英雄伝説〜光と闇の軌跡〜 752 |
声を追って行ったロイド達はティオのサーチを頼りに警察学校へ行く街道の途中にある樹海に入り、奥に到着した。
〜ノックスの樹海・奥〜
「……開けた場所に出たね。」
「俺もこのあたりまでしか訓練で来なかったけど……」
ワジの言葉に答えたロイドは周囲を見回し
「あれ……?ここって行き止まりだったか?」
周囲の違和感を感じて眉を顰めた。
「いえ、まだこの先にも獣道は続いていたはずです。」
「どうやら倒木が道を塞いだみてぇだが……倒れたのは一月くらい前か。」
ロイドの違和感を聞いたノエルとランディは答え
「で、でもそれじゃあ例の魔獣は一体どこに?」
「………何かの気配は感じるんですが……」
「俺達から逃げた……訳でもないよな?」
二人の言葉を聞いたエリィとティオは不安そうな表情をし、リィンは考え込んでいた。するとその時
「ハハハハハハハハハッ!!」
笑い声が聞こえてきた!
「!?」
「笑い声だと……!?」
声を聞いたロイドは驚き、ランディは信じられない表情をした。
「クク……揃いも揃ってのこのこと現れやがったか……相変わらずメデたい連中だぜ………」
「こ、これは……」
「まさか……魔獣を操ってた犯人……?」
不気味な声を聞いたロイドは驚き、ノエルは厳しい表情をし
「い、いえ……それよりも………」
「この声……どこかで聞いた事があるような……」
「それに俺達の事も知っている様子だぞ……?」
ティオは不安そうな表情をし、エリィとリィンは厳しい表情をし
「…………………」
「おいおい、まさか――――」
そしてワジは黙って唇を噛みしめ、ランディが目を細めたその時
「来る――――下がれっ!」
何かに気付いたワジが警告した!
「!!」
警告を聞いたロイド達がその場から後ろに跳躍したその時、異様な姿をした巨大な”何か”が跳躍して巨大な棍棒でロイド達がいた場所を叩き付けた!
「な――――!?」
「お、鬼……!?」
異様な存在―――鬼を見たロイドとノエルは驚き
(………―――!この”魔”の気は……!)
(”グノーシス”を服用した者達から感じた者達と同じ……いや、それ以上に強く感じるぞ……!?)
(一体何者だ……!?)
ルファディエル、メヒーシャ、ラグタスは鬼を睨んでいた。
「……クックックッ………カハハハハハッ………!」
するとその時鬼は笑いだしてロイド達を見つめた。
「……っ…………!」
「こ、これは…………」
「まさか……”魔人”なのか……!?」
鬼を見たエリィは厳しい表情をし、ティオとリィンは信じられない表情をし
「も、もしかしてグノーシスで魔人化したのと同じ……!?」
ノエルは厳しい表情で鬼を睨んでいた。
「てめえ……もしかして……」
そしてランディは目を細めて鬼を見つめ
「ヴァルド―――あんたなのか!?」
ロイドは鬼を睨んで叫んだ!
「ククク………ハハハハハハッ!バニングスにオルランド……ずいぶん久しぶりじゃねえか。クク……それにワジ……テメェともな。」
するとその時鬼――――魔人ヴァルドは笑った後ロイド達を見つめた。
「ああ……そうだね……君のファッションの悪趣味さは知っていたけど……さすがに”それ”は、幾らなんでもやりすぎなんじゃないの……?」
「クク……抜かせ。」
そして厳しい表情で自分を見つめていったワジの言葉にヴァルドは不気味笑みを浮かべて答えた。
「ちょ、ちょっと待ってくれ!」
「そ、それじゃああなたが列車を脱線させた……!?」
「クク……何をわかりきった事をわざわざ確認してやがる……?そこらの魔獣ごときにあんな真似ができるわけねぇだろ……新たな”チカラ”を手に入れたこのヴァルド・ヴァレス以外になアアッ!」
ロイドとノエルの言葉に答えたヴァルドは全身に闘気を纏って吠えた!
「なんて鬼気………」
「洒落になってねぇぞ……」
「これが”グノーシス”の”力”か……!」
ヴァルドの闘気にエリィは驚き、ランディは目を細め、リィンは真剣な表情で言った。
「さてと、わざわざここまで俺を追ってきてくれたんだ……とっとと始めるとしようか……?この俺がどれだけ”上”か……骨の髄までわからせるためによォ……?」
「くっ………」
「……どうやら本気みたいだね。」
「クク、てめぇらごとき今更本気を出すまでもねぇ……せいぜい優しく撫でてやるから死なない程度に味わいやがれよ……?―――このオレが手に入れた正真正銘の”チカラ”をなああッ!!」
その後ヴァルドとの戦闘を開始したロイド達だったが、攻撃は殆んど効いている様子はなかった。
「クク……まあそんなモンだろうな。やれやれ……ちょいと強くなりすぎたかァ?」
攻撃を受け続けたヴァルドは不気味な笑みを浮かべて呟き
「くっ………」
「あ、あれだけやったのに殆んど効いていない……!?」
ロイドは唇を噛みしめ、ノエルは信じられない表情をし
「――――でしたら!ラグタス、ラテンニール!!」
ティオはラグタスとラテンニールを召喚し
「――――メヒーシャ、お願い!」
「出番だぜ、エルンスト!!」
「―――頼む、ルファ姉、ギレゼル!!」
ティオに続くようにエリィ達も次々と契約している異種族達を召喚し
「位相空間にアクセス………!ケイオスハート、召喚……!―――ラグタス、ラテンニール!!全力を出しても構いませんのでヴァルドさんを無力化してください!―――全魔力を解放します!ハァァァァァァァ………!!」
さらにティオは異空間から『魔杖ケイオスハート』を召喚して装備し直し、ラグタス達に指示をした後、上空へと舞い上がって全身に膨大な魔力や”魔”の気を纏った!するとティオの周囲の空気は震え、ティオの瞳は”グノーシス”を服用し、”魔人化”する直前のアーネストやヨアヒムと同じ紅い瞳へと、髪は”魔神”の力を解放したプリネのような銀髪へと変貌し、さらに魔導杖と一対の漆黒の翼に膨大な魔力エネルギーを溜め始め
「ティ、ティオちゃん!?」
「オイオイオイ……!ティオすけから感じるこの気配は……!」
「ああ……!”魔人化”したアーネストと同じ……いや、アーネストは軽く超えているぞ、この力は!?」
変貌したティオを見たエリィは驚き、ランディは目を細め、ロイドは驚きの表情で叫んだ。
「なっ!?この膨大な”魔”の気……下手をすれば上位悪魔クラスだぞ!?」
「あれほどの膨大な”魔”の気を纏いながら正気を保っていられるとは……!」
ティオの”魔”の気を感じたラグタスとメヒーシャは驚き
「あっははははははっ!さすがはラグタスの契約者だ!今のあの娘なら下手したらシェヒナぐらいの力はあるんじゃないかい!?」
「……さすがにそれは言いすぎよ。でも………無視できない力である事は確かね。」
「くかかかかかっ!将来はあの”グノーシス”の力で”魔人”に変貌した偽物魔人共とは比べものにならないくらいの、本物の”魔人”へと変貌するかもな♪」
エルンストは大声で笑った後興味深そうな表情でティオを見つめ、ルファディエルは呆れた表情で答えた後目を細めてティオを見つめ、ギレゼルは陽気に笑っていた。
「ハハハハハハッ!そう言えばテメェらにも舐められっぱなしだったなぁ!?天使共ッ!!」
一方ヴァルドは笑った後棍棒をルファディエル達に振り下ろしたが
「―――させないわ!!」
ルファディエルが結界をドーム状に展開してヴァルドの攻撃を受け止めた!
「クク……いつまで耐えられるんだ!?オラ、オラ、オラッ!!」
攻撃を受け止められたヴァルドは棍棒を振り回して何度も結界を攻撃したが
「ハッ!薬をキメて粋がった雑魚ごときが威張るんじゃないよ!そらそらそら―――――ッ!!」
「ガアッ!?」
エルンストが放ったSクラフト―――転移爆発を受けて怯み
「”力”を求めて”魔”に墜ちた軟弱者が!”魔”に墜ちたなら容赦はせんぞ!――――降り注げ!裁きの光!!ホーリー・ジャッジメント!!」
「グアアアアアアアアアッ!?」
メヒーシャは光の柱の雨を降り注がせるSクラフト―――ホーリー・ジャッジメントを放ってヴァルドを苦しませ
「チからがァ!みなぎル!!」
ラテンニールは大剣にすざましい闘気と魔力を溜めこんだ後
「滅せヨ!!」
「こいつでも喰らいなぁっ!!彗星の闇剣!!」
Sクラフト―――イディオの斬魔剣をギレゼルが投擲した暗黒の大剣と共に放った!二人が放ったSクラフトによる衝撃波や剣はヴァルドを襲い、ヴァルドの腹の部分を貫いた!
「ガハッ!?」
腹を貫かれたヴァルドは口から大量の血を吐いた!
「真なる”魔”の力……思い知りなさい!魔閃翼!!」
その時ティオは翼と魔導杖から膨大な魔力エネルギーを解き放ち
「我らの糧たる常明の光よ 今ここに集いてかの者を滅せん!セイクリッドシャイン!!」
ティオが放った魔力エネルギーがヴァルドに命中する瞬間、ルファディエルは光の大爆発を起こすSクラフトを放った!
「オオオオオオオオオオオ―――――――――ッ!!??」
光の大爆発とティオが放ち続ける膨大な魔力エネルギーを受けたヴァルドは吠えながらダメージを受け続けた。そして二人の攻撃が終わるとラグタスが飛行してヴァルドの頭に近づき
「我が拳にて沈むがいい!――――絶拳!!」
膨大な闘気を込めた拳でヴァルドを殴り
「ガアッ!?」
殴られたヴァルドは口から大量の血を吐いて地面に叩きつけられ、地面に叩きつけられたヴァルドは元の人間の姿に戻った………!
魔人ヴァルド、なんと契約メンバー&魔改造、そして覚醒したティオによって一瞬でボコボコにされましたww……感想お待ちしております。
説明 | ||
第752話 | ||
総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
899 | 855 | 2 |
コメント | ||
感想ありがとうございます 本郷 刃様 相手が悪すぎましたww(sorano) 本来の力を解放した契約メンバーと覚醒したティオが相手ならば仕方がない!(本郷 刃) |
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