真・恋姫†無双 裏√ 第九話 反董卓連合編其二
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暴君董卓が、何進、劉弁を暗殺し、十常侍や多数の文官も一斉に粛清

 

 

 

そして劉協を傀儡とし、洛陽で暴政を敷いている

 

 

 

そんな噂が大陸中に広がっていた

 

 

 

それに対し、名門袁家が各地の諸侯に檄文を送る

 

 

 

逆賊董卓を討ち、洛陽の民を救う

 

 

 

反董卓連合の結成だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

反董卓連合編其二

 

 

 

 

 

 

 

 

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私と零士はバイクに乗り走っている。

 

洛陽に向けて、真実を確かめるために

 

今回の件について、私と零士は違和感を覚えていた

 

 

 

 

暴政の噂は本当に突然流れた。

 

 

 

それなのに、それ以前の、月たちが洛陽を立て直しているという噂は浸透していなかった。

各地の商人に話を聞いても、そんな噂は聞かないという答えが多かった。

普通はそういった良い情報はすぐ流れるものなのに、誰かが作為的に情報を潰していたとしか思えない

 

 

 

そして今回の暴政の噂。これは逆にすぐ流れた。

それまではそんな話、一切聞こえてこなかった。

というより、ここしばらく、洛陽についての詳細な情報を得ることができなかった。

そしてこれだ。これもまた、何者かが洛陽についての情報に規制をいれていたかのようだった

 

極めつけは今回の連合結成。明らかに時期が早すぎる。

洛陽の暴政の噂の直後には既に組まれつつあった。発起人は袁紹。

だが、袁紹の勢力が最近洛陽に来たという話は聞いていない。

 

 

 

全てに違和感があった。

何か、思っても見ないことが起きている。

そんな気がしてならなかった

 

 

 

零士「咲夜。一つだけ聞いていいかい?」

 

バイクを飛ばしていると、零士が問いかけてくる。

そうそう。今回、悠里は来ていない。悠里には黙って、こっそり出てきた。

今回はさすがに危ない気がしたから

 

 

咲夜「なんだ?」

 

私は内心焦っていた。月は、みんなは無事なのだろうか。

そんな事ばかりを考えてしまっていた

 

零士「もしだよ。もし、本当に暴政の噂が真実だったら、咲夜はどうする?」

 

思っても見なかった事を聞かれ、私はバイクを減速し、やがて止める。

それに気づいた零士もまたバイクを止めた

 

咲夜「何を言っている?」

 

私は問いかける。私が言っておきながら、この言葉は私にも言える事だった

 

零士「わかっているはずだよね?月ちゃんが暴政をしている可能性が、ゼロじゃない事を」

 

あぁ。わかっているさ。零士の言うとおりだ。

心の片隅にあった、考えたくない可能性。

あり得ない、あって欲しくない。だが…

 

咲夜「もしその場合…友人として私が引導を渡す…」

 

可能性は捨てきれない。だからせめて、私が殺す。

間違った道に進んでしまったのを正すのが友人の務めだ

 

咲夜「だけどな零士」

 

零士「ん?」

 

咲夜「私は月を信じてる。そんな根も葉もない噂より、私は私がよく知る友人を信じたい!」

 

 

今回のこの乱は、確実に何かあるはずだ。

だから、ここまで仕向けた黒幕を、私が殺してやる

 

 

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数刻、私たちはバイクを走らせる。誰もいないはずの地をただひたすら。

もうすっかり夜になってしまったな。

私たちがとった道は、洛陽への直進コースではなく、時間の掛かる獣道の多いコースだ。

まっすぐ行けばすぐ着く距離だが、恐らく最短距離は戦場の可能性が高い。

そんな危ない所、通る気になれないので、あえて迂回した。

結果、予想は的中。時間はかかっているが、私たちが走っている道は警戒がざるだった

 

 

 

 

はずだったが

 

 

 

 

ヒュンヒュン!

 

 

 

咲夜・零士「!!」

 

突如矢が飛んでくる。

私たちはすぐさまこれを避け、バイクから降りて森の中に隠れる。

今は夜だ。私たちは黒い服を着ているし、そうそう見つかる事はないはずだが

 

零士「警備なんていないと思って、大胆に動き過ぎたかな」

 

咲夜「いや、相手も相当目が良いみたいだな。普通、この暗さであんな正確に矢を放てるとは思えない」

 

さて、不味いぞ。向こうは恐らく私たちが見えている。

チッ。今回はとことん後手に回されるな

 

咲夜「零士、そっちで何人確認してる?」

 

私たちはできるだけ小声で話す。これで耳までよけりゃ、なかなかの化け物だな

 

零士「15…いや20か。思ったより少ない。分隊か、あるいは少数精鋭か…」

 

 

ヒュンッ

 

 

咲夜「うお!」

 

 

カキンッ

 

 

私はすんでのところで弾き落とす。危なかった…だが

 

咲夜「あれが大将か?捉えたぞ」

 

私は矢の軌道、その先に感じた殺気と気を感じ、相手を捉える。

暗かろうが、見えなかろうが、そういう見つけ方もあるんだよ!

 

咲夜「零士!私がやる。援護してくれ」

 

零士「了解。殺すなよ。聞きたいことがあるからな」

 

咲夜「そのつもりだ」

 

私は木から離れ、一気に距離を詰める。

その瞬間、多数の矢が来るが、これを零士が前に出て全て叩き落す。

一瞬生まれる隙、この瞬間にさらに距離を詰める。

 

 

いた!あれだな

 

 

私はナイフを構える。相手も私に気づき、手にした弓で殴りかかってくる。

ハッ!接近戦は苦手か?遅いぞ

 

咲夜「フンッ!」

 

私は相手の弓を解体する。

敵はそれに驚き、一瞬膠着する。

私はその瞬間を見逃さず、相手を掴み、そして組伏した

 

咲夜「ふぅ…おっと、抵抗するなよ。聞かなきゃいけないことがあるからな」

 

敵将「クッ…貴様、どこの者だ?」

 

あぁ?この男、どこかで…

 

零士「そっちは終わったかい?」

 

零士がゆっくりとこちらに向かってくる。

ずいぶん余裕だなと思い、辺りを見てみると、そこには20人ほど人間が転がっていた

 

咲夜「まさか全員倒したのか?」

 

零士「まぁね。でも殺してないよ。見たところ董卓軍みたいだし」

 

私は若干呆れ、ため息を漏らす。相変わらず規格外な奴だ

 

零士「さて、そこの人は…あれ?君どこかで………あぁ思い出した。

君、5年前に月ちゃんとこにいた張済さんだよね」

 

張斉「な、なぜ私の名を……な!あ、東殿!?」

 

張済、張済………

あぁ、5年前、零士にボコボコにされた軍人の一人にそんなのがいたなぁ

 

零士「咲ちゃん、離してあげよう。これはある意味ツイてた」

 

 

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同時刻   水関

 

 

 

 

 

 

北郷一刀視点

 

 

 

 

 

 

この連合には不可解な点がいくつかあった

 

 

 

俺たちは、洛陽で暴政があったなんて噂は聞いていなかった。

それを聞いたのは、袁紹から檄文が届いてからだった。

 

そして、実際に洛陽の情報を得ようとするも、一切何も入ってこない。

あるのは、暴政があったと言う言葉だけ

 

桃香や愛紗は、虐げられている人を見過ごせない。助けるべきだと言った。

それに対し俺、朱里、雛里、そして最近加入した星は疑問を持った。

なにか、うまく乗せられている気がしてならなかった。

しかし、本当に暴政がある可能性も捨てきれない。

なので俺たちは、真実を見極め為にも、この連合に参加する事を決意した

 

 

 

連合には既に幾つかの勢力が合流していた。

曹操、孫策、袁術、公孫賛、馬超など、名のある諸侯が集結していた

この時もまた、おかしな違和感を覚えていた。

結成が早すぎないか?

 

 

 

その後の軍議で、袁紹を総大将と定める。

そして俺たちの勢力は、この連合に一番最後に合流したと言う理由で、

水関での先陣を請け負う事になってしまった。うちには優秀な将はいるが、まだまだ弱卒。

それを見かねた公孫賛、そして孫策が協力を申し出てくれた。

孫策は、水関の将の一人、華雄と因縁があるらしく、

曰く「私が華雄を挑発すれば、簡単に出てくるんじゃない」との事。

 

 

 

結論を言ってしまえば、それは面白いほど上手くハマる。

華雄は激情し突出して、恐らくそれをカバーするために張遼も釣れた。そしてこれを撃退。

華雄、張遼の両武将を取り逃がすも、難攻不落と謳われた砦の一つである水関は、わずか半日で堕ちた

 

 

 

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う〜ん、きな臭いねえ〜。(劉邦柾棟)
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