奴は『死の閃光』ではなく『死の魔光』でもないものを指先から放出した

その名は『死の光波』……

その技はまさに………

『死の閃光』の流星群のようだった………

　 二節　?やるしかないやろ？?

明命「危ない！！」

ﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾝ!!

『死の閃光』が無数に襲いかかってきた

愛紗「うわっ!?」

春蘭「何という技だ！」

響窃「ふむ、初めての割りには上出来だ………

どうかな？『死の光波』の威力は………」

蓮華「まるで紫色の流星群をみたいだったわ！」　

響窃「お気に召されて貰えたかな………？

この響窃の新たなる力、『死の光波』を………」

雪蓮「まぁまぁだった、わ！」

ﾌｫﾝ!!

ﾋﾞｭﾝｯ!!

響窃「ふむ………それはよかった……」

響窃は『空走』をした雪蓮殿の斬撃をいとも簡単に躱してしまう

更には響窃は雪蓮殿の得物の掴みにかかった

蓮華「姉様！」

小蓮「お姉ちゃん！？」

雪蓮「くっ………！」

冥琳「まずい、『体気吸収』をされるぞ！」

翠「頭下げてくれ！

はぁぁぁぁ！喰らいな、響窃!!

『五月雨突(さみだれずき)』！」

ﾌｫﾌｫﾌｫﾌｫﾌｫﾌｫﾌｫﾝ!!

翠は槍を高速に突き出し矢状の斬撃を無数に放出させた

響窃「むっ？……ふっ……」

雪蓮「きゃっ！？」

響窃は雪蓮殿を突き飛ばし、

響窃「ふっ！」

ﾌｯﾌｯﾌｯﾌｯﾌｯﾌｯﾌｯﾌｯﾌﾝｯ!

翠「何！？」

なんと『五月雨突』の全てを躱したのだ

秋蘭「全部躱しただと!?」

貂蝉「やるわねん響窃ちゃん」

卑弥呼「『幻影身(げんえいしん)』か！」

霞「なんや『幻影身』って！」

卑弥呼「気を消費して無数の攻撃を躱す技だ

この技を使えば目を瞑ってでも躱せる」

貂蝉「教えたかったんだけどぉ

私達も会得してない超難しいわざなのよん！」

愛紗「『幻影身』か………」

響窃「おかわりは如何かな？」

ﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾝ!!

蒲公英「わわわわっ！？」

秋蘭「危ない!!」

祭「くっ！？」

真桜「そないなおかわりはいらんわ!!」

響窃「では、ご期待に応えて…………」

ﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾝ!!

霞「いらんゆーてんねん!!

ホンマえー加減にせんとそろそろ怒るで!!」

蓮華「しつこいわよ!!」

恋「………ふっ！」

ﾌｫﾝ!!

ｶﾞｷﾝｯ!!

響窃「呂布か…………

凄まじい気の大きさだな………」

恋「………ご主人様……返せ!!」

ﾌﾞｫﾝ!!

ｻﾞｼｭｯ!!

響窃「ぐっ！？」

恋は目にも止まらない速さで響窃に斬りかかりふっ飛ばした

恋「………恋の新しい技………

…名前は……『大裂空(だいれっくう)』………」

音々音「恋殿?お見事ですぞ！」

思春「だが、来るぞ！」

ｷﾞｭｫｫ！

響窃が吹っ飛んだ先から気の吸収が感じられた

響窃「この響窃から………ささやかな贈り物をくれてやろう…………」

そう言うと、奴は自分の胸に両手を合わせたあと三角を作り出した

すると………

ｷﾞｭｫｫ！

三角の間に気の塊でできた円が出来始めた

響窃「地獄の輪を潜れ！『殺円(さつえん)』!!」

ﾋﾞｭﾝｯ!!

その輪を我々に向かって投げ出した

しかもいつの間にか巨大化している！

桃香「きゃっ！？」

華琳「くっ！？」

ﾄﾞｶｶｶｯ!!

紫苑「きゃあ!!!」

桔梗「紫苑!!」

しかもあろうことか紫苑に直撃してしまった

華佗「待っていろ、紫苑殿！」

華佗と桔梗が直ぐさま駆けつけた

焔耶「おのれ響窃!!

喰らえ！『獄炎破壊(ごくえんはかい)』!!」

ﾎﾞｳｯ!!

ﾌﾞｫﾝ!!

焔耶は自分の気で得物に火を帯びさせた

響窃「熱いな………

気を炎に変えるとは……新しいな………」

焔耶「私だから出来たことだ！

お館を返せ！」

ﾌﾞｫﾝ!!

響窃「『返せ』と言われて返す者など居らぬわ！」

ﾋﾟｭﾝ!!

ｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｯ!

焔耶「ぬぬぬっ！」

響窃「っ！ほぅ…………驚いたな……」

貂蝉「なんと、『死の魔光』を受け止めるとは………」

貂蝉「なかなかやるわねん、焔耶ちゃん！」

華佗「はぁぁぁぁ！『超癒療(ちょうゆりょう)』!!

元気になああぁぁれええぇぇ!!!!」

華佗の叫びとともに紫苑の傷は驚くべき速度で塞がり始めた

紫苑「痛みが………ない？」

華佗「当たり前だ、俺の『癒療』は回復速度が通常のおよそ5倍の『超癒療』だ！

そして、俺は医者だ！」

紫苑「ありがとうございます、華佗さん」

華佗「礼は後でいい

それよりも………」

紫苑「そうですわね………」

桔梗「響窃!!紫苑と同じ痛みを味わえ！『山消砲(ざんしょうほう)』、発射!!」

ﾄﾞｶﾝｯ!!

桔梗の豪天砲から気を纏った弾が発射されたのだが

なんという大きさだ！

ｶﾞﾂｯ!!

響窃「むっ！？くっ！」

だが響窃もそれを受け止める

が………

霞「懐がガラ空きや！

ウチの新技、とくと味わえ！」

すると霞は………

霞「てぃ！」

ｼｭﾝ!!

ｼｭﾝ!!

ｼｭﾝ!!

ｼｭﾝ!!

ｼｭﾝ!!

ｼｭﾝ!!

ｼｭﾝ!!

高速で『空走』を行い響窃の周りを回りはじめた

霞「『隼包囲網(はやぶさほういもう)』！」

愛紗「は、速過ぎて捉えられん！」

霞「はぁぁぁぁ！」

掛け声とともに霞は我々の所に帰ってきていた

沙和「し、霞様何していたのー!?」

霞「今にわかるわ」

すると…………

ｻﾞｼｭｯ!!

ｻﾞｼｭｯ!!

ｻﾞｼｭｯ!!

ｻﾞｼｭｯ!!

響窃「ぐぅっ！？」

響窃は呻き声をあげ更に

ﾄﾞｵｫｫｵｫｫﾝｯ!!

響窃「ぐあっ!!」

受け止めていた『山消砲』を手放し自爆した

愛紗「な、なんだ!?」

霞「お〜お〜エラい派手にやったなぁ」

凪「まさか、今のは霞様が？」

霞「そや、ウチの新技『鷹爪の舞(ようそうのまい)』や

あまりにも速過ぎて時間差で来るねん」

春蘭「ほぅ、やるではないか霞！」

明命「っ！皆さん、来ますよ！」

ｷﾞｭｫｫ！

煙の中響窃は気を溜めていた

響窃「大分強くなったようだな………

だがそれだけで倒される響窃ではない………

見てみろ、この体を………」

私はご主人様のお身体をよく見た

なんとお身体の傷が回復し始めていたのだ

凪「あれは………」

華佗「どうやら『自然癒療(しぜんゆりょう)』のようだな………」

貂蝉「徐々に傷が回復する癒療の一つねん

厄介この上ないわん」

響窃「貴様等の力量も大体測れた

そろそろ…………

こっちの番だ！」

ｷﾞｭｫｫｫｫｫ!!!

何という禍々しい気だ…………

響窃「逃げたいのなら逃げるがいい…………

止めはしない………」

凪「奴の気が膨れ上がっていきます！」

秋蘭「………あのまま気を溜めれば…………大技が来るぞ」

白蓮「ま、まずいんじゃないか!?」

霞「そんなん言うても………

…………やるしかないやろ？」

華琳「そうね、やるしかないわ」

雪蓮「一刀を………助ける為！」

桃香「私達は一歩も引きません！」

響窃「ならば…………」

ｷﾞｭｫｫｫｫ!!!!

卑弥呼「気を最大まで溜めるつもりようだな………」

ｺﾞｳｯ!!!

気が最大まで溜まり一瞬衝撃波が起こった………

何か嫌な予感しかしない………

貂蝉「皆、構えてん!!」

響窃「……行くぞ、大陸の者達よ…………」

　　　　　　　　　　……終……