英雄伝説〜光と闇の軌跡〜 804
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〜マインツ山道〜

 

「この気配は……!?」

ロイド達が人形工房の階段を降り終えたその時、何かの気配を察したティオは真剣な表情で呟き

「―――来るわよ!」

エオリアが警告した。

「なに……!?」

警告を聞いたロイドが驚いたその時、赤い星座の軍用魔獣がロイド達を包囲した!

「くっ……こいつら!?」

「来る……!」

「グルルルルッ!」

そして軍用魔獣達はロイド達に強襲して来た!しかし!

「ワンちゃん達、メッ!!」

「!?」

キーアがクラフト―――叱咤で魔獣達の戦意を奪い、戦意を奪われた魔獣達は強襲を中断した!

「それっ!!」

「そこっ!!」

そこにワジのクラフト――トリニティカードとエオリアのクラフト――トキシックナイフがそれぞれ魔獣に命中してダメージを与え

「うおおおおおお……………ハアッ!!」

「行きます……ハアッ!!」

「えいっ!!」

さらにロイドがクラフト――レイジングスピンで魔獣達全てを引き寄せた後ティオのクラフト――ビームザンバーとリタのクラフト――豪薙ぎ払いと共にダメージを与え

「識の扉よ、今こそ開け!アヴァロンゲート!!」

そして詠唱を終えたツァイトがアーツで魔獣達全てにダメージを与えた!

「グルルルルッ!」

「ガウッ!!」

ダメージを受け続けていた魔獣達は立ち直った後さまざまな攻撃ロイド達を傷つけていたが、幽霊のリタには攻撃が通らなかった。

「ぐっ!?」

「相変わらず厄介だね……!」

魔獣達の攻撃によって傷ついたロイドとワジは表情を歪めていた。

「―――イーリュン、みんなを治して!癒しの風!!」

その時、キーアの治癒魔術によってロイド達の傷が癒され

「オオオオオオオオオオ―――――ッ!!」

「グルッ!?」

ツァイトのクラフト―――――遠吠えによって軍用魔獣達は怯み

「水よ………凝固し、降り注げ!氷垢螺の氷針!!」

「光と水よ……行けっ!連続水光弾・広範囲!!」

エオリアとリタは魔術で軍用魔獣達を怯ませ

「ティオ、頼む!」

「お任せ下さい!」

「「Ω………ストライク!!」」

ロイドとティオはコンビクラフトで数体の魔獣を滅した!

「我が深淵にて煌く蒼金(あおがね)の刻印よ……………」

一方ワジは祈りを捧げた後背中に”聖痕”を顕させ

「大いなる腕(かいな)となりて我が右手に集え……………」

さらに右手に聖気を纏った悪魔のような巨大な手を纏わせ

「おおおおおっ!……………砕け!アカシック・アーム!!」

異形化した右手で魔獣達に命中させた。すると右手は大爆発を起こして魔獣達を木端微塵にして滅した!

「グルルル……………」

一方まだ生き残っていた魔獣達は撤退して行き

「なに……!?」

それを見たロイドは驚いた。すると魔獣達は鉱山町方面に向かって行った。

「トンネル道の方に逃げた………?」

「……ひょっとしたらマインツ方面で動きがあったかもしれないよ?―――例えばランディさんやエルミナ大尉達が見つかってしまったとか。」

真剣な表情で去って行く魔獣達を見つめて考え込んでいるロイドにエオリアが推測を話し

「あ……………!」

「となると今のは部隊の後方を警戒する哨戒任務中だったのかな?」

エオリアの推測を聞いたロイドは声を上げ、ワジは真剣な表情で呟き

「その可能性は高いかと……何らかの意図を持って撤退していったみたいですし。」

「ランディ、無事だよね……?」

ティオは頷いた後真剣な表情になり、キーアは心配そうな表情をし

「くっ………マインツ方面に急ごう!グズグズしていたらランディ達が危ない!」

「ふむ、行くとしようか。」

「ええ。」

ロイドの言葉にツァイトとリタは頷いた。その後ロイド達はトンネルを抜け、鉱山町の近くまで来た。

 

「……………?」

山道を歩いていたロイドは何かの違和感に気付いて立ち止まった。するとその時!

「危ない!」

リタがロイドの側面で結界を展開して銃撃を防いだ!

「狙撃か……!?」

それを見たワジは厳しい表情をし

「ロイド、大丈夫!?」

キーアは真剣な表情でロイドを見つめ

「あそこです!」

ティオは崖上を見上げて叫んだ。するとそこにはブレードライフルを構えたガレスがロイド達を見下ろしていた!

「さすがは”真銀の霊女”。よくぞ気付いたものだ。」

「……どうやら待ち伏せされていたみたいね……」

ガレスの言葉を聞いたエオリアは真剣な表情で呟き

「トンネル道で動きがあったのは察知できたからな。しかし戒厳下のクロスベルにこうもあちこち出没するとは。やはりそちらの騎士殿の作戦艇(メルカバ)を使っているのか。」

ガレスはワジに視線を向けて言った。

「………へぇ。僕の身分も特定したのか。」

ガレスの言葉を聞いたワジは静かな笑みを浮かべ

「大方、”六銃士”と手を組みにでも来たのだろうが……一足遅かったな。既に掃討作戦は始まっている。今回の作戦には100人もの”赤い星座”の猟兵やこちらが飼っている約3割の軍用魔獣を参戦させている。いくら”六銃士”といえど、圧倒的な数の差は覆せまい。悪いが、そこで指を咥えて眺めていてもらおうか。」

「くっ……そうは行くか!」

「ここは私が突破します……!」

ガレスの言葉を聞いたロイドとリタが叫んだその時!

「そうはさせん。」

ガレスは口笛を吹いた。すると赤い星座の軍用魔獣達が次々と現れてロイド達を包囲した!

「むむ……!」

「ふむ、囲まれたか。」

魔獣達に囲まれたキーアは真剣な表情をし、ツァイトは厳しい表情をし

「ちょっと、マズイね……」

ワジは考え込んでいた。

「ロイド・バニングス。そしてその一党………”赤い星座”が連隊長、”閃撃”のガレスが相手だ。」

そしてガレスが銃口をロイド達に向けて宣言したその時!

 

「あっははははははっ!まさかあんな雑魚共であたい達に勝てると思っていたのかい!?」

聞き覚えのある声が上空から聞こえ

「何……!?」

声を聞いたガレスは驚いた。すると

「死ね死ね死ね死ね―――――ッ!!」

ロイド達の周囲に連鎖する爆発が起こって、爆発に巻き込まれた魔獣達は絶命した!

「え―――」

「今の声やこの爆発は……!」

それを見たロイドは呆け、ティオは驚き

「ば、馬鹿な……!?一体どこから……!?」

ガレスは信じられない表情をした。するとその時

 

ウオ―――――ン!!」

 

狼の遠吠えが聞こえてきた!

「なに……!?」

遠吠えを聞いたガレスは驚いてある方向を見つめ

「今のは……」

「ひょ、ひょっとして……」

ロイドとティオは驚き

「ふむ、間に合ったか。」

ツァイトは呟いた。そしてガレスやロイド達が見つめた視線には猟兵や魔獣達が撤退して行き、狼達が猟兵達を睨み、さらにミレイユの指示によって警備隊員達が次々と追撃し

「遅いっ!!」

「ガアッ!?」

エルミナは猟兵の一人に詰め寄って双剣を振るって絶命させ

「身の程を知れ、屑どもがっ!」

「ガッ!?」

「ぐぎゃっ!?」

さらにエルミナの背後から現れたクライスが放った魔術―――ー絶対乱舞によって、足元から発生した無数の氷の刃に全身を貫かれて絶命し

「落ちよっ!裁きの雷よ!審判の轟雷!!」

「ギャアアアアアアアアアアアッ!?」

クライスの近くに現れたラクリールが放った魔術によって生き残っている猟兵達は悲鳴を上げ

「クッ……距離を取れ!」

すぐに立ち直って撤退しようとしたが

「ここは行き止まりだ。」

「なっ!?」

「り、竜!?」

白き竜へと変化したエア=シアルが猟兵達の撤退する道を塞ぎ

「フフ、私もいるわよ♪」

さらにエア=シアルの背からカーリアンが飛び降りて武器を構え

「オオオオオオオオオオ―――――――――ッ!!」

「ウアアアアアア――――――――――――ッ!?」

「グアアアアアアアアア―――――――――ッ!?」

エア=シアルはドラゴンブレス――――アウエラブレスを放ち、ブレスを受けた猟兵や魔獣達は悲鳴を上げながら全身黒こげにされた状態で絶命し

「激しいの、行くわよ♪白露乱舞!!」

カーリアンはブレスの範囲外にいて生き残っていた猟兵達の背後を一瞬で駆け抜けた!

「グアアアアアアアアアアッ!?」

「ガアアアアアアアアアッ!?」

すると猟兵達は全身から大量の血を噴出させて悲鳴を上げた後、全身がバラバラに斬られて絶命した……………!

 

 

 

説明
第804話
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コメント
感想ありがとうございます 本郷 刃様 相手があまりにも悪すぎましたww さすらいのハリマエ様 エウシュリーが参加するとそうなるのが運命ですww(sorano)
何故かこう勝ち誇った台詞はいた人って大抵無惨な終わりかただよな(黄昏☆ハリマエ)
ガレスはバカだな〜、自分が釣りだされたとも気付かずにww(本郷 刃)
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