超次元ゲイムネプテューヌ 未知なる魔神 ルウィー編
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「((女神を要求する魔剣|ゲハバーン))を掻っ払ってくるんだった!」

 

『煉獄ヲ裁断スル切ッ先』から生み出される獄炎が燃え上がり、ハードブレイカーの装甲を溶かしながら切り裂き、対魔呪法剣装『クタニド』の黄金の刃は、貧乳女神のシェアエネジ―を吸収して造り出したバリアーを紙のように切り裂く。空中に舞うハードブレイカーの腕と翼が降り注いで来た狙い通りにミサイルに直撃して、頭上が真っ赤に燃えた。

 

「あれさえあれば、女神の力を完全に抑えることが出来たのに!」

 

突きだされるレーザーブレイドを地面を蹴って回避する。肩に掠めて肉がちょっと焦げるが問題ない。コマの様に回転しながら、ハードブレイカーの足の隙間を潜り抜けながら両手に構えた『煉獄ヲ裁断スル切ッ先』と『クタニド』で足を全て切断する。崩れ落ちる鋼の巨体の背中を足場にして、奥で構えていたキラーマシンの懐に飛び込み。

 

「絶交龍牙!」

 

空気摩擦だけを使った鞘なしの居合でキラーマシンの頭部を斬り飛ばす。周囲のキラーマシンやらハードブレイカーのミサイルコンテナから無尽蔵にミサイルが撃ちだされるのを火炎を壁のように放出することで、全てを焼き壊す。

 

その程度の戦力では、前々物足りない!

((魔龍|ジェノサイド・ドライブ))をした紅夜を止めるために負ったダメージと『旧神の鍵・儀典』二回使用で本調子じゃないけど、それでもこの数は一人でも十分すぎる!ま、それはただの殲滅戦での防衛戦なのが問題だけどね!

 

キターマシンが振り下ろしたアックスを『クタニド』で弾き、『煉獄ヲ裁断スル切ッ先』で腹部を大きく切り裂き、魔力で大幅で強化したキックでぶっ飛ばす。装甲を大きく陥没ながら、後ろにいたキラーマシン事、木々の中に爆音と共に消える。

地面に数滴の血が落ちる。その血がまるで鏡の様に今の僕の姿を映した。左肩は焦げて居た感覚なんてない。足は、大きく裂傷して骨が見えていた。体中にロボットが爆砕している際に避けきれなかった装甲の一部が体中に突き刺さって左目は潰れている。腹に突き刺さった一番大きい欠片は貫通している。それを見て笑う。

 

「まだ、やれる」

 

((その程度|・・・・))だ。

まだ、この程度の損傷しかない。

目も見えるし、耳も聞こえる。体には力が入って動くし、思考もちゃんと動く。なにより五体満足だ。何も問題はない。例え、再生が遅くてもまだ闘気があれば頭だけ、目玉だけ残っていたとしても戦える。これぐらい邪神との戦いと比べれば、余裕過ぎて欠伸が出る程だ。

 

ーーーでも、やっぱり紅夜達が心配だ。

ホワイトハートのシェアエナジーを吸収して強化されているハードブレイカー共はかなりしつこい。

出来るだけ分散をさせているけれど、使用制限に難がある『|漆黒の皇神鎧《アーリマン・ディメイザスケイル》』だけが|切り札《ジョーカー》の紅夜パーティーは大丈夫かな?

 

 

ーーー世に希望あれば、希望を疎い。

 

 

「……えっ?」

 

忌々しい聖句が聞こえた。深淵の底から這い上がってくるような声。

((世界の流れが変わる|・・・・・・・・・))。

 

 

ーーー世に絶望あれば、絶望を喰う。

 

 

「嘘……」

 

三体のキラーマシンがレーザーを放ってきた。足に力を込めて一気に跳躍することで回避する。

この世界の負は、一度《ギョウカイ墓場》に集まる。故に、この騒動で僕達が駆けつける前に死んだ人の無念が必然的にそっちに向かうはずなのに留まる所か集まっていく。ホワイトハートを片手にキラーマシンの攻撃を防いでいる紅夜に向かって流れている。

 

ーーー悪を背負い、負を纏い我は闇を掲げる柱となる。

 

 

「災厄が生まれる。この世で最も穢れた神が生まれてしまう……」

 

女神を信仰する希望のエネルギー《シェアエナジー》の逆。

人々の心から溢れる無尽蔵の闇のエネルギー《マイナスエナジー》。

前者を糧に力を増す神がいる様に、後者を糧にして力を増す神がいる。

 

心の闇の思念が集う。紅夜に集まっていく。その時に紅夜を守る様に合計六個の女神の力の光玉が紅夜を中心に展開されるが、闇がそれを貪るように喰らった。陵辱され、闇の意思に暴食されていく女神の力は、その本質を反転させられ、融合させられた。

 

ーーー赤い、朱い、紅い。紅蓮すら、情熱すら、生易しい鮮血色の光玉が紅夜の中に溶けていき始動した。

 

 

「((冥獄神化|ブラッディハード))」

 

 

その言葉と共に紅夜を中心に天を貫く勢いで紅い光柱が伸びた。

キラーマシンは軽々吹き飛ばされて宙を舞った。バーニアから火を噴きだし直ぐに態勢を整えた。

 

産声が聞こえる。父であり母であるこの世界がその存在を憎悪を吐くほどの存在が生まれた。

物理的な要素を感じないエネルギー状の双翼。それは、壊れたテレビなどで見える砂嵐と雑音を刻み紅いノイズ色の翼が広がる。

光を反射しない黒色の武骨なプロセッサユニットに血の脈動のようなラインが心臓の鼓動を連想させる様に駆け巡る。

紅に染まった髪が、緩やかな風に踊り真っ赤な瞳が開いた。女神化の瞳はゲームの起動ボタンに似ているが特徴的だが、紅夜の瞳はそれが反転していた。後から襲ってきたキラーマシンにカウンターを決めながら、遠目で確認して目を閉じて、また開く。全ては何も変わらない。

 

 

これが白昼夢なら泣いて喜んでいたかもしれない。

けど、認めないといけない。これが現実である以上、受け止める以外の何があるのだろうか。

 

「紅夜、君がーーー……((今代|・・))のブラッディハードだ」

 

 

 

 

 

 

 

「わ、私は……」

 

「大丈夫か、ホワイトハート様」

 

意識が戻ったのか、ホワイトハート様は目を覚ました。俺を見て少しの沈黙。

一気に顔が真っ赤になった。

 

「っーー!!誰だテメェ!?」

 

拳が頬に捻じ込まれた。やはり弱っていても女神、意識が大地震を起こしたように揺れて一瞬、気絶したこと

思った。殴られた体制のまま、目を向ける。

 

「俺だ。黒閃だ」

 

「嘘は大概にしやがれ!あんな中二病みたいな髪とか瞳が全部紅になっているし、そもそもテメェ……女神?いや、違う……」

 

「立てるか?このままの体制はお前がきついだろう」

 

「〜〜〜!とっとと、下ろせ!」

 

どうもこの女神さまは二重人格並に静かな時と怒った時の落差が激しいようだ。腕の中で暴れるホワイトハート様の慎重に下ろすと、ふらりと貧血を起こしたように態勢を崩したので直ぐに支える。彼女の小さな体は、すっぽり両手に収まった。暴れて体調を壊しても困るので、落ち着かせる様に頭に手を置く。

 

「お前の守りたい者を俺が守ってやってやる。絶対にな」

 

感覚的に俺は変わったーーーそんなことが感じる。

腕には、ネプテューヌの女神化時に展開されたガントレットに良く似た物が装着されている。全体を見れば同じように変わっているんだろう。ただ、ネプテューヌ達の女神化とは違って露出度が少ない事くらいだ。

 

「紅夜、後ろ!!」

 

アイエフの叫びが耳に届く。微かに横に顔をホワイトハート様から逸らすとアックスを振り下ろそうとしているキラーマシンがいた。手足を動かす感覚でバックプロセッサが動かす。ノイズの翼を展開している機関をギリギリまで閉じると翼はまるで剣の様に長く鋭くなって、キラーマシンの両腕を紙を切るような切り裂く。

抱き締めるような形になっているホワイトハート様から離れる。彼女は今にも泣きそうな顔を俺を見ていた

 

「少しだけ待ってろーーー全部、終わらす」

 

返答を聞く必要はない。この身には、俺達が駆けつける前に死んだ意思が宿っている。

眼前の敵を倒せと頭から何度も訴えられる。そんなに叫ばなくても分かっている。

後ろ腰から伸びているスラスターが横に移動し、キラーマシン共にスラスター部分を向けて収納されていたグリップを握る。

 

「消え失せろ。アポカリプス・ブラスト」

 

スラスターから濃縮された真っ赤な魔力が撃ちだされた。キラーマシンは障壁を展開させるが、それごと易々?み込み頭部を消滅させる。バチバチと火花を上げて爆砕した。翼で飛んできた欠片を全て防御する。

 

「……こぅ、ちゃん?」

 

「ネプテューヌ…そして、アイエフ。ホワイトハート様を頼む」

 

「アンタ一人で突っ込むの!?なんか女神様みたいに姿が凄く変わっているし、なにが合ったの!?」

 

「あいちゃん、こういう時はご都合な覚醒って奴だよ!こぅちゃん大丈夫なんだよね」

 

「全く問題ない」

 

魔力砲を発射できる二つのスラスターを後に移動させて、翼を広げる。

ロボットのオイルや、爆発時に被った煙により真っ黒で、そしてボロボロ姿のネプテューヌ達を背に空が戦っている場所に飛んだ。

『((漆黒の皇神鎧|アーリマン・ディメイザスケイル))』と比べて爆発力と防御面では劣るものの、全てにバランスがいい。単純スピードはこちらのいいし、燃費もいい。

地面に突き刺さった片方の黒曜日を回収して双剣に構えて、魔力を込めるとイォマグヌットとアフーム=ザーを融合して銃身を覆う形の禍禍しい剣となった。空から降り注ぐミサイルに対して双翼を網のような形に変形させて振るいミサイルを切り裂く。双銃剣となった黒曜日の引き金を引くと剣先から魔力の弾丸が撃ちだされた。一つは高火力で広範囲の爆発弾、一つ速さと自在に曲がる追撃弾それぞれの性質を使い分けてミサイルを全て空中で撃ち落とす。

更に黒曜日を合わせて、撃ちだす。本来なら相殺する炎と氷の属性の魔弾は螺旋を描きながら暴力的な威力で障壁を展開したハードブレイカーを吹き飛ばした。残ったのは足と腕だけだ。

 

「やっぱり、素質と才能は最高レベルだね」

 

横から襲ってきたキラーマシンに迎撃姿勢を取ろうとしたとき、白金の一閃がキラーマシンを一刀両断に切り裂く。そして、キラーマシンを一撃で倒した空は俺の背を向けて空中停止する。

 

「満身創痍だな。引っ込んでいていいぞ?」

 

左顔から左肩は肉の焦げた匂いがする。体中にはロボットの装甲の欠片が突き刺さっている。特に腹部刺さっている物は貫通している。美味しそうな血がドクドクと流れている。空は鼻で笑うと、左手の剣を逆手に持ち替えて腹部に貫通した欠片を無理やり引っこ抜く、噴水の如く血が溢れ出すが、直ぐに流血の勢いは収まっていく。

 

「なんか言った?」

 

「相変わらずだと言ったまでだ」

 

俺達を囲むようにキラーマシンとハードブレイカーがアイカメラを光らせる。だが、全く恐怖を俺は感じない。後ろにいる空に話しかける。

 

「お前には、聞きたいことが山ほどある」

 

「…聞きたいこと?恋愛相談とかならいいけど、題名は何かな?」

 

「俺はこの世界の円環をバカ兄貴から教えてもらった」

 

後にいる空の呼吸が背を向けている体制でも分かるほど乱れた。

周囲を確認する。キラーマシンが損傷しているのが10体、同じくハードブレイカーが2体。他は教会関係者や俺とネプテューヌ達が倒したのは指で数えれる程度だが、空はかなり落したようだな。

 

「僕が憎い?この世界をモンスターを使って支配していると言ってもいい僕に」

 

「憎い感情より怒りが勝ってる」

 

そして憎いやつは俺の周囲にいる奴だ。ハードブレイカーに髪の毛一本も残さず消された。キラーマシンのアックスに足を切り裂かれ、逃げる術を失った時ににミサイルで殺された。愛する妻がいて守るべき子供がいたのに、付き合い始めた恋人がいたのに、憎い。壊してやる。砕いてやる。溶かしてやる。引き千切ってやる。燃やしてやる。突き抉ってやる。殺してやる。

 

ホワイトハート様、マジ可愛い頭なでなでしたい。同人誌が売れなくて悩んでいる姿が萌えます。舐めつくしたい。ロムちゃんとラムちゃんで3Pがしたい。小学生は最高だぜ!。上着と帽子を脱いで読書している姿はまるで天使です。ぺろぺろしたい、ホワイトハート様のような幼女に罵られたい。虐めてほしい。ご褒美が欲しい。ホワイトハート様の女神状態はエロい。脇をクンカクンカしたい。

 

「……君は今、負の念を取り込んでいる状態だから、決して正気を失わないでね?」

 

「ああ」

 

お互いに武器を構えた瞬間、一斉に動き出したハードブレイカー共。

ニヤケが止まらない。全員

 

 

 

 

 

 

ーーーー皆 殺 し だ。 

 

 

 

 

 

 

 

説明
その15
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コメント
ヒノサン>空「ぶっちゃけ、この紅夜はブラッディハードにちゃんと扱えるか心配と不安しかない」デペア「力の本質があれだからね。うん…覚悟しておいた方がいいかも」空「覚悟はいいかもしればいけど、思いだけで暗黒深淵の力を総べることが出来るのか……はぁ」(燐)
チータ「目覚めたか…自分の兄と似た境地に…」デバッカ「ああ…だがこれからは綱渡りと言っても良い状態だ。飲まれたら最期…戻れなくなる。」チ「ああ…飲まれたら最後、兄以上のロリコンになっちまうかもしれん…!頑張れ紅夜!!」デ「そっちかよ!」(ヒノ)
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