バカとテストと召喚獣 五つの鎧を持つもの 第三十八話 |
文月学園二年Fクラス。鋼牙達は卓袱台を中心にして座っていた。
「皆、準備はいいな。」
有事がそう問い掛けると皆は返答した。
「それじゃあいくぜ。王様ゲ――――――――ム!!」
『いえ〜〜〜〜〜〜〜い!!』
有事がそう言うと皆は歓声を上げる。ただ1人鋼牙を除いて。
「鋼牙、ルール説明を!」
「ああ。ええっと・・・」
鋼牙は王様ゲームのルールが書かれた紙を見る。
「この籠に入っている王と書かれた紙と1〜8まで書かれた紙を引く。王とかかれた人は番号を指定して命令する。王様の命令は――――」
『絶対!』
全員が息をそろえて言う。
「じゃあいくぜ!せーの!」
『王様だーれだ!』
全員一斉に紙を引く。
「俺だ。」
王は雄二。
「じゃあ3番と6番が鉄人に『好きです、付き合ってください。』という。」
3番鋼牙、6番土屋。
「・・・・なん命令を!」
「土屋、何を言っても無駄だ。王様の言うことは・・・・」
『絶対!』
鋼牙と土屋は西村先生に告白しに向かった。
数分後
「戻ったぞ。」
「・・・・・問題無かった。」
「ちゃんと告白してきたのか?」
「ああ。雄二が言えといったと付け加えてな。」
ダッ(雄二が教室から逃げようとする音)
ガラッ(西村先生が扉を開ける音)
ガシッ(雄二の顔面を西村先生の手が捉える音。)
「坂本、貴様にはたっぷり補習をしてやる。」
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」
しばらくお待ちください。
「・・・・雄二、大丈夫。」
「ああ。何とかかな。」
そう言っている雄二だがボロボロの姿をしているから説得力が無い。
「じゃあ次いくぞ!せーの!」
『王様だーれだ!』
「あっ!僕だね☆」
王様は工藤。
「じゃあ・・・・・・・8番が4番の頬にキスをする。」
「えっ!」
4番は姫路であった。
「あ、あの・・・・鋼牙君。よ、よろしくお願いします。」
「よくわかったな。」
8番は鋼牙であった。
しばらくお待ちください。
「プシュ〜〜〜〜〜〜〜(姫路は顔を赤くしたままである。)」
「だ、大丈夫かな?」
「は、はい。大丈夫です。」
そう言いっている姫路だがまだ顔は紅い。
「じゃあいきますよ。」
『王様だーれだ!』
しばらくの沈黙。
「う、うちよ!」
王は美波。
「じゃ、じゃあウチの運を試すわよ。1番が王様に、3番が6番に次の王が決まるまで空き付いている。」
「・・・・・俺が3番だ。」
3番は土屋。
「ム、ムッツリーニ君・・・・・・・・・よ、よろしくね//////」
6番は工藤。そして1番は・・・・・
「また俺か。」
鋼牙であった。
「土屋、新調合の魔導薬だ。副作用はまだわからないからよく注意しておけ。」
「・・・・わかった。」
そう言って土屋は魔導薬を一気に飲み干した。
「じゃ、じゃあいくよ。えい!」
工藤は土屋に抱きついた。土屋は顔を紅くする。
「は、早くしなさいよ鋼牙。」
美波は鋼牙をせかす。鋼牙は美波の後ろに回り両膝座りする。
「失礼するぞ。」
鋼牙は美波を後ろから抱きしめる。
「///////////」
美波はこれ以上に無いまでに顔を紅くする。
「じゃあ次いくわよ。」
『王様だーれだ!』
全員が紙を引く。
「私よ!」
王は優子。王が決まった瞬間鋼牙は美波から離れる。美波は少し寂しそうな顔をする。
「・・・そろそろ離れないのか?」
「も、もう少しくらいいいじゃん。」
どうやら工藤は土屋にもう少し抱きついていたいらしい。
「じゃあ言うわよ。8番が王様に膝枕をする。」
「また俺か。」
鋼牙である。誰もがどこかでイカサマしているんじゃないかと疑問を抱いた。鋼牙は胡坐をかく。
「し、失礼します//////」
優子は顔を紅くしながら鋼牙の膝に寝る。鋼牙は心なしか優子の頭を撫でた。優子はふと瞳を閉じた。
(なんだか鋼牙君のにおいっていいわね。)
男性独特のにおいではなく鋼牙独特のにおいに思わず寝入ってしまう。
「・・・ね上、姉上!」
「はいっ!」
優子は飛び起きてしまった。
「寝るところじゃったぞ。」
「ご、ごめんなさい。」
「それじゃあ次いくぞ。」
雄二が進める。結構この語の展開が分かってきそうな気がする。
「せーの!」
『王様だーれだ!』
皆紙を引くが沈黙している。まさか土屋が!
「・・・・・・」
霧島が黙って王と書かれた紙を皆に見せる。まさかの斜め上の展開!だが同時に雄二が怯えている。
「すまん急用が!」
「ふん!」
鋼牙は牙狼剣を雄二の足に引っ掛け雄二を転がす。
「ぐぼあ!」
「霧島、命令を。」
「・・・・じゃあ、雄二は今から何をされても抵抗しない。」
「お前は何をする気だ!」
「・・・・・そんなこと、恥ずかしくて、言えない////」
そういいながら霧島は顔を赤らめている。
「こいつ変態だ!」
それは失礼だぞ。仮にも好きな相手なんだろ。
「じゃが霧島よ、今のは無効じゃ。ちゃんと番号で言わんとのう。」
「ふう、そうだぜ翔子。ちゃんと番号で言わんとな。」
「・・・・じゃあ、4番。」
しばらくの沈黙。雄二の顔から流れるいやな汗。そして雄二は走り出す。しかしそれを鋼牙と土屋は逃さなかった。
しばらくお待ちください。
「・・・・・・」
「フング〜〜〜〜〜〜!」
雄二は目隠しをされ口までふさがれていた。霧島はどこか満足げな顔をしている。
「・・・・・何をやったのよ、代表・・・・・」
「そろそろ時間だなこれで終了とする。」
王様ゲームが終了し、誰もいなくなったFクラス。土屋はそこで写真の整理をしていた。
「なにやってるのかな〜、ムッツリーニ君☆」
「・・・・・(クワッ!)」
土屋が後ろを振り向くとそこには工藤の姿があった。
「・・・・写真の整理だ。」
「へぇ〜、もしかしてさっきのゲームの写真かな?」
「・・・・・違う。」
土屋はあえて否定する。
「そんなに元気があるのなら僕にぶつけてくれてもいいんじゃないかな〜。な〜んちゃって。」
工藤はにこやかに笑うと土屋は突然立ち上がり工藤を押し倒した。
「え?え?ム、ムッツリーニ君!?」
土屋はどこかアルコールに似たような匂いを発しながら工藤に顔を近づける。
「ちょ、ちょちょちょちょちょっと待っ!?」
土屋は強引にも工藤の唇に自分の唇を押し付ける。
「ん、んむぅ・・・・む、ふぅ・・・・・」
工藤は苦しむ。息の出来ない状況に。突然起こった状況に。
しばらくして土屋が工藤の唇から離れる。
「ム、ムッツリーニ君!!お酒飲んでる!?」
工藤がそう思うのも無理は無かった。しかし、工藤の脳裏にあの記憶がる記憶が蘇える。
『土屋、新調合の魔導薬だ。副作用はまだわからないからよく注意しておけ。』
(も、もしかして副作用ってこれ!)
「うにゅ・・・・・」
土屋は工藤に抱きつく。
「ム、ムムムムムムッツリーニ君!は、離れないとな、なななななんかいろいろとまずいよ!!」
「・・・・・すぅー・・・・・・すぅー・・・・・・・」
土屋の寝息が工藤に聞こえてくる。
「ね、寝てるのかな?」
しばらくして土屋がおきて今の状況を理解したときに鼻血を出したのは言うまでも無い。
説明 | ||
オウサマハシタノモノニメイレイヲクダス。シタノモノハドンナメイレイヲモキカナクテハナラナイ。 「王様ゲーム」 ヤッタコトナイゾコレ。 |
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