英雄伝説〜光と闇の軌跡〜 782 |
〜特務支援課〜
ビル内ではセリカとエクリアが静かな表情でソファーに座っており、セシルは心配そうな表情でビル内の出入り口付近を歩き回っていた。すると
「セシル姉!」
ロイド達がビル内に入って来た!
「ロイド……!」
ロイド達を見たセシルは真剣な表情になり
「セリカさん!?」
「オイオイオイ………!どういうことだよ!?アンタ達、自分達の国に帰ったんじゃなかったのか!?それにエオリアさんはどこにいるんだ!?エオリアさんがいなくなった理由がアンタ達に関係している事はもうとっくにわかっているぞ!!」
セリカを見たティオは驚き、ランディは目を細めてセリカを睨み
「……今お前達が知りたい優先すべき情報は俺達や俺の”使徒”になったエオリアの事ではないだろう。」
「!!じゃ、じゃあ……!」
「エオリアさんがセリカさんの”使徒”に………」
セリカの答えを聞いたエリィは目を見開き、ティオは信じられない表情で呟いた。
「それで、キーアは!?」
セリカの答えを聞き終えたロイドは真剣な表情でセシルに尋ね
「アリオスさんに連れて行かれたそうですが……」
ロイドの言葉に続くようにエリィは尋ねた。
「ええ、あの白い制服を着たアリオスさんが一人で来て………『迎えに来た』って声をかけたらキーアちゃんも頷いて………」
「………私とセリカ様でキーアさんを連れて行こうとする”風の剣聖”を撃退しようとしたのですが……キーアさんが自分の意志で行くので、”風の剣聖”と争わないでとおっしゃり、強く希望されたので………申し訳ございません。」
「え………」
セシルとエクリアの答えを聞いたロイドは呆け
「そんじゃキー坊は自分からついてったんスか?」
ランディは目を丸くして尋ねた。
「ええ……私達にはそう見えたわ。でも、あなたたちに無断でというのも変だったから止めようとしたんだけど……『大丈夫だから』ってキーアちゃんに言われて………それで警戒してたツァイト君も大人しくなっちゃって………」
「そういえば……ツァイトがどこにもいません。」
セシルの話を聞いたティオは周囲を見回して不安そうな表情をした。
「2人がいなくなってからフラリと出ていっちゃったの。ひょっとしたら2人を追いかけたのかもしれないけど……」
セシルの説明を聞き終えたロイド達は黙り込み
「……どういうことだ?」
「シズクちゃんのことで約束でもあったのかしら……?」
それぞれの顔を見合わせた。
「私もそう思ったんだけどどうもそうじゃないみたいで………ミシュラムに行くような事をアリオスさんが言っていたし。」
「ミシュラム……?」
「ええ、ボートの用意はできているって……つまりミシュラムに行くということよね?」
不思議そうな表情をしているロイドにセシルは頷いた後真剣な表情で尋ねた。
「……ここ数日、ミシュラム方面は完全に営業停止しているはずだわ。そんな所にわざわざ……?」
「チッ……やっぱ普通じゃねえぞ。」
「追いかけましょう、ロイドさん。」
「ああ……何とかボートを調達しよう。セシル姉、ゴメン!とにかく追いかけてみるよ。」
「ええ、気を付けて。……アリオスさんもキーアちゃんもいつになく真剣な目をしていたわ。多分、よほどの事情があると思う。」
「わかった……!」
「とにかく追いついてその事情を聞かないと………!」
セシルの言葉にロイドは頷き、エリィは真剣な表情で呟いた。
「――――セシルさん。そろそろ時間です。今の内に別れの挨拶をしておいた方がいいと思いますが。」
「え………」
そしてエクリアがセシルに言った言葉を聞いたロイドは呆け
「………リベールに行く飛行船が出る時間が来たんですね。」
エリィは複雑そうな表情で言った。
「ごめんね、みんな………こんな大事な時期にクロスベルから離れる事になってしまって…………」
「いやいやいや……!セシルさんが謝る必要はないッスよ!むしろセシルさんが今の状況のクロスベルから離れて、ゼムリア大陸で最も安全な場所に避難する事を知って、安心したくらいッスよ!」
「リウイお義兄様達なら必ずセシルさんの事を大切にすると共に守り、幸せにしてくれるはずです。……私達の事は気にせず、セシルさんは自分が幸せになる事を考えて下さい。」
「……セシル姉こそ、元気で。クロスベルの状況が落ち着いてからでいいから連絡をしてきてくれ。」
「……どうかお幸せに。」
申し訳なさそうな表情をしているセシルを見たランディは謙遜し、エリィは静かな表情でセシルを見つめ、ロイドは口元に笑みを浮かべて答え、ティオは軽く会釈をし
「ロイド………みんな………」
ロイド達の言葉を聞いたセシルは驚いた後、ロイドを抱きしめた。
「ちょっ、セシル姉……!」
抱きしめられたロイドは慌てたが
「………必ずクロスベルに戻ってくるわ。だからその時にはキーアちゃんと一緒に笑っている姿を見せて……!」
「ああ……!」
自分から離れ、真剣な表情で自分を見つめて言ったセシルの言葉にロイドは頷き
「―――ルファディエル。ロイドの事、どうかお願いね。」
(ええ、任せて。)
さらにロイドを見つめて言ったセシルの言葉にルファディエルは頷いた。
その後ロイド達はボートを手配した後、ランディの運転によってミシュラムに向かった……………
説明 | ||
第782話 | ||
総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
884 | 842 | 2 |
コメント | ||
感想ありがとうございます 本郷 刃様 まあ、そうしないと終章に行けないですし(sorano) セリカさんはエクリアさんと一緒にセシルの護衛か〜・・・ここはほぼ原作に沿うんでしょうね(本郷 刃) |
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