方が問題あり。(kasuta) おお、桃香批判がすごい!!!でも、この乱世の中じゃ敵君主の親族を暗殺するのはよくある話し出し、その事に罰お与える事事態おかしい。でもこの場合、君主の判断を仰がず勝手にやった事に対しての罰なら妥当じゃないかな?(kasuta) これはまずいな…せめて牢に繋いでおくかどうにかしないと一刀がキレるぞ…暗殺されかけた茉莉が行くんだからなおさら。呉は先行き不透明だな…でもここで蜀と同盟しても終わるわ。(Jack Tlam) 君主の親族を暗殺しかけたことが、こんな子供の悪戯を戒めるようなレベルの罰で済むと本気で思ってるのなら、色んな意味で終わってますね。それと呉は、やはり記憶があるのとないのとの違いで、不吉なフラグが立ちましたね。(flamme) これのどこが罰?ガキじゃないんだから(にっこり) 猪々子には、罰は無いのですか? それと、亞莎とシャオの出番お待ちしております。(神木ヒカリ) 桃香さんの頭ほんと花畑だな。主君の親族に暗殺まがいのことしておいて罰がアレだと説明しても普通ぶちぎれるぞ。それにしてもここまでまったく亞莎さんの名前も出てこないが呉にいるのかな(asayake) |
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