恋姫婆娑羅 |
「奥州筆頭の大仕事」
政宗が華琳たちの仲間となってから数日が経っていた。初めてこの地に来たときはこんなことになるとは考えてもいなかった政宗たちであったが、今ではそこそこ、この環境にも慣れてきた。初めは読めたもんじゃなかったこの国の文字も数日の内にマスターしたし、料理も悪くない。住めば都という言葉があるが今ならその言葉も信じられるだろう。そんな安穏とした日々を送っていた政宗が華琳に呼び出される。
「やっと来たわね・・・呼ばれたらすぐにきなさいよ!!」
「Ah~ sorry ちっとばかしのんびりしすぎたか?」
華琳の怒りの声にも動じず政宗は適当に謝罪する。そんな様子に呆れながらも華琳は要件を伝える。
「まったく・・・まぁ良いわ、あなたの話を聞くところによると、一国の主であったのでしょ?」
「なんだ?今更、前にそう言っただろ・・・」
怪訝な顔をする政宗に華琳は続ける。
「実は新兵の募集をしたのだけれど予想より多くの者が応じてくれたの、本来であれば、春蘭や秋蘭に調練させるのだけれど、明日から十日ほど彼女たちをつれて都の方に行かなくてはならなくなったの」
「つまりだ、俺と小十郎でその新兵共を鍛えろ・・・そう言うことか?」
「話が早くて助かるわ」
新兵の調練・・・ここ数日は事務的なことばかりやらされて、うんざりさていたところだ。政宗には受けない理由が無かった。
「OK!! その仕事は責任もってやってやる」
「ありがとう、十日後にどうなっているか期待しているわ」
次の日、華琳は春蘭、秋蘭を伴い、都に出立した。十日後、政宗にこの仕事を任せた事を後悔するとも知らずに・・・
政宗は早速、調練場に新兵を集めた。ざっと見て千は軽く超すだろう。彼らを一瞥し声を発する。
「おいっ!てめぇらっ!!よく聞け!!今日からお前ら新兵共を鍛えてやる伊達政宗ってもんだ。良いか!!俺の言うことは絶対だ!!俺の問いには、はい、か、Yes で答えろ、良いなぁ!!」
この言葉に大体の新兵は怯えて声も上げられない、しかしその中でも勇気を持っていたものが一人手を上げて質問する。
「あっ・・あの・・・家巣とは一体・・・?」
「アァン?そりゃな、はいと一緒だ。つまり、俺の言葉に否定は許さねぇってこった You see?」
「そっ そんなぁ・・・」
「ちなみに今、質問したお前・・・腹筋一万回だ!!理由だと?言ったろうが、はい、か Yes、ってな?良いか!!こうなりたくなかったら死ぬ気で気張れよ!!」
「「「「「「「「「いっ いえぇぇぇす!!!!」」」」」」」」」
早速の犠牲者に新兵たちは戦々恐々としている。そんな彼らを満足気に眺めると早速、調練に取り掛かるのであった。
政宗の調練は壮絶を極めた。これだけでも死にそうなのに、稀にやってくる竜の右目、片倉小十郎が現れると新兵は一様に悪鬼、阿修羅がやってきたと悲鳴を上げた。
「良いか!!俺の後に続けて言えよ?」
「「「「「「「「「「イエェェ---ス!!筆頭!!」」」」」」」」」」」
「OK!! いくぞ!! Good morning!!」
「「「「「「「「「「「グッドモーーニング!!!!!」」」」」」」」」」」
「Let's party!!」
「「「「「「「「「「「レッツパーリィィィィィ!!!!!!」」」」」」」」
政宗の英会話調練に始まり
「良いかお前ら、これが仁義、そしてこれが漢気だ分かったな!!」
「「「「「「「「「ウッス!!!小十郎様、俺ら覚悟完了してます!!!」」」」」」」
小十郎の任侠調練
「お前らぁ!!そんな馬の扱いじゃ他国のChicken共に舐められんぞ!!」
「タラタラ走りやがって・・・死にてぇ奴から前へ出ろ・・・前だ!!!」
「「「「「「「「「「筆頭!!小十郎様!!俺らぶっこんで往きます!!」」」」」」
伊達式騎乗調練まで奥州伊達軍式の調練で新兵たちは見る見る変わっていった。
こんな調子で調練は進み、今日で九日目、新兵だったころの初々しさは見る影も無く、リーゼントにモヒカンの強面、ド派手な陣羽織、着崩した鎧。そこにいたのはなんてことはない政宗たちのいた世界の伊達軍と寸分違わぬ、曹魏伊達軍の完成である。
「お前ら、明日は華琳が帰ってくるからな・・・成長した姿しかと見せつけろよ!!」
「「「「「「「「「「YHAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!」」」」」」」」」」」」」」
「良い面構えだ・・・おめぇら!!!胸張んなぁ!!政宗様との調練の成果は無駄じゃなかったこと証明してみせなぁ!!!」
「「「「「「「「「「前髪決めてブっこみますぜ!!!小十郎様!!!!」」」」」」」
さて、華琳たちは都から帰ってくる道すがら奇妙なものを度々目撃することになった。
「うっうわぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「たっ助けてくれぇぇぇぇ!???」
「何なんだよ〜〜あんなのいるなんて聞いてねぇよぉ〜〜!!!」
「待ちやがれぇぇぇぇ!!テメェら誰に喧嘩売ってんのか分かってんのか?アァッ!!」
「盗んだ軍馬で走り出すぜぇぇぇぇ!!!」
「亜駈世流全開!!ヒャッハーーーー!!!!」
盗賊と思われるガラの悪い男たちを馬に乗ったさらにガラの悪い男たちが追いかけている。この光景も本日三回目である。流石にそろそろ触れないといけないと思ってのか、華琳が口を開く。
「・・・・秋蘭、あれの説明をなさい・・・・」
「・・・申し訳ありません華琳様・・・・・私には解りかねます・・・」
「なんだか知りませんが、心惹かれるものがありますね!!華琳様!!」
「・・・本気で言ってるの?・・・春蘭?」
春蘭の美的感覚に顔を引きつらせる華琳、しかし、城についた彼女らにさらに想像を絶する光景が待ち構えていた。
「お勤め、ご苦労様ですっ!!曹操様!!」
「夏候惇の姐さん、今度稽古つけてください!!」
「荷物はお持ちしますぜ!!夏侯淵の姐さん!!」
先程から何度か見ていたガラの悪い男たちと同じような奴らが城に溢れている。なんだこれは・・・というよりこの者たちは何者なのか?無言で青筋を浮かべる華琳の心情を察した秋蘭があわてて一人の男に訊ねる。
「おっ、おい、おまえ!!一つ聞きたいことがある!!」
「アァァン?・・・・ってもしかして夏侯淵の姐さんッスか!?サーセン!!、自分ナマこいてました!!」
いきなりガンを付けたと思ったらいきなり土下座しだした男に、もはや言葉が紡げない。
「筆頭や小十郎様に申し訳がたたねぇ・・俺ってやつは・・・」
「お前・・・まさかっ!!」
筆頭はなんのことか分からなかったが小十郎の名を出したということは・・・間違いないと秋蘭は確信する。
「あのっ・・・華琳さm・・・」
「伊ぁぁぁぁ達ぇぇぇぇ政宗ぇぇぇぇぇぇ!!!」
華琳の中で何かが切れた、どこぞの凶王の如くに叫ぶと政宗を探して城内を駆け回る。そして調練場にてその姿を確認する。
「おっ!!華琳じゃねぇか?もう見たか、俺が鍛えた兵はどうだよ!!」
「どうだよ・・・・?、どうだよじゃあ無いわよ!!!なによあれ、どこをどうしたら新兵が野盗以下の暴走集団に出来るのよ!!!」
政宗のドヤ顔に怒りを大爆発させる華琳。そんな華琳に対し心外とても思っているのか、顔を顰める。
「おいおい・・・めちゃくちゃCoolだろうが?これが分からないなんざぁ・・・」
「くーるだかなんだか知らないけど今すぐ元に戻しなさい!!私の軍にあんな品位の欠片も無い軍勢を入れろというの!!」
「無茶いうなよ・・・」
華琳がなんで怒っているのかよく分かっていない政宗は途方にくれるのだった。
結局、政宗の鍛えた兵は政宗の専属の兵にすることで解決した。しかしその後、数日の間、華琳の機嫌がすこぶる悪く春蘭と秋蘭が涙目になっていたとさ。
今回は拠点話的な感じの話です。こういった話がちょくちょく挟まれるかと思います。
筆頭だったらやるんじゃないかという妄想を元に話を作ったのですがどうでしょ?
こういった拠点話は軽い感じでいきたいと思います。
それでは、ここまで読んだくださった方には最大級の感謝を!!
説明 | ||
今回は恋姫と戦国BASARAをクロスさせたら書いてみたいなぁと思っていたことを書いています。 なんかめちゃくちゃなことになっていますから閲覧する方はご用心を |
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コメント | ||
劉邦柾棟さん いつもコメントありがとうございます。まぁ明らかに人選ミスですがこんなことになるなんて普通は思いませんからねwww(KG) 華琳・・・・・・明らかに人選ミスったな。(劉邦柾棟) |
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