リリカルなのは〜君と響きあう物語〜
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『初めてロイドとコレットがザフィーラと出会った時』

 

 

ザフィーラが1人隊舎を歩いていると

 

「あー!見て見てロイド!ワンちゃんだよ!」

 

「珍しいな、この犬青い色しているぞ」

 

ロイドとコレットが近寄ってきた。

 

ザフィーラは見知らぬ顔をした者と隊舎内で出会ったことに疑問を浮かべたが

はやてが次元漂流者をしばらく保護することになったと言っていたことを思い出した。

 

「そうか、お前達が次元漂流者の2人だな。我の名は…」

 

「パトラッシュ!」

 

全世界のワンコに名前をつけたトップブリーダーが青いワンコに命名した。

 

「違う!ザフィーラだ!それにその名前だと我と主に死亡フラグが発生しかねないぞ!」

 

不幸な人生を歩んだ少年の愛犬の名前をつけられそうになってしまい慌てるザフィーラ。

 

「すげー!この犬しゃべるのかよ!」

 

ロイドは言葉を話す犬に目を輝かせる。

 

「犬ではない!我は守護獣だ!」

 

ザフィーラは犬呼ばわりされたことに腹をたてる。

あんな片足をたてて電柱に小便をする奴らと同じにするな!我は誇り高い守護獣であって…。

 

「えー、パトラッシュのほうが可愛い名前だよ〜、パトラッシュ〜」

 

「まだ言うか!!我の名前はザフィーラだ。『ヴォルケンリッター・盾の守護獣』だ。断じて世界の名作劇場に出てくる犬ではない!」

 

ザフィーラはコレットにまさに吼えるように叫んだ。

 

「オレも犬飼ってんだけどさ。ソイツ臆病な奴でさ。魔物に出会ったらどっか逃げちまうんだよ」

 

ロイドは自分の愛犬を懐かしむように思い出していた。

 

「普通の犬なら魔物と出会えば逃げ出すのも仕方なかろう」

 

コレットの相手をするのに疲れたザフィーラはロイドの話に付き合うことにした。

 

「でもソイツ8人位乗せて走れるくらい体大きいんだぜ。体大きいくせに臆病なんだから困ったもんだよ」

 

「待て。8人も乗せて?ソレは犬か?」

 

犬といえば大型の犬種なら確かに子供1人くらい乗せても平気だろう。だが大人8人乗せて走れる犬など永い時を生きている自分でも見たことも聞いたこともない。

 

「ああ、犬だぜ」

 

「ロイド、おそらくソレは犬ではない」

 

ザフィーラは天然二人相手に突っ込むのにそろそろ疲れてきた。

 

「なんや。ロイドもコレットもこんなところに居たんか」

 

そこにザフィーラの主である八神はやてがやってきた。

 

「あっ、はやてさん」

 

「どうしたんだ?オレ達に何か用か?」

 

「いや、用事っていうかそろそろ晩御飯の時間やからな。呼びにきただけや」

 

「そういや腹減ったな〜」

 

「そだね。じゃ行こ。はやてさんも一緒に行こ」

 

コレットははやての手を握って歩き出す。

はやては笑いながらコレットと一緒に歩き出す。ふと思い出したかのようにザフィーラへ顔を向けて。

 

「パトラッシュもご飯食べにくるんやで〜」

 

「主〜〜〜〜〜〜〜!!!!」

 

このあと、暫くの間「ザフィーラ」は「パトラッシュ」と六課全員に呼ばれることになった。

 

 

 

 

 

『ロイドとエリオとキャロと勉強』

 

 

フェイトが書類を整理しに六課の書庫に行くとそこにある机でロイドとエリオとキャロが仲良く勉強をしていた。

 

「エリオとキャロ、ロイドと一緒に勉強しているの?」

 

きっとまだ子供の2人にロイドが勉強を教えているんだ。

ロイドもお兄さんみたいだね。

自分も2人に勉強を教えてあげたいな〜。

 

「あっ、フェイトさん。今ロイドに勉強を教えて『いる』んです」

 

あれ?

気のせいだろうか?

エリオの口から信じられないような言葉が聞こえたのは?

 

「あっ。ロイドさん、そこ計算間違えているよ。12+6×9は12+6を足し算する前に後ろの6×9の掛け算をしなくちゃ」

 

目の前には10歳の少女キャロが17歳の少年ロイドに勉強を教えているという光景が広がっていた。

 

「あ〜〜〜〜、面倒くせえ!ややこしいんだよ!この問題〜」

 

「がんばってロイド。まだ8問しか解いてないんだよ」

 

おかしい。

17歳の年齢の人がやるような計算問題ではないうえに10歳の家庭教師に勉強を教えて貰っている?

 

「えーと、どうなっているのかな。これ?」

 

「最初は僕とキャロの二人で勉強していたんですがそこにロイドがやってきて」

 

「なんだか勉強が行き詰ってしまったみたいだからエリオ君と一緒にロイドさんに勉強を教えているんです」

 

ロイドがやっている計算問題のプリントをフェイトが覗き込んだ。

そこには小学生低学年の問題が数問載っていた。

 

「ロイド」

 

「ん?」

 

「ちょっと簡単なテストやってみようか?」

 

フェイトは時間・距離・速さを求めるような問題と図形の面積を求める問題、数問の簡単な計算問題を載せたテストを即座に作成してロイドにやらせた。

 

結果

 

100点満点中

 

0点

 

フェイトはあまりの点数に無表情になった。

なんとなく身の危険を感じたロイドは部屋から出ようとしたが

ガシッと何者かに腕をつかまれた。

 

「シグナム?」

 

「途中からだが見せて貰ったぞ。ロイド。なんだ!あの点数は?同じ剣士として恥ずかしい。今からお前を徹底的にしごいてやる」

 

「げっ!」

 

「シグナム、私も手伝うよ。ロイドには最終的に執務官テストをうけても合格できる位にしてみせよう!」

 

「げげっ!!」

 

なんだかフェイトまで妙にやる気を出してしまった。

 

「ロイド勉強がんばってね」

 

「あとで差し入れ持ってくるから」

 

エリオとキャロは部屋から出て行ってしまった。

 

「待ってくれ、2人とも〜オレを助けてくれ〜」

 

ロイドは2人に救いの手を求めたが。

 

「じゃあロイドまずはこの問題集から始めようか」

 

フェイトは素晴らしい笑顔でドサッと大量の問題集を机に向けた。

 

「終わるまで眠ることは許さんからな」

 

シグナムはいつの間にか持っていた鬼竹刀をパシパシと手で叩いていた。

 

「いやあああああああああああ!!!」

 

ロイドは知らない。数日後これにリフィルまで加わり更なる地獄を見ることになることを。

 

 

 

 

 

『聖王教会にて』

 

 

「ヴェロッサく〜ん、今からオレ様と街に女の子をナンパにいかないか?」

 

「ゼロス、君本当に女の子が好きなんだね」

 

ゼロスがヴェロッサと街にナンパにいこうとしている。

この二人は案外気が合うらしい。

 

「でひゃひゃ、3度の飯より大好きよ」

 

「ふっ、君のそういうところ僕は好きだよ。じゃあ行こうか」

 

「おうよ、レッツ☆ナンパ♪待っていろよ、愛しのハニー達」

 

ゼロスとヴェロッサは肩を組んで外に出ようとしたら。

 

「待ちなよ」

 

「どこにいこうと?」

 

しいなとシャッハという鬼が聖王教会の入り口に立っていた。

 

「い、今からヴェロッサ君と一緒に神の教えを説きにいこうと…」

 

「そ、そうだよ。断じてふしだらなことをしにいこうなんて…」

 

しいなとシャッハの恐ろしい殺気に思わず抱き合い震えだすゼロスとヴェロッサ。

 

「問答…」

 

「無用!!」

 

しいな+シャッハ

―ユニゾンアタック―

「天誅」

 

「「ぎゃーーーーーーー!!」」

 

カリムは小鳥の囁きと二人の悲鳴を聞きながら紅茶を飲み、

 

「今日も平和ですね」

 

 

 

 

 

『リインとリフィル』

 

 

「な、なんですか?リフィルさん、あやしい目をして…」

 

今リインの前にいっちゃった目をしたリフィルがたたずんでいた。

 

「ねえリイン、あなたユニゾンデバイスっていうのよね?」

 

「はい、そうです。私はマイスターはやてちゃんのユニゾンデバイスです」

 

「フッフフフ、そうなの♪」

 

「?」

 

「き・・み・・・・かい」

 

「え?な、なんですか」

 

リフィルが小さな言葉で呟きだした。

 

「興味深い!実に興味深い!!」

 

「………はい?」

 

リインは目が点になった。

 

「実に興味深いぞ〜〜〜!頼む!少し、少しでいいから調べさせてくれ!」

 

「えっ、ええっ、えぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」

 

リフィルは遺跡モードに突入してしまった!!

慌てて逃げようとしたリインをガシっとつかむ。

 

「大丈夫!!痛いことなどしないから!!」

 

鼻息をフンフン荒立てるリフィル。

リインはゾッと顔を青くする。

 

「いけません!リインは…リインはっ」

 

「よいではないか、よいではないか♪」

 

「いやああああああああああ!!」

 

やばい変態がリインの純潔を奪おうとしている。

 

「コラ〜〜〜!!姉さ〜ん、何やっているの〜〜〜〜!!!!」

 

魔術ライトニングを発生させて姉からリインを救出させることに成功したジーニアス。

 

「ジーニアス〜〜〜、リインは、リインはぁ、ヒッグ、え〜〜ん」

 

リインはよほど怖かったのだろう。思わずジーニアスの胸に抱きついて泣き出してしまった。

 

「もう大丈夫だからね!僕が守ってあげるから」

 

泣いているリインをあやすジーニアス。

 

「失礼な!ただリインには少し私の学術的興味を満たすために協力してもらおうとしただけだ」

 

「ちがう!今姉さんがやろうとしていたのはただの強姦だ!」

 

普段のリフィルはまさにすばらしい大人だが遺跡モードになると常識がかけるのが欠点だ。

 

「そんなことはない!私は教育者だぞ?子供達をまもる立場の私が強姦など!」

 

「もう姉さんはリインに近寄っちゃ駄目だからね!行こう、リイン」

 

「ハイです」

 

「あ、ああ、待ってくれ!まだ調べたいことがぁ」

 

その後、リインは危機を救ってくれたジーニアスとよくいるのを見かけるようになり、決して1人のときはリフィルの半径10メートルに近寄ろうとしなかった。

 

 

 

 

 

『108部隊にて』

 

 

「申し訳ありませんでした。リーガルさん」

 

ギンガ・ナカジマはリーガルに頭を下げて謝罪を行っている。

 

「いきなり脱獄犯よばわりしてしまうなんて。なんて謝罪すればいいのか」

 

「頭をあげてくれ、君は何も悪いことなどしていない。それに私がこのような格好をしているのが誤解を生んだ要因だ。何もそちらだけに非があったわけではない」

 

「それに…、ギンガさんは私たちを、保護してくれました。私達もお礼をいわなければいけません…」

 

あれからすぐに108部隊の隊舎にいきリーガルとプレセアの事情を聞いて誤解はあっさりと解けた。

 

「私もまだまだ未熟ですね。人を見掛けで判断するなんて…」

 

「人はいきなり解り合うことなどできないだろう。まずは話し合って互いを知ることがなにより大事なのだ」

 

「そうですね。リーガルさんのいう通りです」

 

ギンガはやさしく微笑んだ。

 

「ですが最後にもう一度謝らせてください。リーガルさんを悪人扱いしたことを。こんな…こんな美味しい料理を作ってくれる人を悪人よばわりしたことを!!」

 

ギンガのまわりには大量の食器が積み重なっていた。

 

誤解が解けたあとギンガのお腹からかわいらしい音が聞こえたのでリーガルがMY包丁を持って108部隊の食堂で料理をしたのだ。

108部隊の料理は実はあまりうまくない。いわゆるコンビニ弁当レベルと思ってくれればいいだろう。

リーガルは一流料理人顔負けの腕前を誇っている。

その料理を食べた108部隊の隊員達は涙を流した。

リーガルの服を見て怪しい奴だと思っていた隊員達も即座に考えを改めた。

きっとあの人は囚人服をきた旅の料理人だと。

 

ギンガの食べた料理のあとをみてプレセアは、

 

「まさに人は見掛けで判断できないですね。…それにしてもあの食べたものはどこにきえたのでしょう?ギンガさんのスタイルからして…」

 

プレセアはギンガの謎に悩みだした。

 

説明
にじファンに掲載時に載せていた短編集です。
本編の裏側って奴ですね。
プレセア、リーガルとかまだ未登場キャラもいますが細かいことは気にしないで下さい。
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コメント
・・・ロイド、さすがにかけ算出来るようにしようぜ。それとザッフィードンマイ! 続きを楽しみにしてます!(biohaza-d)
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テイルズオブシンフォニア クロスオーバー リリカルなのは 

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