バカとテストと召喚獣 五つの鎧を持つもの 第三十五話 |
夏休みのある日、学園長直々の電話が鋼牙達に掛かってきた。鋼牙達は嫌な予感がするものの行かなければ更に嫌な予感がするためしぶしぶ行くことになった。
「で、どうして俺たちを呼んだんですか?」
集められた一同はFクラス教室内で学園長に集められていた。鋼牙が学園長に尋ねると学園長は返答する。
「まあ試験召還獣のテストを兼ねた実験に付き合って欲しいんだよ。」
『断固拒否します/嫌です。』
「・・・・・一斉に拒否されると以外にも心が痛いものだね。」
あなたのような人にも心があるのかといわんばかりにみんなの視線がカヲルさんに集中する。まあ無理も無いか。先日の本音を話す召還獣の件以来カヲルさんの出す企画にはいささか疑問を抱くようになってしまったわけだし。
「今回の報酬は何ですか?」
「おや鋼牙、引き受けてくれるのかい?」
「一応観察処分の仕事と捉えれば平常心を保てそうなので。」
「・・・・・あんたもあのことについては怒っているんだね。」
「ええ。プライバシーの侵害で訴えられるほどのものでしたので。」
「そうかい。それはすまなかったね。」
「で、なんなのですか?」
「今回の召還獣はいたってシンプルなのもさね。今回の召還獣は二人で召喚するものだよ。」
「男女の組み合わせは?」
「関係ないね。」
「よし。霧島、雄二と一緒に召喚しろ。」
「・・・・わかった。」
「待て鋼牙!なんで俺と翔子だけなんだ!お前もやれよ!」
「いや、お前と一緒に召還獣を召喚して何か起こったら対処仕様が無いと思ってな。一番扱いやす、そしてすぐ雄二がぎs・・・対処しやすいように考慮した上だ。」
「いま犠牲と言おうとしなかったか!?」
「あ〜・・・・・言いかけた。」
「認めんな!」
「学園長、召喚方法は?」
「無視すんな!」
「ただ体のどこかに触れて普通に召還獣を召喚すればいいさね。」
「なるほど。というわけで二人とも召還獣を召喚してくれ。」
「・・・・わかりました。」
「お、おい翔子。ほ、他も奴でもいいんじゃないのか?」
「・・・・雄二と一緒の召還獣が出したい。」
おおっ!強い気を感じ取れるな。
「ちなみに今回の召還獣のテーマは『子供』でね。二人の特徴を取った召還獣が召喚されるはずだよ。」
学園長がそう言った瞬間、霧島は雄二の顔をアイアンクローで鷲掴みする。ギリギリと何やら鈍い音を立てる中雄二の悲鳴が聞こえてくる。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!」
「・・・・試獣召還。」
霧島が召還獣を召喚する。
「可愛くて綺麗な子ですね。」
「ホントね。」
「文武両道って感じ。」
「背も高くなりそうだな。」
「けっ。知るかっ。」
素直になれないのは相変わらずだな。かっこよく決めたいのはわからなくもない事もないがあまり待たせると変な虫に取り付かれるぞ。
「それにしてもこの召還獣、目元がなんか雄二に似てないか?」
「・・・・・うん。小さい頃の雄二そっくり。」
「・・・・・・写真はあるか?」
「・・・・これ。」
そこには今とは打って変わってみる影も無いほどかわいらしい姿をしている小学校の頃の雄二の姿が写っていた。
(あの頃を思い出すな。)
「こ、これほんとに坂本!」
「全然そんな風に見えません。」
まあ力を喧嘩なんかで手に入れようとして性格も大きく変わったからだろうな。だが西村先生曰く喧嘩なんかで力を入れても肝心の何のために戦うのかという理由がなければ力はただの暴力となるだけだ。
『くそ・・・・・っ。こんなもんで勝手に色々言いやがって・・・・・・』
《おと−さん、あそんで。》
『ふんっ。』
《あそぼーよ、ねーねー。》
『イヤだ。』
《うう・・・・・》
『・・・・ちょっとだけだぞ。』
《うん!たかいたかいして!》
『そらよ。』
《わーい。もっとしてー。》
『そうかそうか。じゃあもっとすっぞ。』
そんな微笑ましいことをしている雄二をみんなの視線が集まる。
「はっ!」
「坂本君はいい父親になれそうですね。」
「そうね。」
「ああ見えて以外と優しい所もあるのね。」
「うお〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!み、見るな〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
ふ、否定していても高い高いしているではないか。人間は本能に逆らえないものだな。んっ?
「あ〜・・・三人とも、なんでこっそりと触ろうとしているんだ?」
「「「っ!!!」」」
鋼牙の後ろから姫路、美波、優子の三人がこっそりと鋼牙に触れようとしていた。
「渡したのこど・・・・じゃなくて学園長の協力もかねて協力しようと思いまして。」
「そ、そうよ。これくらいいじゃない。」
「ふ、二人の言う通りよ。」
「・・・・・だったら貴様らでもいいのではないのか?」
「い、いや・・・・その・・・・・・」
「お、女の子同士は・・・・・・」
「そ、それに問題ないじゃない。」
優子が鋼牙に触れようと手を伸ばすが鋼牙は瞬間的に教室の扉の前まで移動する。
「「「あっ!」」」
「さらばだ。」
そう言って鋼牙は逃げた。
数分後の体育館倉庫。
「く、三人とも鬼畜ながらも巧妙且つ冷静な分析の上での作戦は褒めるが・・・・・・・何故女子だ!」
姫路達は鋼牙の弱点を知っていた。というよりも男性誰しもが弱点とも言える女性。女性に手を出すことはご法度である。鋼牙は男性になら容赦なく攻撃は可能だが女性は対象外である。ゆえに弱点ともいえる。
「だが何故俺なんだ?」
「そ、それは・・・・」
「ねえ、なんで鋼牙君を追いかけているの?」
一人の女子生徒が尋ねてきた。その問いに美波が答える。
「さっき学園長が試したいシステムがあるからって頼まれているんだけど鋼牙が協力してくれなくて。」
「で、どんなシステムなの?」
「え?子作りするシステムだけど。」
その瞬間一斉に女子がケータイを取り出す。
「待て美波!今の言葉は語弊があるぞ!」
「何処間違っていません。ちゃんと二人が触れ合ってから出来るじゃないですか!」
女子達のケータイのボタンを押す音が加速する。
「だから語弊がありまくりだ!」
「間違って無いわよ。現に坂本君と代表が作ったんだから。」
女子達のボタンを押すと戸は電子機器が追いつけないほどの速度にまで達していた。鋼牙は三人に腕を引かれなる。
「ま、待て!雄二の誤解を解いてからにしないと・・・・・!」
そんでもって再びFクラス。
「さあ観念してもらうわよ。」
鋼牙は流石に溜息をつく。こんな生活は今までしたことがなかったためどう対処をしていいのやらと考えに考えているが答えが見えてこない。
「そうだ!土屋と工藤の召還獣は気にならないか?」
鋼牙の言葉に三人は反応する。
「それもそうよね。」
「確かに気になります。」
「やってみなさいよ、二人とも。」
「・・・・・・別にいい。」
「え〜、ムッツリーニ君釣れないヨ。」
そういいながら工藤は土屋に抱きつく。土屋は少しばかり鼻血を花から垂らす。魔導薬を飲ましておいて正解だったな。
「試獣召還。」
二人の召還獣が召喚される。
「可愛いですね。」
「子供って皆可愛いものだと聞くけどホントね。」
「でもなんだか二人の召還獣が召喚されると一周回って頭良くなりそうね。」
まさかまさか。そんな展開は・・・・・
《・・・・・子曰く、命を知らざれば以て君子と為るなし。》
「「「・・・・・・・・・・・・・・は?」」」
「これってまさか・・・・・・・“論語”か?儒教の四書の一つで中国の思想書でよく教科書に出るが・・・・・」
「「「ほんとに一周して頭良くなっている!」」」
「おめぇらどんだけエロいんだよ!」
「落ち着け。今に始まったことではないだろ。」
「それでもどんなことしたらこんな化学変化が起こるんだよ!」
まあそこは同感だな。だがまた一周してエロに走るのではないかと心配だ。
《・・・・言を知らざれば以て人を知るなし》
「ところでこれは一体どういう意味なんだ?」
「確か命と礼を知ることの大切さを説いた一文だたはずだ。これは『人生とは、為すべきことを為し、人の心について思い、天寿を全うすること。』という意味がある。簡単に約すると死ぬまでに自分の成し遂げることをしろという意味だ。だが・・・・・・この展開で再び一周してエロに行き着きそうだ。」
「ははは、まさかそんな・・・・・」
《・・・・・即ち、我が天命は究極の性行為の追及にある。》
「「「結局原点に返るんかい!」」」
「貴様らはほんとにそっくりだな。」
「・・・・・何のことだかさっぱりだ。」
と、その時であった。Fクラス教室に一人の女性が入ってきた。
「あの〜、すみません。」
一同いきなり入ってきた女性が誰か疑問に持った。その女性は豊かな胸を持ち穏やかな顔をしていて全体的に優しい雰囲気がある。鋼牙はその人が誰かすぐにわかった。
「小百合(さゆり)さん!」
「知ってんのか、鋼牙?」
「ああ。騎士の訓練中によく差し入れをしに着てくれてもらっていたんだ。で小百合さん、どうしてここに?」
「主人がお弁当を忘れていってしまったの。だから届けに着たんだけど・・・」
「それでどうしてFクラスへ?」
「職員室に行ったら教員の方々がおそらくFクラスのほうにいるっておっしゃっていたから。」
・・・・・・・今夏休みでしかも補習の時期は終わっているのにどうしてそこしか思いつかないのだろう・・・・・・
「おそらくですがもうすぐ――――」
「坂本!!」
「――――来ました。」
西村先生がFクラスの扉を勢い良く開けて怒鳴りながら雄二の苗字を叫びながら入ってきた。もうあの情報が回ったのか。この情報網は企業化何かに活用出来たらいいのになぁ・・・
「お、追いどうしたんだ鉄人?」
「西村先生と呼ばんか!それとは別件だが学校中で貴様と霧島が不順異性行為を行っていると耳にしたものでな、実際に本人に聞いてみようとここへ足を運んだのだ。」
「お、おい鋼牙!お前何はなしたんだ!」
「俺は何も話していないぞ。言ったのは姫路達だ。」
「・・・雄二。」
「なんだ翔子、こんな時に?」
「・・・子供の名前はなんて名前にする?」
「坂本!どういうわけか説明してもらおうか!!」
西村先生が指の関節をポキポキ鳴らす。
「宗一さん、そんな恐い顔しないで下さい。」
笑顔で小百合さんが西村先生に話し掛ける。
「う、むぅ・・・・・」
流石の西村先生も敵わないか。
「あの鉄人が手を止めたぞ!」
「だから西村先生と呼ばんか!」
「宗一さん。」
さて、どう誤解を解くものか・・・・・・・・・!そうだ。百聞は一見にしかずと言うではないか。
「小百合さん。」
「なに、鋼牙君?」
「せっかくここに来たのですから召還獣を召喚しては見ませんか?今ならテスト受けている受けていない関係なく召喚が可能なので。」
「あら!そうなの?じゃあしょうかんしてみようかしら。どうやって召喚するの?」
「西村先生の身体のどこかに触れて『試獣召還』と言ってください。」
鋼牙がそう言うと小百合さんは西村先生の手を握り言った。
「試獣召還♪」
西村先生と小百合さんの召還獣が召喚される。身体は引き締まっているが身体が細い世間一般的に言われている「細マッチョ」。髪の毛は単発であるも優しさが溢れている雰囲気がある。
「結構可愛いですね。」
「ホントね。顔のあたりは西村先生そっくりだけど雰囲気は小百合さんそっくりね。」
「あらあら、早く子供を生んでみたいわね。」
「さ、小百合////////////」
西村先生が照れる。
「と、ところで小百合、何故来たんだ?」
「宗一さんお弁当忘れて行ってしまったから届けに来たの。」
「す、すまない・・・・・」
「なんであの人が鉄人の弁当を持ってきたんだ?」
雄二の疑問に皆頷いた。
「何を言っているんだ皆西村先生と小百合さんは――――
―――――夫婦だぞ。」
しばらくの沈黙。そして驚愕の叫び声。
『えええええええええええええええ!!!!!!!!!!!』
「結婚してたのか!」
「今まで知りませんでした!」
「ウチも今始めて知った。」
「まあ誰にも言っていなかったからな。それにお前らに知らせるとロクなことにならんからな。」
納得だ。ここのクラスはまともな奴がいないな。特にFFF団がな。今は夏休みだからよいもののもしここにあいつらがいたならきっと血涙をしているだろう。
そんなことを思っていると西村先生が咳払いをする。
「こ、これで坂本に掛かっていた疑いも晴れたわけだ。じゃ、じゃあ俺は小百合と一緒に職員室に言ってくる。」
西村先生はそう言って小百合さんの手を握ったまま教室から出てゆく。
『宗一さん、そろそろ子供欲しいですね。』
『ばっ、ろ、廊下で言うな!そ、そういうのは・・・・・・家で話そう・・・・な。』
『はい。』
・・・・・・・暖かい夫婦ですね。
「じゃあ西村先生たちの次は私達の番ですね。」
「だからどうして俺なんだ。」
結局三人がおれに触って子供の召還獣を召喚しようとする。正直こういうのはあまり好きじゃないんだがな・・・・
「じゃあ私から。」
そう言って優子が鋼牙に触れようとした。鋼牙は後ろに一歩下がり触れられないようにするが後ろに誰かに当たる感覚がする。鋼牙が後ろを振り向くとそこにいたのは秀吉であった。秀吉はにこりと笑い鋼牙の肩を両手で掴む。
「試獣召還。」
秀吉と鋼牙の召還獣が召喚される。なんだか流牙に似ているな。
「なんだかワイルドな感じの子ですね。」
「・・・・・流牙そっくりだ。」
「何じゃ鋼牙、このこと同じような子を知っているのかの?」
「ああ。同じ魔戒騎士で牙狼と似ている鎧を向こうで作っている。」
「向こう?」
「こっちの話だ。」
《なあ親父、俺と稽古してくれ。》
「親父は・・・・・どっちだ?」
《何を今更?父さんはあんたしかいないだろ。》
「秀吉はどう思うんだ?」
《親父の親友。演劇が誰よりも上手な人。》
召還獣が言った言葉に秀吉の瞳に水が流れ出る。同情する。
「ところで貴様はどんな騎士になりたいんだ?」
《親父のような強い騎士になりたい。》
「そうか。なら基礎を何度も繰り返せ。」
《おう!》
そういって召還獣はFクラスの窓から外に飛び出すと同時に消滅した。
「じゃあそろそろ私達の番ね。」
美波の言葉に姫路と優子が頷く。三人が幾度となく鋼牙に触れようとするが鋼牙は器用に避ける。
「・・・雄二、将来の子の名前は「しょうゆ」と「こしょう」のどっちがいい?」
「どっちも調味料の名前じゃねえか!もっとよく考えてからにしろ!」
「ねえねえムッツリーニ君、子供が生まれるにはその前段階があるんだよ。僕たちどっちが上になるかな?」
「・・・・・・っ!(ブシャ―――――!!)」
回りも騒がしなっていく。
「さて、もう十分なデータが揃ったしもういいさね。」
『え!?』
そう言って学園長がフィールドを解除する。
「学園長、少し楽しんでいたでしょ?」
「どうかねぇ〜。」
絶対この人わざとだ。
「ところでお前たちにひとつ言っておくよ。子供ってのは双方のDNAとその後の教育環境や育て方によって変わるのもなんだよ。未来の子がわかるなんてそんなもん恥ずかしいだろう。」
学園長のその言葉に女子一同顔を紅くする。
「・・・・雄二、そんなこと考えてくれていたの?」
「こ、鋼牙君//////」
「そ、そんなこと考えていたの//////」
「か、考えすぎよ//////」
「テメェババア!余計なこと言いやがって!」
まあこういうシステムだから大方そんな感じだと思った。二人でなければ召喚で気無いシステムだからな。だからイヤだったんだ。
「そういえば鋼牙、あんたに朗報だよ。」
「何ですか?」
「『ヴァランカスの実』を収穫する時期が来たよ。」
「本当ですか!」
「ああ。グラウ竜の目が赤くなっていたから間違いないさね。」
「・・・・鋼牙、その『ヴァランカスの実』とグラウ竜ってのはなんだ?」
「あたしが説明するさね。まずグラウ竜について。グラウ竜は昔、文月学園前校長が作った不死身の魔導具さね。」
『不死身の魔導具?』
「ああ。魔導具がバグを除去するために作られた道具だということは知っているね。今の魔導具は使用者がいなければ使えないような奴、アンタ達にわかりやすく言うと無人機でも操縦者や指令するやつがいなければうがかないのと同じだろ。だがグラウ竜は自我を持っている魔導具。それにやられたとしても時間が立てばすぐに再稼動する。それを狩るのが今回鋼牙のすることさね。」
「でもどうしてそんなことするんですか?」
姫路の言葉に皆は頷いた。
「グラウ竜はバグを倒すたびに体内にある果実を生成する。それが『ヴァランカスの実』。」
「だったら簡単じゃないのか。」
「バカ言うんじゃないよ。たとえ何千のバグが来ようともあらゆる戦い方が出来るように作られているのがグラウ竜なんだよ。」
「じゃあなんで鋼牙に生かせるんだ?それなら西村先生とか生かせたほうがいいんじゃないのか?」
「これは昔から魔戒騎士と自己志願する生徒にさせるのが流儀さね。」
「じゃあうちたちでも参加は出来るんですか?」
「ああ、出来るさね。」
「学園長!」
「まあ鋼牙、落ち着くさね。大河も昔破怒とりんと協力して倒したから問題ないよ。ただ・・・・」
「どうかしたのか?」
「年月が異常なまでに長すぎるんだよ。今までは十年に一度グラウ竜の目が赤くなるはずが今年は三十年、今までの三倍強くなっていると考えていいさね。」
「そんなに長くですか・・・・・厄介ですね。」
「でも何度も戦っているんだからグラウ竜の倒し方くらいもうわかているんでしょ?」
「「いや、全然。」」
工藤が誰もが思っていることを口にすると学園長と鋼牙が否定する。
「グラウ竜は何度戦っても同じ戦い方は決してしない。それで幾度となく苦戦を強いられるんだよ。」
「一応、魔戒騎士の次に強いと称される魔導具だからな。」
「まあそういうことだから鋼牙、それにお前らも三日後によろしく頼むよ。」
学園長がそう言うと雄二達は返事をする。
「それじゃアアアタシはここでおさらばするさね。」
そう言って学園長はFクラスから出て行く。
「いいのか、お前ら?」
「なんだよ。なんか問題でもあるのか?」
「まあ入る空間が魔導空間で最も厄介な森、『紅蓮の森』に入るんだ。それに『紅蓮の森』は文月学園のデータ内にある。そこにはいるにも身体を一時的にデータ化するんだ。SFでよくある自分を仮想空間で具現化するようなものだ。観察処分と同様に外傷とかはフィードバックされない。」
「じゃあ比較的安全ではないかの?」
「いや、仮想空間での痛みはその瞬間に感じるんだ。それに『紅蓮の森』では召喚獣と同じ姿だから召喚獣の力をそのまま使えるんだ。」
「じゃあ面白そうだね。」
「・・・・・・」
「どうした鋼牙?」
「・・・・いや、もう何を言っても聞かないと思うが一応自己責任だぞ。わかったな。」
そう言って鋼牙はFクラスから出て行った。
「オイ鋼牙、イイノカ?」
「何を言ってももう無意味だ。」
「シカシアレノコト言ットカナイトアトカラウルサイゾ。」
説明 | ||
カワイイハセイギッテヨクイウヨナ。トクニミライノコトカノカオモキニナルシナ。 「子ども」 ダガ、イマシッテオクノハドウカナ? |
||
総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
1353 | 1289 | 0 |
コメント | ||
流牙の名前だけ登場。名前だけじゃなく本人登場希望。牙狼と似ている鎧を作成中なら問題ないのでは?希望としては莉杏と一緒に登場してもらいたいです。(摩多羅夜行) | ||
タグ | ||
五つ バカとテストと召喚獣 | ||
ザルバさんの作品一覧 |
MY メニュー |
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。 |
(c)2018 - tinamini.com |