「はぁっ！」

「ふっ！」

刃と剣がぶつかり合う。

赤く閃くブレードビットは、千冬の踊るような剣捌きに翻弄され、届かない。

「どうした？ その程度か？」

千冬は少し挑発するかのようにマドカへ言う。狭い通路の奥のこの大部屋は、戦うには十分な広さだった。

「あの時とは違う！」

マドカはスターダストmk�Uを呼び出し、実体弾を連射する。

「…！」

周囲を飛ぶビットの合間を縫って弾丸を回避し、走り続けて照準を定めさせない。

チラ、と両手に握るサーベルの刀身を見た。僅かだが刃こぼれが目立ち始めている。強度は一級品のはずだが、それ以上にブレードビットの威力が高いのだ。

(じきに折れるか……桐野のやつ…面倒な機体をこさえたものだ)

「ねえさん！ 今日こそ私はあなたを倒す！ あなたを殺す！！」

弾丸が地面を穿つ。

「機体を変えた程度で息巻くか。底が知れるぞ。記憶を取り戻して少しは成長したかと思ったが、拍子抜けだな」

「黙れっ！ もう私はお前の妹ではない！ 知ったような口をきくな！」

銃撃が止まった。

「なぜあの時私を殺さなかったっ！？」

代わりにマドカの叫びが千冬に向かって降りかかる。

「どうして私を生かしたんだ！」

「理由がなければ、殺さなければならないのか？」

「あの時…！ あの時ねえさんが私を助けなければ…殺していればっ！！ 情けをかけたのか！？ だとするなら、それは私にとって屈辱でしかないっ！！」

「殺してもよかったが、あいつに止められた」

「…っ！ あなたが………お姉ちゃんが………」

「何…？」

マドカの手に、短剣が呼び出された。ビット同様にクリアーレッドの刀身が煌めく。

マドカの周囲を飛ぶビット達が、短剣に集い、繋がり、バスターソードに変化を遂げた。

「はあぁぁぁぁっ！」

振り下ろされた大剣が千冬に迫る。

千冬はバク転の要領で斬撃を交わした。

「助けなきゃ…！ こんな思いをしないで済んだのにっ！！」

「くっ！」

着地する前にバーニアを吹かして身体を捻ったマドカの追撃を左のサーベルで受け止める。サーベルは衝撃で弾き飛ばされた。

着地直前の負荷にバランスを崩し、よろけた千冬をマドカは見逃さなかった。足を強く踏み、バスターソードの切っ先を千冬へ向ける。

「このまま突き刺すっ！！」

千冬の首に、切っ先が届き━━━━

「マドカァッ！！」

「！？」

背中越しの叫び。反射的に動きを止めてしまった。

文字通り、耳を疑った。もう、会うことはないと思っていた。

それなのに、振り返って、見てしまった。

「織斑……一夏………？」

肩を上下させ、真っ直ぐな目を向けてくる、その人の姿を。

言い表せない気持ちが込み上げた。

怒り、呆れ、そして、安堵。

それらが溶け合い、混ざり合う。

「どうやら、もう私達と共にいたお前ではないようだな」

ラウラがシュヴァルツェア・レーゲンを展開し、カノン砲の照準をマドカに合わせる。

「教官から離れろ。さもなくば━━━━━━」

「ラウラ、待ってくれ」

一夏はラウラの前に立った。

「一夏？ 何のつもりだ？」

ラウラの問いに一夏は、すぐに済むから、とだけ答えてマドカを見据えた。

「…………マドカだろ？」

「………………………」

「お前は、『マドカ』なんだろ？」

意味がわからず、シャルロットは一歩前に出た。

「一夏、どういうこと？」

一夏は背中を向けたまま、マドカを見据えて口を開く。

「俺、家に箒と一緒に戻っただろ？ 窓が開いたままだったからって」

「それが、どうだっていうの？」

「戻ってみたら、窓なんて開いてなかったんだ。それだけじゃない。今日の朝に捨てるはずだった燃えるゴミもなくなってたんだ」

「燃えるゴミ…？」

「それと下駄箱を見たら、靴が一足無くなってた。マドカ、お前のだ」

「じゃあ……マドカは…」

一同が一夏からマドカに視線を向ける。

「お前は、亡国機業にいた頃のマドカじゃなくて、俺と千冬姉の妹の『マドカ』…そうだろ？」

「………………………………」

数秒の静寂の後、マドカは答えた。

「…………そうだよ。私は、織斑マドカ」

冷静に。冷淡に。冷酷に。

「お兄ちゃん、どうして来たの？」

「お前を止める為に決まってるだろ」

その言葉があまりにも滑稽で、マドカは口の端から息が漏れた。

「出来なかったくせに、まだそんなこと言ってる」

「なんだと…！」

冷たい声が紡がれる。

「私は、全部思い出したの。何もかも、あらゆることを……でも不思議だね。私は昔の私を知っているのに、今のこの人格で固定されてる」

バスターソードを下ろし、マドカは一夏に身体全体を向けた。

「私、嬉しかったよ。お兄ちゃんに、お姉ちゃんに家族だって言ってもらえて安心した。でも嘘だった。私は、二人とは家族と真逆……それ以上に最悪の関係、敵同士だった」

腕を広げて、一夏に言葉を投げる。

「私は期待してた。お兄ちゃんが私を止めてくれるって。お兄ちゃんが私を倒してくれるって……それなのに！」

マドカの瞳が怒りを宿した。

「どうして止めてくれなかったの！？ あのまま雪片弐型を振り下ろしてくれれば、私を倒せたのに！ 家族でも何でもない私を倒すことに、何を躊躇ったの！？」

「躊躇うさ！ お前は妹なんだからなっ！！」

「お兄ちゃんが躊躇わなきゃこんな思いはしないのに！ 私はどうしてお姉ちゃんを殺したいのかも知ってるし、理解もしてる！ ……そんなことしたくないのに！！」

マドカの悲痛な叫びが響く。

「大切な人なのに！ 抱き締めてくれたのに！！ 家族だって言ってくれたのに！！！ でも！ 殺さなきゃ私は…『織斑マドカ』は終われない！！」

マドカは自分が涙を流していることを気に留めることなく、叫ぶ。

「だから私はお姉ちゃんを殺す！ その後で私も死ぬ！ そうすれば、みんな終わるんだよ！」

「馬鹿野郎っ！ そんなことさせるかっ！！」

一夏は白式を展開して、雪片弐型からエネルギー刃を出現させる。

「夜みたいにはいかないぞ。俺は━━━━━━！」

「やめろっ！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！」

その場にいる全員が硬直するほどの叫び。空間が一瞬、静寂に包まれた。

「千冬…姉？」

声の主は、千冬だった。

「一夏、マドカに手を出すな」

千冬の命令に、一夏は反抗する。

「な、なんでだよ千冬姉！ そんなこと言ってる場合じゃないだろ！？」

「これは私とマドカの問題だ」

「だけど！」

「マドカの狙いは私一人だ。お前が出る幕じゃない。帰れ」

突き放すような言い方だが、一夏は引き下がらない。

「帰れないな…鈴が攫われて、この建物のどこかにいるんだ！」

「鈴が？」

マドカは少しだけ眉を動かした。

「ならお前らはとっとと凰を助けに行け」

「でも……………」

「大体、お前はいつから私を心配するほど強くなった？」

「お兄ちゃん…私からもお願いするよ。鈴のところへ行ってあげて」

マドカはバスターソードの刃を自分の首元に近づける。

「じゃなきゃ…私はお兄ちゃんの目の前で、この首を切り落とすよ」

「マドカッ！？」

一夏にとって、それは避けなければならないことだった。そしてそのことをマドカは知っていた。

「よせマドカ！ やめろ！」

「嫌でしょ？ だったら…」

「「早く行けっ！！」」

千冬とマドカの声が重なる。

「…………！ 絶対……絶対に戻って来るからな！」

一夏は再び通路へと飛び出した。

「待て一夏っ！ 一人で突っ込むのは無茶だ！」

箒も一夏の後を追い、通路へ出る。

「ラウラ、デュノアと更識を連れてお前も行け」

ラウラは千冬に従い、シュヴアルツェア・レーゲンの展開を解除した。

「……了解しました。行くぞシャルロット、簪。あの二人を見失うとまずい」

「わ、わかったよ」

「行く……」

シャルロットと簪は、ラウラが千冬を信頼していることを知っていた。だからシャルロットと簪は千冬を信頼するラウラを信じることにした。

二人も一夏達を追いかけて駆け出した後、ラウラは一度だけ千冬に振り返る。

「………ご無事で」

ただその一言だけを告げて、足を動かした。

そして、再びこの場所は同じ顔を持つ二人の、二人だけの戦場へと姿を変えた。

「やれやれ、やっと邪魔者がいなくなったか」

千冬は嘆息する。

「始めるか？ さっきの続きを」

そしてサーベルを構えた。

「…………………」

マドカはバスターソードを首から離し、涙を拭い、千冬へ硬い意思を宿した眼差しを向けた。

「ねえさんの武器はその右手のサーベルだけだ」

「構わん。二刀流は性に合わないからな。篠ノ之あたりに譲るさ」

「そろそろそのサーベルも限界だろう。わかっていると思うが、私のビットならそんな細身の剣、簡単にへし折れる」

「そのようだ。ところで口調が変わったが…実際問題、今のお前はどっちだ？ 私に復讐心を燃やすマドカか？ それとも━━━━━」

「どちらも私だ。しかし、今この瞬間に、ねえさんの前にいる織斑マドカは、『私』だ」

「そうか………ならば、その執念とやらに免じて、全力で相手をしてやろう」

「その余裕、いつまでもつかな？」

「生意気を言うな。妹相手に慌ててどうする」

「……………もういい。殺してやろう！！」

踏み出そうとした瞬間だった。

ドォォォンッ！！

千冬とマドカの間に、何かが飛来した。

「…っ！？」

凄まじい勢いで落下してきた何かは、土煙を巻き上げてマドカの視界を遮る。

何が起きたかわからなかった。

土煙が晴れて千冬の姿が現れる。

千冬の隣には角材のような黒い物体が鎮座し、鈍く光る紅が千冬の右腕を覆っていた。

「それは………」

その紅に、マドカは見覚えがある。

《迦楼羅》。

かつて千冬に挑んだ時に、千冬が使ったIS。その右腕の装甲。

そして千冬の右手は、細身のサーベルではなく、あの時マドカを圧倒したISのブレードが握られている。

「余計なことを…」

千冬自身も今の出来事は予測していなかったようだ。

「……束！！ いるなら出て来い！」

千冬は穴の空いた天井へ向けてこの武器たちの送り主の名を叫んだが、物陰からも、天井からも、地面の中からも束は出て来なかった。

「だんまりか……まぁいい。これで、少しはまともに戦える」

ブレードを構えると、装甲からブレードの柄の下にケーブルが伸び、装甲がブレードと直結された。

「ジェネレーター内蔵型か。あいつ、あの時のISをこの『腕だけ』に改造したのか」

鈍色のブレードが割れ、エネルギー刃が顕現する。

「言っておくが、こうなってしまえば本当に加減はできんぞ」

「……フフッ」

千冬の言葉に小さく笑う。マドカは、滾っていた。

目の前にいる本気の千冬に、ようやく終わりを見出せた自分に、滾っていた。

「そうでなくては。でないと……」

足に力を込めて、思い切り地面を蹴った。

「私が殺される前に、私はねえさんを殺す！！」

「クソッ！ クソックソッ！！ 」

鈴を見つける為にがむしゃらに走る。

「一夏っ！ 待て！ 待てと言っている！」

「なんだよ箒！」

走り続けながら叫ぶ。止まっている暇なんてない。

「闇雲に走り回るだけでは意味が無い！ あてはあるのか？」

「そんなもん無くても、早く鈴を見つけないといけないんだよ！ マドカは死ぬつもりなんだぞ！」

「マドカは本気なのか！？」

「本気も本気だ！ 千冬姉も容赦しない！ 全力でマドカを潰しにかかる！ 止めないと…俺が止めないといけないんだ！」

「千冬さんがマドカを殺すのか！？ そんなことする人ではないことくらいお前もわかっているだろう！？」

「当たり前だ！ でもマドカはそれを望んでない！ 仮にマドカが千冬姉に負けて生きていたとしても、マドカは何度でも千冬姉を襲う！ 千冬姉を殺して、自分が死ぬまで！」

言ってて、怒りが込み上げて来た。馬鹿げてる。そんなのまるでただの自殺願望じゃないか。死に場所を求める狂戦士だ。

助けないといけない。止めないといけない。でも、その為には……

「くそぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ！！ りぃぃぃぃぃぃん！！ どこだぁぁぁぁぁぁぁっっっっ！！」

腹の底からの叫びは反響して、通路に轟く。

「うおっ！？」

直後に視線が低くなった。瓦礫に躓いたみたいだ。思い切り叫んだせいで足元に注意が回らなかったぜ。

「うわぁぁぁっ！」

ゴロゴロと転がる。

「ってぇ…！」

止まった目の前には扉があった。危うく激突だ。

「一夏！ 大丈夫か？」

「あ、あぁ……………ん？」

少し開いた扉の隙間から何かが見えたぞ？

「今のは……」

立ち上がって扉を開くと、会議室だった。と言っても、壊された長机が無造作に部屋の隅に積まれてたから、会議室だったんじゃないかっていう俺の判断だけど。

でもそこが問題じゃない。

「…………………」

「……鈴！」

「こんなところに！」

部屋の中央で甲龍を展開して、直立する鈴がいたんだ。

「良かった！ 怪我は無いみたいだな！」

想像以上に早く見つけられた！

「甲龍を展開してるという事は…まさかお前、誘拐犯相手に大立ち回りしたんじゃないだろうな」

「………………………」

少し呆れたような箒の言葉に、鈴は反応しない。

「………む？」

「鈴、聞いてくれ。この近くでマドカが千冬姉と戦ってる。俺は二人を止めに行かなきゃいけないんだ」

俺は鈴に早口で事情を伝えた。きっとわかってくれるはずだ。

「………………………」

「……鈴？」

だけど鈴は返事をしてくれなかった。

代わりに移動して、俺の背後に立ち、進路を塞さいだ。

「………………………」

それどころか、牙月を振り下ろしてきた！

「一夏っ！」

「うわっ！？」

箒が俺の腕を引いてくれなかったら縦にスッパリ行かれてただろう。危ねぇ！

「……………………」

追撃とばかりに衝撃砲を俺に向けてくる。

「び、白式！」

「紅椿！」

箒と左右に散って、衝撃砲を避ける。

「……………………」

鈴は箒を見ることなく、俺に飛んできた。

ガキンッ！！

雪片と牙月の刃がぶつかり合う。

「おい鈴！ 何のつもりだ！？」

「…………………なきゃ」

「え？」

「足止め…しなきゃ。足止め…しなきゃ」

鈴が呪文のようにブツブツとつぶやく。

「あ、足止め？ 誰のだ！？」

俺は雪片を振り抜いて、鈴と距離を取った。

「足止め…しなきゃ」

甲龍の衝撃砲の砲口が俺に向いた。

「一夏っ！」

ラウラが俺と鈴の間に割って入ってAICで衝撃砲の見えない砲弾を止めてくれた。

「ラウラ！ 助かった！」

「簪！ シャルロット！」

ラウラが名前を叫ぶと俺の頭上を二つの影が飛んだ。

「ミサイルは使えない…でも、レールガンなら………！」

「鈴、ごめんっ！」

鈴に弾丸が飛んだ。

「足止め…しなきゃ」

鈴はまるで機械のように無駄のない動きで攻撃を躱した。

「足止め…しなきゃ」

牙月を地面に突き立て、通路への出口の前に立つ鈴。さながら門番だ。

「鈴のやつ、一体どうしたと言うんだ。いきなり斬りかかって来たぞ」

「少なくとも正気じゃないみたいたね」

「目が……虚ろ…」

「洗脳か…？ この廃墟にそんなことが出来るほどの道具があるとは思えんが……」

「洗脳って……どう対処すりゃ元に戻るんだよ」

「強いショックを与えて一度気絶させる、だろうか？」

箒が首を捻り、疑問系の返事をした。

「とにかく、甲龍を止めよう。そうすればISを展開して突破出来るよ」

数は5対1。何とかなるはずだ。

「足止め…しなきゃ」

甲龍の腕が輝いて、武装が追加された。

明らかに別規格だ。無理矢理取り付けたっていうのが素人目の俺にもわかる。

「意地でも通さないつもりかよ…」

「足止め…しなきゃ」

四八口径ガトリング内蔵型シールドなんて、甲龍が使うわけないんだからな。

瑛「インフィニット・ストラトス?G-soul?ラジオ！」

一「略して！」

瑛＆一「「ラジオISG！」」

瑛「読者のみなさんこんばどやぁー！」

一「こんばどやぁ」

瑛「出番が無かった……無かったぞぉぉぉぉぉぉぉぉ！！」

一「そ、そんな熱血マンガみたいな涙の流し方しなくても…」

瑛「一応主人公なんだが」

一「出番が無いなんて何度もあったろ？ 気にすんなって」

瑛「いやまぁ、オープニングトークのネタが無かったからなんだけどな」

一「おいっ！？」

瑛「さて、今日の質問に行くか。えーと、カイザムさんからの質問！ フォルテさんに質問です！！ フォルテさんにとってスマホと携帯どちらが扱いやすいですか？」

一「フォルテ先輩への質問だな」

瑛「というわけで、今日のゲストはこの人！」

フ「出番が無かったっす…無かったっすよぉぉぉぉぉぉぉぉ！！」

一「瑛斗と被せてきた！？」

フ「やってみただけっすよ」

瑛「今日のゲストはフォルテ先輩でーす。っていうか先輩、最近ラジオは出ずっぱりじゃないですか」

フ「そうっすね。嬉しいことっす」

瑛「じゃあ早速先輩宛ての質問に答えてもらいましょうか」

一「先輩ってスマホですよね」

フ「そうっすよ。あ、でも二つ折りの携帯使ってた時もあったっす」

瑛「あれですか！ ストラップが大量にぶらさがったやつですか！？」

フ「そこまでのもんじゃないっすよ。つけても2、3個っす」

一「ストラップと言えば、俺去年の学園祭で美術部の人からもらったストラップまだ付けてるぞ」

瑛「お、懐かしい。ペイント・ペイヤくんだな」

一「これのおかげで俺と瑛斗の生徒会入りが決まったようなもんだよな」

瑛「そうだなぁ。」

フ「私もそれ持ってるっすよ。可愛いっすよね」

瑛「そ、そう…ですね」

一「俺は…さほど……」

瑛「だよな！ やっぱり俺も一年経つけど未だによくわかんないんだよ！」

フ「えー！ 可愛いじゃないっすか！」

一「確かに、こう、なんとも言えない感じはありますよね。じわじわと来ます」

フ「そうっす。それがいいんすよ」

瑛「やっぱわかんないんだよなぁ……って、ストラップの話じゃなくて、それじゃあ両方経験したフォルテ先輩はどっちが使いやすいですか？」

フ「やっぱりスマホっすかね。便利っすもん」

瑛「ですか。まぁ、ですよね」

一「じゃあ次の質問だな。キリヤさんからの質問！ 主人公sに質問です。北海道では初雪が降りました。そこで一夏の場合は雪に対する思い出を、瑛斗は宇宙にいたので雪に対する憧れみたいな物を教えてください」

瑛「ほぉ、初雪。もうそんな季節か」

フ「？ まだ夏やす━━━━━━━」

瑛＆一「「まままままま、細かいことは置いときましょう」」

フ「ハモったっす」

瑛「一夏はどんなのがあるんだ？ 雪の思い出」

一「そうだな…小学校の時は雪が降った日は校庭に出て雪だるまとか作ったな。後は雪合戦か。鈴が男子に雪玉当てられて、鈴が投げ返したところで女子vs男子の雪合戦が始まったんだよな」

瑛「ほう、結果は？」

一「先生が止めに入ってお開き。若干男子が押されてた」

瑛「鈴が雪玉を持って自信満々に笑っている姿が容易に想像出来るぞ」

一「瑛斗はどうなんだ？ 雪とかに憧れとかあったのか？」

瑛「そりゃもちろん。ツクヨミは雪どころか雨さえ降らないからな。去年初めて雪を見た時は感動したね

。臨海学校で海を見た時に似た感動を覚えたよ」

一「去年…あぁ！ クリスマスパーティーの日！」

瑛「次の日軽く積もっただろ？ 俺あれ掻き集めて雪だるま作りに挑戦したぞ。30cmくらいのやつが出来たな」

一「だいぶ楽しんでるな」

瑛「でも解けた時はちょっと泣きそうになった」

一「おいおい…」

フ「…やっぱり今って夏やす━━━━━」

瑛＆一「「フォルテ先輩はなんかあります？ 思い出！」」

フ「またハモったっす……思い出っすか。うーん…まだアメリカにいた頃、雪の積もった近所の坂をソリで滑ったりしてたっす。楽しかったっすよ。今でも憶えてるっす」

瑛「あ、いいなそういうの！ 俺もやってみたいです！」

一「瑛斗ってスノボとかスキーとかウインタースポーツやったことあったっけ？」

瑛「ないな。ISとはまた違った疾走感が味わえるんだろ？ 興味あるんだよ。おっとそろそろ時間か。それじゃあエンディング！」

流れ始める本家ISのエンディング

瑛「今日はそこの女の人に歌ってもらったぞ」

一「あの黒ずくめの服着てる、犬連れた人か？」

瑛「そうそう。なんでも作家さんなんだとか。全然知らないって言ったら、ハサミ持ってスゲー怖い目で睨まれた」

フ「そ、そんな人がよく歌ってくれたっすね」

瑛「まぁ、日頃の行いですかね。さて、それじゃあ！」

一＆フ「「みなさん！」」

瑛＆一＆フ「「「さようならー！」」」