真・リリカルなのは 第十一章 機動六課設立編 第十三話 奪われたレリック |
はやてに事実を知らされ、急いで古の森に戻る カイト
そして、それこそが奴の作戦だった
そう、ガジェットの作成者にして、レリックを狙う犯罪者
そいつの名はジェイル・スカリエッティ
嘗て、アンノーン型兵器バルガミドレイセスを使い、なのはを墜とした張本人である
彼は最高評議会に枷を付けられ、言いなりになっていた
何時かは自由になれると信じて…………………
スカリエッティはアレのことは知らない
求めるべきロストロギアはただ1つ
そう、レリックだ
今回はガジェットを完全に囮にしたのだった
全く違う場所にガジェットを出し、機動六課をレリックから遠ざけた
新型のガジェットの試運転を含めて
そしてレリックは今、スカリエッティの手の中にあった
スカリエッティ「ご苦労だったね、トーレ」
トーレ「いえ」
スカリエッティ「ククク、思いのほか上手くいったね」
あの程度の囮に気づかないなんて…………………
天城カイト、そしてFの遺産
スカリエッティ「私をがっかりさせないでくれたまえよ?」
ウーノ「しかし、今回の奴らの動きは異様でしたね」
特にカイトは行ったり来たりとしていた
スカリエッティ「ああ、まるで古の森を守っているかのようだった」
トーレ「あの森に何かあるのでは?」
スカリエッティ「そうかもしれないね、だが今は興味がないよ」
運が良いのか、アレに興味を示さない スカリエッティ
管理局としては幸運だろうか
ウーノ「所でドクター、何故レリックを集めるのです?」
レリックを集める理由をウーノ達は知らないようだ
スカリエッティ「それは後のお楽しみだよ。まぁ脳みそが邪魔してくるかもしれないが」
トーレ「ドゥーエ姉さまが奴らを抹殺するまでの辛抱です」
ウーノ「ええ、奴らが死ねば枷は外れる」
彼女達の仲間の1人ドゥーエという女性
彼女は1人、最高評議会抹殺の為、管理局へと潜入している
スカリエッティ「私の方でも枷を外せるように何と研究しているのだがね」
トーレ「今は、ただレリックを集めるだけですか?」
スカリエッティ「そういうことだね」
トーレ「なんとも歯痒いことです。目的の過程は出来ても、達成は出来ないかもしれないなど」
スカリエッティ「トーレの場合は、早く六課の連中と戦いたいだけだろう?」
トーレ「いえ、決してそんなことは…………………」
心の内を見透かされ、焦る トーレ
スカリエッティ「まぁ時期に戦うようになっていくさ………………………ガジェットだけでは少々厳しいからね」
チンク「では漸く我らの出番と言うわけですね? ドクター」
小さな少女が部屋に入って来た
片眼を眼帯で隠している
スカリエッティ「ああ、チンク…………………もう少し数を増やしてからだけどね」
チンク「妹ができるわけか…………………悪くない」
スカリエッティ「所で、目の調子はどうだい?」
チンク「大分、片目だけでの戦闘に慣れました」
眼帯の方を抑えながら、大丈夫である事をアピールする チンク
スカリエッティ「それは何よりだ」
トーレ「それにしても、お前は強情だな……………………眼球ぐらい、直してもらえばいいものを」
チンク「いや、この傷は私の甘さによるものだ…………………だから、この傷は取っておく」
チンクの右目は、とある戦闘で負傷したのだ
スカリエッティならば、簡単に修復できるがチンク本人が拒否した
理由は先の通りだ
トーレ「全く……………………」
チンクの強情ぶりに呆れる トーレ
クアットロ「チンクちゃんに傷を付けた魔導師………………使えると思いませんか? ドクター」
スカリエッティ「ん? どういう意味だい? クアットロ」
クアットロと呼ばれたメガネの女性も部屋に入ってくる
クアットロ「あのゼストという魔導師、中々強いですよね? なら少しだけ改造して、新しい命を吹きこむのですよ。優秀な駒になりますよ?」
スカリエッティ「ククククク、毎回面白いことを思い付くね」
クアットロ「お褒めに預かり光栄ですわ」
お辞儀をする クアットロ
スカリエッティ「ゼスト・グランガイツについては君に任せよう」
クアットロ「はい、楽しみにしていてください」
クアットロは頬笑みながら、部屋を退出する
ウーノ「よろしいのですか?」
ウーノの表情には曇りがあった
スカリエッティ「ああ、様子見と行こうじゃないか」
ウーノは何故か、妹にあたるクアットロを警戒しているようだ
トーレ「さて、私も体が鈍ってしかながない。付き合え、チンク」
チンク「いいだろう、今日こそは勝たせてもらう」
トーレとチンクも部屋から出ていく
会話からして、恐らく戦うのだろう
ウーノ「やれやれ、もう少し緊張感というもの持ってほしいものです」
スカリエッティ「ククククククク、個性が強くて面白いではないか」
ウーノ「そういうものでしょうか?」
スカリエッティ「さて、早速新しい戦闘機人を創ろうとしよう」
そう言って立ち上がる スカリエッティ
ウーノ「随分急ぐのですね?」
スカリエッティ「ああ、何しろ機動六課には私の目的が多すぎるからね」
ウーノ「禁忌のベルカ、そしてFの遺産」
スカリエッティ「それだけじゃないさ」
ウーノ「???」
スカリエッティ「槍を持った少年が居ただろう? あれは確か、大分前に創られたクローンだ」
エリオの事であろう
ウーノ「あれもFですか」
スカリエッティ「そうだろうね」
しかし、わからないのが影を使う少女だ
Fの遺産にそっくりだったから、あれもクーロンだと思うが完全なFではない気がするな
アマルの事を言っているのだろう
彼女はまだ謎の部分が多い
スカリエッティ(クククク、まぁ大方 管理局の奴らには、Fに嫉妬して、適当にクーロンを創ってみる輩が沢山いるからね)
ウーノ「ドクター、1つ気になったことがあるのですが……………」
スカリエッティ「何だい? ウーノ」
ウーノ「戦闘機人はドクターが考案し、開発したものですよね?」
スカリエッティ「それがどうかしたかい?」
ウーノ「あの青い短髪の子は………………」
スカリエッティ「流石だね、よく気が付いたよ ウーノ」
青い短髪の子……………スバルを指しているのだろう
ウーノ「やはりアレも戦闘機人なのですね?」
スカリエッティ「ああ、まぁ少し違うけどね」
ウーノ「というと?」
スカリエッティ「アレはタイプゼロだ」
ウーノ「????」
スカリエッティの言っている意味がわからない ウーノ
タイプゼロという聞いた事がない単語に戸惑っているのだ
スカリエッティ「本来、戦闘機人は人間を改造しているのは知っているね?」
それを見かねたのか、スカリエッティはタイプゼロの説明をする
ウーノ「勿論です」
スカリエッティ「あのタイプゼロは、まだ私が奴らの駒になる前に創ったものでね。ある女性の遺伝子から創ったのさ。戦闘機人のモデルといった所かな」
ウーノ「無から創ったということでしょうか?」
スカリエッティ「いいや、彼女のクローンを創ってから改造したのさ。2人ね」
ウーノ「では、何所が我らと違うのでしょうか?」
全く以って違いがわからない ウーノ
スカリエッティ「改造のやり方と言えば分りやすいかな」
ウーノ「改造の仕方?」
スカリエッティ「まぁ私もまだまだ未熟だったというわけで、完全に改造しきれなかったのさ。故に不完全だ………………どちらかと言えば人間に近い形状さ、なんと言っても成長するからね」
ウーノ「我らもある程度は成長しますが?」
スカリエッティ「ほんの微々たるものさ、君達の成長はね。しかし、タイプゼロは人間のように成長し、最終的には衰えていく」
ウーノ「なるほど」
かなり人間に近いというわけだ
逆にウーノ達は年齢に関しては人と大分異なっている事がわかった
スカリエッティ「だが、最近タイプゼロのメリットに気づいてしまってね」
ウーノ「何です?」
スカリエッティ「簡単な話しさ。成長するということは、強くなれるということだよ」
ウーノ「確かにそうですね」
スカリエッティ「トーレやチンクは、よく戦って成長しているように思えるが、ただお互いの動きを把握しただけにすぎない。全体的なステータスは変わらない」
ウーノ「では、ある意味脅威ですね」
タイプゼロの事を理解した ウーノ
成長する戦闘機人
それが敵として居るのだ
スカリエッティ「しかし、生きているとは思わなかったな」
ウーノ「そのモデルの女性は?」
スカリエッティ「君も知っている人物さ、クイント・ナカジマだよ」
ウーノ「なるほど、面影があります」
スカリエッティ「クイントの血を色濃く受け継いだクローンを改造すれば、素晴らしい戦闘機人ができると思ってね」
ウーノ「もう1人は?」
スバルがタイプゼロと言う事はわかった
しかし、もう1人居る筈なのだが………………
スカリエッティ「さぁね? 管理局の何所かに居るかもしれないね………………是非とも手に入れたい」
スカリエッティは、まるでおもちゃを欲しがる子どもの様な顔をする
スカリエッティ「取り戻したいのさ、タイプゼロを!」
あの短髪の方はセカンドだな…………………ファーストを含め、何としても!
スカリエッティ「ククククク、まさか嘗ての実験体が私の敵として現れるなんて………………ああ、はやり人生とは楽しい!!」
この状況すらも楽しむ、狂気のスカリエッティ
またも、なのは達の前に立ち塞がるのか!!
この小説ではスカリエッティは完全に悪者ですね……………
そして、クアットロを警戒するウーノ
姉妹の仲は良いとは言い切れない模様です
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お待たせしました!十三話です! | ||
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