一刀の晋王転生録 第六章七話
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 姓:司馬 名:昭  性別:男

 

 字:子上

 

 真名:一刀(カズト)

 

 北郷一刀が転生した者。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:懿  性別:女

 

 字:仲達 

 

 真名:理鎖(リサ)

 

 一刀と瑠理の偉大なる母。第三章で死亡した。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:師  性別:女

 

 字:子元

 

 真名:瑠理(ルリ)

 

 母を目標にする一刀の姉。一刀を異性として愛す。

 

 

 

 

 姓:張  名:春華 性別:男

 

 真名:解刀(カイト)

 

 一刀と瑠理の父にして、一刀の師。第四章前編で死亡した。

 

 

 

 

 姓:王  名:元姫 性別:女

 

 真名:美華(ミカ)

 

 一刀に異常なまでに執着する一刀の妻。

 

 

 

 

 姓:ケ  名:艾  性別:女

 

 字:士載

 

 真名:江里香(エリカ)

 

 後の司馬家軍の宿将。司馬家に対して恩を感じている。

 

 

 

 

 姓:賈  名:充  性別:女

 

 字:公閭

 

 真名:闇那(アンナ)

 

 司馬家の隠密。一刀のために働くことを生きがいとする。

 

 

 

 

 姓:王  名:濬  性別:女

 

 字:士治

 

 真名:澪羅(レイラ)

 後の司馬家の水軍の将。一刀を気に入り、司馬家のために戦う。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:望  性別:女

 

 字:子初

 

 真名:理奈(リナ)

 

 一刀達親戚で、一刀と瑠理とっては義姉という立場。

 

 

 

 

 

 

 姓:杜  名:預   性別:女

 

 字:元凱

 

 真名:綺羅(キラ)

 

 一刀とは同期。親同士の仲は良くないが、当人達の仲は良い。  

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  第七話

   「終わらぬ悲劇」

 

 

 洛陽に帰還した一刀が聞かされた報告は大きく三つ。

 

 一つはケイ州で蜀と孫権軍が戦い、関羽、鳳統、呂蒙が戦死したこと。次にその戦いの後、孫権軍が自分達を孫呉と名乗りだした事。

 

最後に夏候淵が討ち死にした事。

 

「そうか……」

 

 一刀は彼女達の事を思い浮かべた。

 

(次々に……死んでいってしまっているな……)

 

 まるで、誰かの意思を感じるようだと考えた。

 

(いやいや、 ……少し悲しいのか、ついそんな事を考えてしまったな)

 

 流石にそれは無いだろうと思い、ここで今考えていることは止めることにする。

 

(とりあえず、連戦で疲弊した分をどうにかしないと、まずはそこからだな)

 

 一刀は気を取り直してこれからの事を考える。

 

 彼は皆を呼び、そのための政策を立てることにした。

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 一方、劉備は関羽の死に捕らわれていた。

 

 孫呉を討つ。関羽の死を聞かされた翌日から今もそう言い続けている。

 

 それをまだその時では無いと言い、止めているのは諸葛亮と趙雲だ。

 

 そして、それに怒鳴りながら文句を言っているのは、劉備と同じく仇討ちに躍起になっている張飛である。

 

「うるさいのだ! 鈴々とお義姉ちゃんで愛紗の仇を討つのに何がいけないのだ!」

 

「仇討ち自体を駄目だと言っている訳ではありません! それを今やってはいけないんです!」

 

「そうだな、今から呉と戦っても仇を討てても益は無い。国のためにならぬとなれば自重せねばならん」

 

「損得何かじゃない!」

 

 劉備は怒鳴りながら感情のままに言った。

 

「二人に、私と鈴々ちゃんの気持ちは分からない! この怒りが理解出来ていない! 何も分からない人達が口出ししないで!」

 

「分からない訳が無いじゃないですか!」

 

 諸葛亮が今までに無いほどに声を上げる。

 

「雛里ちゃんが死んだんですよ! 私だって悔しいし憎いです! でも! あの二人が何の為に死んだのか考えると、今、呉と戦う訳

 

には行かないんです! 違いますか!?」

 

 この後、劉備は何も言えなくなり玉座から黙って出て行った。

 

「大丈夫だろうか?」

 

「……大丈夫だと思いたいです。何も言わなかったという事は、何か感じることがあったと言う事ですから」

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 その日の夜、張飛の機嫌はかなり悪かった。

 

(何で止めるのだ!? 何がいけないのだ!?)

 

 少しでも機嫌の悪さを発散するため、暴飲暴食を始める。

 

「足りないのだ! もっと持って来いなのだ!」

 

 その小さい体躯で一体何処まで食べるのか、しばらく食べ続けると、流石に量の許容を超えたため、兵が止めようとする。

 

「今日はもうこれ以上は用意出来ません。それに食べすぎです。ご自重なさいませ」

 

「えーい! うるさいのだ!」

 

 張飛は兵をその怪力で何度も殴った。その後、別の兵に命令する。

 

「さっさと持って来いなのだ!」

 

 その後も彼女は食べ続けた。料理人や国の財に多大な迷惑を掛けて。

 

 殴られた兵は打ち所が悪かったのか、数時間後に死亡してしまう。死なせた張本人である張飛は、厳重注意をされただけだった。そ

 

してそれがさらなる悲劇を生み出した。

 

(ふざけんな! あいつはあの餓鬼を気遣っただけだ。なのになんで殺されなくちゃならないんだ! 何で死なせた奴はお咎めなしな

 

んだ!?)

 

 憤怒しているのは女性の兵である。実は死んだ兵は彼女の恋人だった。

 

 彼女はけっして反乱因子では無い。しかし、沙汰の内容により、持っていた忠誠心は一気に憎しみに変わる。

 

(もう我慢出来ない! ぶっ殺してやる!)

 

 決断した彼女は、張飛の部屋に忍び込み、寝ている隙に首を切断し張飛を絶命させた。そして張飛の首を持ち、蜀から脱出を図る。

 

 計画的な犯行では無かったので、その姿を目撃された。しかしその時には既に脱出するところだったので、捕まえることは出来ず、

 

彼女は逃亡を成功させる。逃亡した先は呉だった。

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 その事件はすぐに劉備に報告された。

 

「は……はは……」

 

 劉備の目は虚ろに成っていく。そして……。

 

「あははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは」

 

 壊れたように笑った。

説明
戦を終えた一刀達は国を回復させるための軍議を行う。一方、劉備は……。
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コメント
コメントありがとうございます。大体想像が付いている頃だとは思いますが、これからの物語も読んでいただけると嬉しいです。(k3)
生き残ってる原作キャラって少ないな……………呉が多いぐらいか(ohatiyo)
犯人が逃亡に成功したのは、他の兵達も沙汰の内容に憤り、死んだ兵士と彼女に同情したからではないでしょうか? 朱里がこんな不公平な沙汰を許すとは思えませんが、劉備が張飛を庇い強引に押し通したのでしょうか。何にせよ、完全に義を失ってますね。これでますます蜀から人心が離れ、最後には・・・。(flamme)
痛すぎる・・・「意思を感じる」ってこれってやっぱり・・・(アーマイル)
原作(正史・演義)街道まっしぐらですね…。この調子だと瑠璃といい、江里香といい死亡フラグ建ってるのですが…どうなるのでしょうか?(飛鷲)
最終的に崩壊か?(黄昏☆ハリマエ)
まぁ、傀儡師と人形しかいない組織だでこうなるわな。某第六課と似たようにお友達感覚のようだし・・・(黄金拍車)
……なまじ三国が鼎立したばかりに、三国に選ばれた者達が次々と死んでいく。一方で、本来なら既に死んでいて三国には選ばれなかった者達は生き長らえている。この外史は本当にやり切れませんね。(h995)
この流れだと三国志なら、もうすぐ死にそうな原作キャラが三国(魏、呉、蜀)に、まだまだいるんだが、どれだけ死んじゃうのかな?少々怖いですが続きを楽しみにしております。(カノン)
あー………もう駄目だ、これはどうあがいても挽回できない。(Jack Tlam)
思ってたより蜀大変な事になってますな!滅亡まじかです〜(nao)
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