英雄伝説〜光と闇の軌跡〜 818 |
〜ミシュラム〜
「さて、俺達の方はテーマパークの方で暴れてくる。――――ナベリウス。」
ミシュラムの砂浜に降り立ったセリカはロイド達に言った後ナベリウスに視線を向け
「ん………来て……………」
「グルルル………」
視線を向けられたナベリウスは頷いた後ケルベロスを召喚した!
「へえ?これがかの”地獄の門番”か。”聖典”に記されているのとは違って、3つ首ではないんだね?」
ケルベロスを見たワジは興味深そうな表情をし
「で、でけえ……!」
「真の姿になったツァイト並みだな………」
「うむ。さすがは冥界の番犬だな。」
ランディやロイドは驚き、ツァイトは頷いて言った。
「ワンちゃん、お手♪」
その時キーアが笑顔でケルベロスの前に手を出してケルベロスを見つめて言い
「…………………」
ケルベロスはなんと一本の足をキーアの手に乗せ
「えへへ、毛皮がとってもふさふさしていて気持ちいいね♪」
「フフ、ツァイト君にも負けていないほどの立派な毛皮ね………」
「グルルルル…………」
笑顔でセシルと共にケルベロスの毛皮を撫で、撫でられたケルベロスは気持ちよさそうな唸り声を出していた。
「あら………その子は人見知りな性格で初対面の人達には中々懐かないのですが………」
「キ、キーア!?それにセシル姉も!?」
「恐いもの知らずすぎでしょう……」
それを見たリタは目を丸くし、ロイドは驚き、ティオは疲れた表情で言い
「め、滅茶苦茶な娘達ね………」
「フフ、お二人の優しさを本能的に感じ取ったのかもしれませんね……」
表情を引き攣らせて言ったマリーニャの言葉を聞いたシュリは苦笑し
「早速………仲良くなった………良い事…………」
(クク、二人とも将来大物になる事間違いなしだの。)
ナベリウスは静かな口調で言い、ハイシェラは口元に笑みを浮かべて言った。
「フッ………――――サリア。今の内に奴(シュヴェルトライテ)も呼んでおけ。テーマパークに到着すればすぐに戦闘が始まるのだからな。―――――来い、ハイシェラ!!」
「はいです〜。来てください〜、シュヴェルトライテ〜!!」
そしてセリカとサリアはそれぞれハイシェラとシュヴェルトライテを召喚した!
「ハハハハハハッ!早速始めるだの、血がたぎる”戦”を!そしてエオリアよ!とくと知るがいい!偉大なる”地の魔神”ハイシェラの恐ろしさを!」
召喚されたハイシェラは高笑いをした後不敵な笑みを浮かべてエオリアに視線を向け
「まだ根に持っていたのね………」
視線を向けられたエオリアは呆れた表情で溜息を吐いた。
「フン………ここが異世界か。かつて世界が一つになる前の片方の世界にもこんな風景があったな。」
一方シュヴェルトライテは鼻を鳴らして周囲を見回し
「この者が伝説の”戦乙女(ヴァルキリー)”か………」
「へえ………とんでもない力の持ち主じゃないか。僕の”聖痕”なんか比べ物にならないくらいだよ。」
シュヴェルトライテを見たツァイトは重々しい様子を纏って呟き、ワジは興味深そうな表情で呟いた。
「準備ができたのなら、早速ケルベロスに乗り込みましょう。」
その時エクリアが静かな口調でセリカ達を促すと
「その前に………みんなに教えておくことがある。」
リィンが真剣な表情でロイド達を見回して言い
「兄様?一体何を皆様に教えるのですか?」
リィンの言葉を聞いたエリゼは首を傾げた。
「――――あの”力”だ、エリゼ。」
「!!」
「…………………」
「へえ?何か隠し玉でもあるのかしら?」
リィンの答えを聞いたエリゼは目を見開いて息を呑み、エクリアは真剣な表情でリィンを見つめ、カーリアンは興味深そうな表情でリィンを見つめ
「リィン?」
「一体何の事だ?」
ロイドは首を傾げ、ランディは不思議そうな表情で尋ねた。すると
「…………………」
リィンはその場で目をつむって片手で胸を抑え
「おおおおオオオオオオオオ――――――――――ッ!
空に向かって声を上げた!するとリィンの黒髪は銀髪になり、瞳は妖しく輝く紅になり、さらにリィンの周囲には膨大な魔気や闘気がさらけ出されていた!
「なっ……!?」
「とんでもない”魔気”です………」
「そ、それに……凄い”鬼気”も感じます………」
「あのヨアヒムやヴァルドとも比べものにならねえぞ………」
変貌したリィンを見たロイドは驚き、ティオは不安そうな表情で呟き、ノエルは信じられない表情で呟き、ランディは目を細め
「リィンさん………!」
「その姿はユミルを突如襲った吹雪の事件を解決する時に見せた……………!」
「あの時も思ったけどまさかリィンさんも”闇夜の眷属”か、眷属の血が入っているの〜!?」
セティとエリナは真剣な表情になり、シャマーラは混乱し
(………!まさかこの者………ゼムリア大陸中のそれぞれの遺跡の奥深くに封印されているかの兵器――――”騎神”の”起動者(ライザー)”の一人か………!?……しかしそれにしても……”導き手”である”魔女”の一族は何をやっているのだ……?かの一族なら、”起動者”が現れる事やその姿もわかっているはずだが…………)
(…………………………)
ツァイトは目を見開いた後厳しい表情で真剣な表情をしているワジと共にリィンを見つめた。
「この”力”は幼い頃突然現れた力でな………獣じみたこの”力”………ずっと恐れていたんだ………この”力”でエリゼや周りのみんなを傷つけてしまう事が………――――だけど俺はみんなやエリゼを守る為に恐れずにこの”力”を使う事に決めた。」
「リィン………」
「兄様………」
決意の表情で言ったリィンの言葉を聞いたロイドは驚き、エリゼは静かな表情でリィンを見つめ
「ハハ……さすがに引いたかな。この姿。」
リィンは苦笑した。
「いや………心強いと思ったよ。」
「それに姿を偽っていたというならわたしも同じですし………”影の国”でとんでもない人達と出会いまくったわたしからしたら、”今更”ですし。」
「……ま、ティオすけほどではないが俺達も今まで出鱈目な連中に出会っているんだ。全然気にしてねえぜ!」
「そ、そうですよ!それにリィンさんはあたし達を信用して秘密にしていた事を打ち明けてくれたのでしょう?これでようやくリィンさんも本当の支援課の一員になれたんじゃないですか?」
リィン言葉を聞いたロイドとティオは静かな笑みを浮かべ、ランディとノエルは苦笑しながら言った。
「みんな………」
ロイド達の言葉を聞いたリィンは明るい表情をし
「兄様………勿論私や父様達も気にしていません。セティ様達と共にユミルを訪問した時、父様達も仰っていたでしょう?――――兄様が何者であろうと私達の家族である事には間違いない事を。」
「エリゼ………そうだな………」
そして微笑みながら言ったエリゼの言葉を聞いたリィンは静かな笑みを浮かべて頷いた。その後セリカ達全員はケルベロスに乗り込んだ。
「俺達はテーマパークのあたりで暴れて来る。戦闘を始めたらケルベロスに咆哮させるから、隙を突いて屋敷に向かえ。」
「わかりました。」
セリカの言葉にロイドは頷き
「皆さん……どうか気を付けて。」
ティオは心配そうな表情でセリカ達を見つめて言い
「このくらいの修羅場、あたし達にとっては大した事ないから大丈夫よ♪」
「皆さんの方こそ、お気を付け下さい。」
マリーニャは口元に笑みを浮かべて呟き、シュリは真剣な表情でロイド達を見つめて言い
「”神殺し”かつサティアの肉体を持つ俺が言うのはかなり変だが………女神(サティア)の加護を。」
セリカはロイド達を見つめて静かな口調で言い
「行って……………」
「ガルッ!」
ナベリウスの指示に頷いたケルベロスは頷いて行動を開始した。
その後セリカ達を乗せたケルベロスは跳躍して林の中へと消えて行った…………………
覚醒リィンを見た時最初はマジでビックリしましたよwwエステルやロイドと違って、リィンには隠された謎の力があるっていう所が新鮮でよかったです!(しかも覚醒したらパラメーターも2倍になって強いしww)後”彼女”の一族とかその使命については閃をクリアした上でのあくまでの予測なので次回作が出た時に間違っていたらすみません………まあ、今のペースだと次回作が出るまでに終わると思いますがね。(苦笑)次回作は一体何年後に出てくれるんでしょうねえ?(遠い目)後、お気づきの方もいると思いますがリィンはエリゼやセティ達と共にドラマCDの内容を経験しています。なお、吹雪の原因となった”アレ”を起動させたのはリィンを置いて行った謎の人物だと思って下さい。(まあ、”人間”かどうかすらもわかりませんがね)………感想お待ちしております
説明 | ||
第818話 今回の話は閃の重大なネタバレが含まれているのでそれが嫌な方は読まない方がいいです。 |
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コメント | ||
感想ありがとうございます 燈乃依様 ”彼女”に関してはまだ不明です。つーか”彼女”が仲間になるならZ組ほぼフル参戦すると思いますww後騎神は無理でしょう……だって、リィンがいないと”試練”にも挑めない上地下4階以降進めないでしょうし 本郷 刃様 まあ、仮にも女神の肉体を持っていますしww(sorano) 女神(サティア)の肉体を持つセリカ直々の加護の言葉は本当にご利益があるでしょうねww(本郷 刃) これから”彼女”が出てきて、仲間になったりとかしませんか・・・?いや、正直機神も原作以上のチートスペックにしないとそこまでの戦力にならないかもしれませんが・・・。(燈乃依) |
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