魔法少女リリカルなのはStrikers ダメ人間の覚悟 |
第三者 Side
透「ハァー・・・・」
ユーリ「せ・・・・・先生・・・・・」
ユーリを片腕で抱えている透の目は白く無意識でしか行動していなかった、無くなった左肩から大量の出血が起こり、そんな状態の透をユーリは不安な目で見ていた。
そして先程蹴り飛ばした緋村と取り巻きの女がゆっくりと立ち上がった、相当のダメージを抱えた状態で。
女性局員3「イッテテテ、何だよアイツ・・・・全っ然弱ってねぇじゃねぇか」
女性局員2「うっ・・・まさか、まだこれだけの力を隠してたって言うの?」
取り巻きの二人の女性局員はバリアジャケットと防壁で多少は軽減出来はしたが、それでもかなりダメージを負ったようで立っているのもやっとといった感じだった。
緋村「クッソ!・・・・んの野郎ォ!」
女性局員2「ご主人様!ご無事ですか!?」
緋村「無事なわけあるかよ!?何であんな屑一人止められねぇんだ!!テメェ等の所為で俺様のユーリが奪われちまったじゃねぇか?!」
女性局員2「も、申し訳ありません!」
女性局員3「ス、スマネェ・・・・」
緋村はイラついた状態で自分の取り巻きに当り散らしていた、特に自分は何もしておらず、ただ不意打ちで倒した(と思った)だけなのに・・・・と周りの男性局員は思った。
緋村「オラッ!テメェ等!何してやがる、さっさとあの野郎をぶっ殺して俺様のユーリを取り戻して来いよ!!」
自分の部下に透を殺害するよう命令を下す緋村。
男性局員3「ちょ、ちょっと待ってください緋村隊長!?殺すって・・・・上からは捕縛命令しか出ていないんですよ?!殺害命令は出てないんですよ!?」
緋村「俺様が許可するって言ってんだ!いいからあの雑種を殺せってんだ!!」
男性局員全員(む、無茶苦茶だ・・・・あの隊長・・・・・)
だが、それでも逆らう事はしなかった、何故なら彼等は一度緋村に対し痛い目にあっているからである。
以前にも似たようなことがあり、緋村がなのは達と会おうとした時、急遽自分の部隊に傷害事件を起こした犯人グループを捕まえるという任務が入った為なのは達には会えず任務に行く羽目になったしまった。
そして犯人と遭遇し捕まえれる状況だったのだが、その時緋村はなのは達に会えなかった腹いせ犯人グループを殺せだの痛めつけろと部下達に命令を下した、女性局員は全員緋村に対し忠実な為いかなる理由があってもその通りに実行するが、逆に男性局員は緋村の日頃の職務怠慢という汚点に嫌気がさしていた為やや反抗的だった。
その中で男性局員の一人が緋村に対し「そんな命令は聴けない」と言った、するとその局員は緋村のレアスキル『王の財宝』の攻撃と魔力強化を最大にしたパンチをモロに喰らい、入院する羽目になり消えない恐怖を一生残したまま管理局を辞めたという事件が部隊内で起こっていた・・・・・・ちなみにその時の事件は緋村の取り巻きの一人のメガネ女が「そんな事実は無かった」と言って闇に消していた。
そんな恐怖が周りの男性局員にもあり、自分達もそんな風になりたくない・・・・と思っている、ではどうするか・・・・本来ならやりたくないが人間自分が可愛いとよく言ったもの、従わざるを負えない・・・・・・逆らったら自分に緋村のとばっちりが来てしまうから。
緋村の指示で全局員が透にデバイスを向け砲撃魔法を一斉に浴びせだした、透とユーリの目の前には彩色豊かな砲撃が飛んで来ていた。
透「っ!」
透は半分近く失っている意識の中でユーリを抱えた状態で『瞬歩』を使い森の中へ逃げて行った。
緋村「ゼッテー逃がすな!ユーリを人質に取ってんだ!ユーリを撃った奴は俺様が串刺しにしてやるからなぁ!?」
そして自分達の周辺に砲撃を一斉に仕掛け森が一気に戦場・・・・・では似合わない、会う言葉と言うのであれば・・・・そう駆逐と化し、森は焼け野原状態となった。
『瞬歩』で逃げていた透だったが砲撃の爆風に巻き込まれ着地することが出来ず吹き飛ばされ、尚且つユーリまで離してしまった・・・しかし代わりに意識は若干ではあるが戻った。
ユーリもいきなり吹き飛ばされた為受け身をとる事が出来ず地面を数回転がってしまい透と離れてしまった。
ユーリ「あうっ・・・・ぅ・・・・・」
緋村「オラァァッ!!誰だ今ユーリを巻き込むような攻撃をした奴は!?ユーリが怪我しちまうだろうが!!??」
緋村は撃った本人を探そうとしていたが、こんな乱射していては誤爆や誤射はあって当たり前だった。
透「・・・ぅっ・・・・・ぅぅ・・・・・・ユー・・・・リ・・・・」
透は少しではあるが、戻った意識の中でユーリの名を呼んだ。
ユーリ「ぅ・・・・・・ハッ・・・・・先生!!しっかり!」
ユーリも飛ばされたとは言え、透に抱えられた状態だった為衝撃自体はあまり無くダメージは少なくて済んだ。
そして起き上がったユーリは急いで倒れている透の下まで戻り抱えようとした、しかし当の透は頑としてそれを拒否した。
ユーリ「なっ・・・何でですか先生?!今こんな状態じゃぁ何も出来ませんよ!!今はとにかく逃げる事を考えないと!」
透を心配するユーリに対し、透は地面を見つめ何やら考えているようにも見えた、すると透はユーリの頭を撫で始めた。
ユーリ「な、何ですか?こんな時に・・・・ちょ、こういうのは後に「じゃな・・・」・・・え?」
透「今は・・・・・逃げんと・・・いけんね・・・・」
透はユーリの頭を撫でながら逃げる事を決意していた、それを知ったユーリは満面の笑みを浮かべた。
ユーリ「っ!ハイッ!!なら、早く行きましょう!!アイツ等程度の砲撃なら私の防壁で「お前がの」防ぎま”ガシッ”すってぇえ!?」
ユーリが緋村の部隊の砲撃を防ぐことを伝えようとすると突然透がユーリのバリアジャケットの襟を掴み上げた。
ユーリ「ちょっ?!何するんですか!先生!!今はこんなことをしてる場合じゃぁ・・・・・」
透「わかっちょる・・・・・じゃけど・・・・・お前は巻き込めんわ・・・・『真空逆十字』」ヒュンヒュン
訳の分からない事を言いながら透は『真空逆十字』を斜め上に描いた・・・・・・ある一点に狙いを定めて。
ユーリ「・・・・何をするつもりですか?!先生!私は先生の側に!!」
必死になって透の手から離れようと暴れるユーリだったが、力の差は歴然・・・・たとえ魔力で強化されても透の方が圧倒的だった。
そんなユーリを尻目に透はユーリに言葉を贈る。
透「・・・・お前が俺の為に・・・・助けようとしてくれとるんは分かる」
ユーリ「だったら!!」
透「けど、それは今じゃねぇんよ」
ユーリ「え・・・」
透「今はまだ・・・・の、助けてくれるんなら・・・・・もうちょい後じゃって・・・・じゃけぇ今は・・・お前は・・・・・アイツ等の方におってや!!」
襟を掴んだ状態で透はユーリの耳に顔を近づけボソボソと何かを呟いていた。
ユーリ「!!!」
それを聞いたユーリは目を大きく開き驚いた表情を浮かべた、そんなユーリにお構いなしで透はユーリの耳から離れた。
透「俺さぁ、こんな風に身代わりになろうとしちょるけど・・・・結構ビビりじゃけぇな、ホンマは捕まりたくないし死にたくも無い・・・・じゃけんお前を逃がすことにした・・・・自分でも言っとる事が可笑しいことくらいわかっとるけどの」
そしてすぐに『真空逆十字』の先へとユーリを投げ、そして十字の中心を蹴る態勢に入った瞬間。
透「・・・・・・じゃけぇ、後は頼むで!!今さっきの事をアイツ等にも伝えて、そんで・・・・俺を助けてくれや・・・・・・・・ほいじゃぁ・・・『俺を』頼むで!!」ニッ
ユーリ「っ・・・先生!!」
透「『ソニック・トルネードォォォォ』!!!!」
心配するユーリを無視し透は緋村たちがやるようなニコポなるモノでは無く、満面の笑顔でユーリに押し付けるような形ではあったが意味深な事を頼み込みユーリに向けて『ソニック・トルネード』を発動させた。
ユーリはトルネードに巻き込まれている中でも透の名を呼ぼうとしたが、荒れ狂うトルネードに中々呼ぶことが出来ず、ただトルネードに巻き込まれて飛ばされるだけだった。
『ソニック・トルネード』を発動させ終えた透は後ろを振り向いた、すると緋村の部隊が近くまで来ており全員がデバイスを透の方に向け臨戦態勢を取っていた。
かくいう透は緋村が放った『王の財宝』の残骸ともいえる、地面に刺さっている武具を適当に右手で抜き取った。
透「まったく・・・・・こういうのって発動したら消えるモンじゃねぇんか?そうじゃなかったとしても、消しとけって話じゃろうに・・・・じゃけぇこうやって俺に利用されるんじゃっつーに」
透が抜き取ったのはなんの変哲もない槍だった、ただ透は基本的に殺しはしないので槍の刃がついている部分を『二重の極み』で粉砕し持った、何故ヤクモにしないのかと言うと理由は簡単、刀の状態だとリーチに差があり過ぎるし、何より替えがきかないことだ。
透「オッホンッ!・・・ペッ!・・さぁ〜ってとぃ、ほいじゃぁヤーさんみたいじゃけど・・・うちの子泣かした落とし前、きっちり付けさせてもらおうかいのぉ」ギロッ
緋村以外「ぅっ・・・・」ビクッ
透「それと、先に謝っとくけど・・・・俺基本的に女は殴ったりとか攻撃はせんのんじゃけど、今回はそうも言ってられんけぇ痛かったらスマンね」
透は持っていた槍を強く握りながら緋村の部隊を睨んだ、すると緋村以外の局員全員は透の迫力に飲まれてしまい怯んだ。
透「さぁ・・・・・・死にてぇ奴から・・・・かかって来゙いっ!!!!」
ハルカ Side
いきなり透の叫ぶ声が聴こえてきて、私達は急いで透と緋村がいる森へと飛んで行った、かと思えば今度は・・・・・
透『何しとんじゃゴラァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!』
という言葉が聴こえ、しかもかなり減ったと思ってた魔力も一気に膨れ上がっていった。
ハルカ「今の声って・・・・・透しかいないけど・・・・しかもかなりキレてるっぽいし」
シャッハ「しかしこう言っては失礼ですが、片腕が無い状態で大量の出血、そしてあの緋村一等空尉の攻撃を浴びては良くて意識不明でしょう・・・・そのような状態でどうやってこんな・・・・」
レン「・・・・・先生ならやる」
ハルカ「その通り、透はキレた時はとにかく手が付けられなくなるほど暴れるわ・・・しかもコレがまた広島弁だからアイツの言葉が普通に怖いのなんのって・・・・・昔うちのクラスの男子とそうなりかけたし」
といっても基本あの馬鹿二人だったけど、その度に私とかなのは達が止めに入ったけどね。
シャッハ「ハ、ハァ・・・そのヒロシマベンとやらがなんなのかは分かりませんが、とにかく彼は自分が怒りの状態だと、たとえそれが怪我をしてもやり抜くと?」
ハルカ「そう・・・・・あの声からしてそうなって、まず間違いないでしょうね」
私はシャッハに透の性格について話していると森の中から爆発音が聴こえた、音の原因は緋村の部隊の全員が問答無用で森中に砲撃を放っていたからだった。
ディア「な、何をしているのだ・・・あれは・・・・・・・」
ディアーチェが目を見開いた状態で現状を把握しようとしているけど、普通は無理・・・・・私でも分からないモノ・・。
だけどその理由がすぐに分かった、透はユーリを抱えた状態で『瞬歩』を使ってひたすら避けながら緋村たちから離れていた・・・・・大方緋村がユーリを自分の物にしようとして透に阻止されたことに腹を立ててあぁやって攻撃してるんでしょうね。
しかし『瞬歩』を使っている透はその攻撃を避ける為にドンドン私達から遠ざかっていく。
アリシア「・・・・て透がどんどん私達から離れてっちゃうよ!?」
ハルカ「っとそうね、早いとこ追いかけないと」
それから私達は急いで透を追いかける為に緋村たちの部隊にぶつからないように・・・・・・というか気付かれないように迂回して飛んだ。
ヴァイス「何で迂回してんスか?」
ヴァイスがわざわざ迂回したことについて聞いてきた、まぁ普通そう聞くわよね。
ハルカ「迂回しないと流れ弾にあたるかもしれないし、他の部隊とは極力合流するのは避けたいっていっても、ぶっちゃけアイツともう一人には関わりたくないし・・・・・・・・・それに私達と透がココにいるのってアイツ等はおろか他の部隊も知らない筈よ」
ティーダ「そう言えば、彼等はどうやってココに来れたんでしょう?」
ハルカ「そこが分かんないのよねェ、まっ・・・どうせ普通じゃないルートで情報を「ハルカ!!」仕入れってどうしたのよアルフ」
いきなり後ろの方にいたアルフから呼び止められ、後ろの方を向いた。
アルフ「ア、アレッ!アレッ!?」
アルフが指差した方向を見ると私達の数m先に竜巻が森の中から空に向かって飛んでいくのが見えた、それもただの竜巻じゃなくよぉ〜く見てみるとその竜巻の中に人影が見えたような気がした。
ユーリ「キャァァァァァ!!!」
レヴィ「ア・・・・アレって、ユーリじゃないの!?」
シュテル「ですが、何故ユーリがあの中に?」
ギンガ「それに、あの竜巻って・・・・」
フェイト「考えるのは後!」
なのは「うん、今はとにかく救出しよ!」
私達はユーリを助けようと追いかけようとしたけど、すぐに竜巻は消えユーリも運よく私達の方に投げ出されたため、飛んで来たユーリをアルフがキャッチしてくれた。
ユーリ「ぅ・・・・・・ん」
シャマル「・・・・・大丈夫、どこもぶつけた訳じゃないから安心して」
ディア「オイしっかりしろユーリ!何があったのだ?!」
ユーリ「ディ・・・ディアーチェ・・・ゴメンナサイ・・・せ・・・・先生が・・・・・1人で残るって言って、私を逃がそうとさっきのトルネードの中に放り込まれて」
ディア「!・・・で、では・・・師は・・・・・まだ」
私達がが森の中を見ようと瞬間、突然森の中から爆発や木々が倒れるのが見えた。
すずか「な、何!?」
疑問に思うすずか、だけどその正体は分かっている・・・・・・透だ。
透が森の中で暴れている・・・これは見なくても容易に想像が付いた、それも魔力をかなり放出した状態で、透のいる位置に偶に赤黒い魔力の柱が立っていた。
するとリンディさんとゲンヤさんから通信が入った。
クロノ「母さん?どうしたんですか?」
クイント「何かあったの?」
リンディ『えぇ・・・今透君がどうなっているかは?』
ハルカ「見えはしないんですけど、大体は予想は出来ますよ・・・アイツが暴れてることくらいは」
リンディ『正解・・・・・なんだけど・・・・』
通信越しのリンディさんの表情が暗い、隠してる・・・というか言い難そうな顔だった。
ハルカ「リンディさん?」
ゲンヤ『言い難のも無理もねぇ・・・・・というか、こいつぁ実際見てもらった方が早いかもなぁ』
リンディ『そうですね、エイミィ!それと機動六課の通信班!至急彼女達に映像を!』
エイミィ アルト ルキノ『『『了解!』』』
そして私達の方にもアースラやクラウディアで映っている映像が流れ来た、その映像に映っていたのは・・・・。
棒状の武器を手にしながら緋村の部隊の局員を無茶苦茶に殴り飛ばしていっている姿が映っていた。
透『オォォォォォォ!!!』
一振り、また一振り右手で棒を振る、すると一振りで1〜4人の男女の局員が吹き飛ばされていった。
棒を振りまくる透の顔は前髪があり過ぎて若干分かりづらいんだけど、それでも時折見える顔は怒りの表情が見て取れた。
透『ゼヤァァァァァ!!!』
ある程度攻撃した後、透は比較的人数が多い所に入ると一気に魔力を解放、その衝撃波で局員を吹き飛ばした。
ゲンヤ『こんな調子でさっきから全然止まる気配が無ぇんだよ』
リンディ『本来なら動ける筈はないんだけれど、何が彼を動かしてるんでしょうね?』
そう二人が行っている間に透が持っていた棒が砕かれてしまった、透は棒っきれを投げ、腰に差してある刀を抜いた。
そんな中緋村が木々の間から出て来た、手には剣のデバイスを持った状態で。
緋村『このコソ泥野郎・・・・俺様の『王の財宝』から盗みやがって・・・・・・・それに不意打ちをかますなんてヨォ、この卑怯モンがぁ!!』
全員(お前が言うな!!)
緋村『だがしかし、もうそんな卑怯な手なんざぁ喰らうかよ!オリ主の俺様にはもう効『ウラ゙ァ゙ァ゙』”ドゴンッ!”がばぁっ!?』
ひょっこり出て来た緋村だったけど喋ってる間に一気に近付いてきた透に回し蹴りを顔面に喰らって森の中にリリースされてった。
女性局員3『いっつつ、さっきはやられちまったけど、もうやられたりはしねェぞ!』
次に透の前に立ちはだかったのは剣状のアームドデバイスを持った女の局員だった、見るからに物理攻撃を得意としていそうなかんじだけど。
女性局員3『っしゃおらぁぁぁ!!』
彼女は持っていた剣を振りかぶった、見た目は隙だらけだけど周りの援護射撃の所為で隙を突くことが出来ないでいた、透は相手の援護射撃を避けずに寧ろ自分から彼女に向かって走った。
そして彼女の剣が透の横っ面を捉えようとしたけど、透はガードも避ける事もせず彼女を剣ごと持っていた刀で振り抜いた。
彼女は砕けた刀身と一緒に他の局員達と一緒に地面に倒れた。
ヴァイス「ス、スゲェ・・・・」
ゼスト「あんな状態で・・・・よく動くものだな」
薫子「それに透君には吸い取っちゃう力があるし、それにいざとなったら『すり抜け』が・・・・って、そう言えばすずかちゃん・・・・あのすり抜けの装置って解除してるの?」
すずか「うん・・・というかさっきの戦いで壊れちゃったんだけどね」
すずかはそう言いながら手の甲を見せた、手の甲に何かあったんだと思うけど火花が少し飛び散っていた。
そんな事をしているうちに、透の方に砲撃が撃ち込まれた・・・・・透はさっきの女性局員との戦闘で若干隙が生まれていた。
透の事だから動こうともせず、ただすり抜けるか、もしくは吸い取るかするだろうと私は想像していた・・・・・・・・・・しかし、現実は違った。
”ドンドンドン!!”
透『ぬがッッ!!!』グラァッ
全員「えっ!?」
私達は驚いた、今まで・・・・・と言っても見たわけじゃないし相手にしたわけじゃないけど、透は戦っていた時は基本『すり抜け』か『吸収』・・・最悪『弾く』くらいはしていた。
そしてついさっきの砲撃はまさにそれらをやる絶好の回避チャンスだった、だけど透はそれらを一切やらず全弾直撃だった。
なのは「何で・・・・・今・・・・普通に喰らってたよね?」
フェイト「うん・・・・そう見えた」
アリシア「・・・・・まさか、魔力が残ってないとか?」
リニス「それは無いでしょう、それでしたらさっきの衝撃波や魔力の柱なんかは出せないはずです」
透が何故使わなかったのか・・・・・・・もしかしたら使えなかったのかもしれない、だけどいくら予想してもしっくりくるものがないから余計に分からなくなってきた。
私達が不安な目で見ている中、透は砲撃を喰らいながらも倒れそうになった所を踏みとどまり、そのまま敵の中に突っ込んで行きさっき同様局員を薙ぎ倒していった。
透『アァァァァァ!!!!』
女性局員8『来ないでェェ!!』ドォォン!!
一人の女性が透に向け砲撃を放ち、それを透はモロに頭に喰らった。
透『ぐぁぁっっ!!』
女性局員8『はっ・・・・やった・・・』
透は頭に喰らいそのまま仰け反って地面に倒れそうになった。
透『ッ!!!』グッ!
女性局員8『えっ??!!』
透『ウァァッッ!!!!』ダッ
女性局員8『こ・・来ない・・がぁぁぁっ!!??』
透は倒れるモノだと思い込んで油断していた女性局員だったけど、透がまさかの再度の踏みとどまりを見せ自分の所にきて攻撃をしてくるとは露にも思っておらずあっけなく倒されてしまった。
それからも透は相手の攻撃を喰らいながらも、自分も攻撃し倒して行くという事の繰り返し・・・・そんな捨て身の攻撃を続きていくと、ゲンヤさんからこんな言葉が飛んで来た。
ゲンヤ『コイツ・・・・まるで鬼神だな』
鬼神・・・・・その言葉に私は・・・私達は納得がいった、今の透は何をされても決して膝を折る事はしない・・・・鬼気迫る勢いで戦っていた。
ヴァイス「・・・・・・スゲ」
透『オ゙ォ゙ォ゙ォ゙ォ゙!!!!』
エリオ「・・・・・・・凄い」
プレシア「でもこんなデタラメな事をしてたら、絶対にガタがくるわよ」
ハルカ「今のアイツは、ただ身体が動く限りでの攻撃をしているだけでしょうからね」
はやて「・・・・・・・どっちにしろ、早(はよ)救出せんとアカンってことなんやろ?」
ハルカ「そゆこと!じゃぁ・・・・・ちょっと危険だけど、あの中に行「オォーイ!」くわ・・・・よって・・・くっ・・・・まさか、もう来たの?!」
私は声がした方向を向くとそこには緋村と同じくらいいてほしくない奴、榊の部隊の姿・・・・164部隊があった。
164部隊・・・・・・・この部隊は緋村の部隊より信用無いくらい裏のある部隊なのよね。
Side Out
透「ハー・・・ハー・・・・・ハー・・・・・・・っ・・・ハー・・・ハー・・・・・」
ヤクモ『マスター・・・・』
ユーリを逃がしてからずっと戦い通しで息をするにも喉が苦しく、しかも息をしようとすると決まって血の味しかせん・・・・・かなり重症と見た。
俺の身体・・・・・いや、それ以上に俺を心配するヤクモ等の声も気のせいかと思うほど意識が遠くなりかけとった。
女性局員109「こ・・・・こいつ・・・・何であんな状態で動けるのよ!?」
女性局員110「知らないわよ・・・・・しかも私等女にも容赦なくぶちのめしてくるし・・・・」
割と冷静な男性局員(の、わりに俺達男には手加減してんのか知らねェけど、あのクソ隊長以外の男の局員のほとんどは女と比べても軽傷で済んでるんだけどな)
俺にビビったんか緋村の部隊の連中は徐々に後ずさりしだした、今回はなのは達同様女であろうと容赦なくぶちのめしたけぇな・・・・ちなみに俺はホモやらゲイ的なモノじゃないけぇな!!!!
緋村「オラァァ!!」バキィッ
透「ごぁっ!!」
気ぃ抜いとった俺の横からさっきブッ飛ばした緋村が俺に向かって右ストレートを放ってきた、かなり威力があってなんとか踏ん張ったんじゃけど次喰らうとかなりマズイことになる。
俺は緋村の奴を見ると、なんとアイツの顔に向けて蹴りを喰らわしたのに、緋村の奴の顔には一切傷が無かった・・・・それ以上に身体やバリアジャケットがまるで新品みたいに綺麗でおったのが不思議じゃった。
それよりももっと驚いたことに、緋村の奴の容姿が変わっとった、赤い髪の緋村の髪が逆立って『金色』に変わっとって、更に身体の周りから金色のオーラが出とった。
透(これって・・・・・アレじゃん?『スーパーサイヤ人』なん?もしかして)
緋村「へっへっへ、俺様のもう一つのレアスキル『スーパーサイヤ人』にさせた事は褒めてやるが、死んで後悔させてやるぜ!!」
俺の予想をドンピシャで緋村の奴が全〜部喋りよった、いらん事言わんでええのに・・・・アイツも死亡フラグ立たせやすいんかのぉ?
女性局員210「ご主人様が来てくださったわ!!」
女性局員208「御身体の方は大丈夫ですので?!」
緋村「ハッ!俺様を誰だと思ってやがる!んなことより、あの野郎をさっさとぶっ殺すぞ!(あんなもんレアスキルの『瞬間回復』で治ったっつーに・・・ウッヒャッヒャッ、転生者の中で唯一俺だけが多くの特典、レアスキルを身に付けることが出来たのは美味しすぎるぜ・・・・まぁFateシリーズの宝具を一通り貰いはしたけど、何故か『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』だけ無かったのは気になるぜ・・・・まさか神の野郎渋ったんじゃねぇだろうなぁ?)」
緋村が復帰した事で緋村の部下(主に女)がまたやる気を出し始めた、じゃけど俺がやる事は変わらん、出来るだけアイツ等が逃げれる時間を稼ぐ・・・・・・こいつ等からなるべく遠ざけんといけん!
透「ドォォォォッ!!!」ブンッ
俺は緋村に対して大振りの右フックを顔面に入れた。
緋村「ハッ!こんなクソ遅ぇ攻撃、避けるまでもねェ!!」ガシッ
じゃけど俺のフックは余裕で受け止められた、やっぱ『スーパーサイヤ人』になったんは伊達じゃなかった・・・・ってーか見た目だけじゃなかった。
緋村「オラァっ!今度は俺様の番だぜ!!」ドゴッ
透「んぐっ!!」メキメキッ
緋村の蹴りが俺の右の脇腹に入った、多少骨に響いたんじゃけど思ったほどの威力は無かった、『鉄塊』を会得しとっても使うまでも無かったくらい。
俺は蹴られながらも踏ん張って、緋村の左側頭部に左ハイキックを思いっきり入れた。
透「ゼヤッ!」ヒュンッ
緋村「ぐはっ!!」バキィッ
綺麗に入った蹴りを見事に喰らった緋村はまたも木々の中にふっ飛ばされていった、意外にあっけなく終わった。
透「ハー・・・・・ハー・・・・・・残るは・・・・・・・お前等「テメェ、もうくたばれ」っ!!”ボグゥッ!”うがぁぁ!!??」
目の前におった緋村の部下に狙いを定めようとした瞬間、背後から誰かの声が聴こえたけぇ急いで振り向こうとした瞬間、そいつに背中を殴られたか蹴られたりされた。
俺は前のめりになったけど、刀でなんとか支えて踏ん張る事が出来た。
そして改めて俺を攻撃した奴が誰なんかを確認した・・・・・・・・・・その人物は、榊 凶夜だった。
ただ榊の奴は変なオーラを身に纏っての登場じゃったんじゃけどな。
男性局員129「さ、榊隊長?!何でこんな所に?!」
榊「アァン?んなもん決まってんだろ、テメェ等がだらしねぇから俺等が出張ったってんだよ」
突然の榊の登場に緋村の部隊の局員達が驚いとった所からすると、榊の部隊がココに来ることは最初から無かった感じに聴こえる。
緋村「っつっつつ・・・・あん?!何で貴様がココにいやがんだ?!榊!!」
榊「よぉクソ緋村、なんだぁ?森ん中から何で出てんだ〜?あーそうか、テメェあの雑魚にやられてたんだな・・・・まぁ俺が来たからにはあんな野郎瞬殺だけどな」
緋村「ケッ、余計な真似すんな!俺様があんな野郎に敗けるわけねぇだろうが!さっきはいきなりの不意打ちでやられただけだ・・・・ま、こんな奴俺様の『コレ(スーパーサイヤ人)』のもう一段階上げた状態で余裕だ!」ドォォンッ!!
緋村が両腕をクロスにしながら一気に腰の左右に両腕を引くと、纏っとったオーラから電流が帯びて髪も少しまとまった気がする・・・・・あれはたぶん、『スーパーサイヤ人2』じゃろうなぁ・・・。
榊「無理すんなよ、テメェが使うものなんて所詮見た目だけだろ?俺の『咸卦法(かんかほう)』でもう一度仕留めてやるよ」ブワッ
榊も何かをするんかと思ったけど、いきなり魔力と気を混ぜ合わせたと思ったら、俺がやれんかった『咸卦法』をやりだした・・・・・今のこいつ等からかなりの力が感じられる・・・・・こんな俺で時間稼ぎになるんか?
俺が悩んどる間に、緋村と榊は自分等で口論を開始しとった。
緋村「大体貴様なんかいらねぇんだよ!!貴様いい加減になのは達から嫌われてるってわかんねぇんのか?!」
榊「それは俺のセリフだ!なのは達はテメェなんかに護られたくはねぇって言いたいのが分からねぇのか?!」
透(いやぁ・・・こいつ等って実年齢は知らんけど、20歳になっても喧嘩するとか・・・・しかも喧嘩内容がどれもバカみたいなもんばっかじゃし)
緋村「アイツ等は照れ隠しになってんだから素直に言えねぇだけなのが分からねェ程貴様は馬鹿なのかよ!?何度も言うがアイツ等は俺様の嫁なんだ!いい加減わかりやがれ!!」
榊「それはこっちのセリフだ!テメェは自分の所の女で事足りてるじゃねぇか!?なのは達から鞍替えしたってことなんだろ?!それでなのは達はテメェを避ける様になったんじゃねぇの?その点俺はアイツ等一筋だからな、ただ今はこのクソ犯罪者の所為で会えないからな・・・・スゲェ寂しがってたぜ」
緋村「んなわけあるか!?大体あの女共なんて俺様の駒にしか何ねェよ、それになのは達なら絶対に俺様の所に来るからな・・・・・いや・・・・・なのは達だけじゃねぇ、スバルやティアナ・・・・ギンガだってそうだ・・・アイツ等は俺様に惚れてるに違いない、それにキャロだってそうだ」
榊「何を寝ぼけた事を・・・なのは達やスバル達・・・・・ましてやシュテル達も俺にもう夢中なんだよ、テメェなんかは眼中に無い・・・いい加減気付け!」
透(いや〜・・・・・無理ありすぎじゃろそれ)
緋村「さてそれはどうかな!?今はあーやって俺様に気の無い素振りしてるけどよ、どの道このクソ踏み台犯罪者をぶっ殺せば・・・アイツ等は完全に俺様に惚れる・・・・・そしてなのは達は!!俺様に!自分達の初めてを捧げるに違いない!!俺様はそんななのは達をずっと可愛がってやるのさ!!」
透(・・・・・・・・・・あ゙?)
今・・・・・・・緋村の野郎・・・・・・・・・・・何つった?・・・・・・血が無さ過ぎる所為か耳まで遠くなってしもぉちょるわ。
榊「それは無いな!アイツ等は俺の物だ、アイツ等の初めても・・・・何もかも俺のモノとなるんだよ!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・テメェ等ぁ゙ぁ゙〜・・・・・・・・・・・・。
ハルカ Side
全員「・・・・・・・・・・・・・・・・」
リンディさんとゲンヤさんから送られてきた映像を見ながら私達は透の下に向かおうとしてたんだけど、途中榊の部隊が割って入って来ていきなり
榊(回想)「アイツは俺が仕留めてやるから、なのは達はココで俺の帰りを待っていな」ニコッ
ってキモく笑って透の方に行った、しかも透の死角になる部分に行って透が横を向こうとしたら問答無用で殴り飛ばした。
私達は榊の所の部隊の局員に止められながら映像を見ていた、そして榊の卑劣な行為にキレそうになりながらも、なんとか平静を保って急いで透の所に行こうとした・・・・・・だけどすぐにまた止まる羽目になってしまった・・・・アイツ等のあの悪夢のような言葉を聴くまでは。
緋村『そしてなのは達は!!俺様に!自分達の初めてを捧げるに違いない!!俺様はそんななのは達をずっと可愛がって!永遠に愛してやるのさ!!』
榊『それは無いな!アイツ等は俺の物だ、アイツ等の初めても・・・・何もかも俺のモノとなるんだよ!!』
この言葉を聴いた途端、私達機動六課の全員が言葉を失った・・・・・・まさか戦闘中・・・・いやそれ以前にあんな気色の悪い言葉をよくもまぁあんな平然と吐けるわよ・・・・・・緋村に至っては部下がすぐ近くに居るってーのに・・・・まぁ榊の部下も私達の近くでかなり引いてるけど・・・。
なのは「な・・・・何を・・・・・・・言ってるの・・・・2人は・・・・」
フェイト「き・・・・・気持ち・・・・悪い・・・・」
アリシア「わ・・・・・・私も・・・・うっっぷっ!」
シュテル「というか・・・何故私達も・・・・・」
レヴィ「僕アイツ等キモいから嫌〜い!!」
レン「レンも大嫌い」
ディア「不愉快以外の何物でもないな」
榊『まぁ今は忙しすぎてお互いそんなことも出来ねェけどな、コレが終わればアイツ等を可愛がってやらねぇと・・・・カリムとシャッハも入れてやらねぇと可哀そうだな・・・・・クッヒッヒッヒ』
シャッハ「な・・・・何故私とカリムまでもが・・・」
ハルカ「アイツ等・・・・・透じゃなくて、アイツ等の方が遥かに犯罪者じゃない・・・・・」
緋村『響子もかなり美人になってたなぁ・・・義兄である俺様の為に日夜美しくあろうと頑張ってやがったか・・・・・ここまで手ぇ出さないで良かったぜ』
響子「――――」ビキッビキッ
響子の名前が出た途端私達は響子を見たんだけど・・・・・・何とも言えない顔してたわ・・・・ただ言えるのは・・・・血管がものっ凄い浮き出まくってたわね。
レヴィ「ヒィッ!?」ビクビクッ
キャロ「ヒゥッ!?(やっぱりまだ慣れないよぉ{泣})」ビクビクッ
響子の何とも言えない顔を見た子供等はかなり怯えていた、まぁ血管を浮き出した女って普通いないし、居たらいたでそれも恐いし・・・・ね。
ともかく私達があの大馬鹿野郎二人の言葉を(偶々だけど)嫌々聴いていると、誰か別の声がコッソリと聴こえてきた。
???『・・・・・・・・・・・やぞ・・・・』ボソッ
緋村『?・・・・・あ゙ぁ゙?何だ踏み台野郎』
緋村が透の方を向いて何かを聴いていた、もしかして・・・・・いや、もしかしなくてもさっきの声の主は透だったの?
透『・・・・・・・・・・・・・じゃねぇんやぞ・・・』ボソッ
榊『聴こえねぇなクソ野郎・・・・・オリ主である俺に対して生意気な奴だぜ』
緋村『言ってろ救えねぇ雑種、オリ主は俺様だけだ、テメェはアイツと同様ただの踏み『アイツ等はお前等のモンじゃねぇんやぞぉぉぉぉぉ!!!!!!”ブワッ!!”』っ!!なっ?!』ビクッ
榊『な・・・何だコイツ』ビクッ
いきなり緋村の言葉に挟んで透が大声を出した途端、透の魔力が一気に膨れ上がった。
透『アイツ等はお前等のモンじゃねぇ!勝手に自分等の物したようなこと抜かすなやぁぁぁぁぁ!!!!!』
どうやら透は私達の事でキレたようだ、その所為で透の魔力が一気に流れ出たようだった。
流石のあの大馬鹿共も透の力にビビッてるようだけど・・・・・てゆーか透の激怒っぷりにこっちの連中もかなりビビッてるんだけど。
榊『・・・ハ・・・・ハッ!所詮雑魚か!?そのザマで俺と対等な口を利けると思っているようだな・・・・・・身の程を知れ!!』
緋村『悪い足掻きをする雑種の典型的なパターンだなこりゃ、流石にいきなり魔力を上げたのには驚いたけど、雑種にしては中々いいほうだがよぉ・・・・・・貴様なんざぁ今から瞬殺にしてやらぁ!!』
あの大馬鹿共は自分等のデバイス・・・・榊は剣型のデバイス・・・『セイバー』を持ち、緋村も変わった形の剣型のデバイス『乖離剣エア』こと『ギルガメッシュ』を持ち、透の方に向けて構えた。
榊 緋村『『そして!なのは達は俺様の(俺の)物だぁぁぁぁぁ!!!!!!』』ドォォォォォォン!!
透『じゃけぇ!!・・・俺の好きな”ボソッ”・・・っ・・・・・アイツ等を・・・・・・・大事なアイツ等を・・・・・・・物みたいに言うなやぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!』ドォォォォォン!!
榊と緋村がまた変な事を言いながら魔力を全開にし、そして透も自分の思いの言葉を発しながら魔力を全開にした。
三人が思いっ切り魔力を出した所為か、三人が居る位置・・・・繋げたら丁度正三角形になりそうだけどそれぞれの頂点の部分に金色と銀色、そして赤黒色の魔力の柱が天高く伸びていた。
ちなみに透の言葉に私達女性陣は全員顔が真っ赤だったのは内緒・・・・・・・私もだけど。
ただ気になったのが響子だけが何故か、他の女性陣と違って無表情・・・・・しかも目に光が無かった。
ハルカ(何で?)
Side Out
俺は二人に対してモノスッゲェ睨みまくっとった、理由は簡単・・・なのは達の事を辱めるようなことを言ったり、何よりも自分達のモノ・・・・・つまりなのは達の事を者扱いにしやがった・・。
俺の嫌いなモノの中でベスト5に入る事をあの二人は言いやがった、聞きようによっては物って言ってもいい場面はあるじゃろうけど、あんな言い方をした後じゃぁ納得は出来ん・・・・・故に俺はキレた。
緋村「榊、貴様ァ!!何故『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』を貴様が持ってやがる!?」
榊「馬鹿かお前は!?コレが俺のデバイスに決まっているからだろうが!!」
緋村「チィッ!あの神が言ってたことはマジだったのか・・・・・アイツが俺より先に取ったという事か・・・・」
榊「ハンっ!お前の事だ、どうせコレが欲しかったんだろうが・・・・ザマァねぇなぁ!?」
二人は俺を完全に無視して勝手に会話を始めやがった。
まぁ俺にとっては好都合、俺は魔力を放出しながらも出来る限り手足に溜めて二人を一瞬で片付ける用意をした。
じゃけどここで俺は一つ、あることに気付いた。
俺がおる地面から何やら妙な気配を感じた、俺は『ナルト』みたいに仙人の危険感知能力があるわけじゃぁ無いんじゃけど、それに似た感じで俺も独自の危険感知能力っぽい物はある・・・・要は勘みたいな?
地面を何かが張っているような感じ、それも一つじゃなく二つじゃった。
透(っ!!・・・このままやったらマズイ!?)
俺はある事に気付き、急いで右手を振り上げ、思いっ切り地面を殴った。
透「『武技雷迅・潜影』!!!」ドォォォン!
緋村 榊「「!?」」
『武技雷迅・潜影』・・・これは『ゼノギアス』のキャラ『フェイ』が使っとった『武技雷迅』を強化した技、まぁただ単に地中に潜っちょる相手に対して魔力、又は気で地面に圧縮を掛けて押しつぶすっちゅーただの力技、他にも用途はあるんじゃけど・・・・・今は説明せんでええか。
地面を殴った直後、どうやら当たりじゃったようで俺はすぐに自分がおる場所から緋村達が居る方へと飛んだ、すると俺がおった場所から爆発が起き、俺はその爆風を利用して緋村達の方へと向かった。
じゃけど、二人に向かって行く俺に、緋村達は結構エゲツない事をしてくれやがった。
榊「雑魚の分際で、俺に騙し討ちとはな!だがそうはさせねぇぜ!!」
緋村「雑種がやる事なんざ、所詮同じことの繰り返し・・・・俺様に不意打ちなんて真似をしようとした罰は受けてもらうぜ!!」
二人はそう言って持っとるデバイスを構え、そして・・・・・。
榊「喰らえ!!『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』!!」
緋村「消えろ!!『天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)』!!」
二人が放った攻撃・・・・俺も見た事がある『Fateシリーズ』の『セイバー』と『ギルガメッシュ』がそれぞれ放った最強の一撃、この二つの攻撃が今俺に向かって一直線に放たれとった。
もちろん、俺にそれを防ぐ術なんぞまったく無く・・・・・・・・。
透「ぅがぁぁっ!!!???」
俺は二人の攻撃をほぼゼロ距離で喰らってしもぉた。
二人の攻撃は見た目通り、そして名前の通りかなり強力じゃった・・・・・・・けど、我慢出来ん程のモノでもなく、俺は二人の攻撃にふっ飛びながらもなんとか片足を地面に付け思いっ切り地面を蹴り、緋村と榊の所まで飛んだ。
透「っせゃぁ!!」ドガッ
俺がいきなり出て来た事に対処しきれず、次のアクションが起こせん二人がおった。
まず俺は緋村の胸目掛けて押すように蹴った。
緋村「がっはぁぁぁ!!!」
次に榊の方に行こうとしたんじゃけど・・・・・・。
榊「緋村のクソ野郎を倒せても、俺はゼッテー無理だなぁ!!『魔法の射手・連弾・光の199矢(サギタ・マギカ セリエス・ルーキス)』!!」
榊の手から白っぽい色の魔力の弾が俺に向かって飛んで来た、さっき撃ってくる時に聴こえた魔法の名前からして、アイツは『ネギま』の魔法を何故か習得しちょる・・・・・もしかしたら、コレがアイツのレアスキルなんかもしれん・・・・・・か?
ともかく、100以上もある魔力弾が俺に向かって容赦なく飛んで来たけど、俺はガードも避ける事もせず、ただひたすらに榊の所まで突っ込んで行った。
透「あぁぁぁぁぁっ!!!!」
榊「なっ?!コイツ・・・俺の攻撃の中を無防備に突っ込んできやがった!?」
無数の魔力の弾が俺の身体全部に当たりまくりながら俺は榊の所を目指した、そして榊に近付いた俺はある異変に気付いた、地中を這っとった『何か』がすぐ近くに来とったことに俺は即気付いて、俺は榊を蹴ったり殴ったり・・・・ましてや投げるのを止めた。
俺はヤクモからライラにシフトし榊の胸の中心を右手で思いっ切り押した、その際にちょろっと魔力の衝撃波を出しながら突き飛ばした。
榊「うぉっ?!」
榊は俺の行動に驚いた、もしくは分からんかったんかは知らんけど、俺に突き飛ばされて受け身も取らず背中からぶっ倒れとった。
俺は二人が俺より離れた位置におるのを確認すると、安堵した・・・・・・戦っとる最中じゃっつーのによぉ・・・。
俺はコイツ等が確かに許せんかった、許せんかったけど・・・・・俺は・・・コイツ等の事を・・・・・。
しかし、俺はそれより先考える事は出来んかった、何故なら・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
”ドゴォォンッ!!”、”バクンッ!”
俺は地中から現れたガンダムヘッドにまたも食われて・・・・・というか咬まれてしもぉたけぇ・・・・・・しかも胸から上が出た状態で。
透「がっ!・・・・・・」
俺はガンダムヘッドに咬んだままの状態で地面を這ってどっかに連れて行こうとしちょる・・・・って言っても、大体予想は出来ちょるけぇ分かるんじゃけどね。
俺はバリアジャケットを解除して右手にデバイスを握り締めた。
ヤクモ『な!?マスター!!何をされてるんですか?!バリアジャケットを解除しては死にますよ!?』
ライラ『それに何故易々と捕まるようなマネを?!』
リコ『今のままですと必ずと言っていいほど、死んで「ウッサイ黙れ!」っっっ?!何を・・・・』
連れて行かれとる中で俺はデバイスを強く握りしめて、ヤクモ等に言葉を与えた。
透「オメェ等!!よぉ聞ぃとけや!!俺からの・・・・・・・・・もしかしたら『最後の』命令じゃぁ・・・・・」
ヤクモ ライラ リコ『『『!!!』』』
透「―――――――――――――――――――――――」
透「―――――――――――――――――――――――」
俺はなんとなくじゃけど、デバイスを口元にまで近付け色々と呟いた。
そして、ある程度呟いて口元から離し顔を上げると、今の俺の状態は仰向けの状態で連れて行かれちょる状態じゃけぇ顔を上げたら全部が逆さまに見える、そして俺の目の前にはさっき俺が大破・・・・・もしくは中波にしてやった『デビルガンダム』がおった。
透「ケッ!やっぱアイツの下に連れて行くつもりじゃったんか!」
ヤクモ『マスター・・・』
透「まだグズグズ言うんか?!・・・・・俺はビビりなんじゃけぇ、生き残る方を優先に選ぶに決まっとるじゃろうが・・・・・な?」
リコ『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
透「頼んだで?」
ライラ『・・・・・・Yes・・・・・sir』
透「・・・・・・悪ぃね」
そう答えてくれたヤクモ等に願いを託すように、俺はデバイスを強く握りしめた。
透「ええか?さっき言ったことを・・・・アイツ等に言っとけや!?」
俺は持ってた手裏剣型のデバイスをある方向に思いっきり投げ飛ばした、その際にあることを叫びながらじゃけど。
透「受け取れぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!」
俺がデバイスを投げた方向にはなのは達機動六課がズラリと並んで俺の方を見とった。
透・ハルカ Side
ハルカ:突如魔力の柱が現れたと思ったら、透がいた場所が爆発しだした、しかし透は爆発に巻き込まれたのではなく寧ろその力を利用して榊たちの方へと飛んでいき二人をブッ飛ばした。
ハルカ:だけど私達の目の前には信じたくない光景があった、あのヘビみたいな機械が透に咬みついてそのまま地を這ってどこかに行こうとしていた。
ハルカ:それを見た私達は考えるより先に身体が動いてしまった、今まではなんとか理性が働いたけど今回は流石に嫌な予感がガンガン頭に響いた、その結果無意識のうちに身体が動いてしまったわけ。
透:俺はなのは達に向け手裏剣型のデバイスを投げ、改めてなのは達の方を見た。
透:そしてその中でも数人を見た、なのは・クロノ・ハルカ・響子・ハリベル、そしてアインス・・・・・・特にハルカとクロノにはアイコンタクトみたいに見たんじゃけど・・・・・・・気付いてくれるんかな?
ハルカ:なのはとフェイトを先頭に透を救出しようと急いで向かっていると、透の姿が少しだけ見えた・・・・・・その時透が何かを投げるような仕草をした気がした。
ハルカ:その瞬間私達に向かってくる物体があった、それが何かを確認する前に響子が事前に動き上手くキャッチした、響子の手の中身を確認したら、それは透が持ってたデバイス、『ヤクモ』・『ライラ』・『リコ』だった。
ハルカ:私達はそれを見て驚きながら急いで透の方に向かおうとしたら、偶然長い髪が分けられ透の顔が見えた・・・・そんな透もジッとこちらを見ていた、そして・・・・・・。
透:おっ!なのは達がこっちを見た・・・・様な気がする・・・・まぁ見てようが見ていまいが関係ねぇわ、とりあえず今は・・・・・・・。
透「・・・・・・・ヒヒッ♪」ニッ
透:とりあえず、笑う事にした。
ハルカ:何故か笑っているように見えた、それに気のせいか私と目が合った気がして、その時何かを言いかけてくるような感じがした・・・・・何を言いたかったのか、自然と頭に入って来た。
『後は頼むわ』
ハルカ:と言う感じに聴こえた・・・・というか見えた。
ハルカ:何でそんな風に感じたのか、それはチラッとしか見えなかった透の顔が・・・・・・満面の笑みを浮かべているのが見えたから、そんなのは鮮明に覚えれるモノではないし・・・・それに透だって、あんな大怪我をし窮地に立たされておきながら余裕のあるような顔が出来るわけがないはず・・・・・なのにアイツはそんな顔をした。
ハルカ:そして透はヘビみたいな機械と一緒にあの人型の・・・・・そう『ガンダム』みたいな機械に連れて行かれ、そして一緒にどこかに転移して私達の目の前から消えた。
なのは「――――――――――――――」
フェイト「――――――――――――――」
全員「―――――――――――――」
ハルカ:後に残ったのは愕然とした私達と透が暴れた凄惨な戦場跡、そしてあのデッカイ化物の跡が残っていただけだった。
Side Out
オマケ
〜透がなのは達の事で榊たちにキレた時の響子の状態〜
響子「・・・・・・・・・・・・・・」
響子(心の中)「ィヤフゥゥーーーーーーーーーーーーー!!!????」////////////////////
響子(心の中)「透さんがまだ私のことを想っててくれてたなんて♪♪」
響子(心の中)「それに私の為にあのクソアニキと同類にキレてくれるなんて・・・・・・もう最っっっ高ォォォォ!!!!!」//////////////
あとがき
ちょっと長い期間での投稿になってしまいましたね、今回は少しばかり話が繋がりづらく、中々思い付かなかったんで遅くなってしまいました。
今回は左腕を無くした透が大暴れし、緋村と榊が登場、そして透が連れ去られると言う話でしたね。
しかし完全虚化をしなかったのは、まだ理性があり敵を殺さずただ倒すという目的を持っての事だったので完全虚化はしなかったんですね。
ですがやっぱりあの馬鹿共は鬼畜ですし卑怯ですねェ・・・・不意打ち上等、そしてなのは達の事をそんな風に見て、下卑た考えを持って・・・・まぁそんなコイツ等の事を見ていたなのは達でしたので、これで完全に嫌われましたね♪よかったよかった♪
そして今回で初めて二人での視点をやってみたのですが・・・・結構難しくて、上手く表現できませんね・・・・・ちょっと無理をしてしまいました。
さてと、ではここで少々榊と緋村の外見というか容姿について軽くですが紹介しておかなければいけませんね。
・榊 凶夜
外見・・・・・『ネギま』の『ナギ・スプリングフィールド』
髪の色・・・・・銀色
魔力・・・・SSS+(特典で気の量も同じ)
バリアジャケット・・・・『Fate/stay night』の『セイバー』の鎧
デバイス・・・・『セイバー』
レアスキル・・・・『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』と『咸卦法』と『ネギま』の魔法
・緋村 修
外見・・・・・『Fate/stay night』の『ギルガメッシュ』
髪の色・・・・・赤色
魔力・・・・SSS+
バリアジャケット・・・・『Fate/stay night』の『ギルガメッシュ』の鎧
デバイス・・・・『ギルガメッシュ』
レアスキル・・・・・・『天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)』と『王の財宝』と『瞬間回復』と『スーパーサイヤ人(気ではなく魔力で変身)1〜3』、etc...
と言った感じですね、榊と緋村が『咸卦法』と『スーパーサイヤ人』を扱うところでは アヤフヤになってしまうと思いますが、流石に強化する意味ではこの二つが有力かなぁと・・・・・・・『覇気』も考えたのですが・・・・コイツ等が使うと考えたらかなり嫌だったので止めました。
緋村に至ってはほぼ『ギルガメッシュ』と同じ感じで、まさにあだ名は『慢心王』ってところでしょうか?
ちなみにコイツ等は転生してからまたく成長していないので、強くも無ければ弱くもありません。
さて次回は、『デビルガンダム』に連れ去られてしまった透!一体どこへ連れて行かれてしまったのでしょうか!?
そしてまたしても目の前で透が消えてしまったの見たなのは達はどうするのでしょうか!?
それでは次回をお楽しみにぃ!!!!!
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第30話 鬼神と捕縛 | ||
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コメント | ||
最後の追い上げ!!でもデバイスなしでどうするのかワックワクのドッキドキだね(渡部一刀) そして逆「お前が好きだーーーーー!お前が欲しいーーーーー!!!」×(機動六課+オリヒロ)となる訳ですな。(道産子国士) 透くん、マジ丈夫だなww 片腕ないし、血流してるのにFateの大技喰らって耐えるとかww バカどもの練度が足りなかったのもあるんだろうがww しかし、バカどもが登場すると読むに耐えないなww 早く消えないかなー(神余 雛) あの馬鹿二人次で死ぬな(⌒‐⌒)(slash) デビルガンダムのコアになりそうと思っているのは俺だけだろうか?(刹那ピロシキ) 響子はぶれないですねぇ〜 透は無事なのか気になります!!(トッシ) 馬鹿のデバイスが『セイバー』なら、その内馬鹿を見限るでしょうね。その時は是非とも透のデバイスになって欲しいものです。(俊) 響子が静かだったのって喜んでたからですか。でもその喜びも透が連れ去られた事で無くなったでしょうから、その怒りは確実に馬鹿二匹に行くでしょうね。(俊) おまけでシリアスが吹き飛んだぁああああああああ!!(アサシン) 六課に保護されると思っていたけど違ったか(ohatiyo) しかし、馬鹿二匹の特典はコイツラが持ってても無意味なものですね。コレラは透が持ってて始めて意味が有る様に感じます。(俊) 取り合えず、馬鹿二匹は機動六課に潰されるとして。デビルガンダムに連れ去られた透。ソレを見てるしか出来なかったなのは達はこれから如何動くのか気になりますね。そして透がユーリに言った『俺を助けろ』が如何言う意味になるのか期待しています。(俊) |
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