ショタ一刀のお祭巡り 華琳√に入れる内の一話
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医療技術が未発達であったために免疫能力が低いことから現代人のように長生きこそ出来なかったが、

こと身体能力に限ったことで言うならば過去の人物、特に戦国時代や戦乱の時代に生きていた人物の方が強いと言うことをご存知だろうか。

分かりやすい例で言うと鎧を纏った兵士。彼らは全身を包む鎧を身に纏い、更には数`もある武器を振り回し走り回っていた。

兵士でなくとも現代のように液晶画面を見て目を悪くすることが無く、逆に自然が多かった過去においては視力の低下も少ない。

聴力についても、軍師の声を聞いたり周囲の僅かな音を聞き逃さないために自然と耳も鍛えられていた。

 

そんな、現代人と比較するとはるかに優れた身体能力を有する武将や知将が集まったこの場所において、

数人の将達は聞いてしまったのだった…

 

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そこは他国の将のために設けられた宿泊施設。

現代知識を取り入れられたその施設には、試行錯誤の末に完成した寝室、厠、台所など生活に必要なものが全て揃えられている。

祭の期間である今は要人客人と言うことで蜀以外の将達の貸しきり状態となっていた。

 

そんな宿泊施設の一角に奇妙な光景があった。

とある部屋の扉の前、そこに複数人の将達が身を寄せ合い片耳を扉に押し当てていた。

 

発端となったのは一人の将、魏の筆頭軍師である桂花がある光景を目の当たりにしたからだ。

その光景とは…自分の主たる華琳と、ショタコンスピリッツやら保護欲やらを刺激されたことで一緒にいたいと望むも本人の希望から一緒にいることが出来なかったショタ一刀が、

仲良く手を繋ぎながら歩いている光景。

 

これだけならば少々悔しく寂しく思いつつも微笑ましく見送ることが出来たかもしれない。

それが出来なくなったのは、桂花が用事のために二人が入って行った部屋の前を通り過ぎるとき。

軍師ゆえに主の指示や周囲の状況の確認を察知するために鍛えられた聴力が、

扉一枚隔てた向こう側の話し声を拾ってしまったからだった。

 

中の様子を一瞬でも聞き逃すまいと扉に耳を当てて身体を押し付ける。

再度言うが、その施設は他国の将の貸しきり状態、加えて蜀の国内。

何かしらの用事で他の将も行き来するのだが、扉にへばりつく桂花の様子を不審に思うのも当然のこと。

が、当の彼女は声をかけようとするも強い眼光と唇を尖らせて人差し指を当てる動作から声を立てることを止めて、そのまま扉にへばりつく。

そうなると、当然他のものも中の様子が気になり、同じように扉に耳を当てる。

 

そこで彼女らは信じられない内容を耳にすることとなる…

 

〜ここからしばらく音声のみでお楽しみください〜

 

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お、お姉ちゃん…ボク、ほんとうにできるかな?

 

大丈夫よ、私が手取り足取り教えてあげるから。安心なさい。

 

う、うん…

 

さ。まずはこれを触ってみなさい。

 

わ、わかった………ぅぁあ、お、おねえちゃん、これぬめっとするよぅ

 

そういうものなのよ。さ、次はこれを…揉みなさい

 

 

………ぅぅう、も、もにゅもにゅする〜

 

ん、上手よ、一刀くん。私も大分良くなってきたわ

 

〜扉の前にて〜

 

これが扉の前を通り過ぎようとした桂花の耳に入った内容だ。

彼女の脳内ではそれはもう信じがたくも如何わしい光景が妄想できてしまった。

想像通りなことが扉の向こう側で起こっているならば普通は止めに入るだろうが、

何故かその普通の行動を起こすことが出来ず、むしろ続きが気になり、

その後も二人の会話を聞き逃さんと扉に身をつめる。

そこで通りかかる将もいたが、桂花に声を出すことを止められた上、

中で起こることが聞こえてしまったために桂花と同じ行動、

耳を当てて扉に身を寄せるのだった…

 

〜音声に戻ります〜

 

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さぁ、次はこれをここに入れるのよ

 

こ、ここに!?

 

そうよ、どうかしたかしら?

 

こ、こんなにせまいのに入らないよぅ!

 

大丈夫よ、その為に用意しておいたこれを使えば…

 

 

 

ぅわぁ、お姉ちゃんの…くぱぁってなった

 

ね?だから大丈夫って言ったでしょう。さ、入れてみなさい

 

う、うん…

 

そう、そうよ。ゆっくり、ゆっくりね。急いで入れてしまうと傷ついてしまうからね

 

うん。き、きをつけるね

 

 

 

そう、上手よ一刀くん

 

お、お姉ちゃん!?もう…もう出ちゃうよお!

 

ふふふ、慌てなくてもいいのよ。こうしてしまえば…

 

 

 

お姉ちゃん!もうパンパンだよぉ

 

ぅふふ、これでいいのよ。後はこうすれば…

 

ぅわあ!?

 

〜扉の前では〜

 

会話の内容から、聞き耳を立てていた将の妄想は膨れ上がる一方。

中にはそういうことを経験しているものもいるため、と言うより身近にそういう例があるので、

彼女らの脳内ではそれはもう口に出して言えない様な想像が成されていた。

その証拠に、扉の前にいる者たちの顔は全員赤く鼻息も心なしか荒くなっていた。

それでもなお、扉を開けて止めに入ろうとするものは何故かいなかった…

 

〜また戻る〜

 

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さぁ、後は仕上げよ・・・・・・・・・・・・どうかしら、一刀くん

 

う〜ん〜なんかね、ぷかぷかしてるの

 

そろそろいいかしらね…ほぅら、御覧なさい。一刀くんのこれ、こんなにも太くて、硬くて、大きくなってるわ…ね、触って御覧なさい

 

う、うん…っあ!?

 

あらあら、そんなに驚かなくても良いのよ…

 

 

あ、お、お姉ちゃん…そ、それきちゃないからダメだよぅ

 

大丈夫よ、これは一刀くんのだもの、汚いことなんて無いわ。それじゃぁ、いただこうかしら

 

ぁ、あ、だ、らめーー!?

 

〜扉の前にて〜

 

一刀の言葉を、叫びを聞いて一人の将の我慢が限界を迎えた。

それが誰だったかはわからない、一人の将が扉の取っ手に手をかけ、

それに続くように全員が一斉に扉に向かって身体を押し出し、開け放った。

 

「「「か、華琳様!?それ以上はいけませ〜ん!!??///」」」

 

その叫びは誰のものだったのか、様をつけていることから魏の将であることが伺える。

それはともかく、叫びながら扉を開け放ち、そこで彼女らが目の当たりにした光景とは…

 

今まさに、ショタ一刀の肉棒を咥えようとしている華琳だった。

 

 

より正確に詳細を語ると…

 

 

 

慌てた様子で止めようとするショタ一刀の前に普通に立って、一刀と共同で作った棒状の肉料理を咥えようとしている華琳だった…

 

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将達が突入してから数分後、華琳とショタ一刀を含めた全員が食卓を囲っていた。

食卓の中央にはある料理が皿に盛られており、それを二人を除く将達が複雑な思いをはらみつつも、

ショタ一刀(と華琳)が作ったものであると、極力満面に近い笑みを浮かべながら口にしていた。

 

「全く、盗み聞きをしていた上に私達でどんな卑猥な妄想を繰り広げていたのやら」

 

「も、申し訳ありません。華琳様…」

 

「まぁ、ここは一刀くんに免じて許してあげるわ。次は無いわよ」

 

「は、はいぃ」

 

二人きりの時間を邪魔されて不機嫌ではあるが、一緒に食事を取ることをショタ一刀が承諾したがゆえにそれを表に出さず目の前の料理をほおばる華琳。

同じく、怒られ萎縮しつつも目の前にある料理をほおばる将達。そんな彼女らにショタ一刀は問いかける。

 

「ねぇねぇ、お姉ちゃんたち!これおいしい?」

 

「え、えぇ。とてもおいしいですよ」

 

「でしょお!おいしいでしょ!?ぼくとカリンおねえちゃんが作ったソーセージ!!」

 

 

そう、扉の向こう側で行われていたことは…料理。

作っていたのは棒状の肉料理、昔風に言うなれば”挽き肉の腸詰”、現代の洋風に言うとその料理の名は…ソーセージ。

 

ではこれより、何故料理なのに将達が卑猥な妄想を膨らませるような会話が出てきたのか。

その解説を行おう。

 

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きっかけは華琳が天の世界、ショタ化したことで記憶が子供の頃に戻ってしまった一刀に対して、

記憶から言えば身近で食べていた料理を食べさせてあげようと思ったこと。

が、ただ作ってあげるだけではつまらなく物足りない。

ならば共同で作れるもので、かつ包丁をあまり使わない料理はないかと考え、

その結果出てきた案が、一刀から教えられた料理の一つ、ソーセージだった。

 

一緒にお料理をしましょうと言う提案にショタ一刀はもちろん賛成。

早速調理場へ赴き、てきぱきと材料や道具を用意する華琳。

が、いざ目の前に来ると緊張するのが人間と言うもの。

 

「お、お姉ちゃん…ボク、ほんとうにできるかな?」

 

「大丈夫よ、私が手取り足取り教えてあげるから。安心なさい」

 

「う、うん…」

 

不安がる一刀を励ましつつも諸々の準備を済ませる華琳。

準備が済み、そこからは共同作業で行う最初の作業、

挽き肉とその他の材料の混ぜ込みに取り掛かる

 

「さ。まずはこれを触ってみなさい」

 

「わ、わかった………ぅぁあ、お、おねえちゃん、これぬめっとするよぅ」

 

「そういうものなのよ。さ、次はこれを…揉みなさい」

 

加工前の生の肉と言うものは、触るとどうしても一刀の言うような感触がある。

が、それに嫌悪していては先に進めない。

なので、安心させる意味合いを含めて、華琳は宣言どおり一刀の手を取り混ぜ込み作業を行う。

 

「………ぅぅう、も、もにゅもにゅする〜」

 

「ん、上手よ、一刀くん。私も大分良くなってきたわ」

 

それなりの量を揃えるために、ある程度一刀が慣れてからは自分の方でも別の容器で作業を行い同じものを作っていった。

それが暫く続き、いよいよソーセージ作りの山場、挽き肉を腸につめる作業に取り掛かる。

 

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料理、ソーセージに使われる腸というものを見たことがあるだろうか。

何もかもを抜き取られた調理用の腸というものは、大体毛糸ほどの太さの長い糸のようなものだ。感触は全く違うが。

 

「さぁ、次はこれをここに入れるのよ」

 

「こ、ここに!?」

 

「そうよ、どうかしたかしら?」

 

「こ、こんなにせまいのに入らないよぅ!」

 

「大丈夫よ、その為に用意しておいたこれを使えば…」

 

ショタ化したことで知識を失った一刀にとって、そんなに細く細かい腸の切り口に挽き肉をつめることなど不可能であると感じられた。

実際何の道具も使わず素手で行うなど不可能であるが、逆に言えば専用の道具さえあれば行えるのだ。

そのために、大人の一刀がホットドッグを食べたいと言う思いから記憶の中から知識をひねり出し真桜と共同で作り上げた道具を華琳は用意していた。

その機能は先端が細くなった金属の棒を腸に通し、それを押し広げた状態で抑え、中に挽き肉をつめていくという道具、器材だった。

 

「ぅわぁ、お姉ちゃんの…くぱぁってなった」

 

「ね?だから大丈夫って言ったでしょう。さ、入れてみなさい」

 

「う、うん…」

 

おっかなびくびくと、華琳に道具を支えてもらいながら肉を詰めていく一刀。

が、これが思った以上に力を必要とする。非力な一刀としてはかなり力を籠めて行う必要があった。

詰め込まれていく速度はかなり遅く少しずつであることに不安を覚える一刀だが、それを感じ取った華琳が宥めにかかる。

 

「そう、そうよ。ゆっくり、ゆっくりね。急いで入れてしまうと傷ついてしまうからね」

 

「うん。き、きをつけるね」

 

挽き肉をつめ続ける一刀。その途中に一刀が気付く。加工調理用に用意されている腸は糸状になっていて、

入り口があるならば出口もある。このままいくと反対側からはみ出ることに気付く。

 

「そう、上手よ一刀くん」

 

「お、お姉ちゃん!?もう…もう出ちゃうよお!」

 

「ふふふ、慌てなくてもいいのよ。こうしてしまえば…」

 

華琳は腸の先端を結び絞める。そうすることで腸が膨らむほどに挽き肉がつめられていく。

適度な太さと長さにつめられたら分岐部分となる箇所でまた結んでいく。

その作業を繰り返していくと、やがて最後の分岐点に差し掛かる。

風船を膨らまし続けていると不安を感じるように、華琳の手で押さえられている先が膨れていくのを見て不安を感じる一刀。

 

「お姉ちゃん!もうパンパンだよぉ」

 

「ぅふふ、これでいいのよ。後はこうすれば…」

 

「ぅわあ!?」

 

鮮やかな手さばきだった。パンパンに挽き肉が詰まった腸を僅かにこぼすことも無く道具から引き抜き、

膨らんだ状態を崩すことなく結び絞めおおせた。思わず驚きの声を上げる一刀。

 

<pd>

 

「さぁ、後は仕上げよ・・・・・・・・・・・・どうかしら、一刀くん」

 

料理も終盤、後は茹で上げるのみとなった。

置いてある竈で出せる最大の火力によって出したお湯に投入すること数分。

投入当初は沈んでいたソーセージが茹で上がる目安と言わんばかりに浮かび上がってくる。

 

「う〜ん〜なんかね、ぷかぷかしてるの」

 

「そろそろいいかしらね…ほぅら、御覧なさい。一刀くんのこれ、こんなにも太くて、硬くて、大きくなってるわ…ね、触って御覧なさい」

 

鍋から取り出し、分岐点で切っていき、切り分けたうちの一本を箸で挟んで掲げて見せる。

それから、息を吹きかけてある程度冷ましてから一刀に完成品を見せる。

 

「う、うん…っあ!?」

 

「あらあら、そんなに驚かなくても良いのよ…」

 

が、おっかなビックリ、触って熱さにまたビックリしてソーセージを落としてしまう。

すぐさま華琳はそれを拾うが、落としてしまった罪悪感からか一刀は落ち込みそうになっていた。

そんな一刀を安心させるために、食べ物を無駄にしてしまったわけではないのだと、拾い掴んだソーセージを食べようとする。

 

「あ、お、お姉ちゃん…そ、それきちゃないからダメだよぅ」

 

「大丈夫よ、これは一刀くんのだもの、汚いことなんて無いわ。それじゃぁ、いただこうかしら」

 

「ぁ、あ、だ、らめーー!?」

 

一刀の制止に止まらない華琳を、一刀は急いでというより慌てて止めようとして思わず噛みながら大声で止めにかかった。

 

 

 

…と、いうのが扉の向こうで行われていたやり取りであった。

 

その後に関しては、まぁ簡単に言うとみんなで一刀くんをおいしくいただきましたと言うことで。

間違えた。一刀くん(と華琳)が作ったソーセージを皆でおいしくいただきましたと言うことで。

 

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〜あとがき〜

 

ショタ一刀のお祭巡り 華琳√に入れる内の一話 いかがでしたでしょうか?

 

さて、読者の皆様はどんな想像あるいは妄想を広げてくれましたかな?(ニヤソ

 

とりあえず、今回は表現と制限の限界に挑戦してみました。

 

あくまで全年齢対象の範疇に収めたつもりだったんですが…ちょっと不安もあったり…

 

まぁ、最近のアニメを見ていたらこの辺りの表現やら制限やらがあやふやになってしまいますね。

 

朝夕はともかく深夜アニメの表現と言ったらどんどん過激になっていって、

 

それはもう嘆かわけしからんことこの上なく…でも若干期待してしまっていたり、な〜んてねwww

 

 

 

さて、今後の予定ですが、仕事やら勉強やらで執筆時間があまり取れず、

 

今回の話も休憩の合間に書けた一話をとりあえず投稿したんですが、

 

本来であれば他のショタ一刀シリーズと同様、同伴権を得る競技とその後の祭期間の話を書くんですが、

 

この話以外が思いつかず書くことも出来ずこんな形での投稿に相成って。

 

ショタ一刀シリーズは何時書けるのやら…

 

最近はどちらかというと現代恋姫の方がメインになりつつあるし。

 

そっちの方も、ただでさえ執筆時間が無い状況で次が何時になるのやら…

 

ちなみに、この話は休憩の合間などに書いていって、総合計約30分で書き上げました…

 

 

と、次の予定がほとんど未定な状態です。

 

ちょっと考えているのが、多くの読者と感想とネタと案を求めてハーメルンでも投稿しようかと検討中。

 

共同で現代恋姫を書いているルサナさんの許可は得ましたけど、

 

もう一人の共同執筆者である狼さんの許可はまだ取れていないのでなんとも…

 

まぁ、気長にやっていきますので、温かく見守っていただけたら幸いです。

 

 

 

それでは、この辺で…

説明
どもども、お久です。

とりあえず、生存報告をかねて格段に減少した執筆時間の中で書き上げた一話を投稿いたします。

タイトルを見て分かるとおり、ショタ一刀シリーズの華琳√の中に入れる予定の内の一話です。

楽しんでいただけたら幸いです。
では、どうぞ…
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コメント
ふむ、意外とネタであることは看破されてしまうものなんですね。まだまだ修行不足であることを実感させられた…(MiTi)
ネタがあることは分かっていたけれど、正体を突き止めることができなかったので、盛大に華琳さま×ショタ一刀くんで妄想させていただきましたありがとうございます←(神余 雛)
料理をしてるまでは想像できたんですが、何を作ってるかは当てられませんでした。水餃子かと思ったけど、その作業で「くぱあ」とかの作業は当てはまりませんでしたし・・・次の投稿を楽しみにしてます。(一丸)
何かしらのネタなのは直ぐに解ったんだが、その正体までは突き止められなかった…不覚(峠崎丈二)
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