新訳 死神の過去〜青年期〜
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「お初にお目にかかります、劉備殿。」

 

目の前でどっしりと構える三人。

 

向かって右側に、大柄で力自慢といった見た目の張飛殿。

 

向かって左側に、長く綺麗な顎鬚を蓄えている関羽殿。

 

その中心に、髭が薄く耳が非常に大きくニコニコ笑っている劉備殿。

 

一見平和そうにも見えるが、圧力が凄く、ただそこに居るだけなのに恐怖を感じてしまう。

 

「おぅよ、お前が――か。良い面構えしてんじゃねぇか。」

 

「兄者、その言葉遣いは何とかできませぬか。」

 

「ガハハッ、関羽兄よぉ。そいつあぁ劉備兄には無理な相談ってヤツだぜぇ。」

 

この三人はやはり仲が良いようで、義兄弟の契りを結んだというのは嘘ではないようだ。

 

「しばらく私はこの新野に留まらせて戴こうかと思っております。そのため新野に駐屯されている劉備殿はどのような御方かと思い、この場に参上させていただきました。」

 

劉備殿にそう言うと、劉備殿は目をカッっと見開き、顔をこちらへと近付けて言った。

 

「ほほぅ、なるほどなぁ。だったら俺らももう少しここに駐屯してるつもりだし、お前もここで俺らを見定めてみろよ。」

 

「はっ、是非そうさせていただきます。」

 

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とは言ったものの、既に黄巾の乱が起き、世は乱れ始めていた。

 

何か月も留まっている時間は無い。

 

そのため私はある策を実行した。

 

まず劉備殿は今の世の陣営の中で、将が少ない部類の陣営に入るだろう。

 

特に文官は少ないし、文官なら喉から手が出るほど欲しい現状であろう。

 

ならば、必ずどこかで私を仲間にしようと誘いをかけてくる。

 

その誘いを利用し、劉備殿を量ってみよう。

 

その程度の策だが、成功すれば相手のことが良く分かるし、早く分かる。

 

私は母を早く楽にしてやるため、金が必要なのだ。

 

乱世を平和にするのも夢だが、早く母に恩返しがしたい。

 

そんなことを考え、策を実行へと移していった。

 

 

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「おっ!――、一杯どうだい?今日は良いのが入ってんだよ。」

 

早速その夜やって来たのは劉備殿だった。

 

右手に持つ酒瓶をこちらに見えるように上げ、酒に誘ってくる。

 

それに対して僕は夜空の見える小さな丘の上に居た。

 

漢詩を綴り時間を潰し、劉備殿が詩に興味があるなら余計に話しかけてくるだろうと思い、星を見ながら考えていた。

 

「ならば是非。」

 

私は策通りに劉備殿の誘いに乗っかる。

 

私の隣にドカッと座り、拳ほどの大きさの杯をこちらに渡してくる。

 

「ほれ。」

 

「すいませぬ。」

 

劉備殿はその杯を受け取ったのを見ると、酒瓶を傾けギリギリまで酒を注ぐ。

 

私は一気に杯を傾け飲み干す。

 

「カカッ、良い飲みっぷりじゃねぇか!だったら俺もっ!!」

 

劉備殿はもう一つの杯に酒を注ごうとするのを私は止め、私が酒瓶を持ち劉備殿の杯に酒を注ぐ。

 

「すまねぇなぁ!んぐっ、んぐっ、カァーーーッ。きっついがうめぇなぁ!」

 

「流石良い酒ですな。劉備殿の目もお高い。」

 

その後も話をする。

 

そして夜がどんどん更けていった。

 

劉備殿はどんどん上機嫌になっていく。

 

ここまで来たならもうすぐ。

 

そろそろ流れを変え、量らせて貰わねばな。

 

「おぅ、お前は良い奴だからよぉ!俺の自慢の馬を見せてやるよ。まさか、ここまで気が合うたあ思わなかったぜ。」

 

劉備殿はバッと立ち上がり、こちらを見て言う。

 

 

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「立派な馬たちですな。」

 

「そうだろ、そうだろ!!……でもなぁ、一匹だけなんでか調子の悪い奴が居てな。俺を嫌ってんのかなんでか、乗ってもヤル気をだしてくんねぇのよ。」

 

劉備殿は端の方の一頭を指差し、残念そうに言う。

 

量るなら今ほど好機は無いでしょう。

 

「……この馬は凶馬です。乗る人を必ず不幸にします。」

 

「なぁっ、マジかよぉ。」

 

もちろん私にはそんなのを見る目などない。

 

大嘘だ。

 

「しかし、その禍を未然に防ぐ手もあります。」

 

「へぇ。」

 

劉備殿は興味津々といった様子でこちらを見る。

 

「この馬をしばらく将の誰かに預けておくのです。そして、その者が禍を受けた後に返してもらえば心配ありませぬ。」

 

将に渡すというのなら、劉備殿の今までの仁徳や善は偽善。

 

将のために渡さずというのなら、様々な者を率いる身としては下。

 

答えを聞かせていただきましょうかね。

 

劉元徳。

 

「へぇ、つまりアイツらにコイツの悪いやつを擦り付ければ大丈夫っつぅ訳か。」

 

「まぁ、簡単に言うと。」

 

やはり偽善か。

 

所詮はこの時代に生きる人間であったというだけ。

 

私はこの程度には仕えたくはない。

 

「……ハッキリ言わせてもらう。お前、帰りな。」

 

「っ!?……何故か、聞かせていただけますか?」

 

「俺はよぉ、お前をもっと良い奴かと思ってたんだ。

 

俺は関羽のように頭もよくねぇし、張飛みてぇに力が強いわけでもねぇ。

 

だけどよ、俺はアイツらの兄で、アイツらを引っ張ってんだ。

 

こんな世からしたら擦り付けるのが当然かもしれねぇけどよ。

 

こんな世からしたら甘っちょろい考えかもしれねぇけどよ。

 

俺はアイツらや、兵の一番天辺に座ってる猿山の大将みてぇなもんだ。

 

でもそんな猿でもな、仲間に擦り付けて悠々と生きて行こうなんざ、考えちゃあいねえ。

 

仲間ならよ、腐ってるよでも綺麗な世でも、一緒に超えるもんじゃねぇのかい?

 

例え俺がこいつに乗って落馬して死にかけてもよぉ。

 

俺の周りには助けてくれる子猿共が居るんだよ。

 

だからなぁ、そんな考えのするお前と俺のような大猿は合わねぇんだ。

 

俺はそんな考えは好きじゃねぇ。

 

勝手な意見だが、俺はそう考えてる。

 

だからお前は群れには加えられねぇな。」

 

驚いた。

 

ただただ驚いた。

 

最初はニコニコ笑って後ろの二人に守られるただの人形かと思ったが、大猿だったとは。

 

「く、くはははっ。ハハハハハハハハハハハハハッ。」

 

「お、おい。なんで笑うんだよぉ。」

 

「くくっ、申し訳ありませぬ。今のは劉備殿を量らせて戴いたのです。私には馬を見る目など一切ありませぬ。」

 

「はぁっ?」

 

「まさか、ここまで心の強き人だとは思いませんでした。劉元徳殿。今までの非礼、お許しいただきたい。」

 

「見定めって訳か。いいぜ。非礼は許そう。」

 

「そして、私を猿にしてくだされ。劉元徳殿。」

 

「猿か。他の兄貴猿はこえぇぞ?」

 

「望むところです。この私の智謀、貴方様のために振るいましょう。」

 

私は地面に片膝を付け、頭を垂れる。

 

「面白れぇ!やっぱお前は面白れぇなぁ!!いいぜ、お前は今日から猿山を人にしな!!」

 

「それはまさか……。」

 

「おうよ!!軍師になって、猿山の頭脳になりなぁ!!頭は俺だが、俺に中身を与えてくれ、――!!」

 

「っ!!承知しました!!私が劉備陣営の軍師となり、この身、劉備様のために!!」

 

 

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「――!!やべぇぞ、やべぇぞ!!」

 

「どうかしたのですか?」

 

軍師として働き始めて少し経ち、関羽殿や張飛殿、趙雲殿と仲が良くなり、時々共に酒を飲みあう中になった時。

 

仕事を割り振られた私室でしていると、劉備殿がいきなり扉を壊しかねない勢いで入ってきた。

 

「曹操んとこの曹仁が宛の城から攻めてきてんだ!!」

 

「早いですね……。数は?」

 

「五千だ!!こっちは絞っても二千しかいねぇぞ!!」

 

「なるほど、なら余裕で勝てますね。」

 

「そうなんだよ!!余裕に……って、はぁ?」

 

部屋で地団駄を踏んでいた劉備殿はこっちを見る。

 

「何言ってんだよ!!向こうは二倍以上だぞ!!五千だぞ!!五百じゃねぇんだぞ!!」

 

劉備殿は、仕事をしている僕の机をバンバン叩くため、墨が僕の顔に跳ねる。

 

「わかってます。相手が五千なら二千で十分。いや、余るかもしれません。」

 

「はげぇ!?何言ってんのか分かってんのかぁ!!五千だっつってんだろうがぁあ!!」

 

劉備殿は机をひっくり返す。墨も木簡も崩れ落ちる。

 

「……これでは仕事も進みませんね。では皆を集めて策を……いや戦い方を言い、曹仁殿を撃退しましょうか。誰かある!!」

 

「はっ!!」

 

「将の皆さんを軍議の場へ収集してください。」

 

「かしこまりましたっ!!」

 

「お、おい。策じゃなくて戦い方ってどういうことなんだぁ?」

 

「ククッ、まぁ軍議で言いますよ。」

 

 

 

 

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結果から言うと戦は劉備軍の大勝だった。

 

関羽殿、張飛殿、趙雲殿の力で曹仁の軍は分断され、曹仁以外の将は三人に討ち取られ、曹仁軍全軍混乱となり、あっという間に勝ってしまった。

 

「ただこれからです。」

 

「む?これからというのは、どういうことなのですかな?」

 

「ガハハッ、そうだそうだ。曹仁の五千はもう倒したんだ。何がこれからなんだぁ?」

 

「五千も削ればそうそう手を出してこないでしょう。曹操軍なだけに。」

 

上から関羽殿、張飛殿、趙雲殿。

 

確かに五千を削り、将も何人も倒し、大勝した。

 

いや、してしまった。

 

「勝つのは良いですが、大勝したのがいけませんでしたね。」

 

「「「?」」」

 

「ま、いずれわかりますよ。」

 

疑問を顔に出す、武闘派三人。

 

すると足音が部屋の外から聞こえてきた。

 

そして少しするとまた扉が壊れるかと思うくらい、勢いよく開かれる。

 

「――!!やべぇぞ、やべぇぞ!!」

 

「わかっています。」

 

今回は流石に策が無いと敗北してもおかしくないですからね。

 

「またお前はそんな……って、今度は分かってんのかよ!!」

 

「どうかしたのですかな、兄者?」

 

「三万だよぉ!!」

 

「ガハハッ、何が三万なんだ?劉備兄。」

 

「敵軍だよ!!」

 

「敵軍?どこかで戦が起きていて、それの合計の兵の被害が三万とかですか?それが他勢力にバレるとは注意が散漫ですな。」

 

「曹仁の軍が三万の兵を引き連れて攻めて来たんだよ!!」

 

「「「はぁっ!?」」」

 

やはり、最悪の結果になりましたか。

 

これは……賭けになりそうですね。

 

「さ、三万!?何かの見間違えじゃないのか、兄者!!この前は五千だったんだ!!いくら負傷兵や時間のおかげでこちらも兵を増強できたとは言え、一万も満たないぞ!!」

 

「ガ、ガハハッ、流石に俺らも三万相手に単騎はきついなぁ。」

 

「この城を落とされれば逃げる場所などありませんぞ!!あぁっ!!三万という数のせいで、良い洒落も思いつきませぬ!!」

 

「ど、どうすんだぁ!!――!!なんか策はねぇのかぁ!!」

 

「……無いことは無いですが、厳しいですね。」

 

「あばばばばばばばばば。」

 

「兄者が泡を吹いて倒れたぁ!!」

 

「でも、戦略のおもしろさは成らざることを成すところにあるのですよ。劉備殿。」

 

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「許さん。俺に恥を掻かすなど許さんぞぉ!!覚悟しろよ劉備めがぁ。後悔させてやるわ。」

 

「曹仁様、劉備の新野が見えました!!」

 

「よぉし!!皆、※八門金鎖の陣※を組めぇ!!」

 

「「「「「おぉーーーーーー!!」」」」」

 

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※八門金鎖の陣※

八角形で反時計回りに休門・生門・傷門・杜門・景門・死門・驚門・開門と分かれている陣。

中心に大将が居ることで全体の指揮を執る。

生・景・開門は吉、傷・休・驚門で痛手を負い、杜・死門では滅びると言われている。

非常に強い陣ではあるが、それと同時に非常に難しい陣。

少しのことですぐに崩れる。

この陣を使ったのは曹仁や諸葛亮のみと言われているほど難しい。

 

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「なぁ、本当にこれで良いのかぁ?」

 

「まぁ、最善ではあります。」

 

「……お前には苦労かけてばっかだなぁ。」

 

「何を仰いますか。私は劉備殿の頭脳なのです。劉備殿が自分の頭脳を使うのは当然の事です。」

 

「カカッ、そうかぁ!!ならお前は今度から自分のことを、私じゃなく俺って言いな。なんか他人行儀だし、内にはよわっちそうな奴はいねぇ。――も、少しは強そうに見せなぁ。昔撃剣やってたんだろぉ?」

 

「子供のころに少しですけどね。……俺ですか。」

 

「ん?不満かぁ?」

 

「いえ、嬉しいのです。」

 

「カカッ、そうかぁ!!お、さっそく趙雲が突っ込んだぞ!!」

 

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「まったく、軍師殿も無茶を仰る。生門から景門へ駆け抜けるなど。しかも五百の騎兵のみ。ここまで難しいと……血が滾るではありませぬかぁ!!皆のもの!!必ず生き、敵を一人でも多く殺し、奴らの陣形を崩してやろうぞ!!」

 

すぐ前には三万の兵。

 

新野の方へ向かっているため、真正面では無く斜めから突っ切る。

 

「「「「「おおーーーーーーーーーーーー!!!!!」」」」」

 

「我についてまいれ!!」

 

愛馬に乗り、駆け抜ける趙雲。

 

その後ろに五百の騎兵。

 

生門部分の兵を吹っ飛ばし、中心の曹仁を抜き去り、景門へと駆け抜ける。

 

最初は脅えていた騎馬隊や趙雲だったが、生門を抜けたことにより自信が付き、どんどん敵を薙ぎ払う。

 

「ハハハッ、軍師殿の言う通り、まさに生門、景門は吉だ!!これならもう一度、景門から生門へと向かい陣を徹底的に崩すぞ!!」

 

「「「「「おおーーーーーーーーーーーーー!!!!!」」」」」

 

往復する趙雲隊。

 

景門、生門はほぼ壊滅。

 

だが、三万ほどいる軍は二門を壊滅させても数はまだまだ劉備軍を上回っている。

 

これでもまだ勝てる。

 

曹仁はそう考えていた。

 

しかし、新野に居る兵は劉備、――の命令で波状攻撃をかけ、あっという間に三万もの曹仁軍は一万へ。

 

流石にこのままでは危ないと思った曹仁は、宛へと引き返した。

 

「は、ははは、やった。やったぞ。我々は役目を果たしたんだ……。あとは関羽殿と張飛殿次第。五百で三万を崩したのだ……やったぞぉおおおおおおお!!!」

 

 

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「糞がっ、糞野郎がぁ!!必ずあいつは俺の手で殺す!!劉備ぃ!!」

 

「そ、曹仁様!!」

 

「なんだ馬鹿者がぁ!!」

 

「そ、それが宛が……宛が……」

 

「宛がどうしたってんだ!!」

 

「宛が関羽と張飛に乗っ取られています……」

 

「なっ、なぁぁああああああああ!?」

 

「軍師の――の策だそうです……。宛は完全に占拠され、この負傷した状態で行っても敗北するかと……。」

 

「俺らが戦ったのは劉備の全軍では無かったのか!?確かに宛には兵はあまり残さず、攻めに全軍使ったが……。」

 

「陣形を崩した趙雲は五百、波状攻撃した兵は四千だったそうです……。」

 

「三万も連れていたのに、四千五百にボロボロにされたぁ!?……糞ったれぇ。糞ったれどもめがぁ!!劉備も――も関羽も張飛も趙雲も他の将も兵の一人まで!!許さぬ、許さぬぞぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」

 

 

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「ほぅ、曹仁が。」

 

「はい。三万もの兵を四千五百に大敗。宛も失い、やはり愚者ですな。」

 

「いや、曹仁もある程度は出来る男だった。それを破る劉備軍が天晴と言ったところだろう。」

 

「軍師の――の策だそうです。」

 

「なるほどぉ。欲しいのぅ。その――とかいうの。是非下に加えたいのぅ。」

 

「そこで一つ策があるのですが……」

 

「ほぅ、申せ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大変じゃぁ、大変じゃぁ!!」

 

「あら、どうしたんですか?村長さん。」

 

「曹操様がお主を都へ招いて話がしたいと言っとるんじゃぁ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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何も知らない私はその時、大勝を皆と祝っていた。

 

「カカッ、見たかぁ、あの曹仁の顔!いかにも馬鹿面って感じだったなぁ!!」

 

「いやぁ、勝利の後の酒は美味い!!勝利を肴に今宵は朝まで呑みましょうぞ!!」

 

「ガハハッ、戦だ!!酒だ!!勝利だぁ!!」

 

「いやぁ楽しいですな!!次の戦にも行くさぁ!!私は叫べるがこの呑まれている酒は叫べんなぁ!!」

 

「おい!!――も呑めよぉ!!」

 

「では、俺も頂きます!!」

 

「カカッ、それで良いんだ!!」

 

 

 

 

 

 

 

まだこの後の大波を俺は知らなかった。

 

いや、知っていても何もできなかったのかもしれない。

 

 

 

 

 

それから私は、俺は、僕は

 

 

 

 

 

 

 

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『狂い』始めた。

 

 

 

 

 

説明
投稿遅くなってすいません。
いやぁ、最近忙しくてねぇ。
次回で死神の過去終了で本編へ復帰します。
※ちなみに、もうすぐお気に入り100人なので100人になったらとりあえずかゆーFXを再投稿し、公開しようと思っています。
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コメント
金球さん 男だらけの方だと萌えはしないけど、戦になると燃えるね。赤壁的な意味じゃなく。(ぺぺぺ)
↓謳い文句は「俺より熱苦しい/男臭い/声のでかい漢に愛に逝く」で決定、となると呂布「腹が減った」、チン球「甲斐性なしが」ですか。萌えないね。(禁玉⇒金球)
nakuさん まぁ、本編じゃないからなぁ。でももう男だけでも良いんじゃないですかねぇ?(ホモ)(ぺぺぺ)
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