IS?インフィニット・ストラトス?黒獅子と駆ける者? |
episode220 迷い
「くそっ!何なんだこいつらは!」
リアスはレールキャノンを放ち、ネウロイ化したレギナの胴体を撃ち抜いて撃破する。
ラウラも続けてGNキャノンUを放ってレギナの頭部と両腕を撃ち抜いて倒すも、直後に破損箇所が白く光ると元の形状へと戻り、ゆっくりと立ち上がる。
「さっきまでと外見が違う。それに再生能力などさっきまでなかったぞ!」
ノーヴェは対艦刀を振り下ろして龍型を真っ二つに切り裂くと、ウェンディがアローフォームのタクティクスアームズより矢状のエネルギーを放ってレギナの胴体を撃ち抜く。
ノインはアグニを構えると高出力ビームを扇状に照射し、人型と龍型、レギナを焼き払う。
「ちっ!」
アーロンはビームキャノンとハイパービームライフルを交互に放ってレギナと龍型の胴体を撃ち抜いて撃破していく。
「束!これ以上ここに居るとネェル・アーガマが侵食されるぞ!」
『分かってるけど!まだはっくんや箒ちゃんたちが戻ってきてないから離れるわけにはいかないよ!!』
「それもそうだが・・・やつらの数はどんどん増えていっているんだぞ!」
見る見るうちにネウロイ化したレギナや龍型人型無人機が増えていき、中には他のレギナや龍型、人型を襲ってネウロイ化して増えている。
『もう少しだけ持ちこたえて!こっちから撤退命令を出しておくから!』
「・・・長くは持たんぞ」
通信を切り、ビームキャノンとハイパービームライフルを一斉発射し、レギナを大量に撃ち抜く。
――――――――――――――――――――
「・・・・」
周りに大量の残骸が転がる中、ティアは駆動炉に背中を預けてもたれかかって座り込んでいた。
しかしその状態はお世辞にも大丈夫とは言えないほど、悲惨な状態であった。
装甲の大半は欠落し、左腕は関節から下が切り落とされており、同じように右脚も関節から下が切り落とされて周囲に血溜まりが出来ていた。
頭部装甲も完全に損失し、頭を大きく切って顔の半分以上が血に染まっていた。
(なん・・・とか・・・死守できた・・・)
出血多量で意識が途切れそうになるも、何とか意識を繋ぎ止める。
(は、ハハ・・・。こうなるまで守るなんて・・・・・・本当に・・・僕も・・・変わったかな)
内心で色々と思いながらも、右手に持つ起爆装置を見る。
(・・・これで、ようやく・・・・・・終わる)
そして躊躇無く、起爆装置のスイッチを押すと爆弾のカウントダウンが一定リズムで電子音がして始まる。
(・・・ごめんね、隼、人・・・。やっぱり僕って・・・・・・最後まで・・・嘘つきだね)
そうしてティアはゆっくりと目を閉じる。
――――――――――――――――――――
「・・・・」
楯無は周囲を取り囲むネウロイ化したレギナに警戒しながら右手に持つ蒼雷旋の柄を握り締める。
「私を下ろせば満足に戦えるだろうに・・・」
と、フォビドゥン・アクアの左手で掴まれているエネルギーチェーンで拘束されたドクターアルベルトがぼやく。
「どうせ連中に侵食されて死ぬつもりでしょ。そんなのが許されるはずがないわ」
先ほどレギナがネウロイ化したレギナに襲われて、同じ姿になったのを先ほど確認している。
(とは言うものも、今の状態じゃ満足に戦えるとは言えない)
片方のアクアクリスタルが損失しているために通常の半分以下の出力しか使えない。エネルギーも現在チャージ中なので半分しか武装が使えない。
(強行突破できる数じゃないし、下手すればこちらがやられる)
周囲を警戒しながら身構えていると・・・・・・
突然後ろの方で爆発が起こる。
「っ!」
思わず後ろを向くと、次々と爆発が起き、それがどんどん近付いてくる。
「はぁぁぁぁぁ!!」
と、自分を視点にヘヴィーハンマーを振り回しながら簪がこっちに向かってくる。
「お姉ちゃん!」
簪はネウロイ化した龍型無人機を叩きつけて粉砕すると、楯無の隣に着地する。
「簪ちゃん!隼人君は?」
「奥で戦ってる。途中で私だけ進めなくなったから、戻る途中に敵と交戦しながら戻ってきたの」
「そう。でも、今は助かったわ」
と、二人はそれぞれの得物を構える。
「何とか突破して、突入隊と合流よ!」
「うん!」
と、簪は背中のビームキャノンと両脚の増加アーマーのミサイルを放って前方のレギナや龍型に命中させて撃破すると、一気に突撃する。
――――――――――――――――――――
「そっちはどう、フェニックス?」
その頃ハルファスとフェニックスはコントロールルームを制圧し、コントロールの掌握に入っている。
「何とかこっちのコントロールは掌握した、これで対空迎撃は止むはず」
「そう」
「そっちは?」
「こっちもほとんどは掌握できたけど、肝心の自爆装置のプロテクトが解けない」
「やはり簡単に自爆させないようにしているか。まぁ当然か」
「・・・もうしばらくは掛かりそう」
「急いでね。
でも、ゼルノグラードは・・・」
「そろそろ合流するはずなんだけど・・・・・・遅い」
「何かあったのか?爆破はもう過ぎているって言うのに―――――」
「「っ!?」」
しかしフェニックスが言い終える前に、突然大きな音と共にニューロが大きく揺れる。
「な、なに!?」
「ニューロが揺れる!?それにこの爆発音は・・・」
「まさか!!急いで様子を見に行って!ここは私が!」
「分かった!!」
フェニックスはとっさにコントロールルームを出てすぐに駆動炉へと向かう。
――――――――――――――――――――
「・・・・!」
「・・・・」
その爆発は最深部で戦っている隼人とレイにも伝わる。
「どうやら駆動炉が破壊されたようだな」
「・・・・」
「まぁ、あれはあくまで補助動力でしかない。破壊された所でこのニューロの航行に支障は無い」
「・・・くっ」
「さて、どうする」
「・・・・」
ボロボロになりながらも、隼人はホフヌングを構える。
装甲の至る各所が大きく抉れ、左肩アーマーと右腰アーマーは損失。ウイングも右側の外側が根元から吹き飛ばされている。ホフヌングも刃がかなり欠けている。
「まだやるのか」
「当たり前だ。お前の行いを許すわけには・・・行かない!」
隼人はレイを睨みつける。
「・・・いい闘志だ。ここまで追い詰められて尚衰えない」
「・・・・」
「だが、最初と比べると・・・迷いがあるな」
「・・・・」
「神々がやってきた事を知って、悩んでいるようだな」
「そんな事・・・」
「そういえば、お前はやつらに転生してもらい、それと同時にバインドを滅ぼす切り札を仕込まれていたんだっけな」
「・・・・」
「お前の転生はバインドを滅ぼす為だけに行われたものだ。お前にとっては力を手にしたんだろうが、同時にやつらに利用されていただけだ」
「・・・・」
「・・・・」
「・・・だとしても――――」
「・・・・」
「やつらに利用されようが関係無い。俺は今・・・守るべき者の為に戦う!」
「守るべき者の為に戦う、か」
「ふっ」と鼻で笑う。
「本当に、お前は昔の俺と同じだ。仲間の為なら、自らの犠牲も構わない」
「・・・・」
「・・・あの頃の俺は何所に行ったんだろうな」
「・・・・」
「お前を殺すのは惜しいが、俺の邪魔をする以上生かしておくわけにはいかん」
レイはG゙ブレイドを向ける。
「・・・二人共。アブソリュートエクストリームモードだ」
『し、しかし!』
『使用してそんなに時間が経っていないんですよ!この状態で発動させたら何が起こるか・・・』
「もう手は残されてない」
『・・・・』
『・・・・』
「やるしかないんだ」
そして隼人は強制的にアブソリュートエクストリームモードを発動させ、アルティメット・ゼロが金色に輝く。
「ほぅ。まだそれほどの力を残していたか。面白い」
Gブレイドのカートリッジをリロードし、柄を握り締める。
「っ!」
隼人は勢いよく飛び出し、レイの目の前に来ると同時にホフヌングを振るうも、Gブレイドを前に出して受け止める。
そのまま押し返すと素早くGブレイドを横に振るうも、隼人はとっさに左腕のアルトアイゼンで受け止めるも、そのまま切り裂かれる。
「くぅっ!!」
しかしその間にホフヌングを振るってダークネスカイザーの左肩アーマーの表面を切り付ける。
レイは右脚を振るって隼人を蹴り飛ばすとGブレイドのカートリッジをリロードする。
「砕けろ!」
そのままGブレイドを振るい、黒紫の光波を放ってくるも隼人はとっさに体勢を立て直すと同時にホフヌングを振るって同じく光波を放ち、光波同士をぶつけて爆発させる。
両者はそこから一気に飛び出すと、目に見えない速さで刃を交えていく。
隼人はホフヌングを振るうも、レイは横にかわしてGブレイドを振るうも、とっさに急上昇して斬撃をかわす。
しかし避けた直後に少し動きが鈍る。
(くそ・・・!うまく動かせない!)
体力を大量に消耗した後での発動であった為に、うまく身体が動かせなかった。
「どうやら無理矢理その力を使っているようだな。お陰で動きが散漫だ!」
隼人の動きを見抜き、レイはGブレイドを振るって胴体を切り付ける。
「ぐぅ!」
鈍い痛みと衝撃でバランスを崩し、直後にGブレイドを振り下ろしてくるも、隼人は無理やりスラスターを噴射させて飛び出してかわすも、バランスが崩れた状態だったのでそのまま床に身体を叩き付ける。
「っ!!」
とっさにそこから後ろへと飛ぶと、さっきまで居た場所にレイが急降下してGブレイドを叩き付ける。
「うおぉぉぉぉぉぉ!!」
隼人は床を削りながら停止すると同時に床を蹴って跳び出すと、勢いよくホフヌングを振るう。
「・・・・」
レイはその場から動かず、Gブレイドのカートリッジをリロードし、勢いよく振るう。
すると鈍い音が辺りに響き渡る。
「なっ!?」
隼人の目の前には、半分に刀身が砕け散った・・・ホフヌングの姿があった。
「ホフヌングが・・・・・・砕けた」
それによって隙が生まれてしまい、レイは隼人の首根っこを掴むと、勢いよく後ろへと放り投げる。
「・・・・」
レイはGブレイドを突き出すと、勢いよく飛び出して隼人へと向かう。
「っ!」
隼人は避けようとするも、もう間に合わない。
「・・・リンクアウト!!」
と、隼人はとっさにリインフォースとツヴァイとユニゾンアウトを行って二人を外に放り出す。
『隼人さん!?』
一瞬驚いて鈍るも、ツヴァイはとっさに隼人に手を伸ばす。
『隼人!!』
リインフォースはとっさに手を伸ばすも、一瞬隼人と目が合う。
『やめてぇぇぇぇぇぇぇ!!!』
しかしリインフォースの声も空しく、二人が見る中ダークネスカイザーのGブレイドがバンシィ・ノルンの胴体を貫いた・・・
説明 | ||
トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ! | ||
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