英雄伝説〜光と闇の軌跡〜 805
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〜マインツ山道〜

 

「くっ………狼に”戦妃”、さらには竜だと!?」

その様子を見ていたガレスは唇を噛みしめ

「カーリアンさんにツァイトの部下さんたち……!」

「それに……あれはエルミナ大尉やミレイユさんたち!?」

ティオとロイドは明るい表情をし

「おのれ……!いいだろう!こちらも挟撃して――――」

ガレスは唇を噛みしめて銃口をエルミナ達に向けようとしたその時!

「無駄だ、ガレス。」

聞き覚えのある青年の声が聞こえてき、ガレスが声が聞こえた方向を見上げたその時、ランディが崖上からスタンハルバードで強襲し

「うおっ!?」

ガレスはランディの強襲攻撃を武器で防御して後ずさった!

 

「あ………」

「ほう……」

「フフ、やるわね。」

「ええ。なかなかいい動きです。」

ランディを見たティオは明るい表情をし、ツァイトとエオリア、リタは感心し

「ラ、ランディ!?」

「ランディだー♪」

ロイドは驚き、キーアは嬉しそうな表情をし

「よ、久しぶりだな。積もる話はあるだろうがとりあえずは後回しだ。」

ランディは口元に笑みを浮かべて答えた。

「若……やりますな。まさか狙撃兵たる私の背後を取るとは。」

「ま、お前達がエルミナ大尉達の戦力を舐めてくれたおかげで、ここまで有利に戦えたって事よ。それとロイド達の方に気を取られたお前のミスだ。」

感心しているガレスにランディは口元に笑みを浮かべて答えた後真剣な表情でガレスを見つめ

「仰る通りで。……しかし若、相変わらずその得物(ハルバード)ですか。ブレードライフルなしでこの私に勝てるとお思いか?」

見つめられたガレスはランディに尋ねた。

「別に?使ってねぇわけじゃねえぞ?」

尋ねられたランディは不思議そうな表情をして答えた後ブレードライフル――――”バルディッシュ”に武器を持ち替えた!

「幸いセティちゃん達の親父さんが作ったコイツは何ともなかったからな。俺の得物が”ベルゼルガー”だけと思ったのもお前の敗因だ。それに機関部をやられたら、肝心な時に役に立たねえぞ。」

「なるほど……たしかに今の一撃で得物(ライフル)の精度も狂ってしまった。さすがは形成不利ですか。」

ランディの説明を聞いたガレスは静かな口調で答えた。

「ああ。……というかお前以外は全員殲滅されたぜ?」

そしてランディは頷いた後不敵な笑みを浮かべ

「なっ……!?―――ガレスだ!おい、誰か返事をしろ!」

ランディの言葉を聞いたガレスが信じられない表情をした後、通信端末で誰かに呼びかけたが何の返事も帰ってこなく

「猟兵や魔獣は全て殲滅しました。後は貴方だけです。」

「………!」

さらにエルミナ率いる警備隊が銃口をガレスに向け、それを見たガレスは目を見開いた!

「ば、馬鹿な………100人近くの百戦錬磨の猟兵達に加えて、赤い星座のおよそ3割を占める軍用魔獣をこんな短時間で全て殺したというのか……!?」

そしてガレスは信じられない表情で叫び

「ハッ!全員、雑魚ばっかりでつまんなかったよ!」

エルンストがランディの側に転移してきて嘲笑し

「昔のよしみだ……今回限りお前だけ見逃してやる。それから叔父貴に伝えとけ………必ずブッ倒してやるとな!」

ランディは静かな口調で呟いた後、ガレスを睨んで叫び

「クッ………!――――承知しました。―――若。一皮剥けられたようですな。」

ガレスは唇を噛みしめた後、ランディを見つめて答え、そしてその場から去り、撤退して行った。その後エルミナ達は戦後処理を始め、ランディはロイド達に近づき、ロイド達はランディにかけよった。

 

「ランディ……!」

「……ランディさん!」

ロイドとティオは明るい表情でランディを見つめ

「よ、お疲れさん。まさかお前達がここに来てくれるとはな……ロイド、ティオすけ。本当に無事でよかったぜ。」

「ああ、ランディも………」

「脱出……してたんですよね?」

「ああ、エルンストが転移魔術を使えたから、それに頼って脱出した後、ミレイユやエルミナ大尉と合流できてな。今まで、この辺りの一体で機を窺いながらレジスタンスをしてたんだが……まさか狼どもまで加勢してくれるとは思わなかったぜ。ひょっとしてお前が呼んでくれたのか?」

ティオの言葉に答えたランディは口元に笑みを浮かべて答えた後ツァイトを見つめ

「うむ、念のためにな。……まあ、その必要もなかったみたいだが。それと猟兵とやらの動きには注意するよう言い含めていた。」

「へー、なるほどねぇ……………」

ツァイトの答えを聞いたランディは苦笑して黙り込み

「ん?」

ある事に気付いたエルンストは眉を顰め

「って、ええ!?なんでお前、喋ってんだよ!?」

ツァイトが喋っている事に気付いたランディは驚きの表情で叫んだ!

「はは……」

「まあ、驚きますよね。」

ランディの反応を見たロイドは苦笑し、ティオは静かな笑みを浮かべ

「って、よく見たらワジもそんな格好してるし……それにエオリアさんにリタちゃん!?なんでロイド達と一緒なんだ!?」

さらにランディは慌てた様子でワジ達を見回して驚きの表情で叫び

「やれやれ……」

「クスクス。」

「予想通りの反応ですね。」

ランディの反応を見たワジは静かな笑みを浮かべ、エオリアとリタは微笑み

「って、おおっ!?そちらのキー坊似のイーリュンのシスターさんは何者だ!?まさかキー坊のお姉さんか!?」

キーアを見たランディは驚き

「えっと、まずはどこから説明したものかな……」

ランディの反応を見たロイドは苦笑していた。

「おおおおおっ!?スゲェ……!キー坊似の容姿に加えてスタイルも抜群だ!ひょっとしたらセシルさんクラスじゃないのか!?」

するとその時キーアの胸の部分を見たランディは興奮し

「ランディさん……」

「ハア………」

ランディの様子を見たティオはジト目でランディを見つめ、ロイドは溜息を吐き

「男って皆、そんなに大きな胸がいいのかしら?」

「まあ、一般的にはそういう人が多いそうですしね。」

エオリアは蔑みの表情でランディを見つめ、リタは苦笑し

「いや〜、キー坊も人が悪いぜ♪まさかこんな可愛さを残していながら綺麗でスタイル抜群なお姉さんを紹介してくれないなんてな♪シスターさん!歳は!?」

そしてランディは嬉しそうな表情をした後真剣な表情でキーアに尋ね

「えっと……今年で20歳になるよー。ランディ、褒めてくれてありがとう♪」

尋ねられたキーアは無邪気な笑顔を浮かべて答えた後ランディに抱き付き

「おおおおおおおおおおおおっ!?一つ年下の美人でスタイル抜群のシスターさん………っしゃあ!久しぶりに直球ドストライクの女性が来たぜ!!しかもシスターの上、最初から俺に脈あり!!って、なんで俺の名前を知っているんスか??」

キーアに抱きつかれたランディは興奮し、そしてキーアが離れると真剣な表情で呟いた後、嬉しそうな表情で叫び、そして自分の名前を呼んだ事に気付いて不思議そうな表情でキーアを見つめ

「えへへ……まだ、キーアの事、わかんないの?キーアはキーアだよー。」

見つめられたキーアは無邪気な笑顔を浮かべてランディを見つめた。

「なーんだ、キー坊だったの……………か…………………?……………………………」

「へえ?少し見ない内に随分と成長したもんだね?」

キーアの答えを聞いたランディは苦笑した後石化したかのように表情を苦笑した状態で固まらせ、エルンストは口元に笑みを浮かべてキーアを見つめ

「って、キー坊!?そのシスター服とか、大人になっているとか、後ロイド達と一緒にいるとか、マジでどうなってんだよ!?」

「キーアが名乗り出るまで気付かない上、挙句の果てにはキーアを邪な目で見るなんて………わたし達―――キーアの保護者の恥さらしですね。」

「ハハ………無理ないよ。普通に考えてありえない事だし………」

我に返ったランディは驚いた後混乱し、ティオは蔑みの表情でランディを見つめ、ロイドは苦笑していた。

 

「ランディ!」

その時、ミレイユとエルミナ、カーリアンがロイド達に近づき

「猟兵達の死体の処理は終えたわ。次は最低でもさっきの倍は来ると予想した方がいいと思うわ。」

ミレイユがランディに報告した。

「そうか………」

報告を聞いたランディは真剣な表情で頷き

「エルミナ大尉、ミレイユさん……それにカーリアンさんもお久しぶりです。」

「ご無事で何よりでした。」

「フフ、この私があんな雑魚に後れを取る訳ないでしょ♪」

「………私達が赤い星座如きにやられるはずがありません。」

「あなた達も……無事でいてくれてよかったわ。……何だか個性的な人達と一緒みたいだけど。」

ロイドやティオに見つめられたカーリアンはウインクをし、エルミナは静かな口調で答え、ミレイユは安堵の表情でロイド達を見つめた後、ツァイトやエオリア、リタ、そしてワジやキーアに視線を向けて微笑んだ。

「まあ、事情がありまして。」

「とりあえず一息入れて情報交換したいところだね。」

そしてティオとワジが答えたその時、その場にカメラのフラッシュによる光がロイド達を照らし

「ええ――――大賛成よ!」

グレイスがロイド達に近づいてきた。

「グ、グレイスさん!?」

「どうしてここに……」

グレイスを見たロイドやティオは驚き

「いや〜、ちょっと問題起こしてクロスベル市に居辛くなっちゃって。そこで従軍記者兼、カメラマンとしてランディ君やエルミナ大尉達の所に押しかけたのよ。」

グレイスはロイド達の写真を何枚か撮った後説明した。

「はあ……あまり歓迎したくはないんですけど。」

「この状況でマスコミに来られても迷惑なだけですよ………」

説明を聞いたミレイユとエルミナは疲れた表情で溜息を吐き

「ハハ、まあそういうこった。どうやらお互い、今までのことを説明しておく必要がありそうだな。」

ランディは苦笑しながら答えた。

 

その後ロイド達は鉱山町の宿屋の一室で情報交換を始めた……………

 

説明
第805話
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コメント
感想ありがとうございます 本郷 刃様 英傑の非常識な強さがわからないんでしょうねww(sorano)
百数十体如きの猟兵と軍用魔獣で英傑たちを相手取れると思っていたのか、ガレスはww(本郷 刃)
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