仮面ライダー 打ち砕け! 暗黒魔術師の野望 59 |
イエティンモス 死の吹雪作戦 Bパート
(ル・ル・ル〜ルルルルッ!『アイキャッチ 新一号&新二号』)
その頃イエティンモスは地獄大使より指定を受けたポイントに戦闘員と
共に辿り着き今まさに死の吹雪作戦を決行しようとしていた。
イエティンモス
「ブオオオオオオオ・・・・ここが地獄大使が指定したポイントか」
ゲルショッカー戦闘員
「ギイッ! 情報によるとこのポイントは曹魏の兵士が時折巡回している
そうです 見つかる前に作戦を決行した方がよろしいかと」
イエティンモス
「ブオオオオオオオオ・・・・そうか なら早速作戦決行だ!
戦闘員ども 俺の後ろにいろ!」
ゲルショッカー戦闘員
「ギイッ!」
ゲルショッカー戦闘員は吹雪に巻き込まれないそうにイエティンモスの後ろにいく。
イエティンモス
「地獄大使は確かこの装置を作動させるのはまず俺の冷凍ガスを充填させる必要が
あるといっていたな」
イエティンモスはそういうとその装置に鼻を入れ、冷凍ガスを注入し始めた。
この悪魔の装置は冷凍ガスが満タンになったとき初めてその力を発揮するのだ。
そして徐々に装置にガスが充填され始めていた。
その頃、曹魏ではゲルショッカーが恐ろしい作戦を立てているとは知らず、
曹魏誕生祭を楽しんでいた。
そしてここは、誕生祭のメインイベントである「張三姉妹」のコンサート会場。
本郷達は春蘭、秋蘭に華琳達のいる特等席まで案内される。
季衣
「あっ! 兄ちゃん達だ! 来てくれたんだね♪」
流琉
「お待ちしておりました」
風
「ZZZZ〜♪」
稟
「起きろ風っ!」
(パシンッ!)
風
「オオッ・・・・」
稟
「いくら遅いからといって寝る奴があるか・・」
風
「でもね稟ちゃん・・いくらお兄さん達が来るからと言って2時間も待たされては
風じゃなくても眠くなるですよ〜」
一文字隼人
「2時間!? そんなに前から待っていたのか!?」
華琳
「よく来てくれたわね本郷猛 一文字隼人 そして桃香 愛紗 鈴々 星」
桃香
「華琳さん ご招待ありがとうございます」
華琳
「気にしなくていいわよ桃香 これは以前のお礼と
桂花の無礼のお詫びなんだから」
一文字隼人
「俺達は別に気にしてはなかったんだがな」
華琳
「いいえ、あの桂花の態度はいらぬ戦を招く要因の一つだったのよ
ただでさえゲルショッカーという驚異がこの大陸を狙っているのに
まあ、そんな事はおいといて・・・今は張三姉妹の魏での初コンサート
を楽しんでいって頂戴。」
本郷猛
「ところで華琳 その前にちょっと聞きたいことが二つある」
華琳
「何?」
本郷猛
「一つは元黄巾党の方だ・・・・あの戦いの後彼らはどうなった?」
華琳
「ああ彼らね・・・・・貴方も知っていると思うけどあの後元黄巾党兵を丸ごと引き取った私は楽進、李典、干禁の三人に彼らの教育係を任せ、我が国の兵士として相応しい様徹底した教育と訓練を行わせたわ 当然戦いに関して黄巾党兵は素人同然だったから最初は彼女達の訓練に根を上げる者も多かったわよ でも彼らは決して折れず最後まで彼女達に着いてきたわ 意外と根性はあったのね」
ここからは華琳の回想シーン
華琳の目の前で凪、沙和、真桜の三人による元黄巾党兵の訓練が行われていた。
凪
「いいか! 戦場は命の掛け合いの場だ 一歩間違えば死ぬこともある!
だが、決してそれを恐れるな! 友を信じれば、皆が互いに守り合えば友が
お前の背中を守ってくれる事を そして私もお前達の背中を守る! だから
お前達も私の背中を守ってくれ! 私がいる限りお前達を無駄死にはさせん」
凪の兵
「応ッ!」
華琳
「うん・・・・凪の方は問題ないわね」
真桜
「そこのアンタっ!」
真桜の兵A
「じ、自分ですか?」
真桜
「そうや! アンタや! 何や何やその戦い方は!? まさか訓練やちゅうて
気いぬいてんのとちゃうやろな!? ウチをチチがでかいだけの女やと思うて
なめとるんかい!?」
真桜の兵A
「い、いいえっ! 滅相もありません!」
真桜
「ほんなら、全力で気合い出してしまわんかいっ! ええか! ウチらが闘うのは
華琳様の為であるがそれだけやない!」
真桜の兵A
「で、では何でしょうか?」
真桜
「ごっつう上手い飯を食い、そしてカワイコちゃん達を守る為や♪ そしたら
あんたらモテモテ間違いなしやで♪」
真桜の兵A
「は、はいっ! 自分が間違ってました! ではそのカワイコちゃん達を
守る為これからは訓練といえど一切気を抜きません!」
真桜
「分かればええんや♪」
華琳
「・・・・・・・・」
春蘭
「訓練に励む動機が何か不純ですな」
華琳
「まあ、いいでしょう 単に命令があるだけでは人は本気は出せないでしょうから
真桜・・・・いい手を考えたわね・・・後沙和の方は・・・・」
華琳は沙和の方の訓練を見る。
すると
沙和
「いいかー! お前達は曹操様と曹操様の愛する民の為に闘い、そして
曹操様と曹操様の愛する民の為に死ぬ存在なのーっ! 故に許可無く死ぬ
事は許さないなのーっ! 分かったか−!」
沙和の兵
「応っ!」
沙和
「ち、がーう!」
沙和の兵
「っ!?」
沙和
「沙和に答える時は「応ッ」ではなくサー・イエッサーなのっ!
分かったかーゴミ虫共ーっ!」
沙和の兵
「サ、サー・イエッサーッ!」
沙和
「気合いが足りないっ! もう一度いうのなのーっ!」
沙和の兵
「サー・イエッサーッ!」
沙和
「ようし、これから訓練を開始するなの〜! いいかー! 貴様らは何の能力もない
蛆虫以下の存在なのー! そんな貴様らを最強の戦士に育てるのが沙和のお仕事な
のー! だから使えない奴は容赦なく切り捨てるのー! 分かったか−!」
沙和の兵
「サー・イエッサーッ!」
沙和
「サー・イエッサ−と素直に答えるだけが訓練だと思っているかー!」
沙和の兵
「サー・思っていません!・サー!」
華琳
「何なのあの訓練は?」
秋蘭
「結城丈二が沙和に教えた天の国の軍隊で取り入れられている『海兵隊式訓練』と
いうものだそうです 何でも新兵の人格を徹底的に否定し、人格を戦闘向きに変え
るのが目的だそうです」
華琳
「確かにあそこまで罵られたら、攻撃的な性格になるかもしれないわね
これならゲルショッカーの戦闘員ぐらいなら対抗できるわ」
秋蘭
「最も姉者が沙和からあそこまで罵られたら、ぶち切れていたでしょうがね?」
春蘭
「なっ? そ、そんな〜ひどいぞ秋蘭・・・・」
華琳
「フフフ・・・かもしれないわね」
春蘭
「か、華琳様まで〜!」
華琳の回想シーン終了
華琳
「てな具合で今は彼らは魏でも中々の実力を持った兵士になったわ
今は通常の魏兵と同じ扱いになってるわよ」
本郷猛
「そうか・・・・それは良かった」
華琳
「もう一つ聞きたいことは?」
本郷猛
「・・・・結城丈二についてだ 彼とは後で話してみたいんだが・・・
どうも俺は彼を知っている様な気がするんだ」
華琳
「そのぐらいだったらいいわよ・・・・・後で彼に面会できるか聞いてあげる」
本郷猛
「すまない華琳・・・」
その時、
(ビー!)
開始の合図である音が鳴ったと同時に辺りが徐々に暗くなってきた。
そして徐々に楽しい音楽が鳴り始める。
華琳
「あらっ? どうやら始めるみたいね 皆飴を袋から出すわよ」
「はいっ!」
桂花達は華琳からそう言われて飴を袋から取り出し始めた。
よく見ると他の客達も袋から飴を出しているようである。
そしてステージに張三姉妹が登場すると
「うおおおおおおおおっ!」
観客達が歓声を上げて一斉に立ち上がり、そして
天和
「みんな〜っ! 今日は曹魏誕生祭に来てくれてありがとう〜っ!」
「どういたしまして〜っ!」
人和
「最後まで私達の歌を楽しんでいって下さい♪」
「は〜〜〜いっ!」
地和
「それじゃみんな〜いっくよ〜♪」
「うおおおおおおおおっ!」
そして観客達は張三姉妹が歌い出すと飴を上に向けて振り出した。
よくみると飴は暗闇と音楽に反応して光っているようである。
(挿入曲:YUME 蝶ひらり)
本郷猛
「そうか・・・・この飴はこう使う物だったのか」
一文字隼人
「このステージを盛り上げる為の道具だったんだな
結城丈二って奴中々考えるな」
鈴々
「にゃはは♪ この飴光ってて面白いのだ♪」
桂花
「くっ・・・・・悔しいけどあの男の考案認めざるをえないわ
キィー! こんなにあの子達の舞台が盛り上がるなんて・・」
桂花は悔しさのあまり手拭いを噛んでいた。
そして会場内は彼女達の歌と観客の歓声で響き渡っていた。
その頃、イエティンモスのいる地点ではイエティンモスは
ついに悪魔の装置に冷凍ガスを充填し終えていた。
イエティンモス
「ブオオオオオオオオオッ! 充填完了だ・・・・後はこのスイッチを
押せば猛烈な寒波が発生する さあ、魏の人間どもを皆殺しにしてやる」
イエティンモスがスイッチを押そうとしたその時
凪
「貴様らそこで何をしている!?」
イエティンモス
「何っ!?」
イエティンモスと戦闘員達は振り返るとそこには何と兵士を連れた
凪、真桜、沙和の三人組がいた。
イエティンモス
「ちっ! もう曹魏の人間に見つかったか!」
沙和
「あ〜っ! よく見たら化け物なの!?」
凪
「その腰巻き・・・・貴様ら 華琳様の仰っていたゲルショッカーだな!」
イエティンモス
「その通りっ! 俺はゲルショッカーの冷凍怪人イエティンモスだ!」
真桜
「やれやれ隊長の言うとおりや まさかこんな所でせこい事考えとったなんてな
張三姉妹のコンサートより、ウチらに警邏を優先させた隊長の判断は正しかったよ
うやな」
イエティンモス
「何? どうやら貴様らの隊長は頭の切れる人間の様だな だがもう遅い! 後はこの
スイッチさえ押せば、死の吹雪が曹魏に流れ込み多くの人間が凍え死ぬ事になるのだ!」
凪
「何だとっ!? ゲルショッカーは寒波すら制御できるのか!?」
真桜
「ただでさえ、曹魏は気温が低いのに寒波なんか流されたらたまらんわ!」
沙和
「そうはさせないなの! それを知った以上絶対止めてみせるの!
どうしてもそのスイッチを押したかったら、沙和達を倒してからにするの!」
イエティンモス
「いわれずとも、現場を見た貴様らをこのまま黙って帰すものか!
行けっ! 戦闘員ども!」
ゲルショッカー戦闘員
「ギイッ!」
ゲルショッカー戦闘員はイエティンモスの指示を受けて凪達に向かっていった。
凪
「来るぞっ! 兵士達よ 今こそ日頃の訓練の成果を見せるときが来た!」
真桜
「訓練での苦しい思いを思いっきりぶつけたりっ!」
曹魏兵
「うおおおおおおおおっ!」
凪と真桜の命令を受けて兵士達もゲルショッカーの戦闘員に向かっていった。
そして・・・・・数刻後、張三姉妹のコンサートが行われている会場の外では
兵士が警備の任務に当たっていると
(バアンッ!)
突如遠方の空に花火が上がった様な音がしたと思ったら、空に最初は青、次に赤い煙があ
がる。
「はっ!? あ、あれは!?」
兵士はその煙の意味を知っていたのか慌ててコンサート会場内の華琳のいる特等席まで
向かった。
会場内ではコンサートの前半が今終わろうとしていた。
そして張三姉妹は締めに会場の皆にこう聞く。
天和
「みんな大好き?」
『天和ちゃ?ん!! 』
地和
「みんなの妹?」
『地和ちゃ?ん!! 』
人和
「とってもかわいい? 」
『人和ちゃ?ん!! 』
天和
「みんな、ありがとう〜!」
『ホワワ〜!』
鈴々
「すっごいのだ! あの三人前より歌が上手くなっているのだ!」
一文字隼人
「ああっ! 俺もここまで歌が上手いとは思ってもいなかった」
華琳
「どう? 気に入ってもらえたかしら?」
本郷猛
「ああっ 素晴らしい歌だと思うよ」
本郷達がそう言っていると、華琳の所に兵士がやってきた
兵士C
「ご報告申し上げます」
華琳
「あらっ? どうしたのよ?」
するとその兵士は華琳の耳元で何かを報告すると
華琳
「えっ!? ゲルショッカーが出た!?」
本郷猛
「何ッ!?」
兵士C
「楽進様、李典様、干禁様が警邏に向かわれた北の方向より青と赤の発煙弾が
上がるのを確認いたしました。現在ゲルショッカーと遭遇し、戦闘態勢に
入ったと思われます。」
華琳
「青と赤ですって!?」
華琳はそれを聞いて青ざめた。曹魏では万が一ゲルショッカーを発見した時のために
結城丈二が開発した発煙弾を持たせていたのだ。
青はゲルショッカーを発見したことを意味し、そして赤は・・・・・
救難信号を意味していたのだ。
華琳
「本郷猛・・・・せっかく来てもらって申し訳ないんだけど、あの子達を
助けにいってもらえないかしら・・私はこの祭りの主催者として今席を外せないの・・・」
本郷猛
「分かった・・・・」
本郷猛が席を立って凪達の救援に向かおうとしたが
一文字隼人
「本郷、俺も行くぞ」
本郷猛
「いや一文字・・・お前はここにいてくれ 今までの奴らの行動パターンからし
て怪人をショッカーの大幹部の内の誰かが指揮している可能性が高い ここを狙ってくる可能性がある」
一文字隼人
「言われてみればそうだな・・・・任せたぞ本郷・・・」
本郷猛
「ああっ・・・」
本郷はそう言うと外に飛び出し、外に止めてあったサイクロンに乗ると怪人のいる方向ま
で向かった。
(ブオオオオオオオオオオオオオン・・・・)
本郷猛
「待っていろ・・・・今助けに行くぞ・・・・フンッ!」
本郷はそう言うと、変身するための体制になった。
(ピュイイイン!)
本郷猛
「ライダー・・・・」
本郷は左手を腰に当て、右腕を左側に持ってきてポーズをとると、
右腕をまた右側に持ってきて、今度は右腕を腰に当て、左腕を右側に持っ
てきた。
本郷猛
「変身っ!」
(ゴウン!)
すると本郷の腰から赤い風車のついたベルトが現れ、
本郷猛
「トオッ!」
本郷がそのままジャンプすると、ベルトから発した凄まじい光が彼を覆い、
光が晴れると仮面ライダーに変身した彼が、バイクに着地し
(ブオオオオオオオオオンッ!)
一号はレバーを廻して、サイクロンに内蔵されていた翼を露出させる。
(カチッ・・・・バキ・・・・バキ・・・・)
仮面ライダー一号
「サイクロン・ジャンプ!」
(ビュオオオオオオオオオオオン!)
一号のかけ声と同時にサイクロンはジャンプして一気に北の方向までの距離を
縮めた。
果たして窮地に追われた凪達を救う事ができるのか!?
説明 | ||
前回、本郷達は華琳の招待で曹魏にやってきた。そこでは曹魏が誕生した記念の祭りが行われており、活気にあふれていた。そして一同は春蘭、秋蘭の案内の元華琳の待つ会場まで向かうのであった。 しかしこの時、ゲルショッカーが恐ろしい事を企んでいた事に本郷達はまだ気づかないでいた。 |
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