インフィニットストラトス 受け継がれる光の絆 Episode.13 襲来 −アタック− |
「あれは・・一体・・」
一夏はただ謎の機体を見ていた。
『一夏、試合は中止よ!すぐにピットに戻って!』
鈴がプライベート・チャンネルで話しかけてきた。
「出来るわけないだろう!お前エネルギー残ってないだろう!」
鈴は一夏の攻撃を喰らった為、エネルギーが残ってない状態なのだ。
「時間稼ぎ出来る位のエネルギーは残ってるわよ!あんたは早くピットに!」
鈴がそう言っていると敵が攻撃してきた。
「あぶねえっ!!」
間一髪、一夏が鈴の腕を引っ張り避けた。
「ビーム兵器・・・しかもとんでもない出力だ・・」
「ちょっと、馬鹿!離しなさいよ!」
腕を掴まれた鈴が暴れだした。一夏は鈴の腕を離した。
「鈴、俺が戦うからお前は戻れ」
「あ、あんた何言ってんの!?」
「俺の方がまだエネルギーが残ってる。先生達が来るまで時間を稼ぐ」
「な、ならあたしも!」
二人がいいあっていると敵が攻撃してきた。
「くっ!」
一夏はブレードでビームを弾いた。
「鈴、お前は此処にいろ」
「・・・わかった」
鈴はそう言った。一夏はブレードを構え敵に突っ込んで行った。
「もしもし!?織斑君、聞こえてますかー!?」
「本人がやると言ってるんだから、やらせてみてもいいだろう」
「織斑先生!こんな時に何をのんきな事を言ってるんですか!?」
「ふぅ・・・落ち着いてコーヒーでも飲め。糖分が足りんからイライラするんだ」
千冬がそう言ってコーヒーに砂糖をいれた。しかしそれわ・・
「織斑先生。それ塩ですけど」
山田先生がそう言った
「千冬がコーヒーに運んでいたスプーンを止め、容器を見る
「なぜ、塩がある」
「さあ。でも、大きく『塩』って書いてありますけど」
「・・・・・」
「あっ!やっぱり弟さんのことが心配なんですね!?だからそんなミスを――」
「山田先生、コーヒーをどうぞ」
「へ?あ、あの、それ塩が入ってるやつじゃ・・・」
「どうぞ」
山田先生は涙目でそれを受け取った
「い、いただきます・・・」
「熱いので一気に飲むといい」
「は、はい・・・」
山田先生は悲しい顔をした。
「織斑先生!わたくしも出撃させてください!何時でも行けますわ!」
「そうしたいが・・・これを見ろ」
ブック型端末に第二アリーナのデータ情報が表示された
「遮断シールドがレベル4になっている上、扉はすべてロックされてますわね・・・まさか、あのISのせいで!?」
「そのよだ。これでは避難することも救援に向かうこともできない」
「で、でしたら!緊急事態として政府に助勢を――」
「やっている。現在も三年せの精鋭がシステムクラックを実行中だ。遮断シールドを解除できれば、すぐに部隊を突入させる」
「結局、待つことしかできないのですね・・・」
「まぁ、お前は突入部隊に入ってない。安心しろ」
「ど、どうしてですか!?」
「お前のISの装備は一対多向きだ。多対一ではむしろ邪魔だ」
「そんなことはありませんわ!わたくしが邪魔などに―――」
「お前の機体は一対多向きだ。今の状況で戦ってもむしろ邪魔だ。後、連携訓練は?
その時のお前の役割は?ビットはどう使う?味方の配置は?
敵のレベルはどのくらいに想定している?連続稼働時―――」
「も、もういいです。わかりましたわ!」
「ふん。わかればいい」
そう言って千冬はモニターを見た
「はぁ・・・。言い返せない自分が悔しいですわ・・・」
「それに見ろ。あいつが苦戦してるように見えるか?」
千冬がモニターを見て言う。一夏は敵の攻撃を防いだり、受け流したり、避けたりしながら攻撃していた。
「あいつなら問題ない。きっと勝ってくれるだろう」
「はあぁぁ!」
一夏は敵の体に何度も攻撃していた。しかし威力が足りないのか全くダメージが通ってないようにみえる。
(やっぱりダメだ。一次移行してない状態じゃコイツに勝てない)
一次移行も行ってない白式では威力が足りないのだ。一夏がそう考えていると敵が殴り掛かって来た。
(マズイ!)
一夏は腕をクロスさせ防ごうとしたが
ドゴオオオオオンッ!!!!
「ぐはっ!」
威力を大きく防ぎきれず一夏は吹き飛ばされ地面に激突した。
「一夏!」
鈴が叫んだ。しかし敵は容赦なく一夏にビームを連射した。爆発と土煙が一夏を覆いつくした。
(ダメだ・・。こんな所で負ける訳にはいかないんだ・・。)
煙に覆われた中、一夏は心の中でそう呟いた。
(負ける訳にはいかないんだ。箒やセシリア、鈴、千冬姉を皆を、ビーストからアイツあら、守るんだ!)
一夏が心の中でそう決意すると胸元から何かが光った。
(これは・・・)
一夏は胸元からそれを取り出すと、それはエボルトラスターである。そしてエボルトラスターの光に共鳴するかのように白式も光り出した。
(まさか・・・)
一夏は光に包まれた。
突然、煙の中から光が現れた。
「な、何なの!?」
鈴はそれを見て驚いた。
「い、一体何が!?」
「起こったんですか!?」
モニター室に居た、千冬達も突然の事に驚いた。
煙が止み、光が晴れたそこに居たのは・・・
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