一刀の晋王転生録 第六章九話
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 姓:司馬 名:昭  性別:男

 

 字:子上

 

 真名:一刀(カズト)

 

 北郷一刀が転生した者。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:懿  性別:女

 

 字:仲達 

 

 真名:理鎖(リサ)

 

 一刀と瑠理の偉大なる母。第三章で死亡した。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:師  性別:女

 

 字:子元

 

 真名:瑠理(ルリ)

 

 母を目標にする一刀の姉。一刀を異性として愛す。

 

 

 

 

 姓:張  名:春華 性別:男

 

 真名:解刀(カイト)

 

 一刀と瑠理の父にして、一刀の師。第四章前編で死亡した。

 

 

 

 

 姓:王  名:元姫 性別:女

 

 真名:美華(ミカ)

 

 一刀に異常なまでに執着する一刀の妻。

 

 

 

 

 姓:ケ  名:艾  性別:女

 

 字:士載

 

 真名:江里香(エリカ)

 

 後の司馬家軍の宿将。司馬家に対して恩を感じている。

 

 

 

 

 姓:賈  名:充  性別:女

 

 字:公閭

 

 真名:闇那(アンナ)

 

 司馬家の隠密。一刀のために働くことを生きがいとする。

 

 

 

 

 姓:王  名:濬  性別:女

 

 字:士治

 

 真名:澪羅(レイラ)

 後の司馬家の水軍の将。一刀を気に入り、司馬家のために戦う。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:望  性別:女

 

 字:子初

 

 真名:理奈(リナ)

 

 一刀達親戚で、一刀と瑠理とっては義姉という立場。

 

 

 

 

 

 

 姓:杜  名:預   性別:女

 

 字:元凱

 

 真名:綺羅(キラ)

 

 一刀とは同期。親同士の仲は良くないが、当人達の仲は良い。  

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  第九話

   「主君の本当の望み」

 

 

 蜀軍と呉軍。二つの軍がついに動き始め、両軍は夷陵の地で対峙する。

 

「呉を滅ぼせ! 全て滅ぼせ!」

 

「奴等から孫呉を守れ!」

 

 劉備、孫権の号令で両軍は動き出した。

 

(もうすぐだよ、もうすぐ仇が討てるよ)

 

 開戦して僅かな時間でありながら、劉備は勝利を確信していた。

 

 何故なら、蜀軍は数十万の兵に対し、呉軍は五万ほどであり、明らかに蜀漢が圧倒的に有利だったからだ。

 

「このまま押しつぶして! 決して逃がしては駄目ぇ!」

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 その頃、成都に待機していた趙雲は、悩み苦しんでいた。

 

(私達のして来た事とは一体何だったのだ?)

 

 あの事件で劉備の呟きから、実は自分達のして来た事は劉備の望みとは違っていたのでは、と疑問を抱くようになったからだ。

 

(ならば、桃香様は何を望んでいるというのだ? 何のために立ち上がったのだ?)

 

 何度考えても答えは出てこない。それがさらに彼女を苦しめていく。

 

 答えが出ないまま、数週間の時が流れる。

 

 彼女は気晴らしに警邏に出て、それが終わり城に戻った時、声を掛けられる。

 

「あ、趙雲様ー」

 

「ん?」

 

 少女の声が聞こえ振り向くと、そこには黄忠の娘がいた。趙雲は少女のところに歩み寄る。

 

「どうしたのだ?」

 

「……お母さん、何時帰ってくるのかな?」

 

「む? そうだな……」

 

 彼女は考えるが、首を振る。

 

「……済まないが私にも分からぬ」

 

 普段の戦ならばある程度予測は出来ているが今回は出来そうも無い。何故なら今回の戦は砦や領地の攻略では無く、孫呉を滅ぼす事

 

だからだ。つまりはそうなるまで戦は終わらないという事。予測はまず不可能だ。

 

「なんで戦って起こるんだろう?」

 

「……」

 

 趙雲はどう言えば良いか分からず沈黙してしまう。

 

「桃香様って戦をしたいって思うような人じゃないと思う」

 

「……そうだな……」

 

「じゃあ、他の国と仲良く出来ないのかなぁ?」

 

「!?」

 

 少女の言葉に、趙雲はある場面を思い出した。

 

 それは、彼女が劉備に仕えようと思った時の事である。

 

「私ね、権力を悪用して人を苦しめたり、欲望で戦ばかりが起こるこの国を少しでも変えたいの。そういう事を無くしたいの。だから

 

まず自分が動かなくちゃって思ったんだ。そして私達以外にもそんなことを思っている人達と手を取り合えたらなって思ってる。そう

 

すれば間違いなくこの国は良くなっていくと思うから」

 

 その言葉が趙雲が劉備の力になろうと思ったきっかけだった。

 

「そうか、桃香様の望みは、志を同じくする者達を手を取り合い、この大陸を良くしていく事だった」

 

 彼女が思わずそう口にしていた。聞いていた少女はよく分からず首をかしげている。

 

「すまないが急用が出来た。璃々、大人しくするんだぞ」

 

「うん、分かったー」

 

 趙雲は急いで準備を済ませ、成都から出て行く。目指すは夷陵の地。

 

 馬を走らせながら、思い出す。自分達のしていたことを。

 

(桃香様は手を取り合うことを望んでいたのに我等は桃香様を頂点に立たせようと積極的に戦を仕掛けようと、そして仕掛けていた。

 

少なくとも晋とは手を取り合えていたのでは? なんという愚! なんという不忠だ!)

 

 心中、後悔が渦巻く。だが時を戻せる訳ではない。

 

(これからはちゃんと桃香様の望みと向き合わなくては。そのためにも、そしてこれから他国と手を取り合うためにも……この戦、な

 

んとしても止めなければ!)

 

 趙雲はさらに馬を走らせる。一刻も早く辿り着くために。

 

 そして、ついに夷陵の地に辿り着いた。

 

「なっ!?」

 

 そこで趙雲が目にしたのは、炎で燃え盛る蜀軍の陣営だった。

説明
ついに蜀と呉の戦が始まった。そんな中、趙雲は成都にて悩み続ける。答えが出ないがために。
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コメント
コメントありがとうございます。次は火計が成功に至るまでの話になります。(k3)
↓2 というか、立ち直る前に白帝城で没という流れなんですが、孔明いないのにどうするのかという。 下手すると正史と違って呉に捕らわれる可能性も(M.N.F.)
覆水盆に返らず、高々二人の命を国より重視した愚か者には相応の報いがある。(禁玉⇒金球)
夷陵の戦いの時、蜀は呉よりも多い軍勢を所持しているみたいだけど、何時の間にそんな大国になったのだろうか。それとも呉が少なくなっただけか、兵を連れて来なかっただけか。(ohatiyo)
過ちに気付いた趙雲だけど、本当に遅過ぎですね。桃香はもう以前のように優しい理想を語る事はできないでしょう。何よりもこの戦いで多くの将兵を失い、更に人心が離れたでしょうし、国としての体は保てないでしょうね。(flamme)
星、気づくの遅かった、もうどうにもならんだろう〜(nao)
この戦いが終わった時、蜀の原作キャラは何人生き残れるのかな?最悪、現場に居ない朱里(及び璃々)以外全滅の可能性すらあるのが恐ろしい。(カノン)
この分では桃香は一人で親子二役をする事になりそうですね。そして趙雲、君は余りに遅すぎた。さて、この戦いで一体何人生きて帰ってくるんでしょうね?(h995)
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真恋姫無双 恋姫†無双 恋姫  転生 

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