英雄伝説〜光と闇の軌跡〜 777
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〜特務支援課〜

 

「一気に寂しくなったな………」

「ええ………」

「あっという間に、わたしたちだけになりましたしね……」

ビルに戻ったロイドとエリィ、ティオは溜息を吐いた。するとその時、扉をノックする音が聞こえ

「こんな時にまた……」

「今度は誰だ……?」

ノックの音を聞いたエリィは驚き、ランディは目を細めた。

「――はい!どちらさまですか!?」

「よかった……いてくれたみたいね。私よ、セシルだけど。」

「セシル姉!?」

すると私服姿のセシルがビルの中に入って来た。

「あ、セシルだー。」

セシルを見たキーアは呟き

「セシルさん……どうなさったんですか?てっきりエクリアお姉様と一緒に既にメンフィルに向かったと思っていたのですが……」

「私がエクリアさんと?どういう事?」

エリィに尋ねられたセシルは不思議そうな表情をし、ロイド達はセシルにエリゼが来た経緯などを説明した。

「そう……………じゃあ入れ違いになっちゃったのね。」

説明を聞いたセシルは複雑そうな表情をし

「え……じゃあ、セシルさんも既にクロスベルから離れるようにとリウイお義兄様から知らされていたのですか!?」

「…………ええ…………一昨日の夜あたりに3日以内に迎えをよこすから、いつでも離れる準備をしておけって。………さすがに今の状況ではこれ以上私をクロスベルに置いておくことはできないって言われてしまったわ……」

驚きの表情のエリィに尋ねられセシルは複雑そうな表情で答え

「……そッスよね………」

「メンフィルの皇として……セシルさんの夫として適切な判断ですね……………」

セシルの答えを聞いたランディは重々しい様子を纏い、ティオは複雑そうな表情で言った。

「……それでセシル姉はどうしてここに?」

ロイドは複雑そうな表情で黙り込んだ後不思議そうな表情で尋ねた。

「その……アリオスさんとかこちらに来たりしていないわよね?」

「……アリオスさん?」

「来ていませんが……どういう事でしょう?」

「……それが……昨夜、夜遅くに病院に来てシズクちゃんを連れていったの。その場で退院の手続きもしてしまって……」

「えっ!?」

「それって……!?」

セシルの話を聞いたロイドとエリィは驚き

「シズクが……」

キーアは不安そうな表情をした。

「それで、どういう事情なのか確かめに来たのだけど……ギルドのミシェルさんも全く心当たりがないみたいで。それで念のため貴方達の所も訪ねてみたの。」

「そうだったのか……」

「あのオッサン……何だってそんなことを。」

「夜遅くというのも普通ではない気がします。」

「………………………」

セシルの説明を聞いたロイド達がそれぞれ顔を見合わせたその時、通信機が鳴りはじめた。

 

「っと……」

「エニグマじゃねぇって事は課長じゃなさそうだが……」

「まさかアリオスさん関係とか?」

そしてロイド達は通信機に近づいて通信を始めた。

「はい、こちらクロスベル警察、特務支援課――――」

「よかった!ロイド君、そこにいたのね!」

「わっ………」

通信を始めたロイドはいきなり聞こえてきた大声に驚き

「通話設定がスピーカーになっていたみたいですね。」

「この声……グレイスさん?」

「そうみてぇだな。」

ティオ達はそれぞれ話し合っていた。

「えっと……グレイスさん、どうしたんですか?」

「どうしたもこうしたも……あなた達にも教えとこうと思って!さっき、オルキスタワーからとんでもない通達があったのよ!どうやらディーター市長が『クロスベル独立国』の初代大統領に就任したらしいわ!」

「な―――――」

(あんな事をした上、この時期で3大国から独立し、大統領に就任ですって……………何かあるわね。)

そしてグレイスの話を聞いたロイドは絶句し、ルファディエルは目を細め

「初代大統領………」

ティオは呆け

「大統領って……お、おじさまが!?」

「オイオイ……なんの冗談だよ、そりゃ?」

エリィは驚き、ランディは戸惑った。

「あ、あたしだって最初は冗談だと思ったわよ!でも、その通達をしてきたのが白い軍服を着た兵士で……発表されたばかりの『国防軍』って名乗ったわよ!?」

「ほ、本当ですか!?」

そして慌てた様子で言ったグレイスの情報にロイドは厳しい表情になり

「兵士ってことは、まさか…………」

ランディは目を細めた。

「ええ、多分残っていたタングラム門の警備隊のメンバーなんでしょうけど………そ、それと驚かないでね……?就任直後にディーター大統領が『国防長官』の任命を行ったの。それも――――”あの、アリオスさんに”。」

「―――へ。」

「……それって………」

「ん〜〜っ……?」

「アリオス、さん……?」

「……………………………」

さらにグレイスの話を聞いたロイド達はその場で固まり

 

「ええええええええええっ!?」

 

それぞれ驚きの表情で声を上げた!

「ちょうどこれから大統領の就任演説が始まるらしいわ!導力ネットでも配信するみたいだからよかったら見ておきなさい!」

「……グレイス先輩!何とか取材許可が下りました!」

「よっしゃ!レインズ君、でかしたわ!――ゴメン!これから就任演説の取材なの!それじゃあまたね〜。」

そしてグレイスが一方的に通信を切るとその場は無言に包まれた。

「今のは……本当なの?」

「わ、わからないけど……あのアリオスさんが『国防長官』………?」

セシルの言葉にロイドは戸惑った後真剣な表情になり

「長官ということは『国防軍』のトップ……!?」

「あ、ありえねぇだろ……遊撃士の肩書きはどうすんだ!?ディーターのオッサンが大統領ってのも唐突過ぎるし……」

エリィとランディは声を上げ

「……とにかく端末で就任演説を見てみましょう。」

「ああ……!」

ティオの言葉にロイドは頷き、仲間達と共に端末で就任演説を見始めた……………

 

 

説明
第777話
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コメント
感想ありがとうございます 本郷 刃様 今後どうなるかは楽しみにしていてくださいww(sorano)
さぁて、ついに動き出しましたか・・・くぅ〜、メンフィル勢の動きが気になって仕方がないです!(本郷 刃)
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