真・恋姫†無双 〜彼方の果てに〜 10話
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〜神威〜

 

 

 

事が穏便に済んで良かった。

下手をしたら此処で愛紗とやり合う可能性もあったくらいだ。

 

そう考えれば、自分にしては上手くいったと内心ではそれなりに満足していた。

 

 

「・・・兄さん?」

 

 

不意に呼ばれ隣に居る風花を見ると、風花がとても穏やかに微笑んでいる事に気が付いた。

その声は全く穏やかではなかったが。

 

久しく見ていなかった、風花が本気で怒っている時の顔だ。

俺はどうにも風花のこの表情が苦手で、つい怯んでしまう。

 

 

「その、なんだ。ちゃんと説明するから落ち着いて聞いて欲しいんだが」

 

「私は至って冷静ですよ?ええ、落ち着いていますとも。ですから兄さん、説明を」

 

 

とても素晴らしい笑顔だ。

背筋が凍りそうなくらいに。

 

困り果てた俺は思わず風花から視線を逸らす。

 

だが逸らした先では愛紗が恨みがましい眼差しを此方に向けていた。

 

 

「全く、もう少し言い様があったであろうに・・・」

 

 

愛紗の口からそんな恨み言が聞こえてくる。

 

だが俺は天の救いとばかりに愛紗に話を振る事にした。

 

 

「まあそう言うな。相手の本心を知るにはこれが一番の方法だと俺は思っている」

 

「兄さん、まだ話しは――」

 

 

風花の言葉を手で遮って俺は強引に話を続けた。

決して妹が怖いとかそんな事ではない。断じて。

 

 

「俺の言葉程度で揺らいでしまうような半端な覚悟ならこの先を生き残る事は出来ない。違うか?愛紗」

 

「だが、神威殿!」

 

 

流石に愛紗も簡単には引き下がらない。

 

まあ、彼女達の主に無礼な振る舞いをしたのだからこれも仕方のない事だろうとは思うが。

 

そう思いながらも俺は自らの主張を答えようと口を開いた。

 

 

 

 

 

「「えっ?」」

 

 

 

 

 

だが不意に聞こえた声に俺は言葉を止める。

 

見れば風花と劉備が驚いた表情で此方を見ていた。

 

俺と愛紗は互いに顔を見合せ不思議そうに首を傾げ合う。

どうやら愛紗にも判らないらしい。

 

迷った末にどうかしたのかと声をかけようとした時、風花と劉備が同時に弾かれたように動いた。

 

 

「兄さん!!」

 

「愛紗ちゃん!!」

 

「うわっ」

 

「きゃっ」

 

 

凄まじい剣幕で二人が俺達に押しかける。

 

 

「また勝手に真名を預けたんですか!?し、しかも関羽さんの真名まで預かって・・・!!」

 

「愛紗ちゃん愛紗ちゃん!い、今のって姜元さんの真名だよね?

 どういう事なの?いつの間にそんな関係になっちゃったの!?」

 

 

激しくまくし立てる風花の言葉で一瞬で事情が理解出来た。

そして内心しまったと後悔する。

 

既に前科がある為に風花にはゆっくりと順を追ってから説明するつもりだったというのに、うっかりしていた。

 

何とかしようと愛紗に視線を送るも、俺と同じように向こうも劉備から質問攻めをされていてそれどころではないようだ。

 

 

「聞いてるんですか、兄さん!」

 

「あ、ああ。ちゃんと聞いているからそう怒らないでくれ」

 

「怒らせているのは兄さんでしょう!?全く、どうして兄さんはこう勝手なんですか!」

 

「・・・すまん」

 

「兄さんは全然判ってません、真名がどれだけ大切なモノかちゃんと前に話したじゃないですか!

 例え何があっても――はっ、ま、まさか・・・!?」

 

 

長々と説教をしていた風花が、何かに気付いたようにはっとして動きを止める。

 

 

「そ、そんな・・・まさか、そういう事なんですか?」

 

 

まるでこの世の終わりみたいな表情で此方を見上げる風花。

 

 

「悪い、話が見えないんだが・・・」

 

「・・・胸ですか?」

 

「・・・何だと?」

 

「兄さんはやっぱり胸の大きい人が好きだったんですか!?」

 

 

突然風花がとんでもない事を叫びだす。

 

 

「何を言ってるんだ、お前は・・・」

 

「だ、だって私の胸、そんなに大きくないんだもん!!」

 

 

思わず風花の胸元に視線を落とす。

 

確かに風花の胸はそれほど大きい訳ではない。

だがそのすらりとして引き締まった身体には良く似合っていて、

小振りながらも手のひらに収まるくらいの丁度良い大きさをしていると思う。

 

これはこれで・・・いやいやいや、妹相手に何を考えているんだ俺は!?

 

何とか自分を落ち着かせ、冷静に言葉を返す。

 

 

「それとこれと、一体何の関係があるんだ?」

 

「関羽さんの胸が大きいから、兄さんは真名を許したんでしょう!?」

 

 

これには流石に俺も少し焦った。

 

 

「お、おい、何を馬鹿な事を言ってるんだ!」

 

 

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だが反論しようとしてふと気付く。

先程まで聞こえていたはずの劉備の声が聞こえない。

 

俺は恐る恐る劉備の方に視線を向ける。

 

劉備は口元を押さえながら、愛紗は口をパクパクとさせながら此方を注視していた。

共に顔を真っ赤に染めながら。

 

まずい、このままでは俺の信用に関わる。

いや、元から信用など無かったのだろうが。

 

 

「誤解するな、俺は別に――」

 

「っ」

 

 

何とか誤解を解こうとするも、愛紗は俺の視線から隠すように腕で自身を抱いて身体を逸らしてしまった。

 

 

「はぁ・・・風花、何故そんな事を思ったんだ?」

 

 

説得は不可能だと判断した俺は仕方なく風花に視線を向ける。

 

 

「だ、だってそうじゃないですか!あんなに私が言ったのに、絶対に教えたらダメだって何度も言ったのに!!」

 

 

うっすらと目に涙を溜めながら怒る風花。

 

 

「兄さんの真名は、もう私しか知らなかったのに・・・」

 

 

俯きながら語った最後の言葉は消え入りそうなほどに小さな声で、俺には聞き取る事が出来なかった。

 

 

「と、とにかく!此処には胸の大きな人ばかりなんですからそう思ったって仕方ないじゃ・・・」

 

 

激情に駆られていたはずの風花の言葉が突然止まる。

 

怪訝に思いその視線を辿った先には、自分の胸を押さえながら酷く悲しそうな顔をした諸葛亮が居た。

 

 

「・・・ご、ごめんなさい」

 

「良いんです。私なんて、桃香さまに比べたら・・・それに身体も小さいですし」

 

 

虚ろな表情で語るその言葉に何か鬼気迫るモノを感じる。

 

流石にこの展開はまずい。

 

 

「風花」

 

 

仕方なく、風花の頭に拳骨を落とす。

 

 

「あぅ!・・・あれ?痛くない・・・兄さん、ちゃんと手加減出来てますよ!?」

 

「何の話をしているんだお前は」

 

「だって兄さん今まで・・・」

 

「そんな事よりも、だ。あまり失礼な事を言うな、相手が不快に思うだろう。見てみろ」

 

 

風花を促して劉備に視線を向けさせる。

 

そこには自分の身体を抱きながらくねくねと身を捩り、きゃーきゃーと騒ぎながら悶えている劉備の姿があった。

 

呆気に取られながら視線を劉備の隣に向ける。

 

 

「そ、そんないきなり何を・・・わ、私には桃香さまが・・・

 いやいや、何を言っているのだ私は!?だ、だがまさか神威殿が・・・」

 

 

愛紗も劉備同様にぶつぶつと呟きながら悶えている。

 

口から漏れる言葉が何やら不穏な感じだ。

 

 

「・・・兄さん?私には喜んでいるようにしか見えないんですけど」

 

「おかしいな。俺にもそう見えるんだが・・・」

 

 

思わず手で顔を覆う。

何だか頭が痛くなってきた。

 

 

「すまん、今のは例えが悪かった。ほら、諸葛亮を見ろ。

 このまま人間不信に陥りそうになってるぞ」

 

 

先程から諸葛亮はぶつぶつと呟きながら俯いている。

 

それを見て少しは申し訳なさそうな顔をする風花。

 

流石は軍師だ。

見事に役に立ったぞ、諸葛亮。

 

 

「じゃ、じゃあ、兄さんは私の胸が小さくても・・・良いんですか?」

 

「当たり前だ」

 

 

何の躊躇いもなく俺は即答で答える。

 

 

「そもそも、そんな事で人の価値は決まらない。もし俺の背が小さかったりしたとして、

 それだけで風花は俺の事を嫌いになるのか?」

 

「・・・なり、ません」

 

「だろう?気になる気持ちも判らないでもないが、個人の魅力とは内面を指す物だと俺は考えている。

 本当に相手を想っているのなら、胸の大きさなど関係ないんだ」

 

 

風花の為に熱く語りながらも内心思う。

何故俺がこんな話をしなければならないのだろうか?

いくらなんでも恥ずかしすぎるぞ。

 

 

「兄さん・・・」

 

 

俺の必死の説得が功を制したのか、漸く風花は納得してくれたようだ。

 

涙ぐみ、嬉しそうに此方を見上げる風花。

 

 

 

 

 

と、諸葛亮。

 

 

「か、感動しましゅた・・・」

 

 

胸の前で手を組んで、心から嬉しそうに此方を見上げる諸葛亮。

漸く理解者が現れてくれたんだと、その涙に濡れた瞳が語っているような気がする。

 

 

「・・・」

 

 

何だ、これは?

 

理解不能の状況に思考が追い付かない。

まさかこれは演技で、俺に対して何らかの揺さぶりでもかけているのだろうか?

 

ちらりと劉備の方を盗み見る。

 

何故だか彼女は涙ぐみ、「良かったね、朱里ちゃん」などと呟いて笑顔を浮かべている。

それはとても爽やかな笑みだった。

 

愛紗は未だに夢の世界に旅立ったままだ。

 

もう一度目の前を見る。

 

嬉しそうにはにかむ少女が二人。

 

呆然としながらも、何となく二人の頭を撫でてみた。

身長差がある為に微妙に撫で難い。

 

 

「もう、兄さんったら・・・」

 

「えへへ・・・」

 

 

何だかこの笑顔を見ていると全部どうでも良いと思えてしまう自分が怖い。

 

 

「って、どう考えてもこんな事をしている場合じゃないだろう!」

 

「「・・・?」」

 

 

おい、二人して首を傾げるな。

 

 

「風花」

 

「はい?」

 

 

ごほん、と一つ咳払いをしてから俺は真剣な表情を作る。

 

 

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「あまり失礼な事を言うものじゃない。愛紗は俺に武人としての誇りを賭け、

 そして俺はそれに見合うモノを賭けた。それだけだ」

 

「・・・」

 

「これは前に風花に言われた事を踏まえた上で、俺自身が選び、決めた事なんだ」

 

 

俺が真剣に話す姿を見てか、今度は風花も黙って話を聞いてくれた。

 

 

「武人の誇りがどんなモノかは、何度も父さんから聞かされていただろう?」

 

「・・・はい」

 

「俺は・・・とても武人とは言えないからな。誇りなんて持っていない」

 

「そんな、だって兄さんは――」

 

「風花」

 

 

俺は静かに首を振る。

 

 

「っ・・・判りました」

 

「常に誰かの誇りとなれる者であれ・・・父さんの言葉だっただろう?」

 

「そう、でしたね」

 

「だから、俺は風花が誇れるような兄であろうと常に心がけ行動している」

 

「・・・そんな事、ずっと前から判っていましたよ。そして私は充分兄さんを誇りに思っています」

 

 

言葉を発するまでに僅かに間があったが、その言葉に嘘は感じられなかった。

それが嬉しくて、つい表情が緩んでしまう。

 

 

「そう言って貰えると俺も嬉しいよ」

 

「狡いです。そんな顔をされたら、私は・・・」

 

「ん、どうした?」

 

 

言葉の意味が判らず聞き返してみたが、風花はそれに答えずに劉備に向き直ると頭を下げた。

 

 

「すみませんでした。私の思い込みで迷惑をかけてしまった事、深く御詫びします」

 

 

風花の言葉に慌てて劉備は首を振る。

 

 

「私達の事なら全然大丈夫だから、そんなに気にしないで?」

 

「ですが――」

 

「桃香さまの言う通りだ。それに間違いは誰にでもある物なのだからな」

 

「関羽さん・・・」

 

 

・・・愛紗、お前はいつの間に戻ってきたんだ?

 

 

「あっ、愛紗ちゃんおかえり〜」

 

「はい?それはどういう意味ですか、桃香さま」

 

 

しかも覚えてないと来たか。

最早呆れを通り越して感動すら覚えそうだ。

 

 

「・・・あの」

 

「ん?」

 

 

この騒ぎのせいで聞き逃しそうだったが、小さな声が聞こえた気がして俺は振り返った。

見ると天幕の入り口から鳳統が控え目に顔を出している。

 

 

「どうしたんだ?」

 

「あ、あの、軍の編成が終わったので、その・・・」

 

「ああ、なるほど」

 

 

そういえば鳳統は張飛と一緒に軍の編成をしていたというのを忘れていた。

流石にこの話を俺が聞く訳にもいかないので手近な誰かに声をかけようと周りを見る。

 

 

「あっ、雛里ちゃん!」

 

 

そんな時、丁度俺達の姿に気付いた諸葛亮がとてとてと駆け寄ってきた。

 

 

「では、俺は戻るとしよう」

 

「あっ、はい・・・ありがとうございました」

 

「いや、俺は特に何もしてないんだが・・・まあ良いか」

 

 

今日の出来事のせいで心が広くなったのか、それとも自棄になったのかは微妙なところだが、

俺は特に何も言わずそのまま元の場所に歩き出す。

 

 

「あのね、聞いてよ雛里ちゃん!姜元さんがね――」

 

 

背後からとても嬉しそうな諸葛亮の声が聞こえる。

 

そういうのはもう少し声を小さくして話すべきだろうに。

盗み聞きをするつもりはないが、少なくとも本人が近くにいる時に話す事ではないだろう。

 

 

「雛里ちゃんがどうかしたんですか?」

 

「ん、どうやら編成が終わったらしい。もうすぐ此処も畳まないといけないな」

 

「もうそんな時間だったんだ」

 

「そのようだ」

 

 

劉備の言葉に俺は苦笑で返す。

 

確かに俺も時間の感覚が無かった。

この短い間に色々あったのだから気にする事が出来なかった、という方が正しい気がする。

 

 

「でも良かったぁ・・・」

 

「何がだ?」

 

「二人が私達の仲間になってくれた事ですよ」

 

「・・・俺は民を、力無き者達を守る為に力を貸しただけだ」

 

「むぅ・・・姜元さんって意外と素直じゃないんですね」

 

「お前が言った事だろう。自分にではなく、苦しむ人達の為に力を貸せと」

 

「あはは、そうでしたね」

 

「全く・・・まあ、俺は大した事は出来ないと思うが。

 だが風花なら文官でもなんでもすぐに役に立ってくれるだろう。

 伊達に領主をやっていた訳ではないからな」

 

 

正直風花の才能はかなりの物だ。

運動神経もさることながら、勉学、家事など何でもそつなくこなしてしまう。

それが血の滲むような努力による賜物であるという事は知ってはいるが、まるで欠点が見当たらない。

 

問題があるとしたら意外と思い込みが激しいとか頑固だとか、そういうのぐらいだろうか。

 

 

「姜元さんも武官で充分役に立てますよ!だってあんなに強いじゃないですか」

 

「さて、どうだろうな」

 

「ん〜、私は凄いと思うんだけどなぁ」

 

「それはいずれ判りますよ、桃香さま」

 

 

今まで隣で黙って話を聞いていた愛紗が含みのある笑みを浮かべ、意味深に答える。

 

 

「愛紗ちゃん?」

 

「約束は覚えているな?神威殿」

 

「ああ、勿論だ」

 

「へっ?約束?」

 

「怪我が治ったら、必ず付き合って貰うからな!」

 

 

愛紗はビシリと俺に指を突きつけ、満足そうに微笑んだ。

 

 

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意気込んでいるところ悪いんだが、その言い方は誤解を招きそうな気が・・・

 

 

「付き合うって・・・えええぇぇぇぇ!?」

 

「に、兄さん・・・?こ、これは一体・・・どういう事なんでしょうか・・・?」

 

 

案の定、劉備と風花は盛大に誤解してくれた。

痛む頭を押さえながらため息を吐く。

 

 

「愛紗・・・頼むから言葉は正確に言ってくれないか」

 

「わ、私は何か間違った事を・・・えっ?あれ?・・・はぅ!」

 

 

漸く気付いた愛紗が顔を真っ赤にして崩れ落ちる。

 

そして一人取り残された俺は二人に詰め寄られどうする事も出来ない。

 

此処は、仮にも軍だよな?

 

ついそんな事を考えてしまう。

 

 

「・・・ん?」

 

 

ふと袖を引かれて視線を落とす。

 

 

「うるうる・・・」

 

 

そこには涙目の鳳統が居た。

 

 

「おい、どうし――」

 

 

慌てて声をかけようとした時、鳳統の背後で何かをやり遂げたかのような満足そうな顔をした諸葛亮の姿が見えた。

 

(犯人はお前か!鳳統に何を吹き込んだ!?)

 

 

「あの・・・ご、御主人様とお呼びしても良いですか・・・?」

 

「っ!?ごほっ・・・ごほっ・・・」

 

 

あまりの事に思い切り吹き出す。

 

鳳統・・・お前も、なのか・・・

 

 

「雛里ちゃん大胆・・・」

 

「〜〜〜!?」

 

 

劉備、何が大胆なのかお前にじっくり問い質したい。

 

風花に至ってはもう声にもならないようだ。

 

 

「あっ、お兄ちゃーーん!!」

 

「今度は何だ!?」

 

 

半ば自棄になった俺は叫ぶ。

 

入り口から元気良く入ってくる張飛。

そして彼女は何故だかそのまま俺の胸元に飛び付いてきた。

 

 

「お兄ちゃんお兄ちゃん、鈴々と遊ぶのだ!」

 

「すまん、今は少し忙しくてだな――」

 

 

今は何とか場の収集をしなければならない。

申し訳ないが断ろうとした瞬間、風花が張飛を俺から引き離す。

 

 

「に、兄さんを兄と呼んで良いのは私だけです!離れて下さい!!」

 

「鈴々がお兄ちゃんを何と呼ぼうと鈴々の勝手なのだ!」

 

「・・・」

 

 

天幕の中は、混沌と化していた。

 

劉備は興味津々といった様子で俺に質問攻め。

答えがなくとも何のそのと質問をぶつけてくる。

 

愛紗は再度夢の世界に旅立ったまま帰ってこない。

一体何がしたかったのだろうか?

 

諸葛亮と鳳統は何故かはわあわと大慌てだ。

彼女達が軍師だというのが俺にはとても信じられないが、

案外軍師とは何処もこういう感じなのかも・・・と考えてしまった俺はもう駄目なのかも知れない。

 

風花と張飛は激しい口論を繰り広げている。

内容は子供の喧嘩みたいな物だったが、

風花から語られる言葉は兄として認められた時にいつか聞いてみたいと今まで夢にまで見てきた物ばかりだった。

こんな状況でなければどんなに幸せだったかと不覚にも涙が出そうになる。

感情的になり過ぎている為に勢いで言っているだけなのかもしれないのが悲しいところだ。

 

そして俺は呆然と佇み、ゆっくりと宙を見上げる。

 

「頼むから、俺に少し気持ちの整理をさせてくれ・・・」

 

 

その呟きは喧騒の中に虚しく消えていった。

 

 

 

 

 

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あとがき

 

 

更新が遅くて申し訳ありません;

 

そして本編・・・どうしてこうなったorz

 

いえね、本当はもっとこう、朱里とドロドロした探り合いとかあったのですが・・・

どう書いても恋姫らしくない感じになってしまい、いっそ原作みたいなコミカルな感じに行こうとしたらこうなりました。

自分の文才の無さが悲しい・・・

 

朱里とどうやって和解するかを楽しみにしてた方、すみませんでした。

もっと勉強します(T_T)

 

え〜・・・今回でやっと序章というかプロローグ的な物が終わりました。

これで次回からはもう少し話が進むと思います。

次からは他の原作キャラも出てきますし、気合を入れて書かなければ!

 

 

今回あらすじが無いのは仕様です。

決して投稿の瞬間になって忘れていたことに気付いたからでは(ry

遅くなった分早く投稿しようと思ったのとは別に、どうも月影はあらすじを考えるのが苦手でして・・・;

 

 

月影のあらすじはつまらないから要らね(´・ω・`)

いやいや、面白いかどうかは別にしても必要でしょヽ(`Д´)ノ

 

 

などの御意見がありましたら是非お聞かせ頂けると助かります。

 

 

それでは、今回はこの辺りで失礼しますm(_ _)m

 

 

 

 

説明
※この小説はオリジナル主人公による真・恋姫†無双の二次創作です。
 オリ主、オリキャラが苦手な人は戻るを押すことを推奨します。
 また、作者の独自解釈や妄想が含まれておりますので注意が必要です。
 最後に作者が未熟な為にキャラ崩壊、設定改変などの可能性がありますことを御了承下さいm(_ _)m
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コメント
sansin様、面白いかどうかは別として、たまにはこういうのも入れないとと思いまして。全体を見ればシリアスなのが多いですから^^;呉に行ったら風花が大変なことに・・・でもその感想には同意しますwそれとこれは√蜀というよりも・・・続きは本編でw(月影)
なんか一気にコミカル路線になりましたね。でも√蜀ですか、個人的にはあまり・・・、しかも胸なら√呉しかないでしょうが(キリッ)! あくまで個人の感想です。(sansin)
二朗刀様、自分も好きですw最後まで悩みましたが、この物語は原作に関係した話なので恋姫らしさを優先しました。これが月影の独自解釈、もとい妄想ですwただキャラを可愛らしく書けなかったのが残念です(><)(月影)
恋姫らしくない恋姫とか私は好きですが! それはさておき愛紗は勘違いさん安定w 朱里や雛里の主人公株がうなぎ登りですw(二郎刀)
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